朝、そして・・・。
《記憶修復率90.5%》
《起床シマス、映像機能ONマデ5秒前・・・4・・・3・・・2・・・1・・・。》
「んんっ、ふわあ~~っ。」
俺の意識が眠りから目覚め自分の身体を起き上がらせその直後俺は大きな欠伸をする。
「あれ?」
俺は何かに気づきだす、可笑しい、何時もならリィフェの奴が俺を叩き起こされてる筈だぞ。それだけじゃない俺は廃城内を見渡す。
「フラン?リィフェ?」
二人の姿がいない。それだけじゃない彼女達の荷物が無くなってる。
「・・・まさか!」
俺は焦る、俺は直ぐ様に廃城を出て外に向かう。いない、周りを見渡すが二人の姿がない、一体二人は何処に消えたんだ!?
すると廃城の石壁に一枚の紙が張られている事に俺は気づいた。
「これは・・・!?」
駄目だ。文字が難しくて解らん。俺は頭を抱えながらどうしたらいいのかと思ったその時だった。
《言語解読機能解放シマス。》
また頭から声が、・・・ってあれ?何でか分からないがこの文字難しい筈なのに意外にスラスラと読めるぞ。俺は張られた紙を剥がし読み始める。
『名無しさんへ
この紙を見つけて読んだという事は私達がいなくなった事に気付いて戸惑っているところでしょう。
突然私達がいなくなった事は本当に御免なさい、だけど貴方と共に過ごした廃城での生活も楽しかったです。
本当は私も心からここでの暮らしを続けたかった。
だけどこれでお別れ、短い間だったけど本当に有り難う。
名無しさんも何時か本当の自分を思い出して下さい。
さようなら、貴方と出会えて良かった。
フラン』
「・・・・・・。」
最後の文字が濡れている、泣いてたんだ。俺は紙を持ったまま両手を震えだし膝を地面に崩した。
「何でだよ、何で突然といなくなったんだよ!!」
《北方1500メートル先ニテ多クノ生命反応ガ察知、内二人ノ生命反応ガ弱体シ続ケテマス。》
「くそっ!また頭から声が・・・・・・。」
・・・あれ?今何て言ったんだ?内二人の生命反応が弱体?何だ?分からない、本当に何だか分からないが嫌な予感がする、行かないと・・・。、
「二人が危ない!!」
俺は直ぐ様に立ち上がり北方にへと向かって走り出す。フラン、リィフェ、御願いだ。どうか無事でいてくれ!!
《記憶修復率91.1%》