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機界戦記ー機械人形となった青年の異世界転生録ー  作者: 二代目菊池寛
碧の章・ルティーシア編
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始めての敗北

痛い、結構壁にめり込まれたな、直ぐにでも戦線から戻らないと。


「がああっ!」


俺は壁から抜け王の間へと戻る、するとフランがケイオニウスに近づき歩いている、俺は直ぐにでもフランを助けないと、俺はそう思いながらケイオニウスに向かって走り出す。


《肉体損傷率70%突破、左腕(ライトアーム)大破、外からの流出により多くのエネルギー消失(ロスト)、現在のエネルギー残量28%》


残りのエネルギーを賭けて俺はケイオニウスに向かって(ガン)を構える。


「『(ガン)』!」


シュートは右手を剣から(ガン)に変え銃の銃口から三発の弾丸がケイオニウスに向けて撃ち放たれる。


「まだ生きていたか、くどい。」


ケイオニウスは『機械じみた』大きな左腕で銃弾を素早く防御し直ぐ様に俺に襲い掛かる。


「『熊爪(ベアクロー)』」


ケイオニウスの熊鉤爪の刃染みた爪が俺は攻撃を食らい上着ごと胸を切り裂かれる二度バウンドし倒れだす。


「ぐわああっ!!」


どうなってるんだ!?『物理耐性』はLv8なのに何故こんなに大きなダメージが、まさか属性系の物理攻撃か!?


「ぐっ!?」


俺は直ぐに立ち上がりケイオニウスから離れて距離をとり(ガン)を構えだす、しかしそう簡単にとケイオニウスの攻撃から逃れない。


「私から距離を取って先程の鈍弾を私に当てさせるつもりか、そうはさせんぞ!!」


ケイオニウスは熊鉤爪を蛇腹剣の様に伸ばし爪で再びシュートを切りつける。


「ぐわああっ!?」


直撃と同時にケイオニウスの二本の熊鉤爪は元の長さに戻る。


「(腕が『伸びた』だと、まさかあれがバルガスさんが言ってた奴の攻撃の正体か・・・・・・。)」


シュートは再び立ち上がりケイオニウスは呆れた顔をし


「まだ立つか、懲りない奴だ。だがここまでだ。」


ケイオニウスは目線をフランの方に向ける、一方のフランの方もシュートと同じく苦戦の状況だった。フランは息を切らしながらの状態で剣を握り続けるも対する耳長(エルフ)上級魔術師(アークウィザード)は疲れも感じずに再びフランに向けて新たな魔法を唱えだす。


「拘束せし光の(ライトニング・チェーン・バインド)


瞬間女の杖先から白い魔方陣が現れ其所から十本の長く光る鎖が近く鞭のように現れフランの手足を拘束し、彼女の剣が床に落ちる。


「くっ!?」


「フラン!!」


「余興は終わりに致しましょうか姫様、何度も立ち上がろうとも私達に勝利する等無謀のにて御座いますよ。」


「ぐっ!このっ!」


光の鎖で手足を拘束されながらもフランは足掻き続ける。


「無駄です、この耳長(エルフ)の拘束魔法はより強力でしていかなる戦士も己の力では破壊される事など出来はしません。」


その時、シュートが右手の(ガン)を構えケイオニウスの背中目掛けて一発の銃弾が放たれる、しかしケイオニウスは直ぐ様に左腕で銃弾を弾き返し銃弾は天井へと直撃する。


「糞っ!!」


《現在のエネルギー残量残り6%、意識停止まで残り11分。》


「(さっきの奴の攻撃でかなりのエネルギーが外から漏れた。万事休すって言った所かな。)」


そう心から思い俺は両膝を崩し四つん這いの状態になる。


「まだその様な力が残ってたか、まあいい、特別に誉めておいてやる、姫とクリスタルストーンは我等帝国軍第七伯軍が頂く、そして貴様は此処で死ぬ」


「・・・・・・・・・。」


ケイオニウスは瞬時に機械化をした元の両腕に戻し、直ぐ様に玉座の場所に戻り再び座り込む、暫くするとケイオニウスは右腕を上に上げ指を鳴らす。大扉から白服の男が多くの帝国兵士を率いて駆けつけて来る。


「包囲しろ!」


「「「「「はっ!!」」」」」


白服の男は部下の兵士達に命令し倒れてるシュートの周りを剣や槍を構えながら包囲させる。白服の男は玉座に座っているケイオニウスに報告をする。


「ケイオニウス伯、別動隊がもう一人の侵入者を拘束魔法で捕らえました。」


「ご苦労だったなマルクス、私もたった今フラン王女と白のクリスタルストーンを手にしたところだ。其処に倒れている妙な鼠も私の力で片付けておいた。」


「これで伯の昇格は間違い御座いませんな。」


「後はこの国の王女であるルティーシア姫と(へき)のクリスタルストーンの行方、そして風の結界の制御装置の修理が完了すればの事だ。フラン王女を丁重な部屋に連れていけ、もう一人の侵入者は地下牢に連行しておけ。」


「はっ!其処に倒れているこの鼠の方はどう致しますか?」


「始末しろ、私の力を知ったからには慈悲無く殺せ。」


「了解しました。」


「・・・・・・・・・。」


シュートは倒れたまま心の底から悔しがった。始めて敵と戦い敗北し同時にフランと白のクリスタルストーンが奪われそして奴の部下達の手で自分が殺される事をシュートは悔しがっていた。


「(・・・・・・・・・此処までかよ、俺達の旅は、俺の人生は此処で終わってしまうのか・・・。)」


「始末しろ!!」


「「「「「はっ!!」」」」」


白服の男が兵士達に向けてシュートを始末する様に命令する、兵士達は一斉に倒れてるしましたに向かって走り其々の武器を振りだす、その瞬間、シュートの視界が真っ暗になり意識を失う。


意識停止(いしきフリーズ)確認。》


(コア)記憶回路(メモリーユニット)共に正常、戦闘不能状態により新たな能力(アビリティ)(スキル)が解放条件が達成されました。》


能力(アビリティ)、『自動修復(オートリペアー)Lv1』、『攻撃速度Lv1』、『探索(サーチ)Lv1』ーーー》


《『不屈不撓(ふくつふとう)Lv1』を習得しました。》


《肉体がかなり破損してる為『自動修復』を開始します。》


《修復完了まで残り48時間。》

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