暗黒の霧(ダークネス・ミスト)
リィフェの所に駆けつけて来た俺はこの状況を確認する、まず目の前にいる赤服の男、恐らくアイツがグレイの街の女性らを、イワンさんの奥さんを誘拐したザラムだと俺は認識した。
「何だ貴様は?そこに倒れてる鼠の仲間か?」
「お前がザラムか?」
「いかにも、私がこの砦の支配者にして帝国軍二等貴族、ザラム=アラムミス、貴様の様な溝鼠に私の自身の紹介をするなどまあいい、貴様もそこの娘同様にコイツの餌食にしてくれる!!」
「■■■■■ーーーッ!!」
ラプターはシュートに向けて吠え叫ぶ。何だ?このプテラノドン見たいな空飛ぶ奴は、まさかあれも機械人形なのか!?
「・・・・・・リィフェ、まだいけるか?」
「ああ、まだ私はいけるぞ!」
そう言ってリィフェは直ぐ様に立ち上がる。
「性懲りも無い鼠が二匹に増えたところで何も変わらんわ!!ラプター、奴等を殺せ!!」
「■■■■■ーーーーーー!!」
ラプターは俺達に向かって降下して襲いくる、俺とリィフェは左右に別々に避け同時に攻撃を行う。
「『銃』!!」
「風槍!!」
上昇するラプター目掛け俺の銃がラプターの右翼に直撃、リィフェの風槍が左翼に直撃する。
「やったか!?」
「駄目だ!」
「!」
ラプターの翼はダメージは受けてない、コイツの身体どんだけ頑丈何だよ。
「何度やっても無駄だと言ったろう、ラプターの装甲はゴーレムのとは違い素材が違う、そしてお前達との実力の差もな!!」
「■■■■■ーーーーッ!!」
するとラプターは天井ギリギリまでに飛び周り下の俺とリィフェ目掛けて火球を連射する。
「うおっ!」
俺は左に周り火球を避ける。
「くっ!」
リィフェは右に周り火球を避ける。
「おわっ」
俺は転びそうになるも火球をギリギリまでかわす。
「はっ!」
リィフェは自身の剣で火球を受け弾き返し壁に直撃する、待てよ、今リィフェは自身の剣であのプテラノドンの攻撃を弾き返せるのなら・・・・・・。
「リィフェ!さっきの弾きって方向を変えることは出来るか!?」
「ああ、出来るが、それがどうしたんだ?」
「アイツに当てる。」
「・・・・・・成る程、あの機械人形の火球なら、・・・・・・良いだろう、その案でいくぞ!!」
「解った!」
「何をごちゃごちゃと、ラプター!奴等を焼き殺せ!!」
「■■■■■ーーーーッ!!!!」
ラプターは嘴を開き俺に向けて火球を撃ち放つ、するとリィフェが俺の前に入り再び自身の剣で火球を受け止める。
「(よし、今だ!)」
リィフェは火球を上空にいるラプター目掛けて火球を跳ね返しラプターの胴体に直撃する。
「■■■■■ーーーーッ!!」
「な、何だと!?」
ラプターは自身の火球を受けザラムの後ろ真上の壁にぶつかり直撃する、なお壁は瓦礫となりザラムの頭上に降り注ぐ。
「うおおおおっ!!?」
しかしザラムはギリギリに降り注ぐ瓦礫から逃げかわし目線を俺達に向け苛立ちを始める。
「貴様等、溝鼠の分際で調子に乗りおって・・・・・・。」
「悪いな、俺達もそう簡単にはくたばらない体質でな。」
「生憎私もな・・・・・・。」
「ええい黙れえっ!!何をしているラプター!!貴様の最大速度であの溝鼠共を殺せぇ!!」
「■■■■■ーーーーッ!!!!」
壁にめり込まれたラプターは直ぐ様に脱出し超高速飛行で俺達に襲う。
「背中を合わせろ!!」
「ああ!!」
リィフェ指示に俺達は互いに背中を合わせ銃と風槍を移動中のラプター目掛けて連続に撃ち放つ、しかし当たるのは物体ではなく最大の飛行速度で出来上がった残像のみで全て命中しない、何て速さ何だ。そう思った途端ラプターは降下し俺達に攻撃する。
「ぐああっ!」
先ず、俺に攻撃が当たる、攻撃を成功すると瞬時に最大速度で飛行する。
「ぐっ!」
次にリィフェに攻撃が当たる、攻撃を成功すると瞬時に最大速度で瞬時に飛行移動をする。
「くっ、今度は何処に!?」
すると俺とリィフェの真横にラプターが低空に飛行移動したまま現れ俺達に向かって突撃する、直ぐに俺達はラプターの突撃を避けようとするが最高速度で間に合わず受けてしまう。
「「ぐわああっ!!」」
俺達は身体を二度バウンドし強く床に打たれ倒れる。
「フハハハハハ!!それで良い、それで良いぞラプター!!さあ、今度こそ奴等に止めを刺すんだ!!」
「■■■■■ーーーーッ!!」
ラプターは再び天井ギリギリまで上昇し俺達に向かって最高速度で突撃する。
「フハハハハハ!!死ねぇ、鼠共!!」
ラプターはシュートとリィフェに目掛け突撃成功と同時に大広間の半分が砂煙に巻き込まれる。
「(此処までか・・・・・・、あれ?攻撃が当たらない?一体何が・・・・・・、!?)」
リィフェの前にシュートがラプターの突撃を受け止めていた。
「うおおおおおおおっ!!!!」
《『物理耐性』のLvが6になりました。》
「お前・・・・・・。」
「大丈夫かリィフェ?」
シュートの服の両袖はラプターの突撃で耐えきれず破れ、両腕は人間の皮膚ではなく本当の姿である銀色の皮膚を表していた。
「お前・・・・・・、何故私を助けた!いくら機械人形の身体をした貴様でもそんな事をしたら!」
「うるせぇ!!」
「!」
「目の前の敵がどんなに強大でも、俺は何度倒れたって挫けやしねぇ!」
《『物理耐性』のLvが7になりました。》
「俺は機械人形のシュート=レジス!俺の中のこの可能性に全てを賭ける!!」
俺はラプターを受け止めた状態で頭の中の人工知能に向かって唸り話し掛ける。
「おい人工知能!聞こえてるなら返事しろ!俺にあのプテラノドン野郎を倒す力を俺に寄越しやがれ!!でねぇと俺の身が持たねえぞ!!」
《『物理耐性』のLvが8になりました。》
《本人の緊急承諾により、『魔法プログラム』が解放されました。人造疑似魔力回路一番から百八番疑似魔力会得、『魔法』の使用が可能になりました。》
砂煙は晴れザラムは俺達の状況を光景し更に苛立ちながらラプターに指示する。
「死に損ないの鼠が!!ラプター、火球!!」
「■■■■■ーーーーッ!!!!」
ラプターはゼロ距離で受け止めてるシュートに向けて火球を放ち当てる。
「シュート!!」
「終わりだ、もう一人の鼠を・・・・・・。!!」
「悪いな、まだ俺はくたばってねえぞ!!」
火球から放ったシュートは上半身裸と同時に右上半身は機械人形の特徴である銀の皮膚が露にした状態で火球をクロスガードで受け止めた。
《能力・『炎耐性Lv1』を習得しました。》
《『炎耐性』のLvが2になりました。》
「今度は、こっちの番だ!!」
俺は目の前のラプター目掛けて右拳でラプターの頭を殴る。
「■■■■■ーーーーッ!!」
ラプターはシュートの拳で殴られ吹っ飛ぶも飛行を維持し衝撃を弱くし浮游する。
「おのれおのれええ!!ラプター、今度こそ止めを差せ!!」
「■■■■■ーーーーッ!!」
ラプターはシュートに目掛けて最高飛行速度で降下し突撃する。
「悪いがもうこの攻撃はさせねぇ!!」
俺は両方の掌を俺に突進するラプターに向ける。
「はあああああっ!!」
「(何だ!?アイツの身体に『闇』が纏われているだと!?ま、まさか!!)」
「『暗黒の霧』!!」
《魔法・『暗黒の霧』Lv1を習得しました。》
シュートの両掌から黒い魔法陣が現れ黒い霧が放出し大広間全体が闇の空間にへと一体化する。
「な、何だこれは!?ラプター、一時上昇しろ!!」
ザラムはシュートの予想外な行動により焦った状態で天井ギリギリまでラプターを上昇し空中のまま浮遊する。
「これは・・・、闇魔法?」
「俺が隙は作った!リィフェ、止めはお前が決めろ!!」
《現在のエネルギー残量残り10%、意識停止まで11分。》
残りのエネルギーはもう少ない、俺はリィフェに全てを託す、まさかこんなに消費するなんてこの魔法は凄いな本当に。
「・・・・・・ああ、貴様が作った隙無駄にはしない!!この一撃で賭ける!!」
そしてリィフェは暗闇の中で立ち上がり自身の剣を見えぬ敵に向けて構える、そして、この闇の空間で決着をつける!!
習得した能力
『炎耐性』Lv2
●炎属性の物理攻撃・魔法攻撃を受ける/炎属性の物理攻撃・魔法攻撃を受ける毎に経験値入手。
○自分が炎属性の攻撃の受けるダメージを減少する/Lvが上がる度に自分が受ける炎属性の物理攻撃・魔法攻撃のダメージを減少量が増加する。
習得した魔法
『暗黒の霧』Lv1
属性・闇
●魔法プログラムの解放/発動毎に経験値入手。
○上級魔法・発動者の両掌から闇が放出し闇の空間を作らせ自分以外の敵味方を暗闇に惑わせる、戦闘または撤退とかに使用する事が多い、空間が耐えられる時間は1分/Lvが上がる度に時間が延びる。




