作戦会議 IN 宿屋
俺達の泊まっている宿屋の奥部屋にて四人の人物が立っていた。まず俺ことシュート、フラン、リィフェそして食堂の親父さんのイワンさんの合計四人、俺はフランに自分の事を言う様フランは直ぐ様に許可した。そう言って俺はイワンさんにフランを紹介する。因みに俺は礼儀正しく。
「イワンさん、此方がリィフェの主人でアインライト王国第一王女のフランフェルト姫殿下です。」
「ええっ!?」
するとイワンさんは驚き直ぐ様にフランに向けて御辞儀する。
「す、すいません!ま、まさかこんなボロい宿の部屋で姫様と出会ってしまう何て・・・・・・。」
「お互い堅苦しい事は止めましょ
う、・・・・・・話は此方にいるシュートさんから聞きました。貴方の奥様を含めたこの街の女性が皆帝国軍の貴族騎士に連れてかれた事を。」
「へい、全ては二等貴族騎士ザラムのせいで御座います。ザラムは貴族騎士の他にも奴隷コレクターとしての顔を持ってます。」
「奴隷コレクターだと!?まさかこの街の女性達を全員奴隷にするっていうのか!?」
まさかこの世界で奴隷が存在する何てな、ザラムとかいう奴本気で許さねえな、俺は直ぐイワンさんに砦の場所を聞き出す。
「イワンさん、奴の居る『西の砦』は何処に?」
「この街を出てそのまま西の方角に真っ直ぐ進めばあります、そこは昔、魔物が住んでいたのですが今では帝国軍が所有してる基地の一つです。」
「西の砦、直ぐにでも行きましょうシュートさん。」
「ああ。」
俺とフランは直ぐ様に部屋を出る、けどその時だった。
「待ってください!」
イワンさんが俺とフランの前に立ちはだかる。だが戦意は無い、何故止めたんだ?するとイワンさんが突然俺達に向けて土下座をする。
「御願いがあります姫様、どうかこの俺を連れてってくれませんか!?」
「そ、それは構いませんが?」
するとイワンさんは土下座したままの状態で自分の事を話しだす。
「自分は若い頃、青の国、ガルガンティア王国にて城の警備隊長を努めていました。腕は落ちていますが力は薪割りやら買い出しとかで鍛えられてます。御願いします、どうか俺を砦に連れてって下さい、俺は直ぐにでも自分の手で、妻を救って抱きしめたいんです!!」
「・・・・・・。」
「顔を上げて下さい。」
「えっ?」
イワンさんはフランの言う通りに頭を上げる、するとフランはイワンさんに笑顔を見せる。
「貴方の熱意に応えました。協力して下さいイワンさん。」
「は、はいっ!!それでは直ぐにでも砦に参りましょう!!」
俺とイワンさんは部屋を出て街の外にへと向かう。フランも後から行くが一度足を止めリィフェの方を振り向く。
「リィフェ?」
「(・・・・・・本当にこれで良いのか私は?何故姫様は奴の言うことを信じるんだ。許せない、機械人形風情が・・・・・・。いっそ何処かに居なくなってしまえば!!)」
「リィフェ!」
「ああ、申し訳ありません姫様、後から向かいますので先に行ってくれませんか?」
「え、ええ、直ぐに来てね。」
一人きり部屋にてリィフェは考えていた。すると彼女は自分の剣を抜き剣の刃の写り鏡で自分の顔を写り出す、彼女の目に光は無かった。俺は何も起こらなきゃいい、そう思っていたのも束の間やはり現実はそう簡単には甘くはなかった。
「そうか・・・、いっそアイツを殺せばいいんだ・・・・・・。」
そして俺は知らなかった。彼女の殺意の闇が俺に向けてる事を。




