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機界戦記ー機械人形となった青年の異世界転生録ー  作者: 二代目菊池寛
灰の章・リィフェ編
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二人で買い物・後編

辛い、まさか俺がこんなに荷物を持つとは思わなかった。それからというもの八百屋の次に海鮮屋(こっちで言う魚屋)、肉屋も行くとはリィフェの奴どんだけ買う気満々何だ。

俺の目の前にいるリィフェは次の店である道具屋にて店主の親父と商品の値段の事で話をしている。かれこれ五分ぐらいは続いてるな。


「(それにしても、腹へったな・・・・・・。)」


《現在エネルギー残量残り21%,あと42分で意識が停止(フリーズ)致します。》


実は俺エネルギーの残りが非常にヤバい、何処かの店で何か食べないとこのままではエネルギーの量が0になってまた意識を失って倒れてしまう。

するとリィフェと道具屋の親父との話が終えたらしい、親父は呆れた顔をしていた。どうやら交渉成立した見たいだな。それもつかの間リィフェは道具屋で購入した商品が入ってる紙袋を俺にまた強引に持たされる。


「ま、また!?」


「何だ?何か文句でもあるのか?」ギロッ


リィフェがまた冷たい目で俺を睨み付ける。


「何でもない・・・・・・。」


直ぐ様に俺達二人は道具屋を後にした。このぐらい買い出しすればもう大丈夫だろう、


「なぁリィフェ、そろそろ腹減らないか?」


「・・・・・・。」


無言、ていうか無視されてる、こりゃもう昼飯抜き確定だな、と、俺はガクリと頷いた。


「何だ!この不味い食事は!!」ガッシャーン


その時、何処からか皿の割る音がした。俺達は音の方を振り替えると食堂があった。俺達はよく見る、食堂の外席にて青い服を着込んだ男二人と大柄な男がモメている、原因は恐らく二人の男が食べてる食堂の食事が不味くて地面に振り捨てたらしい。


「おいなんだ店主この飯は!!」


「す・・・・・・すいません!!」


「ったく我々がこのボロい街に派遣されてから仕方なくこんな薄汚れた定食屋に顔を出したが、クソまずい飯を食わされた!!」


「おいわかってるんだろうなぁ貴様? 我々はこの世界を支配する帝国軍だぞ?」


「三等貴族様である私達になんてもん出してやがるんだこの鼠風情が!!」


一人の青服の男が食堂の親父の腹目掛けて蹴りを決め置かれた客用のテーブルと椅子に直撃し倒れ込む。


「がはっ!」


「!」


俺は直ぐ様に食堂に向かおうとする、しかしリィフェの右腕が現れ俺を食堂に行かせないように引き留める。


「何で止める!?」


「街の住民達を見ろ。」


「!」


俺は街の住民達を見る、青服の男の罵声に街の住民達も怯え目をそらしていた。

つまり帝国軍に逆らうということは、目をつけられ逃げ追われる者。なるべく関わらない方がいいと思う者、ほとんどの人達がそう思い他人事のようにそれを見ていた。俺達は拳を握りこの状況を我慢して見てろと言うのかよ!


「耐えろ。」


「くっ・・・・・・。」


俺はリィフェの言うとおりに直ぐ様に俺達は食堂の前を去ろうとする、だがその時だった。一人の少年が俺の横を素通り青服の一人に向かって左手に持ってた石を投げ青服の頭に直撃した。


「痛っ!だ、誰だ!?」


青服の怒号と同時に少年は食堂の親父を守りながら青服の二人に向かって唸った。


「父ちゃんを虐めるな!帝国軍め!!」


食堂の親父、父親を守りながら少年は木の棒を震えながら構えて青服の二人に立ちはだかる。


「子供だと!?」


街の人達が少年を見てざわめき始める。


「おいあれ!」「食堂の息子だぞ。」「帝国の貴族相手に何逆らってるんだ。」


すると石をぶつけた青服の男が直ぐ様に少年の服の袖を掴み食堂の壁に強く当たる。青服の直ぐ様に自分の剣を抜き少年の首に剣先を触れだす。


「うわああっ!」


「小僧、お前よくも私の頭に石をぶつけてくれたな!私の頭に石をぶつけたこの罪は死を持って償わせて貰う!!」


少年は涙目になり父親の事を叫んだ。


「父ちゃん助けて~!!」


「待ってくれ!息子の変わりに私の命を!!」


「黙れ!溝鼠が!!」


見た食堂の親父は直ぐ青服の男に慈悲を求める、しかしもう一人の青服は親父の慈悲を無視し親父の背中目掛け強く左足で踏みつける。


「ぐわあっ!」


「帝国軍に逆らう者は例え子供であろうと許しはせん!死ねええええ!!」


「うわあああああっ!!」


「止めろおおおっ!!」


少年の喉元に青服の剣が降り注ぐ、だが少年の喉元の寸前剣の動きが止められる。何が起こったと思ったら俺は気づいた。何故なら彼女の剣が青服の剣を受け止めていたからだ。


「あっ!?」


「大丈夫か?少年。」


「う、うん!」


「何だ貴様、我々帝国軍の邪魔をするつもりか!?」


「邪魔だと?何を勘違いしているんだ貴様等は、邪魔なのは目の前の子供をこの場でしかも父親の前で殺そうとした貴様等の方が邪魔だ。」


リィフェは冷たい目で青服に睨み付け、リィフェの目を見た青服は怯みながら一歩後ずさりだす。


「ひっ!」


「貴様も騎士なら騎士らしく真面目になったらどうなんだ?」


「この(アマ)、帝国貴族の私に向けて説教とは思い知らせてくれる!!」


青服はリィフェに向かって斬りかかる、リィフェは後ろにいる少年を直ぐに避難させ青服に立ちはだかる。リィフェの剣が下から振るい青服の剣とぶつかり合う。


「剣技・(ながれ)


その直後リィフェの剣は青服の剣を受け流しリィフェは青服の背後に入り背中を斬る、背中を斬られた青服は地面に倒れる。


「ぐわあっ!」


「背中を薄く斬りつけておいた。安心しろ、命に問題は無い。」


「ううっ・・・・・・。」


「・・・・・・。」


食堂の親父を踏みつけてたもう一人の青服はリィフェに気づかれないように剣を抜き直ぐ様にリィフェ斬りつけようと襲い掛かる!


「死ねえええ!!」


「なっ!?」


「ふんっ!」


「げへっ!?」


俺は荷物を抱えながら左足でもう一人の青服の右頬目掛け蹴りを決める。蹴られた青服は一瞬だが口から歯を三本折られ地面に倒れ込み気絶する。


「危なかったな。」


「・・・・・・フン。」


青服を倒したのもつかの間、街の住民達はどよめきだす。


「おいアイツらやりやがったぞ。」「帝国の貴族騎士に歯向かう何て。」「何て奴等だ・・・。」


「「・・・・・・・・・。」」


この状況は不味い、俺達二人が悪者見たいな雰囲気になってるよ、これ以上ここに居るのは正直不味い、帝国の兵士が駆けつける可能性が高いからな。するとリィフェが俺に声をかける。


「おい、取り合えず行くぞ・・・・・・。」


「え、ああ・・・。」


俺とリィフェは直ぐに食堂の辺りから立ち去り次の買い物先に向かう、すると俺の着てる布の服の後ろが誰かに引っ張られる感じをした。

俺は後ろを振り向く、そこにはさっき帝国軍の貴族騎士に向けて石を投げた少年だった。


「待ってお兄ちゃん、騎士のお姉ちゃん、行かないで!」


「「えっ?」」


すると食堂の親父改め少年の父親が後から俺達のところにやって来る、何だ?


「あのう・・・、もし宜しければうちの店に来てくれませんか。御礼をしたいのですが・・・・・・。」


「は、はあ・・・・・・。どうする?」


「・・・・・・取り合えず店に入ろう。」


そう言って俺はリィフェと共に食堂の親子の招待を受け店の中に来店する。

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