護衛騎士の過去・後編
「そして現在も・・・・・・。これが貴方がリィフェに嫌う理由です。」
フランはリィフェの過去の話を終えた。長い沈黙がつき走りだし先に俺はフランに話しかける。
「・・・そうか、アイツも結構重い荷物を背負ってたんだな。」
「・・・・・・。」
「『復讐』・・・・・・。父親の仇討ちか。だから俺の事をあの目で見てたんだ。」
あの目、それは俺からフランを守った時のリィフェの籠っていた目をしていた時の事を思いだす。
「誰にだって『理由』がそれぞれある、『復讐』もその一つさ・・・。」
「シュートさんにはどんな理由を隠してるのですか?」
「・・・・・・フラン、俺は君に隠してる事がある、リィフェと同じく俺にも『理由』があってな、それを見る覚悟はあるか?」
「・・・はい。」
「解った。悪いが剣を貸してくれ、どうしても刃物がないと明かされないんだ。」
「解りました。」
フランは地面に置かれた自分の剣を取り俺に貸す、俺はフランの剣を鞘から抜き自分の手首に切りつけようとする。
「シュートさん!一体何を!?」
「ぐっ!」
フランは俺を止めようとするが時既に遅し、俺の斬りつけた腕に深く傷をつけるも、『血』は流れずその変わりに俺の腕の傷つけた所には『銀色』の皮膚が現れ俺は直ぐにフランに見せる。
「シュートさん!どうしてそんな事を・・・!?」
「・・・・・・これが、俺が人間じゃない証拠さ。」
俺の銀色の皮膚を見て驚いていた。銀色の皮膚が見えるところは直ぐ様に塞がりその直後、俺はフランに自分の身体の事を告白する。
「フラン、リィフェの言う通りに俺は人間の姿を機械人形だ。だけど俺はリィフェと仲良くなりたい、俺とフランの三人で笑い合う様にさ。」
「・・・・・・・・・。」
フランは呆気なく驚いていた。俺は直ぐ様にフランに声をかける。
「あれ?フラン、フランさ~ん?」
「驚きました。」
「えっ?」
「まさかシュートさんがリィフェの事を心配していた何て驚きました!」
「そ、そうか?」
「シュートさんが人間じゃなくてもシュートさんはシュートさんです、これからも一緒に旅をしましょう。」
フランは笑顔で微笑む
「そろそろ寝るか、明日は近くの街へ向かう為に準備もしないとさ。」
「そ、そうですね!もうすぐリィフェも戻ってきますしそろそろ寝に入ります。」
俺とフランは直ぐ様に横になり眠りに落ちた。丁度その頃、リィフェは森林から離れながら俺とフランの会話をしてるところを目撃する。殺意の籠っていた目を俺に向けながら。




