理由(わけ)
時刻は夜、俺ことシュートとフランそしてリィフェの三人は現在、川近くの草原で野宿をしていた。リィフェは目を瞑りながら焚き火の火が消えない様に見張っていた。残りの俺ら二人は明日の準備に備えるため眠っていた。
「・・・・・・」
リィフェは眠っているフランの方を見つめ悲しげな表情をする。
「(あの時、貴族騎士の操っていたゴーレムに手も足も出来なかった・・・・・・。私は本当に未熟だ。姫様直属の護衛魔法騎士失格だ・・・・・・。)」
するとリィフェは直ぐ様に立ち上がる。
「・・・・・・自分の剣を鍛え直そう。」
リィフェは自分の隣に置かれた自分の剣を取り何処かへと鍛え直しに森林の奥深くに入って行った。
「「・・・・・・。」」
寝の体勢に入ってた俺は実は起きていた。俺は直ぐに起き眠っているフランに声をかける。
「・・・・・・起きてるか?」
「・・・はい。」
フランは直ぐ様に起き上がり俺の方を振り向き座り込む。俺はフランにリィフェの事を話し出す。
「なあフラン、リィフェって何時もああなのか?」
「いえ、・・・・・・彼女は何時も自分自身を責めてるのです、私を護る筈が先程の貴族騎士との戦いで彼女は手も足も出ませんでした・・・。それに・・・。」
「それに?」
「リィフェが私と共に旅してる『理由』があるんです。」
「理由?そう言えばアイツ俺の事を化け物って言ってたけどひょっとして何か関係があるのか?」
するとフランは直ぐ様に真剣な表情を俺に話す。
「ここから先を言う事、リィフェ本人には内密にして下さい。」
「・・・解った。」
フランの口から話すリィフェの謎が今俺の前で明らかになる。




