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貴方の名前を・・・。

・・・・・・暗い、暗くて周りが見えない。

というかこれでもう4回目かな意識が落ちるの、大分慣れてきたよ本当に。

だが、今回は何故か俺一人ではない、俺の目の前には白衣を着た寝癖の付いた茶髪眼鏡の女が椅子に座って隣のテーブルに置かれている紅茶の入ったティーカップを取り一口濯ぎ飲む。飲んだ直後目の前に居る俺に気付き席を立ち喜びながら突然と走り俺に抱きつく。


「ん、お~~ようやく会えたよ~。僕の創った最高傑作君!」


うおっ、大きな胸が俺の身体に!?・・・・・・って、ちょっと待て、創った?俺を?しかも最高傑作?


「ちょ・・・、ちょっと待て!アンタは一体!ていうか、俺の事を知ってるのか!?」


「君の事は知らない、まあ正確に言えば君の身体を創ったのはこの僕だよ。」


「俺の身体を創った?ていうかそもそもアンタは一体誰何だ!?」


「僕の自己紹介の前に君の身体を調べたらどう?」


彼女は紅茶を飲み干したティーカップを投げ捨てる、ティーカップは0と1の光文字になり散った。その後彼女は右腕を上に上げ指を鳴らす。


《レベルガ3ニナリマシタ。予備バッテリーノ最大数ガ2ニナリマシタ。(スキル)『鑑定Lv1』『回避速度Lv1』ヲ収得シマシタ。》


(スキル)『拳Lv1』ガ『拳Lv2』ニナリマシタ。》


「・・・・・・もしかして、俺の頭の中にある人工知能(これ)もアンタの仕業か?」


「その通り、僕の名前はメイラ=アルバー=ベール。仕事は機械人形開発者(マギウスエンジニア)、簡単に言えば機械人形(マギウス)の開発者かな、皆僕の事を『プロフェッサー』と呼ばれている、君も遠慮せず僕の事はプロフェッサーと呼んでくれ。君の頭の中には私が開発した人工知能『自己進化プログラム』を搭載している、先程君が致死級の攻撃を受けて起動した『戦闘(バトル)プログラム』もその一つ。」


プログラム、成る程どうりで頭から声が聞こえる訳だ、だがカタカナ文字だと読みづらい。俺はプロフェッサーに聞いてみる。


「なあ、人工知能(これ)の言語機能何とかならないか?この文字だと何だか読みづらくて。」


「え~~っ、何か機械染みて結構気に入ってるのに~。しょうがないな~、」


メイラは溜め息をしながら再び右腕を上に上げ指を鳴らす。


言語機能(ワード・システム)設定(オプション)が変更しました。》


「おっ、何か頭の中の声が解りやすくなったよ。」


「全く気に入ってるのにさ~、それに、時間切れだよもう。」


「え?」


すると俺は自分の両腕の異変に気付く。光だし無数の0と1の光文字にへと変わり散り始める。


「なっ!ま、またか!?」


「そろそろ君が目覚める時間だよ、もしまた君の意識が落ちたらまた会おう。」


俺の身体の全てがまた0と1の光文字にへと変わり闇の中へと消え散った。


「頑張れ、小さな反乱者くん。」


闇の空間に残ったメイラは何やら困った顔をして斜めに頷く。


「・・・・・・あれ?そういえば、彼の名前聞くの忘れてたなぁ、まぁ次会う時でいいか。」


彼女は言い終えると闇の空間から消え去っていった。


予備(サブ)バッテリー作動、現在のエネルギー残量20%、意識覚醒まで5カウント、4・・・3・・・2・・・1・・・。》


俺はゆっくりと(まぶた)を開く、視界は太陽の光で眩しくなるが直ぐに眩しさは消える、そこには俺の目の前には赤髪の少女の顔が写っていた。


「名無しさんっ!」


「あれ?フラン・・・。」


「気が付いたんですね、本当に・・・、本当に良かったですっ。」


フランが涙を流し嬉し泣きをする。すると俺は何か違和感に気付く、地面が柔らかい、いや違うこの感触まさか・・・。


「「うわああああああっ!!?」」


俺はフランに膝枕されていた。俺とフランは直ぐ様に顔を真っ赤にしながら驚きだし互いに離れ始める。


「ご、御免っ!!」


「い、いえ!わ、私が勝手に行われた事ですので・・・。」


「「・・・・・・。ハハハハハッ!」」


顔を真っ赤にした状態でお互いに謝る。その後俺とフラン笑い始める。もう本当に何が何だか笑っちゃうな・・・。

するとフランが真剣な顔をし俺に向かって御辞儀をする。


「名無しさん、いいえ名無し様、私とリィフェを助けてくれて有難うございます、貴方は私達の命の恩人です。」


「頭を上げてくれ、俺はそんな事をする為にこんな行動をしたんじゃないんだ。これは俺、自分の意思で行った事だから。」


「名無しさん・・・・・・。」


「それに俺はもう『名無し』じゃない、やっと自分の名前と記憶が思いだしたんだから。」


フランは涙を右腕で拭き俺に微笑みながら、俺に話す、彼女は言う。


「貴方の『名前』を教えて下さい。」


そして俺は言う自分の『名前』を。


「シュート、俺の名前はシュート=レジス。」


「シュート・・・。」


フランは胸に左手をかざし何かを決心した。


「私の本当の名前はフランフェルト=エリウス=アインライト、白の国、アインライト王国エリウス王家第一王女です。」


お姫様!?そういえば何か口調がお姫様見たいだったな、ていうか本当にお姫様!?俺は直ぐ様にお辞儀をし自分自身も敬語に切り替えた。


「す、すいません!姫様とは知らず無礼な態度をとって!!」


「頭を上げて下さい、それに敬語、前と同じく私の事はフランと呼び捨てでお願いします。」


俺は頭を上げ目線をフランに写り変える、俺は一度目を瞑り直ぐに目を開ける。


「解ったよ、フラン。」


俺はフランに握手を求める、フランは俺に握手をしようとする。しかしその握手は届かなかった。第三者、リィフェがフランを左手だけで守る。


「リィフェ!?」


「お前、一体何を・・・、!!」


リィフェの剣が俺の首に突きつける。リィフェは殺意のこもった目で俺を睨み付ける。


「姫様から・・・、姫様から離れろ!化け物!!」


一人の護衛騎士の怒りが、憎しみが、全て俺にぶつける。

フランとリィフェとの出会い、取り戻した自分の名前と記憶、そして俺の前世の身体を持つ機械人形(マギウス)、シュート=レジス。

これはほんの序章、まだ幕は上がったばかり。

シュート・レジス

Lv3

性別・男

種族・機械人形(マギウス)

属性・無


●解放条件(または経験値入手条件)

○説明


習得した能力(アビリティ)

『物理耐性』Lv5

●自分に致死級のダメージを受ける/相手の物理攻撃を自分に受ける

○自分の受ける物理攻撃のダメージを少なくなる。Lvが上がる度に物理攻撃のダメージが更に少なくなる。


『鑑定』Lv1

●自分のLvを上げる/調べる度に経験値が貯まる

○どんな物(生物も含む)を調べる事が出来る、成功率は自分のLvが上がる度に上がりだす。


『回避速度』Lv1

●自分のLvを上げる/敵の攻撃を回避をする。

○回避の速度が速くなる、自分のLvが上がる度に回避の速さが上昇する。


習得した(スキル)

『拳』Lv2 属性・無

●自分のLvが1になる/拳を決める(または拳技を決める)

○拳を決める、自分のLvが上がる度に最大威力が上昇する。


『蹴り』Lv1 属性・無

●自分のLvが1になる/蹴りを決める(または蹴り技を決める)

○蹴りを決める、自分のLvが上がる度に最大威力が上昇する。


(ソード)』Lv1 属性・無

●自分のLvが1になる/剣を決める(または剣技を決める)

○???、自分のLvが上がる度に最大威力が上昇する。


専用能力(オリジナルアビリティ)

加速装置(アクセル・スイッチ)』Lv1

●自分のLvが1になる

○???、自分のLvが上がる度に???

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