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1 ヒーローになったはずなのに

ジンライ!

叫ぶことで音声認証キーが反応俺の体を機械の体へと変身させていく

鋭角的なフォルムのメタリックブルーの戦士へと変貌する。

これがロストバスターなのか?

自らの手足をながめ感慨にふけりたくなるが怪物の相手が先だ

腰の特殊弾丸を右腕のシリンダーに1発、装填していく。

そして腕のジョイントパーツを引くとスライドしエネルギーゲージがフルチャージされる。

電子的な音声が言った。

ストライク・スティング!

技名を復唱、二重セーフティーを解除する。

ストライク・スティング!

やめろぉぉぉーー!

怪物が人の言葉で悲鳴をあげた?

パイルバンカーパンチを叩き込めば

大爆発が巻き上がり怪物が吹き飛んだ

人の言葉を話せるなら意志疎通できたんじゃ・・・。

ロストバスターに変身したことで情報が脳内に流れ込んだ。

ロストバスターとは古代技術を解析、再現した人間に超常の存在にするシステムなのだそうだ。

誰が作ったのかわからないが、そういうものだ。

よし、怪物から人類を守るため戦うぞ!

そう決意をした途端だった

きさまぁーー!

同級生の安藤が駆けつける。表情は列火のように怒っていた

ジンライ!

叫ぶことで音声認証キーが反応、安藤の体を機械の体へと変身

鋭角的なフォルムのメタリックレッドの戦士へと変貌させる。

あいつもロストバスターなのか!

脳内に情報が流れ込む。ロストバスターファーストシリーズ、レッドバスター。

俺のプロトタイプのロストバスターなどとは違う。正式採用されたロストバスターの完成形態だと!

はあ!

鋭いストレートパンチがさく裂、たった一撃で3m殴り飛ばされた。

ぐぁぁ!

腹に痛みが走り、くの字に折れ曲がった体はそのまま段ボールの山に突っ込んで行った。

すごいパワーだ!

ボルカノン!

安藤の肩から折り畳み式のレールキャノンが現れると電撃を放出、鋭い雷が怪物を穿つ

ドヒュン!ドヒュン!ドヒュン!

3発の雷が右腕を砕き、左頭を砕き、右腰を砕く、

ぐはああああああああああああああああああああああああああ!

絶叫する

なんて兵器だ!俺などとは比べ物にならない。強すぎる!

安藤は俺を悠然と見下ろしながら距離を詰め

はあ!はあ!はあ!はあ!

左右に素早く拳を振るい、

はああ!

左アッパーを繰り出し

はああ!左キックを叩き込む

ぐあああああああああああああああああああああ!

6mもの距離を蹴り飛ばされる

全身にすさまじい激痛が走った

さらに安藤は腰から1発の特殊弾丸を取り出すと右腕のシリンダーに装填。

そして腕のジョイントパーツを引くとスライドし2本のエネルギーゲージがフルチャージされる。

正式採用されたロストバスターの必殺技、その威力は俺のロストバスターの2倍の威力だ。

電子的な音声が言った。

ダブル・ストライク・スティング!

技名を復唱、二重セーフティーを解除する。

ダブル・ストライク・スティング!

はああああああああああああああ!

ダブル・パイルバンカーパンチが叩き込まれる

ぐはあああああああああああああああああ!

大爆発が巻き上がり体が吹き飛んだ。

凄まじい威力だった。

倒れ込む俺に安藤は言った

今回だけ見逃してやる。差別はやめろ!

そう吐き捨てて安藤は去って行った

差別はやめろか、意味がわからなかったが。

話せば言葉が通じたのかもしれない。俺はそんな怪物を、心のある生き物を殺してしまったのかもしれない。

そうか!差別とはこのことか!

数日後、学校の帰り道、怪物が現れた

いまにも悪さをしそうだった

さっそく説得してみる

やめるんだ!

殺す。殺す。殺す。

おい!

殺す。殺す。殺す。

ダメだ!言葉を話せても襲ってくる気か!

それに誰かの血で口の周りが真っ赤だ

やはり怪物とは戦わなければ人類は守れない!

ジンライ!

叫ぶことで音声認証キーが反応、俺の体を機械の体へと変身させていく

鋭角的なフォルムのメタリックブルーの戦士へと変貌する。

腰の特殊弾丸を右腕のシリンダーに1発、装填していく。

そして腕のジョイントパーツを引くとスライドしエネルギーゲージがフルチャージされる。

電子的な音声が言った。

ストライク・スティング!

技名を復唱、二重セーフティーを解除する。

ストライク・スティング!

パイルバンカーパンチを叩き込めば

大爆発が巻き上がり怪物が吹き飛んだ

安藤に話しかける

安藤この前は悪かった

この前?何のことだ?

俺はロストバスターになった経緯を細かに説明した。

まさかあのときのロストバスターがお前だったとは学校のプリントを届けに来たときに我が家の地下ラボに入り込むとは

な、なあ、ロストバスターって何なんだ?俺もとに戻れるのか?

結論から言えば、ただの人間に戻るのは無理だ。隠しながらひっそり生きろ。

そんな!

しかたないだろ。安易に他人の家に入り込むお前が悪い!とは言えロストバスターは俺が作ったものだ。生きやすくなるアドバイスくらいならしてやる。

だいたいだな。ロストバスターは怪物たちを守るために俺が作ったんだ

お前が作った?守るため?どういう意味だ。

実は俺IQ300あるんだ。頭がいいなんてもんじゃないいわゆる天才ってやつでさ。この学校も近いから通ってるだけなんだ。

そ、そうなの?

人と怪物は対話しなければならない。

彼らは会話できないわけではない。

意思疎通が取れる存在、凶暴なやつもいるが、すべての怪物が悪いわけではないんだ。

実体験として怪物は会話不能な存在だと思った、

思い出すのはこの前の怪物と戦ったときだ。

やつらに言葉が通じることを知り、説得してみたら。殺す。殺す。殺す。と言われたことを思い出す。

その話をしてみると安藤は疑問そうな顔をして言った

本当にそうだろうか?彼らと我々人類は元は同じ仲間だった。それは古代文献を見れば一目瞭然だ。

地球は元々彼らの星だった

彼らは我々を受け入れてくれた真の地球の支配者

それを侵略し破壊して奪い取ったのが我々人類だ。わかるか、我々こそが罪人なのだ。

我々と彼らも地球に住むひとつの集団と考えたまえ、我々は手を取り合えるのだ。

そ、そうなのか?

俺はしぶしぶ納得する

安藤が言った

土門、こうして話しかけてくれたのも何かの縁か、アドバイスするのとは別に人と怪物が共存できる世界を目指そう!

あ、ああ!

俺と安藤は仲間になった

次の日、安藤が言った

よし!怪物たちを説得して行こう。はい、カメラ。

手のひらハンディーカムカメラを持たされ撮影が始まる。

●REC

あちこちを探し回ると夕暮れ時、光の届かない薄暗い路地裏で怪物を見つけ話しかける

君!

シャギャラアアアアアアアアアアアアア!

怪物が威嚇したかと思うと、5mほどジャンプ、ネオンの光らない看板の上にはいつくばるように着地し、黄色くギラギラした両目でこちらを見た。

話をさせてくれ。俺たちは君たちと仲良くしたいんだ。

ドスの聞いた野太い声が響いた

我々怪物は人間と友好関係を築きたかった。

だが古代、お前たちの祖先は俺たちの祖先を殺した

赤子を踏みつぶし、女を犯し、男を殺した。

お前たちの祖先は血も涙もない怪物だ。

その子孫であるお前たちが俺たちを怪物と呼び恐れる。俺たちはクリスターだ!怪物なんかじゃない!理不尽だ!差別だ!謝れ!謝れえええ!

え、祖先?でも俺たち関係ないんじゃ。

安藤は土下座を始めた

申しわけありませんでしたあああああああああああ!

あ、安藤、ちょ、安藤。

何やってる!お前も頭を下げろ!

お、・・・お、・・・おお。

俺は安藤の隣に座ると土下座をしてみた。

日本人、究極の謝罪スタイル、まさか人生で土下座する機会が来るとは思わなかった

それで謝っているつもりか!

バサー!

砂をかけられた

これが土下座・・・何だこれは、みじめだ・・・。

謝罪が終わると安藤は言った

手分けして行こう。

それから暗くなっても丸一かけて怪物を探しては謝罪をしていった。夜行性なのかもしれない?

だが手分けも何もその日一日で俺のエネルギーはゼロだった。

怪物たちは人間たちを差別したがそれは歴史的なバックボーンを含んだ復讐だった。

安藤が一人で帰っていると

怪物が人間を襲っていた

バラララアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

不気味な鳴き声を上げ怪物がじりじりと人を追い詰めていく。

道には頭のない死体がいくつも転がり、大量の血が飛び散っていた。

た、助けてええええええええええ!

パアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

パトカーが到着すると警官たちが銃を取り出す。

動くな!

安藤は走った。

そして怪物を背にかばい警官たちの前に立ちはだかる。

ジンライ!

叫ぶことで音声認証キーが反応、安藤の体を機械の体へと変身させていく

鋭角的なフォルムのメタリックレッドの戦士へと変貌する。

はああ!

鋭い右フックが炸裂する

うわああああああああ!

大きく警官が殴り飛ばされていく

な、なに!

黙れ!差別主義者がああああ!

回し蹴りが炸裂、

ぶえええ!

警官の体が十数メートルぶっ飛ばされていく

撃てええええ!

パン!パン!パン!パン!パン!

ふん!その程度で止められると思うなよ!おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

まるでサイの突進のごとき一撃が警察車両をメンコのようにひっくり返し爆発させる。

オレンジの炎が一気に燃え上がった。

とどめだ!ボルカノン!

安藤の肩から折り畳み式のレールキャノンが現れると電撃を放出、鋭い雷が怪物を穿つ

ドヒュン!ドヒュン!ドヒュン!

3発の雷が地表を焼き払っていく

うわああああああああああああああああああああああああああああああああああ!

完封勝利した。

怪物と自分だけが残った場所で安藤はつぶやく

怪物たちの平和をお前たちの好きにはさせない!

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