ゼロ円物件
スマホの Google Discover(ホーム画面から左スワイプでニュースとかが出てくるアレ)で、住んでいる地域のゼロ円物件が表示された。
見出し写真の家2軒の間に挟まれた土地らしい。持ち主の父親が別荘地を買ったけど、今まで使っていなかった土地、とのことである。中心市街地から車で10分、宅地146坪(2筆)で固定資産税評価額138万円をタダで、とのことだ。なんとなくの土地勘があったけど、「車を運転できるうちはいいけど、高齢になって手放したら日常生活が詰むな」が、記事を見た時の感想だった。
それでも Google Map で現地を確認(接道は曲がっているけど4mはありそう)、自治体のホームページでその土地が第一種中高層住宅専用地域(建蔽率60%、容積率200%)であることを知ると、俄然、興味が出てきた。いや、30代40代だったら家を建てるのを考えてもいいかな、くらいで。
公図を見ると、明らかに農地転用なんだよね。20筆くらいに分割されて1筆あたり50〜80坪、市町村の農業委員会が処理できる範囲の開発。
で、休日だから見に行ってみた。車で20分かからないだろうし。
ランドマークになるスーパーまで行って、「ここかな?」という道を入って行ったら寺だった。一本隣の道みたいだ。
正しい道を見つけて入るとすぐに上り坂。除雪が車1台分の幅しか入っていない。ここで嫌な感じ(明らかに地元自治体の除雪じゃない)。農家らしき家に反対側に斜めに入る道、さらに登っていく道を見た瞬間に「これはダメだ」と引き返した。多分、冬場は黒猫さんの配送トラックが入れない。救急車がハマる。
こんな土地を第一種中高層住宅専用地域にするなんて、我がマチも何を考えているんだか。住みづらくて将来的に廃墟になるのが目に見えているじゃないか(Google Map の航空写真で見ると、半数が空き地だった)。負動産だな。こんなところ、「人々はそこで子を産み,育て,そして死んでいった。」(機動戦士ガンダムのオープニングナレーションより)とするには、いや若いウチは、意識高いウチは(当人は)いいかもしれないけど、終の住処には厳しすぎる。
北海道に憧れて、とか田舎暮らしに憧れて、なら、もっといいトコあるよきっと。少なくとも積雪地に住むなら、冬の状況を見て(車が入れるか、除雪をどうするか)考えてからの方が良いと思うな。
当該記事の見出し写真は、Google StreetView からパクったものでした(2024年9月の画像データと、写り込んでいる隣家のおじさんまで一致)。冬場の画像データが無いということは、StreetView の撮影車が通らなかった(通れなかった)ってコトなんだよね。一つ賢くなった。