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イフ03 変わらぬ日々
黒い箱のような外観をした、プレス研究棟。
そこに幼い赤子が、二人連れてこられた。
言葉も覚えていない赤子は、赤い髪の女の子と青い髪の男の子。
二人は生まれてからずっと、そのプレス研究棟で育てられる。
何もない日々を、延々と繰り返す。
決まった時間にご飯を食べて、ただぼんやりとすごして、夜が来たら眠る。
それだけの日々を。
それ以外何もしなかった二人は、ある日出会うようになった。
同じ部屋で過ごす事になった二人だが、そこには何も生まれなかった。
ただ、決まった時間にご飯を食べて、何もない時間を過ごして、夜が来たら眠るだけだった。