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イフ02 時の力
プレス研究等に収容された、二人の子供。
赤い髪の少女と、青い髪の少年。
二人は同じくらいの歳の子供。
同じ時期に生まれ、同じものを見て、同じことを聞いて育ってきた。
彼らは互いが、魂の片割れといっても、いい仲だった。
そんな二人の子供は、今までいつも一緒だった。
しかし、とある日にプレス研究所に収容されてしまう。
別々の部屋に隔離された二人は、長い時間をその部屋ですごした。
収容されてから十年過ぎたが。
二人は、まったく顔を合わせなかった。
言葉も交わさなかった。
収容日から十年後、生き残った方のどちらかを収容所から出すと言って、ナイフを握らせた。
「「かつても親友であっても、生き延びるためなら仕方がない」」
二人は、躊躇なく互いを殺しあった。