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伝説の戦士キングガン  作者: 安息の地
3/4

後編(1/2)

 惑星コダイ上空の宇宙空間を航行するキングクーボー。


「水出しコーヒー作ったのによお。あのおっちゃん現れねえな~いつまでも」


 エイプの言うおっちゃんとは、キングガンと名乗った巨人である。


「我々にもエイプのような力があるのかもしれない」


 最初の戦いで、ウォーターガンに変身したエイプは、キングクーボーを呼び出し、合体してキングウォーターガンとなった。

 キングクーボーの中には、司令室があり、エイプ、カーク、狼牙、ガンマ、クマードの5人が集まっていた。

 キングガンと名乗ったあの巨人は、エイプたちの前に1度だけ姿を現したきりであった。エイプやカークたちは、自分たちの力のことも、自分たちのするべきこともわからずにいた。


「今の俺では力を引き出すことはできない。何かあるはずだ」


 狼牙は皆の話し合いを聞きながらも特訓に精を出していた。レールガンに変身したときのように、二刀流で木刀を振る。カークの言うように、自分にもさらなる力があるはずだが、きっかけがつかめない。狼牙は木刀を2本から1本に持ち替え、さらに激しく剣を振る。


「キングガンの言っていた、宇宙を蝕む悪というのは、あの虫たちのことで間違いなさそうです」

「なあクマード。お前の難しい本にもキングガンについて書いてないのか?」

「だめです。ボクの難しい本にもキングガンのことは書かれていませんでした」

「お前の知識でも無理ならお手上げじゃねえか」


 クマードでもキングガンについては調べられず、ガンマが残念そうな声を出した。


「とにかく、水筒たちが安心して飲み物を汲めるように、俺たちがやらなきゃならねえってことは確かみたいだな」

「そうだな。それに、水出しコーヒーを飲むためにもこの惑星コダイの平和を守らないとな」


 エイプに声をかけられたガンマが、水筒の蓋を外して置いた。


「ガンマ貴様!また水筒の蓋の内側を下にして置いたな!ハレンチな!」


 カークが怒鳴ったそのとき、キングクーボーが大きく揺れた。


「キングガンに選ばれた戦士か」

「キングガンになられてはまずい」

「面倒なことになる前につぶしておこう」


 宇宙昆虫の群れが、外からキングクーボーに攻撃を加えていた。その中でもサイズの大きな3体の宇宙昆虫が言葉を話していた。


「なんだ!」

「地震か?」

「ここは宇宙空間ですよ!」

「外から攻撃されたんだ!」

「あの虫たちめ!」


 5人はマイクロブレスを構える。


「トライガン!」


 変身と同時に、キングクーボーの外の宇宙空間に転送された。


「ウォーターガン!」

「ウイングガン!」

「ダッシュガン!」

「ドリルガン!」

「レールガン!」


 宇宙空間で、5人の戦士たちと宇宙昆虫の戦闘が開始された。


「たいしたことないやつらだな」

「かまわねえ。おれたちでやっつけにいこうぜー!」

「チェーンジ!」


 3体の宇宙昆虫が人の姿に変形した。


「パピヨンノワール!」

「パピヨンシュバルツ!」

「パピヨンブラック!」


 人型に変形したパピヨンノワールたちは、圧倒的な力で5人を蹴散らしていく。


「エーッ! 昆虫が人型に!?」

「虫たちのなかにも言葉を話すやつらがいるのか」


 パピヨンノワールたちは、ドリルガンやウイングガンたちよりもサイズが大きい。まともな勝負にはならなかった。


「よし、それなら! キング合体! キングウォーターガン!」


 キングウォーターガンになったことによって、パピヨンノワールたちと同サイズになった。だが、キング合体しても3対1ではかなわなかった。もともとの力の差もあり、たとえ1体ずつでも相手にはならないのだ。


「うわっ! キングウォーターガンに合体してもかなわないなんて」


 パピヨンノワールがキングウォーターガンに重い一撃をくわえようとしたとき、何処からか攻撃が飛んできて、パピヨンノワールは大きく怯んだ。

 体勢を立て直したパピヨンノワールが、自分を攻撃した相手を見てうろたえた。


「誰だ!? お……お前は! キングガン!?」

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