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脇役令嬢、前世を思い出す

初投稿です!がんばります。。




世の中、何が起こるかわかったもんじゃない。



最近、つくづくそう思う。



目の前で繰り広げられる、どっかの乙女ゲーで見たような展開に、心の中で嘆息しつつ、そう思った。









──私、マティアラ・アディ・ビーミリアには、もうひとつの名前がある。


と言うのも、別に「閃光のマティアラ」とか「蒼雷のマティ」とかイタすぎる二つ名があるとかいうわけではなく。



桐生きりゅう 真知まちと言う、この世界にはあり得ない名が、あったのだ。


(──そう、“あった”)


思い出すのは、真知であった頃の──日本人であった頃の、記憶。


…私には、前世の記憶が、ある。





最初に思い出したのは、‘マティアラ’が七歳になる日。


親友である少女が、初めて弟を連れてきた。

その子が、紹介された私を


「まち…あ ら?」


と舌足らずに呼んだ。

余談であるが、その子は金髪に草原の緑を瞳に持ち、その瞳は少し緊張でか潤んでいて、めちゃめちゃ可愛い、天使みたいな子だった。

別に、その天使と見紛うような見た目に狼狽えたわけでなく、私は眼を見開いて、急にフラッシュバックした情景、情報に頭が混乱してしまい、────ぶっ倒れた。



まち。

舌足らずに偶然に、呼ばれた名。

それが、前世の記憶を思い出す引き金となった。




その後、目の前で初対面した少女がぶっ倒れたことに、混乱した親友の弟は、大泣き。つられてか親友も大泣き。

その場はカオスだったらしいが、大人たちが何とか収拾をつけ、私の七歳の誕生日はそのまま幕を閉じてしまった。

無理もない。主役である私が、その後3日、高熱に魘されてしまったのだから。






しかし、そのおかげで前世の記憶を思い出した。

三日三晩魘されて夢に見たのは、‘真知’だった頃の記憶。

小学校、中学校、高校と。断片的に流れる景色の中、いつも傍にいてくれた、父や母であろう存在、そして兄と姉。

裕福ではなかったけれど、家族仲は良く、楽しかったあの頃。

平凡に過ぎた日々。


──そして、運命の日。


内定が決まり、報告をするために母に電話をしながら歩いた、交差点。

横から聞こえたクラクション。知らない誰かの声。

何かにぶつかるカラダ。

離れた携帯から聞こえる、母の声は、段々と遠退いて。




「──!」


3日目、汗だくで飛び起きた私は、叫ぶように────鳴いた。





なんとか、一話。

どうなりますやら、これから 汗

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