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MW元   作者: ただっち
オールドア編
9/69

ステージ9:闇の大魔導士ホルブ

魔大戦での出来事・・その実態とは

 今から5年前にあった魔大戦。その際に、暗躍した組織:暗黒魔法教団。この組織に属していた人間は数知れない。

 当時の政府関係者の中にもメンバーがいたそうだ。全く持って用意周到な恐ろしい組織だった。

 首領のブラッド=ブラックは当時の内に公開処刑となった。世界的に有名な出来事である。そして幹部たちや暗黒賢者ともども死んだ・・はずだった。

 しかしながら、処刑場にも奴らの仲間はいたらしくそのため影武者を立てられてしまったのだ。つまりは偽物の処刑を本物と勘違いして、刑を執行したのだ。

 首領のブラッドは地下へと行き、組織は再び混沌を呼ぶため力を蓄えたのだという。そして今、力がたまり、再び世を混沌へと導く。組織は復活した。

 その前に大魔導士たちを封印するという目的があったらしい。

 巨大な戦力をそぐとともに、暗黒賢者によって洗脳し、味方に引き込もうとしたらしい。

 そして、ここにいる大魔導士以外は全員洗脳されてしまったらしい。

 俺たちの到着があともう少し遅れていたら、ホルブも洗脳されていた、と語った。



「おぬしがもし、オールドアを望むのなら、残りの大魔導士の洗脳を解かねばならん。そしてそのためには・・」

「暗黒賢者と首領を倒すしかない・・」

「その通りじゃ。」

「して、残りの大魔導士はどこにいるのか知っているのか?ホルブ」

「1人ならな。氷の大魔導士ヒョウじゃ。あやつは今、氷のアイスキャッスルに暗黒賢者とともにおる。」

「アイスキャッスル・・ここから200kmってとこね。」


 ディルは言った。


「じゃあ、行こう!」


 俺は行こうとするとリュウが、ちょっと待った!と言う。


「その前に、あいつどうするの?」


 と磔にしていてすっかり忘れていたボルを指さした。


「確かに・・このままにしておくのは危険だわ・・」


 と不安そうにディルは言う。


「封印するか?」


 とライが暗い表情で言う


「いやいやいっそのこと殺すか・・」


 とエンは冷静に言った。


「医者の前で軽々しく殺すとか言ってほしくないわ・・」


 とリュウは怒りながら言った。


「俺も殺すのには反対だ。」


 俺もリュウに賛成した。


「翔琉がそういうなら・・俺も・・」


 と渋々ライは承諾してくれた。


「じゃあ、賛成多数で生かすとして・・どうする?」


 とディルは言う。すると、ホルブは


「じゃったら、我に任せよ。あやつに状態異常魔法をかける。」


 と言った。


「どんな魔法をかけるの?」

「安心せい、ディル。あやつの力を極限まで封印するだけじゃ。」


 そういってホルブは魔法を唱える


「闇の魔法:封力ふうりき!」


 そういって、黒い光がボルを包み込むするとボルの姿がロリライよりさらに小さくなった。3歳児くらいかな?


「え?どういう状況?」

「能力を封印されると、子供になるのじゃ。これであやつは魔法は使えない普通の虎獣人の子供になったのじゃ。」


 とホルブは自信満々にディルに言う。

 すると、ボルは意識が戻ったようでこちらに気付くなりすぐに戦闘態勢に入った。


「お前ら!よくも!やったな!だがしかし俺様の本当の力はこれから・・だ?」

とここで自身の身体の変化に気付いたようだ。


「あれ?なんで俺こんな姿に?あれ?」

「かつての暗黒賢者がこんな姿とは滑稽じゃな・・フォッフォッフォ~。」

「え?ええええええええええええええ!!!!!」

「おい、ホルブ!俺とキャラ被るだろ。子供じゃなくて別の奴に変えられないのか?」


 ライはホルブにそういったが、”魔法の効果じゃ、あきらめろ”、と言われた。


「ボル・・おぬしその姿になった以上、もはや魔法は使えぬ・・。」

「くそおお!やりやがったな、じじい!」

「何とでも言え。」

「こんなのってねーよ・・おおおおおん。」


 そういうとボルは泣き始めてしまった。

 なんかほんと、ロリライとおんなじだな・・。


「ホルブさんこれって、体型が子供だから精神も子供になってるんですか?」

「そうじゃ。」


 やっぱり・・


「取りあえず、どうする?この後。」


 とエンは聞く。するとディルが


「ここからアイスキャッスルに行く途中の道に、私の別荘があるわ。取りあえずそこに行きましょうか!」


 と言う。そうしよう、と全員意見が一致した。

 そして、ディルは空間移動魔法を発動させ、俺たちはディルの別荘に到着した。



 今回のディルの別荘は海の近くだった。

 白い砂浜、夕暮れの空・・そして、海には星のようなサンゴが広がる。


「着いたわ。」


 とディルは言った。


「中々いいところじゃな」

「潮風が気持ちいわ。ね?翔琉ちゃん」

「うちは疲れたからもう寝たいわ・・」

「寝る!翔琉今日も一緒に・・!!!」


 ライは声にならない悲鳴を上げた。続けてリュウも・・

 まあ確かにこの状況は驚きだろう。さっきまで殺し合いをしていたボルと俺は砂遊びをしていたからだ。


「ほら!次翔琉の番だぞ!」

「はいはい。ほら、次ボルの番ね。」


 こんな感じで、砂山崩しをして遊んでいるその光景は衝撃的だろう。


「翔琉ちゃん!あんた敵となに仲良くしてんのよ!」

「え?」

「え?じゃないぜ。なにしてんだ翔琉!ボルは危険なんだぞ!すぐ離れろ!」

「大丈夫だって。今はホルブさんの魔法で能力失ってるんだから・・問題ないよ。ライもやる?」

「翔琉ちゃん!いくらライといえどさすがに・・」

「ゴロゴロしてくれ~」

「やるのかよ!」


 ゴロゴロっと、ライはロリライになった。


「翔琉~」


 とロリライは俺の膝元に座った。前に俺もライにやられたことがあったが以前とは逆の立場になってしまったようだ。


「おい!ライ!ほら、お前の番だぞ!」

「うるさいな!ボル。今翔琉にじゃれてんだから邪魔すんなよ!」

「もういい!翔琉次早く!」

「はいはい。」


 どうやら、俺は子供に好かれる性格のようだ。


「ホルブ!あたしも幼児体型にして!」

「嫌じゃよ。」

「なんでよ~。」

「じゃあ、私ご飯作るね。エンはどうする?」

「飯まで休ませてもらうよ、うちは。」


 そういって、ディルとエンは別荘内へ入って行った。


「ホルブ!」

「ババア若返らせるとか大変じゃろ。」

「うっせえな!ババア言うな!」


 何やらホルブとリュウは言い争うしているが聞こえないな・・。


「翔琉!抱っこ!」


 とライは言ってきた。


「ライずるい!翔琉おんぶ!」


 とボル。なんだろう・・俺将来博士より保育士とかの方が向いているのかな?

 そう思う、黄昏なのであった。

翔琉君は将来博士じゃなくて、保育士になればいいのに・・なんてね

次回はボルの過去を翔琉が暴く!

その真実は意外なものだった・・そして・・

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