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MW元   作者: ただっち
ファントムソウル編
36/69

セカンドステージ13:vs地獄大神王メイオウ

ねむたひ

 天野翔琉・・つまり俺なのだが、先ほどまで修行のためにとある空間にいた。

 その空間では、外での1分が空間内では1日と言う、桁外れな時間間隔になっている。俺がその空間にいたのは4時間と30分。単純計算で270日間、つまりは半年以上その中で修業していたことになる。

 そんなわけで、中学1年生だった俺の身体は成長期を迎えてしまったので一気に10cm近く伸びて、現在は170cmである。

 まあ、身長の事はどうでもいい。

 今目の前にいる敵に集中することにしよう。

 目の前の敵・・すなわちは、メイオウと呼ばれるまがまがしい姿をしている奴の事である。


「よし、じゃあみんな! ここは俺に任せてくれ。ディル達はアニオンとエンに修業をしてパワーアップさせてあげてくれ、念のためにボルは残ってくれよな」


 そういうと、全員が各自行動を開始した。


 (え? ちょっと)


 そう思ったアニオンはディル達に向かって言う。


「ちょっと、ディル、フルート、グラン! 翔琉一人でやらせていいの?」


 そういうアニオンと、きょとんとしているエンに対して3人はこういった。


「「「大丈夫!」」」


 その言葉に何故だか信用性と強い信頼を感じたアニオン。

 

 (翔琉・・気を付けて・・)


 そしてアニオンは翔琉を見つめつつ空間の中へと消えていった。


「我がいる前で、堂々とよくもまあ修業だのなんだの好き放題いえるな貴様・・」


 メイオウは俺に対して、殺意を飛ばしてくる。

 しかし、俺は臆することなく、言う。


「うん。だって、守れるし」


 その発言がメイオウにとっては気に入らないであろうが、この挑発に対してメイオウは落ち着いた様子で俺に指をさし


「まあ、いい。貴様が我が主からの指令にあった、天野翔琉だな?」


 そういって俺をにらみつける。

 俺は更に奴を挑発しようとして


「だったら?」


 そういって、指をメイオウの真似をしてさす。


「貴様を、我が主に差し出す」

「嫌だね。絶対に行かないよ」

「別に貴様の同意など聞いていない。我は任務を遂行するのみだ!」


 そういってメイオウは俺に向かって襲い掛かってきた。


 (ここじゃあ、ディル達やボルも巻き添えをくらってしまう・・)


 そう思った俺はメイオウをこの場所から遠ざけるため、急いでこの場から離れた。


「逃すか!」


 とメイオウが後ろから追ってくる。


 (翔琉・・)


 そう思いながら、ボルは飛んでいく2人を見つめているのであった。


 (この辺でいいだろう)


 と思い、俺は止まる。


「どうした? 逃げないのか?」


 メイオウが俺に対して、挑発をしてきた。

 しかしながら、俺も奴を挑発する。


「馬鹿かよお前・・」


 俺のこの発言に対して、メイオウは特に何も言わずに黙って俺の方をにらみつけている。そして、俺はこういう。


「じゃあ、お前を倒させてもらいますね」


 そういって、神魔法:光天神を発動させる。前のver2とはもはや違う姿だ。


「神魔法:光天神・零式ぜろしき!」


 それが現在のこの魔法の名前である。



「光天神・零式だと? こけおどしもいいところだ。今や、神魔法は我が主の元にあるのだ。それは光天神などではなく、所詮まがい物だ」

「いいや、まがい物は君の方さ」


 そういってアマデウスが俺の中から出てきた


「貴様は! アマデウス!」

「ははは。やあ、久しぶり。といっても、こうして直接話すのは何千年何億年ぶりなんだろうね?」

「ああ、貴様が消えてからは会ってはおらんかったからな。で?まがい物が俺と言うのは?どういう意味だ?」

「いやいや、簡単な事さ。神魔法の化身である僕が違うって言ってるんだから違うんだよ。そんなことも分からないなんて、馬鹿じゃない」


 そういってアマデウスはメイオウの方に手を出すと、メイオウの神魔法が解けて、アマデウスの手元に集まる。そして、アマデウスはそれを食べた。


「ごちそうさま。また力を取り戻せたよ。おかげ様」

「貴様・・何をした?」

「何って、元々僕の力なんだから元に戻っただけだよ」


 そのあと、あくびをしながらアマデウスは俺の中へと戻っていく。

 お疲れ様・・。後は任せろ。


「じゃあ、そろそろいいかな?」


 といって俺は手を合わせ魔法を放つ。


「光の魔法:聖典右翼せいてんうよく


 背に生えた翼が大きくなり、その翼の羽根がメイオウに降り注ぐ。

 それをメイオウはよけるのだが、よけれる数などを出す俺ではない・・。

 幾億もの数の羽根が、メイオウに襲い掛かり、最終的にはメイオウの身体にへと突き刺さっていた。


「貴様・・何をした? つい数時間前までの貴様ではまるで違うな・・貴様はいったい何をしたんだ?」

「それは、秘密。みすみす敵に情報与えるなんてことはしないよ」

「ふん、まあいい。この程度でやられる我ではない」


 そういい、メイオウは光の羽根を身体から外す。そしてはらはらと羽根が宙に舞う中、俺に魔法を放つ。


地獄魔法ヘルマジック紅蓮埜炎ぐれんのほのお!」


 その魔法はまさに地獄の炎と言うのにふさわしい炎の塊だった。

 血より濃く、黒く煮えたぎる炎の雨が俺に降り注ぐ・・が、もはや俺にとってはそれは攻撃にすらならない。


「光の魔法:天照大御神あまてらすおおみかみ


 そういうと、炎の雨は勿論の事、これまで決して晴れることのなかった上空の重くのしかかるような雲まで押しのけるほどの強力な光を放つ。


 (なんなんだ! こいつは何者なんだ!)


 そう思ったメイオウは、俺に対して怒鳴る。


「そんな・・なんだ、この異常な強さは・・! 貴様・・! 化け物か?」


 (失礼だな・・)


「いいや・・俺は普通の人間だよ・・」


 そういって俺はメイオウに向かって光属性最強クラスの攻撃魔法である神之憤怒を放つのであった。


 (この俺が! っち! ここはひとまず・・!)


 そう思ったメイオウは、自身の最大限の力を発揮させて、奴は逃げた。

 

 (逃げられた・・)


 ~時空城~


 そこにはボロボロの姿のメイオウがいた。


 (奴め・・我をここまでに・・)


 そう思うメイオウの目の前には、どかりと玉座に座るロギウスがいる。

 その隣には3人の大魔王である者たちが立っていた。

 海の悪魔王:ポセイドン

 影の冥界王:シャドウ

 氷の霊界王:ドライ

 彼らはすぐに消えたのだが、ロギウスの怒りは消えていない。


「おい・・メイオウ・・。主は、我に何と言った?」

「申し訳ございません・・(くそ! あの小僧め・・)」

「主は、我に言うたよな・・。指令は全うする・・と・・」

「申し訳ございません・・(何故、我がここまで・・)」

「それがどうだ? ぬけぬけと負けて帰ってくるとは・・貴様は・・我を馬鹿にしているのか?」

「申し訳ございません・・(あの、零式とは何だったのだ?)」

「主が約束をたがえ・・さらには何もできなかった・・とはのう・・」

「申し訳ございま・・」

「くどい! いつまで貴様は謝るのだ?」

「申し訳ございません・・(くそ! 我が主! 申し訳ない!)」

「もう良い・・貴様は下がれ・・」


 ロギウスの発言にメイオウは炎となって消えていった。

 

 (天野翔琉・・この埋め合わせは、このメイオウ・・いずれ・・つけてくれる・・)


 そのまま玉座に座る、ロギウス・・。

 彼の表情は、悪魔以上の悪魔みたいな顔をしていた。


「翔琉・・ディル、そしてアマデウス・・貴様らは必ず、葬ってやるわ・・」


 そういって、持っていたグラスを割るロギウス。

 何を考え、何をしようとしているかは、ロギウス本人にしかわからない。

 だが、1ついえるのは翔琉たちの旅を妨げる策ができつつあるということだけははっきりしているのであった・・。


次回は???へ行きます

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