ステージ17:決戦、風の大魔導士トルネ&暗黒賢者ガイル
風の城へ・・
魔方陣の発動によりやってきたのは、風の城。
そして、到着早々に俺たちは強力な風の魔法の攻撃をくらってしまった。
「くっ!この魔法は・・トルネの!」
リュウが言ったのもつかの間声が飛び込んでくる。
「その通りだ。」
そういったのは、王の玉座ともみられる椅子にどかりと座る和服の男・・
「トルネ!」
「久しいな、ディル・・。2年ぶりか・・」
「再開話はこの辺で・・」
そういって話に入ってきたのは、黒いコートを羽織った鳥族の男・・漆黒の翼を広げる暗黒賢者ガイルだった。見た目はもう、カラスだ。
「トルネよ・・こいつらを蹴散らせ!」
「分かりました。・・ガイル殿・・」
そういうと、トルネは浮かび上がる。
そして、空いた玉座にはガイルが、どかりと座り
「さあ、ショーの始まりだ!」
そのセリフを合図に、強力な竜巻が俺たちに襲い掛かる。
「風の魔法:竜巻落。」
全員のガードが間に合わない!ここは俺が・・
「神魔法:光天神!」
そういって、光天神を発動させた俺は全員の竜巻を光速でかき消した。
「それがうわさに名高き、神魔法:光天神の能力と言うことか・・」
そうトルネは言う。
「トルネ!そいつが、神域魔導士だ!捕獲しろ!」
「御意・・。」
ガイルの命令に対して、即答したトルネは再び魔法を俺に仕掛ける。
「風の魔法:魔風印。」
そういって、俺の周りには風の城を覆っていたレベルの風の壁ができたのであった。
「この魔法なら、流石に貴様も動けまい・・」
「いいのか?」
「何がだ?」
「俺だけに集中していて・・」
「!!」
俺の忠告通りの事が起こった。
トルネに、水・雷・炎・氷・闇の槍が襲い掛かるのだ。
「翔琉ちゃんばかりに・・」
「負担をかけるわけには・・」
「行かないんや!」
「ワタクシたちの・・」
「攻撃を受けるのじゃ!」
しかし、槍が刺さる前にトルネの周りを黒い風が多い、槍をはじく。
「おいおい、俺の相棒に攻撃してんじゃねえよ・・」
どうやら、ガイルによってガードされてしまったようだ。
しかし、その隙をボルとディルが付き、ガイルに攻撃する。
「ガイルうううう!!!!」
「捕えたわ!」
そういってボルとディルの空間魔法がガイルを捕えかけた時・・トルネの竜巻が2人を襲う。
「甘いぞ。俺がいることを忘れたのか?」
「甘いのはお前だ!」
そうライたちがトルネに再び攻撃を仕掛ける。
今回は、トルネに当たった。
「俺のガードをかわすとは・・貴様ら、全盛期より力が上がっているではないか。」
「何をやっているトルネ。早くこいつらもあいつみたいに・・」
とガイルが指さす場所には俺が閉じ込められている場所を指さす。
その瞬間俺の周りの壁は消え去った。
「なんだ・・やっぱり、やぶれるんじゃん!」
そういって、俺は地に降り立つ。
「俺の作った壁を・・解くのではなく・・破壊しただと!」
さすがのトルネも動揺する。
「さすが、神魔法・・恐れ入るよ・・そうやって、油断した者たちはやられていくんだろうな・・」
といい、ガイルが鳥かごを懐から取り出す。どこに入ってたんだよ・・。
「風の魔法:神鳥捕獲!」
そうすると、俺の身体が鳥かごに引き寄せられる。
「翔琉!」
そういって、大魔導士たちはガイルを攻撃するが、トルネの風の魔法によって防がれてしまう。
「これで、終わりだ!」
と高笑いするガイルをよそにトルネは無表情のまま空中浮遊している。
「そうわさせないわ!」
そういって、ディルは時間を止める。時の魔法だろう。トルネとガイルのみ時が止まる。
だが、魔法によって俺が引っ張られるのは止まらない。
「翔琉!その魔法は発動したら絶対に捕まってしまう魔法なんだ!」
そうボルは俺に言う。
「だから、捕獲された瞬間にあの鳥かごを壊す!そのためには・・」
「トルネの壁を破る神魔法が必要・・」
「じゃあ、みんな!あれやるよ!」
そういって俺は全員に俺の力を・・俺の神魔法を送る。全員に送り終えた時、俺の神魔法は解け鳥かごに囚われた。
「ごめん・・あとは、お願い・・」
そして、再び時が動くとき・・トルネとガイルが見たのは驚くべき光景だった。
「なんだ!これは!ルーン・・話が違うぞ!」
「これは・・」
全員がそれぞれの属性の神魔法が発動されている状態だ。
「何故・・こんなことが・・」
と言い終わる前に、ライによって鳥かごを奪い取られる。
「何!いつの間に!」
「神魔法:雷天神!俺の動きは光と同等の速さになるのさ!」
そういって、かごの中の俺を見る。
「このままいけば、翔琉は・・」
おいおい、変なこと考えていないで早く出してくれよ。
「早く、解放してやれよ」
とエンがかごを破壊する。
「助かったよ。ありがとう。」
「どういたしまして。」
状況をいまいち呑み込めていないガイルは、この状況に焦るのだ。
「ぶつぶつ・・なんだ、この状況・・ぶつぶつ・・」
「俺の攻撃をくらうがいい!」
慌てるガイルをよそに、トルネは攻撃を続ける。しかし、もはやトルネの攻撃は誰にも通用しない・・
「トルネよ・・これまでの攻撃を受けよ!」
そういってホルブの吸収魔法の攻撃を受ける。しかし、これを先ほどの俺を封じた壁で防ぐがその攻撃を完全に防ぐことができずに壊され、さらにダメージを受ける。
「俺の攻撃を・・ホルブが壊すだと!」
「隙あり!」
そういって、ヒョウの氷がトルネを覆う。
そして、トルネは氷の中に封じられてしまった。
「トルネ!なんなんだお前ら!」
そういって、とうとう玉座から立ち上がるガイル。
「俺自ら手をくだすとはな・・」
そういってガイルは、黒い風の魔法で俺たちを攻撃して来るのであった。
暗黒賢者ガイル。彼の魔法は太古魔法:重力魔法である。この魔法は、相手の動きを奪う魔法でもあり、魔法に重みを加える魔法である。
ガイルの黒い風は、風魔法に重力を足したことにより、そう見えているのである。
ガイルの風の魔法は、トルネに比べてガード力は弱い・・しかし、攻撃力を比べた場合は比にならないほどの威力を発揮する・・。
「風の魔法:重力化大竜巻!」
流石の神魔法使用状態でも、これをまともにくらえばやばい・・
「ディル!」
「分かってる!時の魔法:平衡崩!」
そういうと、ガイルと同じ魔法が発動してガイルの風とぶつかり、掻き消えた。
「平衡崩は時間を巻き戻して、魔法をかき消す魔法よ!」
「ナイス!ディル!」
「くそお!こうなったら仕方がない!一時撤退だ!」
そういうと、ガイルは懐から水晶をだしその中に消えていった。ガイルが入りきると、水晶玉は割れて消えた。
「逃げたか・・」
取りあえず、ひと段落ついたようだ。
「すまなかった・・皆の者・・」
氷から出す前に、リュウの異常状態回復魔法によって洗脳を解いたのち氷を解いたのだが・・
解いた瞬間に言った言葉にしては・・やや上から目線の気が・・
「翔琉。こういう男なのよ」
とディルは言う。
「お主が翔琉殿か・・俺の名前はトルネ。この風の城:ウインドの王だ。以後よろしく!」
そういって、トルネは握手してきた。
「トルネ・・ところで・・あなた、地の大魔導士グランの行方を知らないかしら?あたしの魔法でも探せないのよ・・」
そういうと、トルネは申し訳なさそうに
「すまない・・俺も知らない・・しかし、グランの故郷なら知っている。」
そういうのだ。
「何か手がかりがあるかも知れない・・とりあえず行ってみようか!場所は?」
「地底の国:大地之中心。現在鎖国中なので、国の関係者以外は立ち入り禁止の国だ。」
「大地之中心だと!」
ボルが言う。
「大地之中心には・・暗黒教団の本部がある場所だ。」
「今の情報から聞くと・・そこにグランがいる可能性が高くなったのう・・」
「ワタクシもそう思います・・」
「でもどうやって国に入る?」
「そんなの決まってるじゃない!」
そうディルが言う。
「鎖国してる国に入るには・・入れる人に協力を得ればいいのよ!私と同じ、太古魔法の使い手で大地之中心国出身の魔導士・・フルート。彼女しかいないわ。」
次回は○○へ




