表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/20

第三話:クールタイム

なんと言いますか、進展が全くないお話になってしまいました。

命が転校して最初の休み時間。

命の周りには、大勢の人だかりができていた。


「やっぱり転校生って不思議な魔力を秘めてるんだねー……」

「まあ、お約束って言ったら質問攻めだからかな?」

「あ、そっか。ゆきは今まで転校とかしたこと無かったもんね」


二人は命の様子を自分達の席から眺めながら会話をしていた。


そこでふと、質問攻めをしている生徒の間から、俊と命の目が合ってしまう。


「おー!」

「……あはは、月神さんって元気がいいね」

「元気だとすぐ友達できるもんね……」


俊が苦笑しながらも笑顔の命に手を軽く振り、ゆきのちょっとしょんぼりとした様子を見て小首を傾げた。


「どーしたの? なんか、元気ないよ?」

「……いやー、月神さんすっごいキレイだなーって思ってさ」


少し俯きながらゆきが言うと、俊はゆきの頭に手をポンと乗せて言った。


「ゆきだってさ、月神さんに負けないぐらい可愛いんだから、もっと自信もって良いと思うな」


唐突すぎる俊の言葉に……。


「な……ッ!?」


ゆきは顔をまた真っ赤にしてしまった。


「えっと……ゆき……?」

「……っ、そう言ってもらえると嬉しかったから……」


まだゆきの顔は少し赤かった。



毎度お馴染みのこの光景を、今日初めて見ていた命はというと。


「転校したのは……数えてないからわからないのだー!」


生徒達の質問攻めに答えつつ。


『羨ましいなー! 青春を謳歌しているとはこの事かー!』


俊とゆきの姿を生徒達の間から眺めつつ、心中そう思うのであった。


と、休み時間終了を告げるチャイムが鳴り、命の周りにいた生徒達は蜘蛛の子を散らすように自らの席に戻っていった。


俊とゆきも次の教科の準備をし先生が来るのを待つ。


俊達は順調に科目を終わらせていき、ようやく六時限目終了のチャイムが鳴った。


「あぁ~~……! やっと授業終わったねー」

「………」


……反応がない。


「……ゆき?」


俊が隣に目をやると……。


「……すぅ……すぅ……」


見事に寝ていた。


「……そっか、今日いろいろあったもんね

さて、どうしようかな……」


教室の中には生徒が疎らで、数人ほどしか残っていなかった。


「……すぅー……」


しかし、俊から見たゆきの寝顔は、恐ろしいほど可愛かった。

しかし、このまま放置するわけにもいかないので。


「……起こすのもったいないかも……」

「すぅ……すぅ……」


俊は少し起こすのを躊躇いながらもゆきの肩を揺すってあげた。


「ゆきー、朝だよー。起きないと遅刻しちゃうよー?」


と、かなり冗談めいたことを言いながら。


「ん……? ……がっこー……!?」

「あ、やっと起きた……」

「……! 学校! 遅刻しちゃう……ッ!」


何というか、物凄い変わりようだった。

『学校』という言葉にこれほどの魔力があるとは……。


「いやー、ゆきがなかなか起きなくてさ。冗談言えば起きるかなーって」

「うっ……。ま、まあ、寝ちゃったのはあたしが悪いわけだし……むぅ」


まだ少し眠たそうな目を擦りながら、唸る。

見ていて非常に可愛いものだった。


「さ、ゆきも起きたことだし帰ろっか」

「う、うん……」


二人は手を繋ぎ、夕焼けに染まる教室を後にした。




「……ラブラブ、だねー。うんうん、羨ましくて良いことだー!」


校門を出ていく二人の後ろ姿を下駄箱から眺めつつ、命はその姿を携帯のカメラで撮影していた。

おもしろかった、でしょうか……?

リアル方面が忙しく、執筆に費やせる時間があまりにも少なかった為、内容が残念になってしまいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ