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俺の友達の話シリーズ

黄泉への道

作者: 尚文産商堂

俺の友人の爺さんが住んでいた家の話なんだけどな。

もう、とっくの昔に死んじまった人なんだ。

俺も何度かあったことがあるんだけどな、行くたびに、何かくれたんだ。


そんな人が住んでいた、今はもう取り壊されて、跡地には、でっかい商業施設が建っているんだ。

そこの家には、不思議な部屋があったんだ。

絶対に開けられないように、縁をセメントで閉じられた扉だな。

向こう側は壁で、さらに向こうには空が広がっていたんだ。

つまり、向こうに部屋はない。

なんでここに扉が付けられたのかって言うのが子供心に気になったんで聞いてみたことがあるんだ。

そうしたら、ある儀式を見せてやるって言われて、夜中ずっと起きさせられたんだよ。


神棚を扉の前において、それから、聞いたことがない言語で、祝詞のような物をあげ始めたんだ。

すると、扉が静かに開き始めたんだ。

そして、扉の向こうから人が現れた。

誰そ彼と声が聞こえたんだ。

びっくりしたんだが、不思議と怖くはなかったんだな。

彼ぞ、我が継し者と爺さんが答えたんだ。

そしてその人はうなづいて、俺を指さして、爺さんに何か伝えたんだ。

すると爺さん、涙を流して言ったんだ。

解りて候。

その人が満足げにうなづいてから、静かになったんだ。


その人が誰だったのかって言うのは、俺には分からない。

ただ、それ以後、商業施設の一角にある特別室で、その儀式は、俺が引き続きやっているよ。

一度見に来るかい?

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