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改訂版 アニマルな君たちは今日も戦うシリーズ

さぁちゃんとゆかいな仲間たち

作者: しゅうらい
掲載日:2025/01/08

むかしむかし、とある村にさぁちゃんと呼ばれる少年がいました。

 さぁちゃんは内気で、なかなか外で遊ばず、家の中にいることが多い子でした。

 そんなある日、一緒に暮らしている姉のハルが、寝こんでしまいます。

「うぅー……」

「お姉ちゃん、大丈夫?」

「うぅ、さぁちゃん、お願いがあるの」

「お願いって、なーに?」

「この地図に書いてある団子屋に行って、幻のきなこもちを買ってきてちょうだい……」

「きなこもちだね、わかった!」

 それからさぁちゃんは、お金を持って出かけていきました。

 歩いていると、前からさぁちゃんより小さい、猫の少年がやってきます。

「おい、あんた、どこに行くんだにゃ」

「この地図に書いてある、団子屋に行くんだよ」

 地図を見せてもらった猫の少年は、深いため息をつきました。

「あんた、そこに行くには『通せんぼのイグ』の所を通らないといけないにゃ」

「えっ、そうなんだ。どうしよう……」

「しかたない、俺がついていってやるにゃ!」

「君、小さいけど大丈夫なの?」

「任せろにゃ!」

「頼もしいね。君、名前は?」

「俺はマサだにゃ」

 そしてさぁちゃんは、マサを連れて歩いていきます。

 しばらく歩いていると、河原が見えてきました。

 そこでは、虎の少年が遊んでいました。

「おや、そこの人、どこに行かれるので?」

「ここに書いてある、団子屋に行くんだよ」

「ふむ、そこに行くのなら、『通せんぼのイグ』の所を通らなければなりませぬな」

「そんなに、有名な人なんだね」

「うむ、あの者には皆、困っておりましたぞ」

「僕、そこを通らないといけないのに……」

「よしっ、決めましたぞ!」

 さぁちゃんが俯いていると、虎の少年は強く頷きました。

「俺もついていきますぞ。ガオーッ!」

「本当? ありがとう!」

「なに、一度『通せんぼのイグ』という者と、手合わせしてみたかったのでござる」

「あぁ、そういうこと……それで、君の名前は?」

「ユキでござる。ガオーッ!」

 マサとユキを連れて、さぁちゃんはどんどん歩いていきます。

 すると、向こうからインコが飛んできました。

「ピーッ、あなたたちどこへ行くの?」

「この地図に書いてある、団子屋に行くんだよ」

「それなら、私が案内してあげる!」

「本当! ありがとう。それは助かるよ!」

「私はユミよ。よろしくね」

「案内するっていうなら、通せんぼのイグのところを行かなくてすむのかにゃ?」

「もちろんよ、任せて!」

 ユミはそう言うと、ピピピッと鳴きながら、前を飛んでいきます。

 さぁちゃんたちも、遅れないようについていきます。

 しかし、そのやり取りをこっそり見ている者がいました。

★★★

 ユミの案内は、森の中を歩くことでした。

「ほっ、本当に、こっちであっているの?」

「ピピッ、大丈夫、団子屋はもうすぐよ!」

 すると、目の前に大柄で翼の生えた男が通せんぼをしました。

「ちょっと、通れないじゃないか!」

「いや、こいつは『通せんぼのイグ』だにゃ!」

「ふっふっふ……」

「なんで、あなたがここに!」

「この者がおられるのは、別の場所であろう!」

「驚くのも当然さ。それはな……」

 通せんぼのイグは、ニヤリと笑います。

「近くでこっそり、お前たちの話を聞いていたんだよ」

「それで、先回りしたってこと?」

「そういうことだ。ここは通さないぞ!」

「そんなのダメだ!」

 さぁちゃんは、通せんぼのイグをまっすぐ見つめます。

 そして、強く言いました。

「皆を困らせること、したらダメだよ!」

「なんだと?」

「だから、おしおきだ。皆、やっちゃえーっ!」

 さぁちゃんのかけ声で、マサたちは通せんぼのイグにとびかかりました。

 マサは連打のネコパンチ、ユキは噛みつき、ユミはくちばしでつつきます。

「いたたたっ! まっ、参った参った、もうやめてくれ!」

 通せんぼのイグは、逃げるように飛んでいきました。

 そして、さぁちゃんたちは無事に団子屋につきました。

「すみません、幻のきなこもちをください!」

「おや、いらっしゃい。ちょっと待っててくれ」

 出てきたのは、犬耳の生えた青年でした。

「残りひとつだったから、買えてよかったな、少年」

「うわっ、おっきい!」

「それはそうさ。うちはすべてが巨大だからな」

 青年が持ってきたきなこもちは、さぁちゃんの顔くらいの大きさでした。

「ありがとうございます、これお金です」

 支払いを終えたさぁちゃんは、今度は安全な道で帰ります。

 しばらくして、家に帰りつきました。

「ただいま、お姉ちゃん!」

「あぁ、おかえり……遅かったねぇ」

「うん、いろいろあったから……」

「あら、その子たちはお友達?」

「うんっ! 案内とか助けてくれたりしたんだよ」

「そうなの……じゃぁ、皆でこのおもちを食べようね」

 それから、さぁちゃんたちは、皆で仲良くおもちを食べました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

※この話に出てくるキャラの名前は、私の作品である

「改訂版 アニマルな君たちは今日も戦う」と同じですが、本編とは関係ありません。

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― 新着の感想 ―
きなこもち、美味しいですよね!
2025/01/13 14:11 退会済み
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