表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

子供の頃の約束

描写はありませんが大きな怪我をする人がいます。

ご注意ください。

「ねぇ、僕とこんやくしない?」

「こんやくってなぁに?」

「僕とセイレンみたいになかよしで、大きくなったら父上と母上のようにいっしょにくらすんだよ」


「お父さまとお母さまのようにカレットといっしょ?」

「そうだよ」

「うん!!こんやくしよう!!」

「大きくなっていっしょにくらすのがたのしみだね!!」

「まいにちいっしょにあそべるね」


「ゆびきりげんまんうそついたら・・・」

「はりはいやぁーー」

「じゃぁ、口きかない!」

「えぇ・・・口きかなくなるのもいやぁー」

「わがままだねぇ」




 懐かしい夢を見た。

 小さな頃に婚約の約束をしたカレットとはその後、両親達の関わりが薄れて会えなくなった。

 幼いわたくしとカレットは二人だけで婚約を決めたけれど、口約束では何の拘束力もなかったし、子供すぎて会うこともできなくなった。



 父が私の未来を勝手に決めた。

 わたくしの婚約なのにわたくしの願いなんか聞き入れてくれなかった。わたくしの思いなど紙よりも軽いものでしかなかった。

 父は父なりにわたくしの幸せを考えてくれたのかもしれないけれど、父が選んだ未来はわたくしが望んだ未来とは全く違うものでしかなかった。



 わたくしの正面に座るジュール・ホベット伯爵令息。

 銀の髪に整った美しい顔。けれど感情を映さない顔は人形のよう。

 この人も親の言いなりでわたくしとの婚約に不満をもっているのかしら?

 

 二つ年上でジュール様が十八になったら結婚することまでが記載された誓約書に、ジュール様は何の感情も見せずにサインしている。

 誓約書がわたくしに渡された。それでもわたくしはペンも取れずにいた。


 この場にいる人の視線が全て私の手元に集まる。

「わたくしは・・・」

「何をしているんだ!早くサインしなさい!!」

 少し気分を害したときの父の声に体が震える。


「でもお父様!わたくしはこの婚約をお受けできません!!」

 ジュール様が私を見て温度のない声と表情で口を開いた。

「貴方の気持ちがどうであれこの婚約は結ばれなければならない。諦めてサインしなさい。貴方がサインしないと沢山の人が困ることになるんだ」


 まるで脅迫のよう。沢山の人が困ると言われたらサインしないことを選べなくなってしまった。

 さっき言われたことだけでもジュール様との婚約が嫌でたまらなくなった。

 わたくしはカレット以外との婚約が嫌なのにお父様はどうして解ってくれないの?


「婚約せずとも仕事の契約を交わせばいいではないですか?!」

「それだけでは足りないから婚約を結ぶんだよ」

「それってわたくしが人質ということなのですか?」

 ここにいるわたくし以外が笑う。


「誰もそのようなことは言っていない」

「婚約をしないと信じられない相手なら、仕事の相手を選び直したほうがいいのではないですか?」

「何も解っていない子供のくせに生意気なことを言うな!」

 父がわなわなと震えながらわたくしを怒鳴りつけた。


「セイレン・・・子供が大人のしていることに口など出さず、言われたとおりにしなさい。いまセイレンがすべきことはサインすることだ」

 ホベット伯爵は何も言わずただわたくしを見下ろしているだけ。

 ジュール様はやはり感情を見せない顔をしてわたくしを見ている。


 誰に何を言ってもわたくしの意見は聞き入れてもらえないことに傷つきながらペンを取り、震える手でサインした。

 十三歳の冷え込む秋の日のことだった。



 ジュール様はわたくしのために時間を潰すのが嫌だと言って、誓約書にサインした日から十五歳になるまで一度も会うことはなかった。


 わたくしが十五歳になる少し前、私の誕生日の翌日にある夜会に出席するようにとジュール様が言ってきた。

 夜会で着るドレスが必要だからと指定されたドレスショップに採寸に行くと、わたくしの好みは関係なく一年分のドレスが夜会前に届いた。


 夜会への招待状が届くようになり、ジュール様がわたくしのパートナーとして横に並び立つことになる。

 何も言わなくても二人で夜会に出席したら、わたくしとジュール様の婚約のお披露目になってしまう。


 夜会当日、指定されたドレスを着て指定されたアクセサリーを着けて、ジュール様が訪れるのを待つ。

 婚約の時以来初めて会う。


 ここから関係をやり直さなければ。

 わたくしもジュール様も成長した。

 きっと新しい関係が築ける。

 そう、信じたい。



 二年ぶりのジュール様は身長も伸びて胸板も厚くなっている。

 近寄りがたい程の美しさに怖気づいた。

 十人並みの容姿のわたくしが並ぶことに気後れしてしまう。

 感情が見えないのは前に会った時と全く変わらなかった。


 二年間放置された嫌味もほんの少し込めて、あくまでも他人行儀に初対面の挨拶をしてみた。

 ジュール様にも初対面の挨拶を返された。

 ジュール様の顔には何の感情も浮かんでいなくて嫌味を返されたのか、そうではないのかすら解らなかった。

 ジュール様はわたくしをただ馬車に乗せた。


 それっきりジュール様は口を開くことはなく、夜会会場へと到着してしまった。

 話しかけられるのも嫌みたいで話しかける隙がなかった。


 お手本のようなエスコートを受けながらわたくしたちは会場内を歩く。

 そこにわたくしの意見はなにもない。


 次から次に紹介される人々。

 丁寧に挨拶しながらもジュール様と相手の関係が解らない。

 それを説明する気もないようだった。

 ダンスを踊ることもなく、知らない人に紹介されるだけで初めての夜会は終わった。


 わたくしたちは相手を紹介される時以外口を利くことがなかった。

 それからはひと月に一度は夜会の招待状が届く。

 ドレス、アクセサリーを指定され、指定された時間どおりに迎えに来て、一通りの挨拶が終わると帰路につく。


 毎回それの繰り返し。

 一年もそれが続くと、会わなかった二年間以上に関係は冷え切ったものになった。

 まるできせかえ人形のようだと思った。

 人形相手でもわたくしは話しかけたけれど、ジュール様は話しかけないのね。



 ジュール様が十八歳になるまであと半年というときになって話は一気に進んだ。

 三ヶ月後にホベット家へと移り住むことになった。

 結婚前にホベット家に慣れるためらしい。

 ジュール様相手に慣れることはないだろうけど。



 わたくしは言われるがまま三ヶ月後ホベット家の住人となった。

 ジュール様の執務室で対面したけれどやはり会話はなくお茶を一杯飲みおわるとまるで追い出すかのように部屋から出された。


 案内されたのは客室で一枚の絵画が掛かっている以外はベッドとチェストと机とソファーがあるだけだった。

 馴染みのない使用人に触られるのが嫌で荷解きは自分ですることにした。


 許されていることが何も解らない。部屋から出てもいいのかすら解らない。

 わたくしは一体ここで何をすればいいの?

 有り余る時間はいったい何をすればいいのかしら?

 屋敷内を自由にしてもいいとも言われなかったし、この部屋に閉じ込めておくつもりなのかしら?


 わたくしは呼ばれる以外部屋を出ることもできずただ時間を持て余した。

 結婚式の準備はわたくしを置きざりにして着々と進んでいく。

 夢も希望もない結婚式に溜息だけが漏れ出る。


 ホベット夫人はそれなりに気を使ってくれているのかもしれないけれど、美しい息子の嫁がわたくしなのが気に入らないという思いが見え隠れする。

 ホベット家に来た翌日にお茶を一度したきりで夕食を一緒に取る以外の付き合いはなかった。

 

 人間らしい会話を誰ともせずに一日が終わる。

 持ってきた本ももう五回は読み返している。

 これ以上時間の潰しようがなくてベッドに入って目をつむり昔のことを追体験のように思い出す。


 カレット、貴方は今幸せ?

 わたくしは幸せにはなれそうにもないわ。

 約束を破ったせいかな?口きけないままね。



 部屋の扉がノックされ、慌ててベッドから起き上がる。

 入室の許可を出すとわたくしにつけられた専属メイドがジュール様が呼んでいると呼びに来た。


 メイドの後をついて歩く。

 入室を許可され部屋へと入っていくとジュールがソファーに座っていた。

 許可をいただいて対面に腰を下ろす。


「御用とお伺いいたしましたが?」

「不都合はないか?」

 初めての会話だった。

「不都合しかありません」

「どういうことか?」


「部屋に閉じ込められて何もすることもなく放置されているのですから」

「何を言っているんだ?部屋に閉じ込めたりしていない」

「自由にしていい許可も与えていないのですから閉じ込めているのと同じです」


「屋敷内も外出も好きにすればいい」

「解りました。他に御用はございますか?」

「これを」

 一枚の書類が目の前に置かれる。

 婚姻届・・・。


「・・・ジュール様は本当にわたくしと結婚してもいいのですか?」

「どういう意味だ?」

「言葉を交わすことのない相手と結婚して何があるというのでしょう?」


「いたしかたないことだ」

「二人の関係をやり直そうという気もないのですか?」

 ジュール様からは何の返事もない。

「そうですか。解りました。お話は以上でしょうか?」

「・・・・・・ああ」

「では失礼いたします」


 婚姻届は机の上に残したままにした。


 部屋の外で待っていたメイドにジュール様から許可が出たので外出すると伝える。

 準備はあっさり整い直ぐに馬車の中ので行き先にい悩むことになった。


 どこか時間を潰せるところはないかしら?

 一番近くで思いついたのは美術館だった。

 美術館に来たものの貴族として必要最低限以外に興味はなくて部屋の中で何もせずにボーッとしていることと何も変わらなかった。


 それでも入館料を払っただけの元は取るべきだと思い、一つ一つの絵や彫刻をゆっくりと眺めた。

 一枚の絵に心が惹かれた。


 黒といっても一色ではないのだと初めて知った。

 黒の中に小さな赤ん坊が描かれていて黒に守られて安らかに寝ているようにも見えるし、角度を変えてみると狭苦しいところに閉じ込められてもがき苦しんでいるようにも見えた。 


 この赤ん坊はわたくしだと思った。

 父からのわたくしは守られている赤ん坊だけど、わたくしにとっては苦しくてたまらない。

 今のこの生活が死ぬまで続くのだと思うと絶望しか感じられなかった。

 見ていることが苦しくなって次の絵へと進んだ。


 それからは惹かれるものはなくて二周半回ったところで帰らなければならない時間になった。

 馬車がホベット家に近づくたびに息苦しくなっていく。

 帰りたくないと思うのにどんどん近づいていく。


 門をくぐると出迎えを受けてしまう。

 苦いものを呑み込んで「ただいま戻りました」と答えた。

 着替え終わって一息つくと夕食に呼ばれる。

 ホベット伯爵は相変わらず食卓には現れない。


 夫人とジュール様とわたくしの三人で食事は進む。

 ここに来て一ヶ月になるけれどこの二人が話しているとこを見たことがない。


「ホベット夫人、お伺いしたいことがあるのですがよろしいですか?」

 声を掛けられたことに目を見開いた夫人が答える。

「何かしら?」

「ホベット家は家族と会話してはいけない決まりでもあるのですか?」


 夫人とジュール様二人が食事の手を止めてわたくしを見る。

「わたくしがこちらに来てから誰も何も喋りません。それはわたくしへの嫌がらせですか?それともホベット家というのは会話をしない家なのでしょうか?」


「あ、貴方失礼ではなくて?」

「夫人、わたくしの質問に答えていただけませんか?」

「嫌がらせなんかではないわ。そんなつもりはありません」

「では、この家は会話のない家だということなのですね・・・。夫人は伯爵とも話をされないのですか?」


 数瞬戸惑って小さく頷く。

「寂しくはないですか?」

 夫人の目がみるみるうちに大きく開かれる。そしてゆっくりと閉じられて再び目を開いた時には何もかも諦めたような顔をしていた。


「夫人、わたくしはジュール様と関係を築けないと、今朝話して理解しました。まぁ、今までも解ってはいましたが、今日決定打が打たれたと言うべきでしょうか」

「そう・・・」


「結婚しても寝室を共にすることはできません。それをご了承ください」

「何を馬鹿なことを言っているんだ!!」


「関係も築けないのに寝室だけを共にするなどと馬鹿なことを言わないでください。政略結婚なので結婚はいたします。ですがそれ以上のことを求めないでください。子供が必要ならば関係を築くことが出来る相手を探してその方と子供を作ってください」


「旦那様に話しておきます」

「よろしくお願いします」





 わたくしは結婚式の招待状を出す前に家へと戻された。

 父とホベット伯爵の間で仕事と結婚の話は別の話とすることになったらしい。

 事業は事業締結がされ婚約は解消され、婚約に関しては双方痛み分けとなった。


 わたくしの婚約解消の話は直ぐに噂となり、面白おかしく脚色された話が出回った。

 それでもわたくしは気にならなかった。

 ジュール様と結婚していたほうがよっぽど辛いものになっていただろうから。


 ジュール様との婚約の時、わたくしが「嫌だ」と言わなければいい関係が築けていたのかと婚約中に何度も考えたけれど、ジュール様の態度は何も変わらなかっただろうと思っている。


 関係をやり直す機会はいくらでもあった。

 ジュール様もわたくしと関わろうとしなかったし、わたくしもジュール様に関わろうとしなかった。

 それがすべてなのだと思う。



 ジュール様と婚約を解消してから二年、わたくしは十八歳になった。

 それでもわたくしの婚約者は決まらなかった。

 申し入れは何度かあったけれど、わたくしの小さな拒絶に父は強制はしなかった。


「セイレン、お前は誰となら結婚してもいいと思っているんだ?もうお前も十八歳だ。そろそろ同世代の相手もいなくなってきた。十も二十も年上の男と結婚するつもりなのか?!」


「カレットに婚約の申し入れをしてもらえませんか?」

「カレット?誰だ?」

「子供の頃よく一緒にいた・・・」

「・・・キャンデル侯爵家か!しかしあそこの息子は結婚したんじゃないか?」

「えっ!嘘?!」

「お前と同じ年なんだから結婚していてもおかしくないだろう?」


 そんな可能性は考えたこともなかった。

「いや、調べてみないと解らないが・・・たとえ結婚していなくて婚約者もいなくても侯爵家にこちらから申し入れするのはなぁ・・・既に付き合いは途絶えているし」


「とりあえず調べてもらえませんか?それでもし相手が居ないようなら申し入れだけしてもらえませんか?」

「まぁ、調べるだけ調べてみるか」

「お願いします」


 お父様が調べてきた内容は、カレットは十四歳の頃に婚約はしたものの理由は解らないのだけれど十七歳の時に婚約解消していた。 

 父はとりあえず婚約を申し込んでくれたんだけど、送った釣書はそのまま送り返されてきた。


 カレット・・・どうして?

 わたくしはカレットへと手紙を送ることにした。

 約束を覚えていますかと。

 

 送った手紙の返事はただの訪問許可だった。

 わたくしはいそいそとカレットに会いに行く用意をして、馬車に乗り込んだ。

 キャンデル家の門をくぐるとあちらこちらに見覚えがあって懐かしさを覚える。


 応接室に案内されて待っているとカレットがおばさまに付き添われてやってきた。

「カレット!!」

「セイレン・・・久しぶりだな」

「お久しぶりです。おばさまもお元気でしたか?」

「何しに来たのかしら?」


 カレットとおばさまは私の対面に腰を下ろす。

 そのおばさまの仕草がカレットの介助しているかのようで、首を傾げる。

「カレット・・・どうかしたの?」

「セイレンは、・・・知らないのか・・・。十七歳の時、盗賊に襲われて右腕に大怪我を負ったんだ。かろうじて命は取り留めたけど腕の腱が切れてしまって動かせなくなったんだ」


 わたくしは口元を押さえて息を呑んだ。

「セイレン、これで解っただろう?君と結婚できない理由が」

「そんなことっ!!」


「いや、よく考えたほうがいい。私は利き腕が使えないんだ。今はまだ左手を利き手のように使えない。いつかは使えるようになるかもしれないが、使えるようになっても貴族としてはもうだめだろう?」



 わたくしはいつの間にかキャンデル家を出て、自邸に帰り着いていた。

 お父様にカレットの話をするとカレットとの結婚はありえないと言われてしまった。

 それでもカレットと結婚したいとわたくしは言えなかった。



 手が動かない人と生活をすることを想像するけれどわたくしの貧相な想像力では想像できなかった。

 

 翌朝、わたくしは右腕を体にくくりつけて生活をしてみることにした。

 本当に何もかもが不便だとしか言いようがなかった。

 わたくしは手をくくりつけているけれど、カレットには腕がぶら下がっている。


 きっと座る時ですら腕を下敷きにしないように気をつけなければならないんだと思う。

 他にもきっと色々気をつけなければならないことがあるんだわ・・・。

 今のカレットの妻にわたくしがなれるとは思えなかった。


 ああ、そうだ。ただの訪問許可だったのはカレットは手紙を書くこともままならないからだったのね。

 たった一日でわたくしは音を上げた。

 これが死ぬまで一生続く。

 その世話をわたくしができるの?




 カレットのことを思いながら覚悟が決められなくて時は流れていく。

 父はこれ以上結婚を引き伸ばすことは出来ないとわたくしに詰め寄った。


「お父様・・・わたくしはカレット以外と結婚することを思い描けません」

「だがカレットは利き腕が動かないのだろう!!結婚したら苦労すると解っているところに嫁に出すことなど出来ない!!」


「ですが、ジュール様と結婚するよりよほど苦労は少ないと思います!」

 わたくしはカレットを愛しているわ。

 ジュール様と結婚することを考えたらカレットといっしょに苦労することなんて大したことではないわ。


「お父様、キャンデル家に婚姻の申込みをしてください」

「セイレン!!」

「お願いします。わたくしの幸せはカレットと一緒にいることです」

「何を言っても無駄なんだな?」

「はい」



 父はキャンデル家に直接婚姻の申し込みをしに行ってくれた。

 帰ってきた父はカレットとわたくしの婚姻の日取りも決めてきてくれた。

 わたくしが二十歳になる前に結婚式を終えられるように調整もしてきてくれた。


 


 真っ白なウエディングドレスに身を包まれて大好きなカレットが待つところに向かって歩く。

 きっとわたくしの覚悟は全然足りない。

 それでもカレットが好きだからどうしようもない。



 左手ではめてもらった指輪が太陽の光を浴びてキラリと光った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] カレットは14歳の頃婚約して、17歳の時に大怪我をしなければ、その婚約者ときっと結婚したのでしょう? カレットは子どもの頃の約束は、忘れていたのかなぁー。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ