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大阪はすでに異世界  作者: タニコロ
34/35

西川、食べられる

クイでは相変わらず愛が人を殺しまくっている。

小さくした家族を並べてお父さん、お母さん、子供と順に踏んでいく。

そのリズムがたまらなく楽しいらしい。

「おい、美々、お前も踏め」

「わかりました。愛様」

「ケイコも踏みながら踊れ」

「はい、踊ります。愛様」

「あはははは。美々はノーメイクだと目がハイヒールのモモコだなぁ」

二人は生きていたのである。仮死状態にされて小さくなって愛の子宮の中に入れられていた。

愛が子供を作る時に出されたのだ。

「あれ、窓の外、パトカーが走っているな。転生してきたのか」

愛がパトカーを発見した。

「よし、踏みつぶしてやろう」

愛は外に出て巨大化した。

「あれ、何ですか。森山さんが巨大化してる」

「もう、怪獣だな」

「こっちに走ってきました。どうします」

「車から逃げる」

次の瞬間、パトカーは踏みつぶされた。

西川は脱出に成功したが、高橋は踏みつぶされた。

「や、やばい。ふみつぶされる」

西川は岩陰に隠れた。

愛は岩を叩き潰す。

「あれ、西川じゃん。どうしたの。こっちおいで」

愛はギュッと西川を掴んだ。

「いらっしゃい。西川君。震えてるわね」

「こんにちは。森山さん」

愛は元の大きさに戻り、ローブみたいなものを羽織った。

「西川君、爆弾みたいなものを体に巻き付けてるわね」

「何でわかった」

「正解ね。警戒魔法をこの一帯にかけてるのよ。いらっしゃい」

愛は西川を小さくした。

「お前の中で爆発してやる」

「何言ってんの。まだ小さくなるわよ」

愛は西川を1ミリぐらいの大きさに小さくした。

この大きさなら爪の間に入っちゃう。

「ケイコおいで。爪なめて。挟まったもの食べて」

西川はケイコに食べられた。

「あはははは。やっつけようとしに来たやつも全部殺しちゃう。もう私の世界よ」

愛は完全に魔王になっていたのだ。


東京では姫がポンと公子の家で暮らし始めた。

「さぁ、姫、今日は収録よ」

公子は無理やり姫を起こす。

「早く起きなさい。バカ女」

「バカは余計よ。下女ならもっと従いたまえ」

「何が従いたまえよ。従うのはそっちの方よ」

「静かにしなさい。神が怒りますよ」

「何で神様がいるのよ」

「神は心の中にいるのです」

「バカ。あんたの心は天国ね。さ、顔を洗いなさい」

こんな調子で毎日を続けていた。ポンはロケで西海岸だ。

「ああ、私も行きたかったなぁ。こんなバカさえいなければ」

「誰がバカじゃ。私も計算はできるぞ」

「はいはいはい。かしこいかしこいかしこい」

公子はタクシーを呼んで姫をお台場に連れて行った。

新番組は姫のおかげで視聴率30%で、汐留や赤坂のテレビ局からも出演依頼が来ていたのである。

姫は今ちょっとした人気者になっていた。



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