ミカエルの起床<番外編>
セリーヌが魔界に行ってる、その頃。
ミカエルが目を覚まし。
『ウリエル、私は?』
「舞踏会のワルツの練習で倒れたんだ。
1週間も眠っていた、心配したんだからな」
ウリエルが看病をしてくれたようだ。
薄らと羽の先が黒ずんでるのが見えた。
どうやら、堕天しかけたようで。
「不安定みたいだな。
此処は医務室だ、術式で安定させてる」
聞いても居ないことをウリエルは
淡々と説明してくる。
私を心配させないようにと気を使って。
『懐かしい夢を見たんだ。
まだ神と触れ合えた、あの頃の夢を。
夢の中で、何故か神は儚げだった。
哀しい表情をしていたよ』
「そうか」
ウリエルを見ると、悲しげに頷いていた。
神、我々の聖なる父が居なくなり
ウリエルも傷心している。
その傷心は癒えてなさそうだ、お互いに。
神の力を第七異世界、地球で見つけたのは
神の力と似たような神力を感じたから。
ただ、不思議なことに、私達が居る
天界と地球では、干渉を弾かれていた。
セラフィムの地位でなければ、不可能だと
長年の年月を得て、理解した。
そう、第七異世界は天界の力という類を
惑星全体で拒んでいた。
その衝撃は今でも、繊細に覚えてる。
第七異世界のことは、ドミニオンが
関わっていて、詳細を聞いたが。
とりわけ、罪の重い、罰則らしい。
神が天界を拒んだのと、同時に
強く結界に覆われたようだ。
「ミカエル、大丈夫か?」
『あぁ、体調の方は平気だ』
「そうか、気難しい顔をしてたから」
『セリーヌの気配が見つからないんだ』
「サタンのところに行ってる。
ミカエルが倒れたとき、酷く動揺していた」
『魔界に行ったのか、あの馬鹿。
まぁ、兄上に任せるとしよう。
側にいれば、大丈夫だろう』
「ミカエルが言うなら、平気だろうな。
まだ体調が本調子ではないから
無茶はしないように、私が許可を出すまで
ベッドで療養してなさい」
『分かったよ』
私は素直に頷いて、目を再度、瞑っていく。
まだ、完全回復していないらしく
すぐに、深い眠りに付いた。




