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京は怪異日和につき  作者: 神者拓
一日目・酒呑童子
5/10

消えた神社の怪異、これにて落着

朝、酒呑童子たちに別れを告げて出発する。

このまままっすぐ進めば山から下りられると言われ、道なりに進むとそこには消えていたはずの神社があった。

どうしてもあの家のことが気になって少し戻ってみると、そこには家屋はなく大きな洞窟と立て看板が立てられている。

その看板には「鬼の洞窟」と書かれており、洞窟の中には小さな社が置いてある。

あれも酒呑童子による幻だったのだろうか。


「うーん、とりあえず神社に参拝して帰ろうか?」


「そうやな、何か御利益あるやろ。」


「酒呑童子を祀ってるこの神社は、首から上の病気に御利益があるからな。」


「はぇー・・・そういう御利益もあるんやなぁ・・・」


本殿に参拝をして帰り路に向かう。

今度は舗装された道がずーっと下に向かって続いていた。

その一本道をゆっくりと歩いて下っていく。

すると突然、先頭を歩いていた奈古が何かを思いついたのか、こちらを向いて話しかけてきた。


「そういえばさ、来年どうする?」


「また来るのか?」


「せっかくめぐり合えたんだからまた逢いたいなって。」


「そうやなぁ、また縁があったらとちゃうか?」


「ま、縁があったらだな。」


確かに来年も訪れたいと思ってしまうが、さすがに迷惑ではなかろうか。

それに彼らは鬼なのだ。今回は食われなかったが、次はどうなるかわかったもんじゃない。

だが、恐れ多い鬼であると同時に彼は信仰される神霊でもあるのだ。おそらく食われるという事はないだろう。

誰でもない、あの酒呑童子が食わないといったのだ。鬼に横道なし。俺はそれを信じたいと思う。













「で、次の上り向きの電車いつ?」


「えーっと、・・・3時間後やって。」


「マジかよ・・・」

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