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異世界へ行こう!

この作品は作者が2次元幼女と触れ合いたいが為に書いているものです。なにぶん初投稿な上に見切り発車なので、「ご都合主義」「設定崩壊」など多分に含まれる可能性があります。苦手な方はご注意下さい。

 

とりあえず幼女が出るまでサクサク上げていきます。

※なにぶん初めてですので、短文でうまく纏められずに文字数増えてしまっているかと思いますが、暖かい目で見てもらえると助かります。

 

「ん、ここは……?」

 

 気がつくと俺は、真っ白な空間にいた。

 

「おや、気がついたかい?」

 

 俺が見覚えのない場所にきょろきょろとしていると、ふいにそんな声が掛った。

 その声のあった方へ視線を向けてみれば、いつからいたのか、そいつは椅子に座りこちらを見下ろしていた。

 

「ここはどこですか?」

「ここは世界の挟間だよ。覚えてないかな? キミ、新幹線での移動中に、事故で死んじゃったんだよ」

「事故……」 

 

 言われてみれば確かに、朧げであるがそんな記憶がある。

 

 落ち着いて少し、自分の記憶を整理しよう。

 俺の名前は神童竜也しんどうりゅうや、24歳でサラリーマンだ。

 先週、遠方への短期出張が決まり、確か昨日……えぇと、多分昨日、だよな? 今の時間がわからないので今日かもしれないが、1人で新幹線に乗ったはずだ。

 俺はすぐに寝入ってしまっていたのだが、途中で大きな音が聞こえてきて……あぁ、そうだ思い出した。あの時、急な浮遊感を感じた後に大きな音を聞いて、そこから後の記憶がない。

 

 ……はぁ、どうやら俺は本当に死んでしまったみたいだ。

 こんな事なら、自分で運転して行けば良かったな。

 

「おや? あんまり悲壮感なさそうだね? 受け入れられない?」

「いえ、今全部思い出しましたので、実感こそあまりありませんが理解は出来ました」

「……ほんとに取り乱さないね。ボクは楽だけど、ちょっと張り合いないかなぁ」

 

 俺がそう返すと、そいつは少しつまらなさそうな表情で俯く。何が不満なのだろうか。

 

 とりあえずでだが、自分の現状が把握できて少し余裕が出来た俺は、改めてそいつを眺めてみる。

 中性的な顔立ちで、人の年齢が当てはまるかは知らないが、見た目だけで見れば15、6歳といった所か。

 声も高めだし、しゃべり方もどちらともとれる感じなので、性別が判別し辛い。

 

 そういえばまだ質問が途中だったな。

 

「それで、あなたは何なんですか?」

「えー、そこは神様なんですか!? とか言って欲しいなぁ」

「神様なんですか?」

「いや、違うけど」

 

 ……ふむ。なんとなくだが、少しこいつの性格みたいなのを把握してきた。

 さっきからの物言いと言い、こいつは人があたふたしているのを見て楽しむタイプなんだろう。

 

 面倒くさいな。

 

「まぁいいや、そろそろキミも時間がないだろうしね」

「時間、ですか?」

「うん、この空間はね、普通人が来れる所じゃないんだよ。だからずっとここに留まってると、魂が削れて消滅しちゃうんだよね」

 

 それはやばそうだ。

 すでに死んでいるのなら変わらないかもしれないが、言葉のニュアンス的に危機感を抱いてしまう。

 

「コホン、それでね? キミにはちょっと別の世界に行って貰いたいんだ」

 

 別の世界……っていえば、異世界って事だろうか?

 暇つぶしにライトノベルとかで読んだことはあるのだが、異世界と聞けば一番に剣と魔法のファンタジーが思い浮かんでくる。

 文明が遅れている代わりに魔法を主軸としてた生活基盤が出来ていて、地球上ではありえない魔物やら魔王、加えて人に似た種族で亜人とかエルフが登場するアレだ。

 

「あはは、キミの考えてるとおりの世界だよ。これまでも何人か送ったことがあったけど、みんな何故か事前知識があったみたいなんだよね」

「空想上の物語でそういうものがありまして……というか、私の考えている事がわかるんですか?」

「うん、さっき面倒くさいって思ったのも知ってるよ」

 

 おうふ。

 そういう事は先に言って欲しい。

 

 まぁそれで気分を害している様子はないので、進めさせて貰おう。

 

「とりあえず異世界がどういう場所なのかは、大体想像がつきました。でもどうして私を?」

「他の人だとボクと波長が合わないみたいで、キミしか引き寄せられなかったんだよ」

「波長……」

 

 何だろう、相性みたいなものだろうか。

 確かに何千、何万人の中から選ばれたと言われるよりかは、ただ相性が良かったのでと言われた方が納得が出来る。

 

「ではわざわざ引き寄せてもらった私は、その異世界とやらに何をしに行くことになるのでしょうか」

「別に何もしなくていいよ」

「は?」

 

 どういうことだ?

 普通かどうかは定かでは無いが、行動には何かしらの理由があるはずだ。

 何もないのに気まぐれで、というのは考え辛い。

 

「うーん、キミは疑り深いね。調子の良い人はすぐ、ヒャッホー! 異世界無双だー! とか叫んで碌に説明聞かずに行く人もいるのにね」

「まぁ、社会人でしたから」

「うん? よくはわからないけど、年齢的なものなのかい? っとすまないね、話が脱線してしまったよ。キミの事故の原因だったからついね」

 

 ははは……笑えない。

 

「それで、私を異世界へ送る目的はなんでしょう」

「キミはつくづく構い甲斐が無いね。……目的だけど、別に大した話じゃないんだよ」

 

 そいつはそう前置きすると、組んでいた足を組みなおす。

 

「キミの行って貰う世界には魔素というものがあってね、これを基に人は魔法を使ったり、または魔物が自然発生したりするんだよ」

「異世界ならではですね」

「うん、それでね? この魔素なんだけど、魔法を使っても消費されないし、魔物も倒されれば魔力に還元されるから、世界目線で見ると一切無くならないんだ」

 

 なんとなくわかってきた。

 

「加えて言うとね、生物は生きているだけで魔素を生成するんだよ。つまり、魔素は増える一方で、全くなくならない」

「増えると何かよくないことでもあるんですか?」

「うん、結果だけ端的に言えば、世界が消滅するよ。風船をイメージすれば分かりやすいかな? 風船が世界で、魔素が空気。そして魔素が増えすぎれば……」

「世界が弾ける?」

「そう!」

 

 俺がそう返すと、嬉しそうに正解! といった風に指を差してきた。というか社会人って言葉は分からない癖に、風船は分かるんだな。

 

 ……ってあれ? こいつ最初に大したことないっていってなかったか?

 俺の認識がおかしいのか、すごく重要な内容のような気がする。

 

 というか、そんな破滅へ向かっている世界になんて、行きたくないんだが……。


「でもね、唯一増えすぎている魔素を消費させる手段があるんだ」

「それが私、というわけですか」

「うん。キミという存在が世界に突然出現すると、その地点が少し綻ぶんだよね。まぁその綻んで出来た穴はすぐに塞がってしまうんだけど、その間に魔素が多少なりとも出て行ってくれるんだ」

「なるほど」

 

 確かに穴が開けば風船も萎むしね。けど、どうやっても焼け石に水だな。

 結局今回俺が行ったとしても、また時間が経てば同じ状況に戻ってしまうと言う事だろう。

 

 それならいっそ、一気に何箇所も空けてしまえばいいんじゃないだろうか。

 

「確かにそれは尤もな意見だけど……穴を一度に空けすぎても、世界に負荷がかかりすぎちゃって壊れる可能性があるんだよね」

「それはまた……」

 

 つまり、結局延命処置しか取れないのか。

 

「ま、キミは1回死んでるし、魔王さえ倒されなければすぐに世界崩壊って事もないだろうから、気楽に楽しんでくると良いよ」

「? どうしてそこで魔王が出てくるのですか?」

「魔王も魔素が集まって出来た存在だからね、倒されて世界へ還元されてしまうと、一気に魔素濃度が上がっちゃうんだよねぇ……多分、後1回でも魔王が倒されてしまえば、世界終わっちゃうかも」

 

 何だろう、思っていたものと随分違う。

 普通の物語なら、魔王を倒して人々は平和な暮らしを送りました。で終わりそうなのに、これだと逆に魔王のお陰で世界が保たれているようなものだ。

 

 でもきっと、俺の想像通りなら世界にいる人々はそんな事知らずに、きっと討伐頑張ってるんだろうなぁ。

 

「……だから出来れば、あっちに行ったら魔王を護ってくれると嬉しいんだけどね。とは言え、キミは向こうへ行ってくれた時点でほぼ役目は終わってるから、余力あれば程度で考えてくれてれば良いよ」

「え」

 

 魔王といえば、普通に考えて人が守らなきゃならないほど貧弱じゃないだろう。

 それを一般人の俺に守れって……こいつ正気なんだろうか?

 

「あはは、大丈夫大丈夫。キミにボクの力をあげるから、それで何とかなるようならって軽く考えていて良いよ。それにもとより魔物がいる世界だからね。今話をした件が無くても力は渡そうと思ってたんだ」

「力?」

「うん、ボクは他の管理者と違って色無しだけど、素晴らしい力を持ってるんだ。キミは運が良いよ」

 

 ん? という事は他にもこいつと同じようなヤツがいるって事か?

 それに属性って何だろうか。

 

「ほら、今からいく世界には魔法があるって言っただろう? キミも他の人と一緒で、よく知ってるんじゃないかな? 赤色なら火で青なら水だとか。ボク達は属性毎に管理者を分けているんだ」

 

 力や属性、管理者だとかますますRPG染みて来たな。そう考えると、さしずめこいつは無属性って所か。

 なんというか、何らかのゲームモニターにでも当選して、仮想世界にでも来たんじゃないかと錯覚しそうだ。

 

「うん、想像の通りだよ。それでボクの力だけど、『無色の染料収集家(カラーレス・コレクター)』は、条件は少し難しいけど、配下を作れば作るほどに自分の格を上げられるんだよ」

「……少し、想像が難しいですね」

「うーん、簡単に言ってしまえば、条件を満たした相手の力を、自分も使えるって事だね。それも増えれば増えた分だけ」

 

 なるほど、確かに聞けばとても強力な力に聞こえる。

 ただ一点、俺に配下を増やせるだけの器量が無い事を除けば、だが。

 

「心配しなくても大丈夫だよ。向こうにはモンスターテイマーって肩書きがあってね、それになればきっと配下を増やせるよ」

「人じゃなくても有効なんですか」

「そんな縛りはないから、安心してバンバン支配下増やしていってね! それじゃ、はいどうぞ!」 

「え?」

 

 そいつが「これで説明は終わり!」とばかりにそう言うと、突然俺の体から光が漏れ出てきた。

 

 ちょ、急に何なんだ!?

 

「これでこの力はキミのものだよ。それじゃ異世界、いってらっしゃーい」

「ちょ、ちょっと待っ――」

 

 こうして俺は、状況整理だけで一切の拒否を挟む余地なく力を与えられ、異世界へと旅たつこととなった。

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