分岐A BADEND 七話
この話は七話で終わりますがあくまでbadendという事だけで、もう一つ分岐した七話を後から追加します。
「ちょっと来てくれよ、カイト」
「ん？ 何か見つかったの？」
「いや、これなんかの説明書みたいなんだけど SCP-049って書いてる」
「カイトはこのSCP知らないのか？」
「うん、初めて聞いた。それでこう書いてるんだ」
「SCP-049 人型で身長は1.9ｍ 95.3kg
イングランドのの地元警察により最初に発見されました。
SCP-049は研究セクターの独房に収容されます。Leve2以上の職員の許可を得た上で、鎮静剤を高度に投与してからでなければ、SCP-049を独房から移動させてはなりません。
この処置を講じたとしても、更に2人の武装した警備員を付け、鉄の首輪を付けて繋がれた状態にし、かつ2mの鉄柱二本にしっかりと固定し、2人のLevel1以上の職員がそれを保持します。
実験は必ず特別隔離房の中で実施してください
SCP-049からの物理的接触は常に人間に死をもたらします。
SCP-049は目に入る範囲の全ての人間を同様にして殺そうとします。」
「本当、おっかない奴ばっかりだな……」
「イワン、この紙がここに落ちてるってことはこのSCPが隔離されてるところが近いのかもしれない。注意しないとな」
「うん、そうだな」
その時、二人の近くのドアが開いた。 黒い霧を舞いながらドアは開く。
仮面を着た人型の何かがそこには居た。
「な、これってこの紙の？」
「わ、わからないけど、可能性は高い、とりあえず、開けれるドア探して入って、早く 早く！！！！！」
カイトのその怒号は俺の頭にしっかり伝わった。 カイトの初めて見た血走り顔に俺は慌てて部屋を探す。
俺が部屋を探してる間、カイトはその仮面のSCPと見合っていた。
俺の心臓の鼓動がどくどくと鳴る。
今にも飛び出しそうだ。 開いた。一つだけ開いた。
「開いたよ！！ カイト！！！！！ カイ……ト……？」
そこにはカイトのそれまでの勇敢な姿はなかった。
あったのは仮面の男にされるがままに解剖されている姿だった。
ペスト医師はカイトの腹に手をかけ内臓をえぐり出し少しの間、内臓を眺めると丁寧に持っていたバッグに内臓を移動させクスクスと笑って見せた。
俺はそこから動けず見る事しかできない、いやそれすらも彼に操られているように感じるほどのSCP。
SCP049……。
内臓を取り出した後はカイトの顔の筋肉を丁寧にはいでいく。
その手際は間違えれば見惚れてしまうほど、しなやかで美しい。
使い方を間違えればゴットハンドと呼ばれるようなもの。
その作業が終わるとゆっくりと自分の方へ近づいてくる。
仮面の下から聞こえる気味の悪い笑いごととその地で赤く染まった手で……。
-BADEND ペスト医師
