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SCP収容所 一話

「はぁはぁはぁはぁ」 「早く走れ。イワン」

「ま、まってくれ」

何故こうなった。いつから俺はこういう人生になった。

そんな思いが頭にまわる。

「イワン。車に乗るぞ」 「うん、分かった。でも、やっぱりこんなことやめよう」

「何を今更、お前も共犯だぞ」 「そんなぁ……」

言い争いのさなか、俺は数か月前の事を思い出す。


「イワン。ちょっといいか」

話しかけてきたのは昔からの幼馴染、ガイルだった。

俺とガイルは小さい頃からの仲良しで小学校ではいつも一緒だった。

でも、ガイルは大人になるにつれて非行に走って行くような素振りを見せ始めた。

それでも、ガイルとの仲は悪くなる事も、良くなる事もなく続いた。

高校生になってもあまり変わらなかった。それは同じ高校というのが関係していたのかもしれない。

でも、ガイルは高校生になると不良と絡むことも増え俺との仲も終わるのだ。

と思っていた。

だが、ガイルは珍しく俺に話しかけた。実は嫌な感じはしていた。

その内容は事情は言えないが俺に付いてきてくれというものだった。


 その一回の要望のリスクを知らない俺はガイルとこの日に会い、ガイルの言われるがまま付いていった。

しかし、ガイルの行動は想像を越えていた。

宝石店に入るや否やどこにしまっていたのか銃を取り出し定員らしき女の人のこめかみに銃口を突きつけ宝石を出すよう脅した。

俺だけでもすぐにその場から逃げだしたら良かったのだが、あまりの動揺にガイルの「来い!!」という一言につられ今に至る。


「ガイル、今、自首したら罪は軽いよ。こんな事しても捕まるってのが分からないのか!?」

必死の説得。だが、自分自身、これでガイルが納得するとも思ってはいなかった。

ただの時間稼ぎ。

「イワン、一ついいか。今車に乗って離れれば捕まらない自信があるんだ。だから、付いてこい。嫌ならここで殺す」

ガイルの持つ銃の銃口が自分の喉に刺さるように置かれた。

冷や汗なのか雨なのか分からない液体が喉の辺りを湿らせる。

声が出ない。喉にあてられているため、銃の引き金が目視できずいつ発射されるのかされないのかまったく分からない状態。

その状態が五分続いた。

ガイルも俺の返事を待っているのか銃口を下ろそうとはしなかった。

ただ、その五分が俺たちの運命を左右する結果になる。それは突然の出来事だった。

タイヤの擦り切れた音。三百六十度すべての方向から車の扉を開く音。

気付いたときにはもう遅かった。警察車両はもうすでに俺達の周りを包囲していた。

見渡すと銃を向ける警察官の姿。その瞬間、もう終わったと思った。

だが、ガイルが俺に銃口を向け居る状況は第三者から見ると知り合いには見えなかった。

そのことが功をそうしたのか警察官は銃口をガイルに向け始める。

「人質に向けている銃をおろしなさい」

どうやら、俺は人質のようだった。

その言葉にガイルの頬が少し、緩む。

「な、なに考えてる、ガイル。変な事はやめろ」

その時、やっとガイルの銃が自分の喉から離れ気付いたら声を出していた。

次にガイルは銃口を俺から一番近い警察官に向けた。


 その瞬間、自分の足は警察車両に向かい走り出していた。

警察車両に向かって走っている道中ガイルを左の目で目視する。

雨や駆け足で視界がぶれて上手くは見えなかった。

が、黒い物が自分に向けられているのは確認出来る。

その瞬間、今度こそ撃たれたと確信した。

その僅か一秒後、地面が唸るような銃声が鳴った。

鳴った瞬間、立ち止まり自分の身体を確認する。

「い、痛くない……」

慌てて後ろを振り向く。 そこには濡れた地面に倒れ込む友人の姿があった。

「大丈夫かい、君」 声を掛けてくれたのは目の前に居た警察官だった。

警察官は撃たれたと思い込んでいたショックで動けなくなった自分を担いで警察車両に運んでくれた。

「いやぁ危ない所だったね 君、あの強盗とは関係があったのか?」

「いや、あいつとは何も関係はないです」

「へぇ、そうなの」

警察車両に乗っていたのは警官二人。 一人は中年のベテラン風の警官。もう一人は若い警官。

「でも、変だなー。窃盗に入られた宝石店で定員が君も居たって言うんだけどなぁ。それにあの男とは共犯だったという事をいう店員も居る」 ベテラン風の警官が運転しながらバックミラーで自分を凝視し言った。

「ち、違います。自分は関係ない」 必死だった。本当に俺は関係ないという事を分かってほしかった。

でも、その願いはかなわない。

「とりあえず、君は任意同行って形で来てもらうから」

もうこの空間から逃げないと危ないと感じた。 

覚悟を決め、警察車両のドアを開けようとしたとき、頭に強い衝撃が加わり意識を失った。


 目を覚ますとそこは小さな部屋だった。

白い壁紙、白いベット、白い机、個室トイレが付いているだけの殺風景な部屋だった。

「ここ、どこだよ」 意識がハッキリするにつれて頭への痛みが次第に大きなっていった。

「俺、頭思いっきり殴られたのか……」 触ると頭皮に大きなこぶができていた。


「館内放送 館内放送 340番、350番、173番、実験室に来い 繰り返す 館内放送 館内放送 340番、350番、173番、監視室に来い」

「何だ、このバカでかい放送は。それにしても、ここはどこだ」

それに監視室? 何の監視をしてるんだ?

何も説明もされず連れてこられたこの殺風景な部屋で不安はどんどん募っていった。

「早く帰りたい……」

丁度その時、ドアの開く音がした。出れる。そう思った。そう思っていた。

「え……」 ドアの方に目をやるとそこには防護服をきた人間が立っていた。

ヘルメットを着ていて顔は確認できない。そして、銃口はまた俺に向けられていた。

銃はハンドガンではなくアサルトライフルのような形をしている。

「はぁ、、、俺は銃に好かれてるのか嫌われてるのか」

「早くついてこい」

俺の言葉は我関せず、銃口を向けている男は怒鳴るように言った。

俺は慌てて部屋から出た。余りの迫力で人を撃つことを何とも思わない人間に思えたからだ。

部屋から出ると白い服を着た二人の男が立っていた。

その男らは防護服はおろか白い服一式だけだった。

「三人、一列に並べ」銃を持った男の意見に従う白い服の男達。

俺はその白い服の男達のすぐ後ろにまわった。

銃を武装している男が歩いて行くのにつれて俺を含めた三人は銃を武装する男に付いていく。

「君、ここは初めてかい?」喋りかけたのは俺の前に居た白い服の男。 歩きながら後ろを仕切りに振り返り話しかけてきた。

「初めてって言うか気付いたらここで」

「ああやっぱり、ここに来るやつはだいたい知らさせずに来るんだ」

「ここはいったいなんなんだ?」

「話しても理解してくれるかは分からないけどここはSCPという化け物を収容してる施設なんだ」

「SCP?」 それは聞きなれない単語だった。 それに白い服の男は化け物と言った。

「あまりにも危険な存在で国家機密の生命体だよ。まぁその内、信じざるを得なくなると思うがな。 ああそうだ、俺の名前言ったなかったな。カイトってんだ。よろしくな」

「ああよろしく 俺はイワンだ。色々教えてくれて助かったよ。まぁ半分はまだ信じれないが……」

「まぁその内分かるさ」


ここから俺の人生は大きく変わっていく事になる。

SCPというのは凄い種類が居ると話しましたが自分自身全部のSCPを知っているわけではありません。

有名なSCPは積極的に作品にださせていただこうかなと思ってます。

そこで、ゲームをやっていた皆さんに協力してほしい物があります。

登場させてほしいSCPなどがありましたら是非、自分に言ってくれるとそのSCPを自分なりに物語に出すことも可能です。

どんどん言ってくれると助かります。

ただ、そのSCPがでる小説を作るのは時間が掛かる可能性もあるのでご了承ください。

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