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 町の中を少し探索しつつ様子を窺う。

 人の気配はある。

 住民が家の中から恐る恐る、外の様子を見ている事すらあった。

 魔人に占領された町って所か。

 このまま放置していたら、住民も魔人に変貌してしまうのかもしれない。

 その前に解放出来ればいいんだが。



「ケハッ!?」


 オレの腕の中でサンタが最後の息を吐く。

 目に付く魔人は出来るだけ、仕留めるようにしてます。

 別にサンタだけを探し出して仕留めている訳ではない。

 暗殺、というのは目的を達したら余計な事をせずに撤収するのが原則だ。

 即ち、オレが暗殺者ではない証拠でもある。

 そうに違いない。


 撤収したいのに!

 何で魔人の姿が目に入るんだ?

 そのせいでまだ町の中で魔人を狩っているというこの現実。

 全く、困った事だ。


 町の門は閉ざされている。

 仕方ないから防壁を越えるしかない。

 亀がまだいるし、今は悪魔達も魔物も、魔人も多い。

 見付からずに済む可能性は低そうだが、今のオレは魔人、ステンテレッロだ。

 どうにかなるだろう。


 一応、インビジブル・ブラインドを使って通過出来るか、試してみよう。

 結界を抜けたらもう用事は無い。

 撤収だ、撤収!





 結界は確実に抜けただろう。

 暗闇の中、サニアの町を遠目に眺めてみる。

 センス・マジックだと、凄まじい数の魔物が蠢いているのが分かる。


 魔人の仮面と指輪を外して装備を戻す。

 時刻は?

 午前0時20分、既に日付を跨いでしまったようだ。

 最初の侵入としては合格だろうか。

 アラバスタードラゴンとの戦闘も無く、拍子抜けの感すらある。

 だが、おかしい。

 テレポートが、使えないだと?

 まさか、まだ結界の中だとか?



『全く、やってくれるなあ』


『ここで排除すべきよね?』


『同意だ。でもその役目は彼に任せた方がいい』


 目の前に、魔神。

 しかも3名だと?

 真ん中に妙齢の女性の魔神。

 左にはルーズリーフ。

 右には狩人。



「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」


 武技を使う。

 だがダメだ!

 武技も、呪文も使えないだと?

 有効なのは事前に使ってあったセンス・マジックのみ。

 残る手札は?

 オレ自身。

 姿を消している待宵とキレート。

 影の中に潜むテロメア、モスリン、ヘイフリック。

 それだけだ。

 しかも色々と先手を取られていて不利もいい所だ!



『貴様か!』


 しかも新たな魔神が現れた!

 その姿は、ドワーフ。

 おい。

 まさか、本当に復活しやがったのか!



『分かっているな?手出しは無用だ!』


『いいわよ?借りって事にしておくわ』


『しないって。殴り殺されたくないからなあ』


 狩人姿の魔神は無言で一歩下がり、ドワーフの魔神に場所を譲る。

 で、そのドワーフの魔神だが。

 以前と様相が全く異なる。

 全身に金属製と思える鎧。

 手にしているのは棍棒ではない。

 太い柄の先には鉄球。

 剣呑な突起が幾つも見えている。

 モーニングスター、だよな?

 顔の下半分はスケルトン化していない。

 かなり精悍な顔付きに見えるんだが、立派な髭があるからだろう。



「立派な髭じゃないか」


『貴様のお蔭でな』


 ドワーフの髭の中に見える口元が奇異な形で歪んでいる。

 嗤ってやがる。

 その意図は明白、オレを嬲り殺しにしたいのだろう。

 後方に控える3名の魔神は手出ししない構えのようです。

 そうか。

 ならばこっちもだ。

 1対1なら文句は無い。


 だが呪文の強化は無い。

 恐らく呪文も使えないだろう。

 武技も使えない。

 圧倒的に、不利だ!


 死に戻り確実?

 それでも足掻く。

 往生際が悪い、とは自分でも思う。

 でもそれ以上に困った事があった。


 笑みが、浮かんでしまう。

 何故でしょうね?



『楽に死ねると思うなよ?小僧!』


「ッ!」


 凄まじい勢いでモーニングスターが襲って来る。

 距離を詰めつつ思い出す。

 最初に禍神と戦った時の事を、思い出せ!

 そして闘技大会で重装備のドワーフとの戦いを、思い出せ!

 その延長線上にいる相手だ。

 戦いようはある。

 例え絶対的な不利であったとしてもだ!





「チッ!」


 嵐のような攻撃を避けて一旦距離を置く。

 殴っても蹴ってもまるで動じない!

 投げるにしても重たいし、そもそも体勢を崩せていない!

 関節技もパワーで防がれる始末だ。

 確かに背の高さはオレよりも低い。

 だがその重さ、堅さは要塞か何かのよう。

 何もかも、通じていない。



(ファイア・ヒール!)


 ファイア・ヒールの札はどうやら使えるようだ。

 だがこれも気休めにしか思えない。

 ここまでドワーフの攻撃の直撃は無い。

 それなのにオレの方だけが一方的にダメージを喰らっていた!

 攻撃が当たるのはいいけど、こっちにダメージが来ているからだ。

 話にならん!


 だが、まだまだ。

 手にしたのは老蠍獅子神の隠し爪。

 ドワーフの魔神は全身に金属鎧、しかも今は金属製の兜まで装備している。

 攻撃可能な隙間は限られていた。

 目と口元。

 首元の兜と鎧の隙間。

 脇の下、肘裏に膝裏。

 そんな所か?


 今は深夜、どうやら魔神が観戦の為なのか照明で照らしてくれている。

 それでも暗い。

 一気に隙間を突くというのは至難であるだろう。

 そう、至難だ。

 そこをどう工夫する?

 ダメだ。

 面白くなって来たぞ?



「ハハッ!」


『フンッ!』


 凄まじい勢いで鉄球が頭を掠める。

 いい。

 これはこれで、いい!

 さあ、どうこれを凌ぐか?

 考えはある。

 難易度は?

 途轍もなく高い!

 つまり挑み甲斐があるって事だ!


 柄頭を蹴り上げる。

 蹴り足を着地すると同時に脇を抜ける。

 左拳を脇の下に叩き込む。

 だが、老蠍獅子神の隠し爪の先が鎧の隙間に差し込まれた感触は無い。

 ダメか。

 でも本命は別にある。


 目だ。

 目を狙うべきだ!



『カハッ!』


「ッ?」


 このドワーフの魔神に隙を見出せるか?

 出来る出来ないじゃない。

 無理やりでもいいから、作るのだ!


 肘撃ちと膝蹴りを近距離から当てつつ、投げと関節も狙う。

 僅かな隙を衝く為だ。

 間合いを詰めるリスクは全部、背負うとしようか!






「ムンッ!」


『ッ?!』


 どうにか攻撃を凌ぎつつ隙を狙い続けてます。

 忍耐強く、というのは違う。

 死地でありながら、何故か楽しい!

 ファイア・ヒールの札も数に限りがある。

 それでも、楽しい。

 何故だろうね?



「ハッ!」


 老蠍獅子神の隠し爪の先端が兜と鎧の隙間に吸い込まれる。

 今迄とは異なる感触。

 僅かにドワーフの魔神の動きが止まっていた。



『ガァァァァァァーーーーーーッ!』


 耳が痛くなるような叫び声。

 いや、怒りの咆哮だ!

 続けて放たれた体当たりに吹き飛ばされた!


 それでも笑い声が漏れそうになっている。

 一矢報いた、と言えるだろう。

 一方的に死に戻りとか、しませんから!



『手伝おうか?』


『要らん!余計な口出しもだ!』


『でもねえ、時間が惜しいよ?』


『ならば去れ!さもなくば黙っておれ!』


 観戦中の魔神達はお互いに視線を飛ばしているようだ。

 その口元には余裕の笑み。


 だが、

 彼等の後方で蠢く巨大な何かの影!

 そこだけが緑、青、紫の光が散りばめられ、まるで星空だ!

 その星空の中で一際輝く一対の星は一等星か?

 両方とも赤い。

 いや、これは何かの瞳だと分かる。



「ッ!」


『ヌッ?』


 夜空に生じた下弦の月から灼熱!

 魔神達の姿は強烈なブレス攻撃に晒されていた。

 え?

 もしかしてドラゴン?


 どうにか見えたマーカーの色は黄色。

 そしてもう1つ、マーカーがあった。

 でも【識別】するまでもなかったようです。

 あの筋肉バカの魔神だったのだ!



『ハハハハハハハッ!貴様等ッ、唯で済むと思うなよ!』


 いや、もう唯じゃ済んでませんって!

 だがブレス攻撃をまともに喰らった筈の魔神達は健在だった。

 HPバーが僅かに減ってはいるけどね!



『お前かっ!』


『しつこいっ!』


『逃げるわよ!付き合っていられないわ!』


 女性の魔神の元に他の2名が集う。

 だがドワーフの魔神は去り難い様子を見せている。

 その視線の先がオレと筋肉バカの魔神を交互に行き交っているようだ。



『逃ガサンッ!』


 雲母竜の周囲に何かが生じている。

 空中に浮かぶ、岩?

 その表面は光を反射していた。

 いや、徐々に反射光が増幅している?



『早く!』


『急いで!』


 魔神達の声に焦りの色が濃い。

 ドワーフの魔神は舌打ちを残し、魔神達の元に駆け寄った。

 まだ光は増幅して行く。

 いや、岩と岩の隙間にへと収斂しているのか?

 その中心には魔神達がいる!


 光が消えた。

 いや、今や巨大な岩の中に閉ざされたと言うべきだろう。




《只今の戦闘で【打撃】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【蹴り】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【関節技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【投げ技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【回避】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【受け】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【全耐性】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘で【獣魔化】がレベルアップしました!》


『ふむ、逃げたか』


『然リダ。ダガ追エヨウ』


『少し待て。まだここに用事がある』


 色々と同時並行で何かが起きているみたいです。

 もうどうしろと?

 インフォもアレだが、それよりも目の前に筋肉バカの魔神がいる。

 僅かに腰を落として正対した。



「あんたか」


 それには答えず、筋肉バカの魔神が破顔一笑する。

 凄みのある、笑顔だ!



『あ奴を相手に真正面から戦ってここまで凌ぐか。見込みがあるぞ!』


『主ヨ、ココデコノ者と戦ウカ?』


『いや、止そうか。本調子でも無さそうだ』


「何?」


 本調子じゃ無い?

 確かに武技と呪文の強化無しで対抗出来るとは思えないけどな。

 先刻の魔神達がいなくなっているのだ。

 何だったら今から強化出来るぞ!


 いや、落ち着け。

 いつの間にかステータス異常に陥っている。

 半分に相当する低下だと?


 いやいやいやいや!

 ソーマ酒を注ぎ込んでもいい。

 殴り合いを所望する!



「少し待ってくれ。回復なら出来る」


『いや、我にも用事があるのでな。次の機会としよう』


「借りも施しも要らん!何だったら預かっている指輪を返すぞ!」


『強ガルナ、矮小ナル者ヨ!』


 雲母竜が口を開けて凄んで見せるが構うか!

 今、オレの体の中に燃えるような何かが在る。

 鎮める方法を他にオレは知らない。



『互いに止せ!』


 だが筋肉バカの魔神はどこか楽しそうに笑っている。

 笑い事じゃないぞ?

 真剣ですよ?



『何、必ず汝の元に我は現れるであろう。間違いなく、な』


「何?」


『それにしてもあ奴め、辺獄より戻っていたとは』


『残リ、何度ダ?』


『さて、な。そう多くはあるまい』


 何を話している?

 意味が分からない。


 筋肉バカが跳躍すると雲母竜の頭上に浮く。

 あ、こいつ!



「逃げるのか!」


『それこそ強がるな、次に逢う時を楽しみにしておく事だ』


 雲母竜の姿が空へと浮いて行く。

 クソッ!

 何で、オレの体は動かないのか?

 地面にはいつの間にか、見慣れない紋様の魔法円と魔方陣。

 これ、足止めなのか?


 暗闇の空を更に真っ黒に染めるかのように空間が塗り潰された。

 雲母竜の姿が消える。

 当然、あの筋肉バカの魔神もだ!


 オレには見送る事しか出来なかった。

 あの野郎、何で戦おうとしないんだよ?



 程無くして魔法円と魔方陣が消えて、動けるようになった。

 だが、空しい。

 体の中にある何かが収まってくれません。

 これを放置するのは、無いな。

 暴れないといけない。


 では、どこで?

 一旦、召魔の森に戻ろう。

 ソーマ酒でステータス異常を解消、装備の修復をして少しだけ落ち着こう。

 落ち着けるかどうかは別問題だ。

 もう頭の中はどこで暴れるか、そこに集中していた。





 装備の修復を終えたらもう時刻は午前1時10分になってました。

 ポータルガードは留守番の蜂組を残して出払っている。

 仕方ない。

 闘技場のオベリスクに聖結晶を捧げてやろうか?

 いや、たった一回だけの対戦で終わらせるのも癪だ。

 ポータルガードはいない。

 その状態で、地下洞窟に挑んでみよう。

 無茶?

 知るか!

 体の中の何かを鎮める為であればその位の難易度じゃないとダメだって!


 布陣は?

 このままでいい。

 行き先は地下洞窟、最下層の中継ポータルだ。

 4つある拡張工事は恐らく、終わってはいないだろう。

 洞窟を戻る形でいい。

 相手は仏像シリーズだ。


 仏様を相手に八つ当たりになるな、これ。

 それでも、やる。

 やらずにいられないのです。







《只今の戦闘勝利で【杖】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【召喚魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》

《只今の戦闘勝利で種族レベルがアップしました!任意のステータス値2つに1ポイントを加算して下さい》



 色々と発散してたら色々と酷い事に気が付いた。

 武技も呪文も使いまくって暴れてたら消耗が半端じゃないぞ!

 時にはリミッターカットとブーステッドパワーまで注ぎ込んでますけど。


 冷静に考えたら恐ろしい話だ。

 ソーマ酒はまだいいけど、呪符が足りるかな?

 そう思えてしまう。


 何をしたかと言えば単純だ。

 孔雀明王様を、放置。

 追加で次々と襲って来る仏像シリーズを屠り続けてました。

 アイテム?

 もう拾えなくてもいい。

 そう思えば腹も立たないのでした。



 基礎ステータス

 器用値 55

 敏捷値 55

 知力値 90(↑1)

 筋力値 55

 生命力 55

 精神力 90(↑1)



《ボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で33ポイントになりました》


 だが、まだまだ。

 暴れ足りなくなっているオレがいる。

 仏像シリーズと戦うのもいいんだが、既に別の強敵と戦いたがっているオレがいる。

 どうしよう?

 いや、どこで暴れたらいいんだ?



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『テロメア』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 今日はポータルガードを連れて来ていない。

 その分、経験値稼ぎは一気に進んでいる気がします。

 その一方で消耗も進んでしまっている。

 仏像シリーズが相手だとテロメア達では相性が良くない。

 いいタイミングでレベルアップした、と思えます。

 ここで交代させよう。



 テロメアのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。

 もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。



 テロメア バンパイアダッチェスLv46→Lv47(↑1)

 器用値 41

 敏捷値 68

 知力値 68(↑1)

 筋力値 41(↑1)

 生命力 41

 精神力 67


 スキル

 杖 槌 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動 変化

 気配遮断 魔力遮断 宮中儀礼 物理抵抗[大]

 魔法抵抗[大] 自己修復[大] MP吸収[大] MP回復増加[中]

 奇襲 吸血 時空属性 光属性 闇属性 火属性

 風属性 土属性 水属性 塵属性 溶属性 魅了

 麻痺 呪詛 真祖化




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『待宵』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 待宵はオレの姿を写し取っている。

 無論、得物はオレと同じく神樹石のトンファーが基本だ。

 一応、グレイプニル、怒炎蛇竜神の小剣、断鋼鳥のククリ刀も使ってはいた。

 仏像シリーズ相手には間合いのある得物を使わせた方が良かっただろう。

 今日はポータルガードがいないのだ。

 かなりの負担だったと思います。


 でもここまでだ。

 良く耐えてくれた!

 交代だから安心していい。



 待宵のステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。

 もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。



 待宵 レプリカントLv46→Lv47(↑1)

 器用値 52

 敏捷値 70

 知力値 73(↑1)

 筋力値 32

 生命力 32

 精神力 73(↑1)


 スキル

 武芸百般 夜目 跳躍 気配遮断 魔力遮断

 反響定位 連携 精密操作 自己回復[微]

 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]

 MP回収[小] 同調 完全クローン 時空属性

 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性

 水属性 雷属性 氷属性 溶属性 灼属性

 全耐性




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『キレート』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 そしてキレートもレベルアップだ。

 今日は暗殺者としての本領を存分に発揮していたと思う。

 これまで、遊撃として活躍する事が多いキレートだが本来は暗殺スタイルが相応しい。


 済まないな。

 たまにしか暗殺スタイルで潜入するような機会が無いのです。

 サニアの町ならまだある。

 夜になったら再度潜入をする事もあるだろう。

 やってみたい。

 その機会はすぐに来る可能性はある。

 今は待っていて欲しい。



 キレートのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。



 キレート インビジブルストーカーLv46→Lv47(↑1)

 器用値 49(↑1)

 敏捷値 77(↑1)

 知力値 66

 筋力値 36

 生命力 36

 精神力 66


 スキル

 武芸百般 夜目 監視 気配遮断 魔力遮断

 反響定位 精密操作 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大]

 MP回復増加[中] MP回収[小] 同調 透明化

 隠蔽 影棲 奇襲 登攀 跳躍 軽業 看破

 暗殺術 時空属性 光属性 闇属性 火属性

 風属性 土属性 水属性 塵属性 氷属性

 溶属性 木属性 全耐性




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『モスリン』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 おお?

 もしやレベルアップはパーフェクトペースですか?

 時間の経過を忘れて戦っていたからなあ。

 でも敢えて、時計は見ません。

 視界の端に表示してあるけど見えません。

 見たら負けな気がします。



 モスリンのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。



 モスリン ファントムLv46→Lv47(↑1)

 器用値  18

 敏捷値  61(↑1)

 知力値 102(↑1)

 筋力値  18

 生命力  18

 精神力  93


 スキル

 飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声

 憑依 呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過

 魔法抵抗[大] MP吸収[極大] 時空属性 光属性

 闇属性 火属性 土属性 溶属性 耐光




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘイフリック』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ヘイフリックもテロメアと同様、ここらが限界だ。

 レベルアップもしているし交代だせたい。

 そしてレベルアップはパーフェクト。

 嬉しい事は嬉しいのだが、もう既に暴れたくなっているオレがいる。

 ここではダメなのか?

 もうこうなったら、自棄だ。

 禁断の相手と戦うべきなのだろう。


 d3マップに行こう。

 そう、あの手順を使うのだ!



 ヘイフリックのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。

 もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。



 ヘイフリック バンパイアデュークLv46→Lv47(↑1)

 器用値 54

 敏捷値 55

 知力値 55

 筋力値 54(↑1)

 生命力 53

 精神力 55(↑1)


 スキル

 杖 剣 刀 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動

 変化 連携 二刀流 気配遮断 魔力遮断 宮中儀礼

 暗殺術 物理抵抗[大] 魔法抵抗[大] 自己修復[大]

 MP吸収[中] MP回復増加[中] 奇襲 吸血 時空属性

 光属性 闇属性 火属性 風属性 水属性 氷属性

 致死毒 魅了 真祖化



 では、移動だ。

 d2マップに跳んで、そこからd3マップへ行くのだ。

 慈悲は無い。


 召喚するメンバーは4つまで決めてあった。

 テイラー、ペプチド、ルベル、キュアノスです。

 残る1つは?

 ヴォルフにしよう。

 スケルトン組を、と思ったけど3体1セットで鍛えたい。

 そして選択肢が多過ぎる。

 迷ったら、ヴォルフだ。

 最古参に対する贔屓です。


 では、やろう。

 手順は前回と一緒だ。

 テイラーの発光で悪魔達を呼び寄せる。

 使う切り札は【英霊召喚】の呪文、緋炎聖女。

 ルベルの精霊門、キュアノスの精霊変化と共鳴との相乗効果には大いに期待していい。

 オレがすべきなのは?

 支援。

 そう、支援である。

 エクストラ・サモニングを使って戦鬼を召喚、メタモルフォーゼを使って戦鬼の姿になるのだ!

 そしてレールガンの連射です。


 立派に支援だ。

 蹂躙戦じゃないよね?

 それが例え、結果的に蹂躙する事になるのだとしても蹂躙戦ではない。

 別の、何かだ。

 そういう事にしておこう。








(レールガン!)


 常闇マップの中、空気を焦がすついでに悪魔の群れに大穴が空く。

 もう何が何やら。

 鉄球の修復?

 そんなの、知らん!

 ぶっ壊れるかもだが、後で考えたらいい事だ!



「ガッ!」


 既に英霊となる聖女様は周囲を駆け回っていた。

 随行するのはヴォルフのみ。

 それでいい。

 聖女様とて全ての悪魔を一撃で屠れる訳じゃないのだ。

 瀕死の悪魔は全部、経験値にして差し上げなさい!



(((プリズムライト!)))

((ダウンバースト!))

((キャタラクト!))

((グラビティ・プリズン!))

((ホーリー・プリズン!))

((ダーク・プリズン!))

((カーズド・ワーム!))

((ドラウト・ゾーン!))

((ブラックベルト・ラッピング!))

((レインボー・チェイン!))

(アイアン・メイデン!)

(ミラーリング!)


 デーモンロード・カウンテスを分断しつつ、鉄の棺桶を抱え上げた。

 何をするかって?

 こうするんだよっ!



「ギシャァァァァーーーーーーッ!」


 残念な事もある。

 アイアン・メイデンで出現した鉄の棺桶をレールガンの弾に出来ないか、試したんだが。

 出来る。

 出来るんだけど、コントロールが効かない。

 単純に投げた方が全然マシであったのだ!

 バエルの化身に投げつつ次の獲物を見定める。

 モラクスの化身、フラウロスの化身もいるな?

 機動力があるけど、今日はレールガンが絶好調だ。

 外れる感じがしません。



(アポーツ!)


 鉄球はもうどれも赤熱している。

 戦鬼はもう諦めて使わなくなったが、オレは使うよ!

 そしてテイラーがようやく、発光を止めたみたいだ。

 もうちょっと長くてもいいんだけどな。

 そんな事を思いつつ、鉄球を手にする。



(フリーズ・タッチ!)


 冷やしてみる。

 まあ、焼け石に水だけどな!



(レールガン!)


 今日のオレはちょっと、おかしい。

 その自覚はある。

 でもね、仕方ないんだ。

 何かに衝き動かされるまま、暴れるだけです!






《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【蹴り】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【火魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【雷魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【塵魔法】がレベルアップしました!》



 周囲を見る。

 悪魔達の死体が散乱する様相はまさに死屍累々。

 でもこれでどうにか、収まったかな?

 多分だけど、大丈夫。

 ここまで暴れたら十分だろう。


 でも後片付けは大変だな。

 装備の修復は必須であるのだ。

 そしてヴォルフを始め、召喚モンスター達のレベルアップが無かったとか、どうなってる?

 別の何かが溜まってしまいそうです。


 そして遂に、見てしまった。

 時刻は午後4時20分。

 もう、こんな時間なのかよ!

 それにしても、まだまだ戦って何かを発散したくて堪らない。

 別の何かの正体は知れている。

 召喚モンスター達のレベルアップが無かったからだ!

 そこが引っ掛かってしまってます。

 召魔の森に戻るのは決定であるのだが、このまま闘技場で連戦をしよう。

 無論、装備の修復は先ですけどね。


 このままでは、徹夜だ。

 うん。

 もう、それはいいんだ。

 紫色の風景を見て、黄色い太陽を拝んでもいい。

 今更であるのです。






《これまでの行動経験で【錬金術】がレベルアップしました!》


 やっぱり、結構喰らっていたか。

 今回もまた鉄球の消耗はかなり厳しかった。

 妥協すべきであるのは分かっている。

 より性能の高い鉄球が欲しい。

 割と本気でそう思います。


 ポータルガードは全員、揃っています。

 見直しをしようか?

 いや、その前に一旦ログアウトしてポータルガードのレベルアップを確認しよう。

 それからでも遅くは無い。

 全員、狩りに出ないでそのまま待っててくれ。

 すぐに戻って来るからね?


主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv139(↑1)

職業 サモンメンターLv28(召喚魔法導師)(↑1)

ボーナスポイント残 33


セットスキル

小剣Lv103 剣Lv101 両手剣Lv105 両手槍Lv112

馬上槍Lv115 棍棒Lv101 重棍Lv101 小刀Lv102

刀Lv101 大刀Lv104 手斧Lv95 両手斧Lv89

刺突剣Lv101 捕縄術Lv112 投槍Lv114

ポールウェポンLv116

杖Lv119(↑1)打撃Lv130(↑2)蹴りLv130(↑2)

関節技Lv129(↑1)

投げ技Lv129(↑1)回避Lv136(↑1)受けLv136(↑1)

召喚魔法Lv139(↑1)時空魔法Lv125 封印術Lv124

光魔法Lv122 風魔法Lv122 土魔法Lv122

水魔法Lv122 火魔法Lv123(↑1)闇魔法Lv123

氷魔法Lv122 雷魔法Lv123(↑1)木魔法Lv122

塵魔法Lv123(↑1)溶魔法Lv123 灼魔法Lv122

英霊召喚Lv6 禁呪Lv124

錬金術Lv112(↑1)薬師Lv31 ガラス工Lv33 木工Lv67

連携Lv100e 鑑定Lv104 識別Lv115 看破Lv100e

耐寒Lv80e

掴みLv80e 馬術Lv115 精密操作Lv80e

ロープワークLv100e 跳躍Lv50e 軽業Lv50e

耐暑Lv80e 登攀Lv60e 平衡Lv100e

二刀流Lv100e 解体Lv103 水泳Lv75 潜水Lv80e

投擲Lv50e

ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv100e 隠蔽Lv100e

気配察知Lv100e 気配遮断Lv100e 暗殺術Lv60e

身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e

無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv113

魔法効果拡大Lv112 魔法範囲拡大Lv112

呪文融合Lv112

耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e

耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e

耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv58(↑1)

獣魔化Lv37(↑1)


装備

金剛杵×16 降魔秘剣×11 天羽々斬×12

生大刀×1 迦楼羅剣×10 布都御魂×12

火焔光輪刀×13 七星刀×10 羅喉刀×9

護霊樹の杖×1 神樹石の杖+×1

如意輪錫杖×7 神樹石のトンファー+×2

双角猛蛇神の投槍+×2 亜氷雪竜の投槍+×2

双角猛蛇神の長槍+×1

亜氷飛竜の騎士槍+×1 双角猛蛇神の騎士槍+×1

亜氷飛竜のパイク+×1 天沼矛×13

蛇王のメイス+×1

転生獅子のレイピア+×1 亜氷飛竜のエストック+×1

断鋼鳥の小刀+×1 断鋼鳥の刀+×1

断鋼鳥の斬馬刀+×1 断鋼鳥のコラ+×1

断鋼鳥のククリ刀+×4 断鋼鳥のデスサイズ+×1

怒炎蛇竜神の小剣+×2 蛇王の双杵+×1 蛇王の戟+×1

妙見秘鎚×11(↑1)星天弓×14 生弓矢×1

ダイダロスのペレクス×10 ダイダロスのラブランデス×4

冥府の槌×6 天魔の琵琶×5 天詔琴×2

怒りのツルハシ+×2 ミスリル銀の首飾り+×1

老蠍獅子神の隠し爪+×1 老蠍獅子神のバグナグ+×1

斧頭武竜の革鎧ほか

呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 蘇芳羂索×8

グレイプニル×1 千宝法輪×3(↑1)千宝相輪×4(↑1)

斧頭武竜のベルト 背負袋 アイテムボックス

所持アイテム

剥ぎ取りナイフ 木工道具一式 縫製道具一式

如意宝珠×1


基礎ステータス

 器用値 55

 敏捷値 55

 知力値 90(↑1)

 筋力値 55

 生命力 55

 精神力 90(↑1)


召喚モンスター

テロメア バンパイアダッチェスLv46→Lv47(↑1)

 器用値 41

 敏捷値 68

 知力値 68(↑1)

 筋力値 41(↑1)

 生命力 41

 精神力 67

 スキル

 杖 槌 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動 変化

 気配遮断 魔力遮断 宮中儀礼 物理抵抗[大]

 魔法抵抗[大] 自己修復[大] MP吸収[大] MP回復増加[中]

 奇襲 吸血 時空属性 光属性 闇属性 火属性

 風属性 土属性 水属性 塵属性 溶属性 魅了

 麻痺 呪詛 真祖化


待宵 レプリカントLv46→Lv47(↑1)

 器用値 52

 敏捷値 70

 知力値 73(↑1)

 筋力値 32

 生命力 32

 精神力 73(↑1)

 スキル

 武芸百般 夜目 跳躍 気配遮断 魔力遮断

 反響定位 連携 精密操作 自己回復[微]

 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]

 MP回収[小] 同調 完全クローン 時空属性

 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性

 水属性 雷属性 氷属性 溶属性 灼属性

 全耐性


キレート インビジブルストーカーLv46→Lv47(↑1)

 器用値 49(↑1)

 敏捷値 77(↑1)

 知力値 66

 筋力値 36

 生命力 36

 精神力 66

 スキル

 武芸百般 夜目 監視 気配遮断 魔力遮断

 反響定位 精密操作 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大]

 MP回復増加[中] MP回収[小] 同調 透明化

 隠蔽 影棲 奇襲 登攀 跳躍 軽業 看破

 暗殺術 時空属性 光属性 闇属性 火属性

 風属性 土属性 水属性 塵属性 氷属性

 溶属性 木属性 全耐性


モスリン ファントムLv46→Lv47(↑1)

 器用値  18

 敏捷値  61(↑1)

 知力値 102(↑1)

 筋力値  18

 生命力  18

 精神力  93

 スキル

 飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声 憑依

 呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過 魔法抵抗[大]

 MP吸収[極大] 時空属性 光属性 闇属性

 火属性 土属性 溶属性 耐光


ヘイフリック バンパイアデュークLv46→Lv47(↑1)

 器用値 54

 敏捷値 55

 知力値 55

 筋力値 54(↑1)

 生命力 53

 精神力 55(↑1)

 スキル

 杖 剣 刀 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動

 変化 連携 二刀流 気配遮断 魔力遮断 宮中儀礼

 暗殺術 物理抵抗[大] 魔法抵抗[大] 自己修復[大]

 MP吸収[中] MP回復増加[中] 奇襲 吸血 時空属性

 光属性 闇属性 火属性 風属性 水属性 氷属性

 致死毒 魅了 真祖化


召魔の森 ポータルガード

ジェリコ、クーチュリエ、極夜、モジュラス、雷文、清姫

スコーチ、守屋、シリウス、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄

ジンバル、虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック、オーロ

プラータ、イソシアネート、タペタム、風花

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