877
《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『スパッタ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
スパッタの目を借りたら既にサニアの町は見えていた。
そのスクリーンショットを眺めつつ、アラバスタードラゴンから剥ぎ取り中です。
サニアの町に近付くのは明らかに危険である事が分かる。
分かってしまう。
サニアの町は5体の巨大な亀に囲まれてしまっていたからだ。
既に魔人の拠点になってしまっているものと思わねばなるまい。
そしてオレ達への迎撃部隊がまた半端じゃない。
最初の遭遇に比べたら楽ではあるけど、それでも常にアラバスタードラゴンが迎撃部隊に含まれている。
しかも、強い!
そしてニュートドラゴン以下の格下の魔竜がいないという事に今更ながら気付かされてます。
上位種の悪魔も加わって、今迄とまるで違う。
それなのに統率しているのはグリフォンロードかヒッポグリフに騎乗する魔人だ。
たまにだけどソリに乗ったサンタもいる。
どれも正直、物足りない相手だ。
でも仕留める意味はある。
制空権を握れる、というのもある。
どうも姿を消しているのは魔人が関わっているからであるようだ。
それに加え、早々に仕留めてしまえば援軍が来ないという事にも気が付いた。
どうにか【英霊召喚】を温存しながら連戦しています。
スパッタのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
スパッタ オーロラウィングLv46→Lv47(↑1)
器用値 42
敏捷値 111(↑1)
知力値 55
筋力値 41
生命力 42(↑1)
精神力 55
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破 追跡
強襲 危険察知 空中機動 自己回復[小] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 光属性 風属性
土属性 雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
偏光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『イグニス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
スパッタとイグニスはそろそろ限界だ。
交代させよう。
蒼月もそろそろ交代させたいが、もう少し付き合って欲しい。
アラバスタードラゴンへの突撃がここまでいい感じで決まっているのです。
思えば称号のハイパーウェポンを得て以降、武技の威力が高まっているように感じます。
僅かな差であるかもだが、感覚は違っている。
気のせい?
どうも気のせいじゃないかもしれません。
人馬一体の武技にしても有効な時間が長くなっているからだ。
もう少し、突撃の感触を確かめてみよう。
イグニスのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
イグニス 朱雀Lv46→Lv47(↑1)
器用値 45
敏捷値 97(↑1)
知力値 59(↑1)
筋力値 50
生命力 50
精神力 45
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視 夜目
広域探査 強襲 天啓 空中機動 自己回復[大]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[小] MP回復増加[中]
火属性 風属性 土属性 溶属性 耐即死 毒無効
獄炎変
ではここでスパッタとイグニスは交代だ。
ビアンカとバイヨネットを召喚しましょう。
『サニアの町ですけど、どうします?』
『容易に近付けそうに無いですね』
「うーむ」
悩み所だな。
切り札はどうか?
イリーナの【英霊召喚】は使ったばかりだ。
ヒョードルくんの【精霊召喚】も同様です。
その代わりに他の面々の【英霊召喚】は使えるようになったようだ。
但し、MPバーの消費は9割になる。
マナポーションやスラー酒に頼らないと使えない。
オレの場合も同様です。
まだ【英霊召喚】は使えないのだ。
使えるようになるのは深夜、日付を跨ぐ前になる筈だから当面は使えません。
ブーステッド・モンスターズも午後になってからじゃないとダメだ。
それでも出来る範囲で出来る事をする。
それでいいと思う。
「フライパスするだけにしておくか」
『は?』
『えっ』
『あの、まさか、サニアの町の上空を通過するんですか?』
「いや、仮にも偵察だから」
溜息が聞こえる中、面白がっているのは駿河と野々村だ。
ゼータくんは苦笑するのみです。
「文字通り、上空を通過するだけだ。スクリーンショットを忘れずにな」
『何か手はあるんですか?』
『あると言えばある』
腹案はありますよ?
但し、真っ黒だけどな!
では、本番を前に小休止だ。
木陰の下でインスタント・ポータルを使う。
オレにやれる事は少ない。
装備の修復にMPバーの回復だ。
それでも時間が余るだろう。
間違いなく苦行になると思います。
『上手く行くでしょうか?』
「上手くやるさ」
『でもキースさん、本当の狙いは別にあるんじゃないですか?』
「無いな。いや、あると言えば、ある。宣戦布告だ」
時刻は午前9時20分だ。
ヒョードルくんの問いに答えつつ手順を確認する。
方法論だけで言えば簡単だ。
サニアの町に向け低空で侵入。
5体いるキムクイガーディアン・スレイブに向けて無差別爆撃。
恐らく結界があるだろうけどね。
でも自分を偽っている事は自覚している。
追撃して来るであろう戦力に逆撃、出来るだけ戦力を削いでおきたいのです。
そう、単に目の前に強敵がいるのに戦わずして撤退するのが面白くない!
まずは空中戦力の把握、そしてサニアの町の状況確認。
まさに建前。
本音を隠すのって大変です。
間違いなくゼータくんはオレの意図に勘付いているだろう。
イリーナもだな。
お祭り気分の駿河と野々村は態度だけでは判断するのは難しい。
まあ単に浮かれているだけのようにも思えますけど。
駿河が騎乗するヒッポグリフ、野々村が騎乗するグリフォンロードには同乗者がいるのだ。
オーケアニスとサイレンクイーンがいる。
美女と同伴で戦闘とか、羨ましいね!
それだけじゃない。
ユニオンの面々を見渡すと、布陣にはアークエンジェル、エンジェルナイトが多くなってます。
グレータードラゴンを減らしてまでこうしたのは意味がある。
合唱させる数を稼ぐ為だ。
序盤はビアンカの賛美歌を中心に防御面の支援を固めフライパス。
追撃して来るであろう空中戦力の数をヒート・ウォール22連装ミラーリング付きでダメージを強いる。
そして反転迎撃の機会を窺う。
無論、追撃して来る戦力が想定外になる可能性はある。
その場合は地上に降下、インビジブル・ブラインドを活用して逃げる算段だ。
シャドウ・ゲートも併用したらグレータードラゴンも潜ませる事が出来る。
逃げる、と決めたら徹底して逃げるべきだ。
そこの判断は難しいだろうな。
でも、やる。
やらずにいられません。
「では、行くぞ!」
どうやら全員、緊張しているのかな?
全員、声に出して応答せずに無言で頷いてました。
((((((((((((((((((((((ファイア・エクスプロージョン!))))))))))))))))))))))
(ミラーリング!)
町を囲む亀はやはりキムクイガーディアン・スレイブ。
構わずファイア・エクスプロージョン22連装ミラーリング付きを喰らわせたんだが。
亀の頭上に魔人の姿があった時点で分かる。
きっと結界があるのだろう。
((((((((((((((((((((((ファイア・エクスプロージョン!))))))))))))))))))))))
(ミラーリング!)
サニアの町の上空を一気に通過、町の反対側にいた2体の亀を左右に見ながら後方にもう一発!
爆炎の中から何かが現れているのが見えていた。
アラバスタードラゴン、そしてデーモンロード・カウントとデーモンロード・カウンテス!
魔人はどうした?
特にサンタ!
『スクリーンショット、撮れました!』
『録画継続中!』
「私が最後尾に付く、先に行け!」
『『『了解!』』』
『『『『はい!』』』』
『『応ッ!』』
蒼月を蛇行させて挑発しつつ後方を見る。
いる。
来てる、来てる!
もうこれは堪らん!
数えるのが馬鹿馬鹿しくなるような数だ!
ビアンカが高らかに歌い始める。
その歌は合唱となり、耳に実に心地好い。
でも今は音楽鑑賞の時間ではないのでした。
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(((((プラズマ・ブラスト!)))))
((((アシッド・レイン!))))
((((ヘイルストーム!))))
((((スウォーム!))))
(ミラーリング!)
嫌がらせをしつつ距離を保つ。
アラバスタードラゴンが放つブレス攻撃が迫る光景は凄まじい!
回避機動を使いつつ頭上に迫る悪魔達から様々な攻撃が重ねられて来る!
おお、そうそう。
使うの忘れてたよ!
(ディメンション・ミラー!)
集中砲火を弾きつつ蒼月を急降下させ回避。
直撃は無かったけどオレも蒼月も危なかったな!
((((((((六芒封印!))))))))
(((((((七星封印!)))))))
(((((((十王封印!)))))))
(ミラーリング!)
上空に向け【呪文融合】で封印を狙うが、これでも気休めに過ぎない。
追撃して来る数が数だ!
展開している範囲も広い。
集中砲火が薄くなるだけで、無くなる訳じゃない。
『キースさん!【英霊召喚】は?』
「まだだ!それよりも先を急げ!」
気遣いは結構!
今、いい所なんですよ!
((プリズムライト!))
((((スチーム・エクスプロージョン!))))
((((ヴォルカニック・ボム!))))
((((パラレル・シムーン!))))
((((フラッシュオーバー!))))
((((パイロクラステュック・フロー!))))
(ミラーリング!)
嫌がらせなんだけど、どの【呪文融合】の組み合わせが効くのかな?
そこも大いに興味がある。
まあ死に戻りと隣り合わせの危険な状況だけどな!
問題ない。
これはこれで、楽しい。
背中がゾクゾクしてますよ?
「時間は?」
『午前9時40分!戦闘開始から15分経過!』
「アラバスターの数は!」
『確認出来るのは11体!悪魔はカウントしてません!』
「了解!」
そろそろN5E20マップになってしまいそうだ。
反撃するにはいい頃合いかな?
「ここから反撃だ!高度を取れ!」
『ヤァ!』
『コピー!』
賛美歌を続けさせていた影響でビアンカのMPバーは半分近くになっている。
ここからが本番だ。
何、歌が無くともビアンカには星天弓がある!
((((((((((((((((((((((ヒート・ウォール!))))))))))))))))))))))
(ミラーリング!)
眼下から迫るアラバスタードラゴンと悪魔達。
その半分程が熱風の壁に突っ込んだ!
それでも追って来る所が素敵だ。
お友達になりたい。
でも仕留めないといけないんだよね?
「今だ!」
『太公釣魚!』
『天馬疾駆!』
『精霊召喚!』
春菜、ヘラクレイオスくん、ゼータくんが切り札を使う。
そして歌声の曲調が一転する!
恐怖を掻き立てる、暗く這い寄るような歌声はサイレンクイーンだ!
そして合唱。
この強烈な歌声の効果は?
時間の経過と共にダメージを強いる、そういう歌であるのだ!
オレも何度か海中で喰らっているから知っている。
でも今は福音に近い。
蒼月が一瞬、失速する。
すぐに落下、そのまま急降下だ!
そんなオレの左右には黒曜とアイソトープが位置して光と闇の帯を撃ち込んでいる。
加えてアイソトープのブレス攻撃!
ここまで温存していた分、重ねられて行く攻撃は凄まじいものだ!
「マキシマム・チャージ!」
空中で動きの止まっていたアラバスタードラゴンを狙う。
大いなる野望がある。
口の中に突っ込んで頭部を破壊出来た、次の段階だ!
それは胴体の貫通です。
出来るかな?
「ッ!」
直撃したのはいいけど、貫通ならず。
どうやら野望が叶うのはまだ先であるようだ。
(((((エナジードレイン!)))))
(((((ディメンション・ソード!)))))
((((パルスレーザー・バースト!))))
((((フォースド・ドライング!))))
((((ディクレイ・ヒート!))))
(ミラーリング!)
ついでに攻撃しておこう。
周囲に熱が篭り、肉の焼ける匂いが充満する。
おっと、ここに長居する訳には行かないだろう。
(ショート・ジャンプ!)
アラバスタードラゴンの体内から逃れる。
周囲の風景は?
悪魔達は多い。
でもその火力は半減以下。
英霊のご老人がいるうちに仕留められそうです。
それでも問題はアラバスタードラゴンだろう。
いや、もっと厄介な存在がいる。
天馬を駆る英霊様だ!
オレの獲物が減ってしまう!
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(((((プラズマ・ブラスト!)))))
((((アシッド・レイン!))))
((((ヘイルストーム!))))
((((スウォーム!))))
(ミラーリング!)
アデル達は上空の位置を維持、制空権の確保に動いているのが見えた。
駿河と野々村もいる。
今は歌声の支援もまだあるが、永遠に続けられる訳でもない。
早めに仕留めに動くべきだな!
《只今の戦闘勝利で【馬上槍】がレベルアップしました!》
《【馬上槍】武技のストーム・アタックを取得しました!》
《只今の戦闘勝利で【時空魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【光魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【風魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【土魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【水魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【氷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【木魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【灼魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【禁呪】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『蒼月』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
うん。
ちょっと、落ち着こうか。
戦果は十分、それでいて死に戻りはいません。
軽度のステータス異常が戦闘中に発生していたけど、黒曜がいてくれて助かった。
現時点で言えば満足出来ると言えるだろう。
課題は?
サニアの町だけど、空中から迫ってどうにか出来る状況ではないって事だ。
何故か?
5体に及ぶ亀が地上に魔法円と魔方陣を描き、何かを召喚していた様子を見ているからだ。
いい傾向です。
それだけ、獲物が多く出現してくれるって事でいいよね?
懸念すべきはサニアの町の住民だな。
魔人にされている可能性は捨て切れない。
そこを確かめたくもあるが、まだ昼前であるのだ。
魔人の指輪を使って潜入するにしても目立ち過ぎるしな。
潜入するかどうかは保留にしておこう。
蒼月のステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
蒼月 麒麟Lv46→Lv47(↑1)
器用値 46(↑1)
敏捷値 90
知力値 53
筋力値 45
生命力 46(↑1)
精神力 45
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 強襲 天啓 空中機動 霊能 霊撃
騎乗者回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[小] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 聖獣変
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『アイソトープ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に2ポイントを加算して下さい》
『アデルちゃん、大丈夫?無事?』
『どうにか生きてる!』
『もー!心臓に悪いっ!』
それでも皆さん、ステータス操作に忙しいみたいです。
そりゃそうだ。
アデル達は軒並み、今の戦闘でレベルアップしているからな。
羨ましい。
オレの場合はスキルのレベルアップはあったけど、種族レベルは上がっていません。
解せぬ。
天馬を駆る英霊様はアラバスタードラゴンを何体、仕留めたんだろう?
そこが惜しい。
でも居なかったら死に戻りが出ていたかもしれません。
まあ結果はもう覆せないのだ。
妥協するしかないだろう。
アイソトープのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう2点のステータスアップは敏捷値と生命力を指定しましょう。
アイソトープ ウラノスドラゴンLv15→Lv16(↑1)
器用値 38
敏捷値 78(↑1)
知力値 38
筋力値 63(↑1)
生命力 63(↑1)
精神力 38
スキル
噛付き 引裂き 頭突き 飛翔 回避 跳躍 疾駆
夜目 水棲 空中機動 突撃 水中機動 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小] 捕食吸収
ブレス 時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
水属性 塵属性 毒耐性 耐即死
どうもここらで一旦、区切るべきなんだろう。
アデル達はステータス異常は無いけどMPバーに余裕は無い。
そして使える切り札も減ってしまう一方なのだ。
オレ自身にしてもそう余裕がある訳じゃない。
『一旦、撤収しますか?それともインスタント・ポータル?』
「撤収しよう。これまでに得た情報も整理して連絡もしないとな」
最初にステータス操作を終えたゼータくんだが、周囲に警戒の視線が飛んでいる。
今、この状況は怖い。
魔人の戦力が姿を消して迫っている事もあるからな。
「テレポートで召魔の森に跳ぶぞ」
『『『はい!』』』
どこか安堵しているような雰囲気があるけどね。
気を緩めるのは跳んだ後にした方がいいよ?
まだゼータくんは緊張感を維持している。
ヒョードルくんもだ。
(テレポート!)
視界が反転する。
次に見る風景は召魔の森になる筈だ。
召魔の森に到着。
どうにか無事に戻れたか。
安全を確信したのか、ゼータくんも警戒を解いている。
オレはもう次の事を考えていた。
サニアの町をあのまま放置していいのか?
あの場所に魔人側の戦力が集結しているであろう事は間違いない。
潜入出来れば魔人は当然、魔神にも逢える可能性がある。
危険なのは当然だ。
だがリスクを冒さずにいられない。
可能性だけなのだとしても魅力は大いにある。
「情報の整理に時間が欲しいな。食堂でいいか?」
『はい』
『ついでに昼食も用意しちゃう!』
時刻は午前10時を少し過ぎた所だ。
気が早いって。
『スクリーンショットの共有、それに動画も確認ですね』
『結構、手間かな?』
「それでもやっておくべきだろうな」
僅かでもいい。
敵の手の内を知っておくのは大事です。
そして今回は僅かながら魔人の空中戦力を削れたと思う。
いずれ増強されてしまうそうだけど、これも無意味ではあるまい。
その実力を感じ取れた。
オレとしてはそっちの方が戦果であったかもしれない。
アラバスタードラゴンも悪魔達も強かった。
大変有難い。
大苦戦は好物なのです。
「右端の人影の傍だ。僅かだけど見えている」
『魔法円と魔方陣ですね』
『亀だけじゃないって事でしょうか?』
『いずれにしても戦力の増強が行われているって事ですか』
『住民の姿も全く見えませんね』
厨房にいるアデルとイリーナにも会話が聞こえるよう、ユニオン状態を維持。
ウィスパー機能を使って会話してます。
目の前に幾つかの仮想ウィンドウを表示しつつ比較検証を続けていた。
春菜、此花、駿河、野々村には動画をチェックして貰ってます。
魔人は各種、存在している。
騎乗馬となるグリフォンロード、ヒッポグリフも当然いる。
サンタ用であるのかソリもあり、ダークレインディアが群れのようになってもいた。
亀は5体、どれもキムクイガーティアン・スレイブ。
その周囲を固めているのはお馴染みの戦力だ!
ベリルビーストにビッグホーンリザード、ガルム。
デモンズスラッグ、デモンズフロッグもいるようだな。
空中戦力は?
下はアークデーモンから、上はデーモンロード・カウントとデーモンロード・カウンテスまで各種だ。
上位種になる程、数は少ない傾向になるんだが。
アラバスタードラゴンは爆撃の直前まで、まるで姿が見えなかった。
何か仕掛けがあるのか?
『動画も確認しました。画像明瞭じゃないですけどネタはこれですかね?』
「少し待ってくれ」
動画の仮想ウィンドウを拡大する。
一時停止だから確かに画像は明瞭ではない。
それでもどうにか、分かる。
アラバスタードラゴンの頭上にデーモンロード・ヴァイカウントにデーモンロード・ヴァイカウンテスだ!
『他のアラバスタードラゴンも同様です。悪魔と組ませて姿を消しているんでしょうか?』
『そう考えるのが自然だわ』
『厄介!』
『面倒!』
春菜と野々村の意見に完全に同意です。
嫌な組み合わせもあったものだ。
『同様の事が地上戦力でも有り得ますね』
「警告はすべきだな。現時点で纏めて掲示板に書き込めるか?」
『やっておきます』
「フィーナさんの所にも連絡を頼む」
『了解!』
では。
動画を最初から見返しておこうか。
こんな戦力を相手にどう戦う?
それに魔人がこれだけの規模でいるのだ。
名前持ちの魔人もきっといる。
それに魔神もだ。
どこかにいないか、探してみたい。
いた。
その仮面に見覚えがあった。
明瞭ではないけど、恐らくはパリアッチオ。
ピエロみたいなデザインだから多分そうだ。
魔神は見付からなかったが、名前持ちの魔人がいるってだけでテンションは上がる。
狙い目だな。
潜入してみようか?
但し、まだ昼食時にもなっていない。
潜入をするのであれば夜がいいだろう。
『掲示板への書き込みに誘導、終わりました!』
『メッセージも送っておきました!』
『これで一段落、でしょうか?』
そう。
これで一段落、してしまった。
夕方からであれば潜入したかったんだけどな。
少し間を置くべきだろう。
『昼食ならもうすぐ、出来るよ!』
『ちょっと早いですけど、食事にしますか?』
「そうだな。それに今日はここまでにしていいだろう」
『ちょっと消耗が大きかったですし』
『時間も中途半端に余っちゃったなあ』
『食事を終えたら拠点に戻ってゆっくり過ごそうっと』
オレは?
闘技場で対戦だな。
色々とアイテムも補充したいし、戦力の底上げもしておきたい。
しかも夕方から潜入となれば待宵とキレートは鍛えたい所だ。
だが、今は昼食だな。
ユニオンを解消した所で丼に盛られた何かが運ばれて来た。
オレの分は目に見えて多い。
駿河と野々村の分よりも明らかに多い。
メニューはうどんか?
そう思えたけど違ったみたいです。
つけ麺だ。
生卵の黄身が中央に鎮座している。
そして肝心のつけ汁は2種類あるらしい。
いかん。
いかんぞ!
魚粉たっぷりのつけ麺は許さんぞ!
「こっちのつけ汁は何?」
「タイ風のハーブスープだよ!サッパリ食べられるから!」
「こっちは、その、赤いな」
「本格的じゃないですけど、一応トムヤムクンです」
タイ風味ですか。
良かった。
怒りで頭が沸騰する危険があっただろう。
魚粉たっぷりのつけ麺は確かに美味いのだろう。
だが魚粉の濃い風味だけで誤魔化せてしまえるのはどうかと思う。
でもね。
妙に食いたくなってしまうのは否定しません。
背油でギトギトになっているラーメン以外の何かも好きだ。
肉体労働者でなければ消費出来ないカロリーだとしても完食してしまう。
でもこれなら女性でも難なく頂けるだろう。
漢飯って感じはしません。
つけ汁は両方美味しく堪能しましょう。
食事を終えたのは午前11時50分だ。
各々が拠点へと跳ぶのを見送ると早速だが対戦にしましょう。
ポータルガードは?
モジュラス、スーラジ、プラータは作業場に詰めている。
守屋とスーラジが留守番で、他の面々は周囲の森で狩りをしているようです。
相手は?
どうやらギルタブルルにムシュフシュみたいなんだが。
楽しそうだな。
こっちも楽しんでおくとしましょう。
蒼月とアイソトープは帰還だ。
待宵とキレートを召喚しましょう。
夕方からの潜入を前にレベルアップ、狙ってみたい。
《只今の戦闘勝利で【手斧】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【杖】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ビアンカ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
神樹石のトンファーとダイダロスのラブランデスによる変則二刀流も久々かな?
ヘパイストスの化身と従者、キュクロプスの分身を相手にするのも慣れた。
悪い意味で慣れているのかどうか、そこは自覚出来ていない。
プレッシャーにせよ油断にせよ、自覚するのは難しいものであるのだ。
成功体験が続いていると尚更だろう。
だが、いい意味で変化があった。
追加戦力に未見の相手がいたからです。
ヘカトンケイルの分身 ???
魔物 討伐対象 ???
??? ???
背はキュクロプスの分身よりも更に高い!
肌は青黒い。
そして胴体から伸びる腕は果たして何対あるんだか。
千手観音様のような巨人だ。
しかもこの巨人、殴る蹴るだけではない。
石を投げて来るのです。
これがもう堪らん!
テフラを相手にする時はこんな感じであるのだろう。
溶岩風呂に嵌めるのも面倒だったので、ダーク・フォールを使ってます。
マグマ・オーシャンだと効果が薄い。
アイス・コフィンでの分断はそこそこの時間稼ぎになっただろう。
ヘカトンケイルの分身が文句無しの強さなのは好ましい。
でもヘパイストスの化身との格闘戦が楽しめなかったのは残念だったな。
ビアンカのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。
ビアンカ アークエンジェルLv45→Lv46(↑1)
器用値 34
敏捷値 79
知力値 80
筋力値 34(↑1)
生命力 34
精神力 80(↑1)
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 変化 神霊 神撃 遠視
空中機動 魔力察知 魔力遮断 連携 自己回復[微]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 風属性 土属性
水属性 木属性 雷属性 氷属性 賛美歌 呪曲
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『バイヨネット』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
ポータルガードがいた方が楽だっただろうな。
でもどうにか出来そうです。
まだまだ冥府の炭はある。
ヘカトンケイルの分身、また出て来てくれないかな?
お待ちしてます。
バイヨネットのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
バイヨネット エンジェルナイトLv45→Lv46(↑1)
器用値 65(↑1)
敏捷値 65(↑1)
知力値 73
筋力値 32
生命力 32
精神力 73
スキル
剣 杖 弓 小盾 飛翔 浮揚 神霊 神撃
遠視 夜目 連携 空中機動 突撃 吶喊
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[大] 時空属性 光属性 闇属性
火属性 風属性 土属性 水属性 木属性
灼属性 呪歌
では、ビアンカとバイヨネットは帰還だ。
ノワールと出水を召喚しましょう。
まだまだ夕方まで時間はある。
でも冥府の炭は足りるかな?
問題ない。
冥府の白ポプラから冥府の杖を作製し、冥府の炭を狙ってオベリスクに捧げたらいい。
わらしべ長者みたいなものだ。
そしてその過程全てが無駄にならないだろう。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv137
職業 サモンメンターLv26(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 29
セットスキル
小剣Lv101 剣Lv101 両手剣Lv105 両手槍Lv112
馬上槍Lv115(↑1)棍棒Lv101 重棍Lv101 小刀Lv102
刀Lv101 大刀Lv104 手斧Lv94(↑1)両手斧Lv89
刺突剣Lv101 捕縄術Lv111 投槍Lv114
ポールウェポンLv115
杖Lv118(↑1)打撃Lv128 蹴りLv128 関節技Lv127
投げ技Lv127 回避Lv135 受けLv135
召喚魔法Lv137 時空魔法Lv125(↑1)封印術Lv123
光魔法Lv122(↑1)風魔法Lv122(↑1)土魔法Lv122(↑1)
水魔法Lv122(↑1)火魔法Lv122 闇魔法Lv122
氷魔法Lv122(↑1)雷魔法Lv122 木魔法Lv122(↑1)
塵魔法Lv122 溶魔法Lv122 灼魔法Lv122(↑1)
英霊召喚Lv6 禁呪Lv124(↑1)
錬金術Lv111 薬師Lv31 ガラス工Lv33 木工Lv66
連携Lv100e 鑑定Lv103 識別Lv115(↑1)看破Lv100e
耐寒Lv80e
掴みLv80e 馬術Lv115(↑1)精密操作Lv80e
ロープワークLv100e 跳躍Lv50e 軽業Lv50e
耐暑Lv80e 登攀Lv60e 平衡Lv100e
二刀流Lv100e 解体Lv103 水泳Lv75 潜水Lv80e
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv100e 隠蔽Lv100e
気配察知Lv100e 気配遮断Lv100e 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv113(↑1)
魔法効果拡大Lv112 魔法範囲拡大Lv112
呪文融合Lv112
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv56
獣魔化Lv35
召喚モンスター
蒼月 麒麟Lv46→Lv47(↑1)
器用値 46(↑1)
敏捷値 90
知力値 53
筋力値 45
生命力 46(↑1)
精神力 45
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 強襲 天啓 空中機動 霊能 霊撃
騎乗者回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[小] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 聖獣変
スパッタ オーロラウィングLv46→Lv47(↑1)
器用値 42
敏捷値 111(↑1)
知力値 55
筋力値 41
生命力 42(↑1)
精神力 55
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破 追跡
強襲 危険察知 空中機動 自己回復[小] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 光属性 風属性
土属性 雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
偏光
イグニス 朱雀Lv46→Lv47(↑1)
器用値 45
敏捷値 97(↑1)
知力値 59(↑1)
筋力値 50
生命力 50
精神力 45
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視 夜目
広域探査 強襲 天啓 空中機動 自己回復[大]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[小] MP回復増加[中]
火属性 風属性 土属性 溶属性 耐即死 毒無効
獄炎変
アイソトープ ウラノスドラゴンLv15→Lv16(↑1)
器用値 38
敏捷値 78(↑1)
知力値 38
筋力値 63(↑1)
生命力 63(↑1)
精神力 38
スキル
噛付き 引裂き 頭突き 飛翔 回避 跳躍 疾駆
夜目 水棲 空中機動 突撃 水中機動 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小] 捕食吸収
ブレス 時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
水属性 塵属性 毒耐性 耐即死
ビアンカ アークエンジェルLv45→Lv46(↑1)
器用値 34
敏捷値 79
知力値 80
筋力値 34(↑1)
生命力 34
精神力 80(↑1)
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 変化 神霊 神撃 遠視
空中機動 魔力察知 魔力遮断 連携 自己回復[微]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 風属性 土属性
水属性 木属性 雷属性 氷属性 賛美歌 呪曲
バイヨネット エンジェルナイトLv45→Lv46(↑1)
器用値 65(↑1)
敏捷値 65(↑1)
知力値 73
筋力値 32
生命力 32
精神力 73
スキル
剣 杖 弓 小盾 飛翔 浮揚 神霊 神撃
遠視 夜目 連携 空中機動 突撃 吶喊
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[大] 時空属性 光属性 闇属性
火属性 風属性 土属性 水属性 木属性
灼属性 呪歌
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、クーチュリエ、極夜、モジュラス、雷文、清姫
スコーチ、守屋、シリウス、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄
ジンバル、虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック、オーロ
プラータ、イソシアネート、タペタム、風花




