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《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『蝶丸』がレベルアップしました!》
《『蝶丸』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『網代』がレベルアップしました!》
《『網代』のステータスを確認して下さい》
ログインしました。
時刻は午前5時20分です。
今日のインフォは少な目だ。
ポータルガードを引き連れて地下洞窟に行っていない影響であるのだろう。
今日はその機会はあるだろうか?
その余裕は無いかもしれません。
蝶丸 サイバーLv42→Lv43(↑1)
器用値 90
敏捷値 55(↑1)
知力値 78
筋力値 30
生命力 31(↑1)
精神力 56
スキル
小剣 弓 受け 回避 料理 牧畜 調教 醸造
夜目 監視 連携 精密操作 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] 自己修復[中]] MP回復増加[中]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 土属性
水属性 木属性
網代 レイバーLv42→Lv43(↑1)
器用値 82
敏捷値 48
知力値 40
筋力値 79(↑1)
生命力 56(↑1)
精神力 33
スキル
手斧 槌 弓 小盾 受け 回避 平衡 登攀
跳躍 木工 造林 農作 石工 夜目 連携
精密操作 物理抵抗[大] 魔法抵抗[中] 自己修復[中]
MP回復増加[小] 土属性 水属性 木属性
それでは朝食だな。
その後はターニャの砦に行く用件がある。
何があるのか?
ちょっとだけ、心配です。
厨房で久重に朝食と昼食分のお弁当を頼んでおく。
そして当然のように闘技場に来ているのだが。
ポータルガードは?
人形組、ゴーレム組、蜂組は各々の作業を進めてます。
網代とゴーレム組は何やら最外郭の城壁をより分厚くしているらしい。
まだ強化するの?
任せてしまっている立場上、文句は無いんだけどね。
他のポータルガードの面々は森の中で狩りのようです。
闘技場での対戦は当然だけど、します。
冥府の炭も少しはあるけど、工夫すべきかもしれません。
レウケーの化身からもう少し、冥府の炭を稼いでおきたい。
冥府の炭が少ないと、対戦で勝てたとしてオリハルコン鉱が得られなくなると悲しい。
その可能性が怖い。
きっと怒り狂いそうになる事だろう。
工夫とは?
冥府の白ポプラだ。
そのまま捧げるのは勿体無い!
杖なりに加工してから捧げるべきだと思うのだ。
そこで、前準備です。
短縮再現で冥府の杖を量産しよう。
品質は問わない。
朝食が出来上がるまで7戦か8戦って所かな?
適当に9本程、作ってしまおう。
《これまでの行動経験で【木工】がレベルアップしました!》
冥府の白ポプラはそこそこの数がある。
9本分の杖を作ってみた所で全然余裕だ。
冥府の杖は短縮再現で作ったから品質は正直良くない。
品質Cだ。
でも目的は冥府の杖ではないのです。
対戦だ。
レウケーの化身と闘技場で対戦する為の捧げ物であるのだ。
そして冥府の炭を狙うのだ!
布陣はどうする?
リグ、テイラー、ストランド、ペプチド、モスリンです。
昨日の続きって事になります。
モスリンは遠慮せず、そして情け容赦なく焼いていい。
冥府の白ポプラをオベリスクに捧げる時よりもレウケーの化身達はレベル低めになる筈。
こっちはポータルガードがいないから、いい感じで苦戦出来ると思う。
オレの得物は昨夜と同様、ダイダロスのペレクスです。
最初から数を減らす事を重視、出来るだけ一撃で屠ってくれよう。
オレも情け容赦などありませんよ?
《只今の戦闘勝利で【両手斧】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『モスリン』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
うーむ。
個々の強さは確かに弱いようだが、結構大変!
数が多いからな。
防御面ではテイラーとペプチドをリグが生体アーマーとなっていい支援をしてます。
攻撃面では?
レウケーの化身は出来るだけ溶岩風呂で焼いてます。
これも一種の炭焼きなんだろうか?
きっとそうなっているに違いない。
モスリンのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
モスリン ファントムLv42→Lv43(↑1)
器用値 18
敏捷値 57(↑1)
知力値 98(↑1)
筋力値 18
生命力 18
精神力 93
スキル
飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声 憑依
呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過 魔法抵抗[大]
MP吸収[極大] 時空属性 光属性 闇属性
火属性 土属性 溶属性 耐光
観客席に久重が来てます。
対戦はここで切り上げよう。
冥府の炭は少ないながらも確保出来ている。
品質はそれなりだけど、これはもう仕方ない。
朝食のメニューは中華風ちまき。
まだ作りたてで暖かい。
お弁当の分は冷えてしまうだろうけど、それはそれで美味しく堪能出来るだろう。
食事は観客席で済ませてしまおうか。
ゲルタ婆様がターニャの砦で待っている筈。
ゆっくり出来るのは今だけであるかもしれないぞ!
『おお、小さき者も来たか』
「ども」
オレの目の前に金紅竜がいる。
その両脇には黒曜竜と翠玉竜。
そして水晶竜、ブロンズドラゴン、フロストドラゴン、ブルードラゴンもいる。
森の中に潜んでいるように見えているのは蔦を全身に纏っているからだ。
「今日は何があるんです?」
『ここから移動、だな』
『女王は最前線近くに身を置きたいらしいのでな』
『拠点を移動する事になるであろう』
どこへ、というのは概ね予想出来ていた。
厳城だろう。
確かにあの堅固な城であればターニャの砦以上にサビーネ女王の安全を確保出来そうだ。
「では今日は移動中の護衛ですね」
『そういう事だ』
そうか。
どうやらゲルタ婆様の用件もこれに関連しているものなのだろう。
早速、遭いに行ってみるか。
会う、ではない。
当然だが逢う、でもない。
遭う、と表現すべきだ。
「おお、来たか」
「ども」
ゲルタ婆様は作業場にいました。
だがそこに師匠もいる。
無言で作業に集中しているようだ。
どうやらマナポーションを作成させられいる構図?
「お久しぶりです」
「おお、キースか」
「これ!手を止めるでない!」
手を止めた師匠にすかさずゲルタ婆様からの叱責が飛ぶ。
師匠もゲルタ婆様には弱い。
とことん弱い。
オレもです。
「女王陛下がここから最前線近くに移動すると聞きましたが」
「うむ。お主に何を期待しているか、分かるな?」
「ええ。護衛、ですね?」
「そうじゃ」
しかし水晶竜とブロンズドラゴンがいるのだし、金紅竜達もいる。
オレがいなくても大丈夫じゃないですかね?
師匠はここでマナポーションを作っていそうですけど。
「キースに手伝わせてもええかの?」
「既に昨日、散々手伝って貰っておる」
師匠がちょっと悲しそうな目でオレを見てます。
うん。
やはり弟子としては手伝うべきですよね?
「やっぱり手伝います。不肖の弟子ですけど」
「うーむ」
何やらゲルタ婆様が思案顔なんだが。
分かってしまう。
今度はどんな難事を押し付けようか、考えていませんか?
「マナポーション用の瓶が不足しておるのでな。そっちを頼もうかの」
「え?」
机の上を見ると?
瓶が所狭しと並んでいる。
この数で不足?
「うぉい!まだこの老体に作らせるつもりか?」
「慌てるでない、手伝うから安心せい!」
ゲルタ婆様は目を閉じ呪文と紡ぐ。
出現したのは3つの人影。
オリハルコンドール、ミスリルドール、レプリカントだ。
「召喚してもええかの?」
「罰はここまでじゃ。自由にせい」
師匠もまた助手を召喚するようです。
2体のオートマトン、メタルスキン、オリハルコンドール、ミスリルドールだ!
人形が一気に増えたけど作業場は広い。
まだ余裕がある。
「それでは私も」
召喚したのは?
ナイアス、モジュラス、清姫、待宵、キレートです。
こうなる事が分かっていたらオーロとプラータを連れ出していたのにな。
残念な事です。
でも周囲の整理整頓もあるし液を瓶に注ぐ作業もある。
簡単だけど手伝って欲しい事は色々とあるものなのだ。
「では瓶の量産を進めておきます」
「おお、どんどんこっちに寄越すがいい」
そのつもりです。
ここでも挑むべき目的が出来てしまった。
ゲルタ婆様と師匠がマナポーションを作製する速度に挑もう。
見ているがいい、机の上を瓶で埋め尽くしてやる!
《これまでの行動経験で【ガラス工】がレベルアップしました!》
素材が無くなった所で作業室に戻ってみる。
机の上に瓶はどれだけ残っているのか?
空き瓶は30も無いだろう。
オレってどんだけの数の瓶を作ったかな?
覚えていません。
分かるのは恐るべき速度で瓶を量産していたのだが、大幅に追い付かれていた事実だけだ。
「おお、もう終わりかの?」
「もう素材が無くなりました」
「ふむ。それでは仕方ない」
机の上にある革鞄はゲルタ婆様の《アイテム・ボックス》の筈だ。
一体、あの中にはどれだけのマナポーションがある事やら。
マジックマッシュルームが入っていたであろう麻袋は3つ程、空になっている。
ちょっとした財産になるだろう。
師匠は机に突っ伏したまま動こうとしない。
かなりお疲れの様子です。
「ここまで酷使されるとは思わんかった。来るのではなかったかな?」
「たわけが!弟子が昨日、片付けた分もやらせて良かったんじゃぞ?」
どこか拗ねるような態度の師匠だが、MPバーはかなり余裕がある。
単にコキ使われている事が不満なだけなのだろう。
「キースよ、お主への報酬はそこのマナポーションじゃ。持って行くがいい」
「ありがとうございます」
分けてあったマナポーションは品質Cを外した品ばかりだ。
品質C+と品質C-しかない。
合計で30本もないけど、これはこれで有難い。
正式な依頼じゃないからボーナスポイントは貰えていないけど、これなら大いに納得だ。
「そろそろ、陛下も出立されよう。例の事は頼もうか」
「ジュナ様がおる。ここで休んでいたい!」
「怠けるな!さっさと行って来い!」
ゲルタ婆様は容赦ないなあ。
師匠とオレは作業場から追い立てられるように出て行くしかありませんでした。
「それにしても、よく鍛えておるようじゃな」
「はあ」
師匠の視線がオレの召喚モンスター達を射抜く。
最後にオレを見る。
何でしょう?
「他に連れて行かねばならん者もおる。付いて来るがよい」
「はい」
一緒に、ねえ?
連れて行く?
ジュナさんではない事は口調で分かるんだが。
きっとあのロック鳥で同行するのだろう。
誰なんだろうか。
「ここじゃ、少し待て」
「え?」
最初は地下室の倉庫かと思ったものだ。
でもそこで見たのは鉄で強化された頑丈そうな扉だった。
牢屋か何かのような造りに見えます?
「アンロック!」
師匠が使ったのは解錠の呪文だ。
メタルスキンが扉を開ける。
中には何が?
法騎士 ストーク Lv.4 拘束済み
ホーリーガード 警戒中
???
武装は解除されているようだけど確かに法騎士だ。
牢屋の中、手枷足枷は仕方ないのだろうけど、痛め付けられていたような様子は無い。
法騎士、か。
忘れていた事を思い出したぞ?
秩序法典。
あのセンチネルゴーレムを操るアイテムだ。
「話す事は無いぞ!」
「別に聞き取りをするつもりは無いぞ?移動するだけでな」
瞳に宿るのは敵意。
まあ分かる気はするけどね。
少なくともこんな扱いを受けているのであれば敵意も高まろうというものだ。
投獄する側の理屈も分かる。
何しろ敵国の人間であるのだ。
厚遇する理由など無い。
ま、法騎士ストークの場合は味方に襲われて殺される所だったんだが。
ある意味で裏切られている人物だ。
本国に戻ってみた所でどんな扱いになるか、知れたものではない。
オリハルコンドールとミスリルドールに両脇を抱えられ、連行されてしまう。
拘束されていなくても無力だ。
その背中に数枚の札が張られているのも見えている。
呪符だろう。
「そう言えば師匠、魔神と行動を共にする法騎士を見掛けました」
「ほう。どうであったか?」
「魔神には逃げられましたが法騎士は仕留めました」
「センチネルゴーレムは厄介であったろうに」
確かにセンチネルゴーレムは厄介だ。
まともに相手をして勝てるとは思えない。
それは切り札を全て投入しても、です。
「ええ。センチネルゴーレムは無理です。法騎士を直接狙いまして」
「まあそうするのが無難じゃろうな」
ストークがこっちを振り返って凄い目付きでこっちを睨んでいる。
でもね、法騎士フィリベルトは明らかに敵であった。
反撃許可もあったのです。
こっちに非があるとは思っていません。
「で、こんな物も確保してあります」
「むむっ?」
師匠の驚きの表情は何度か見ているけど、今回のは格別だった。
目を剥く、とはこの事だろう。
オレの手にある秩序法典に視線は釘付けになっている。
「貴様ッ!それをどうして!」
「戦利品だよ。持ち主の法騎士フィリベルトは魔神といたんでね。仕留めさせて貰った」
ストークの視線はまあアレだ。
信じられないものを見る目ですね?
でもそれが真実なのです。
「だが残念だったな!貴様達には無用の品であろう」
「そうだね。でも君ならどうかな?」
思わず笑いつつ、手にした秩序法典を掲げる。
この目の前にいる法騎士は秩序法典を与えられた事が無いのは明白だ。
思いっ切り動揺しているのが分かる。
「これ、キースよ」
「はい?」
「威嚇は無用じゃ」
えっと。
ああ、オレって笑ってました?
威嚇している、と思われてしまっていたみたいだ。
「オレニュー様、お手数をお掛けします」
「構わんよ」
師匠はロック鳥を召喚していた。
その背中には竜騎士プリムラと法騎士ストークも同乗している。
ロック鳥の周囲には竜騎士達の騎乗竜となるドラゴンが4体、揃っていた。
オレは?
既に布陣は変更してある。
黒曜、蒼月、スパッタ、イグニス、アイソトープだ。
ターニャの砦の広場が狭く感じられてしまう。
「じゃあキースちゃん!宜しくね!」
「はあ」
ジュナさんはサビーネ女王の護衛役ではないのかな?
その筈なんだけど、どうやら蒼月に同乗するつもりであるらしい。
自前の召喚モンスターはどうしたんだろうね?
何体かは女王の護衛として影に潜んでいるとは思う。
「では、出立!」
真っ先に空中に舞い上がったのは竜騎士グリエル。
鞍上にプリムラはいないが騎乗竜のドラゴンが続く。
サビーネ女王も自らがドラゴンを駆っている。
手に長柄の槍を持っている辺り、戦う姿勢を貫いているのだろう。
オレとしては好印象だが、竜騎士ラーフェンは心配だろうな。
最後にオレが蒼月を駆り、高度を上げて行く。
眼下を見ると?
水晶竜、そしてブロンズドラゴンが森の中から浮き上がるかのようだ!
そして金紅竜、黒曜竜、翠玉竜も続く。
そして森の各所からもドラゴンだ!
ブラックドラゴン、クラウドドラゴン、フレイムドラゴン、ブルードラゴン。
フロストドラゴン、ブロンズドラゴン、フォレストドラゴン。
全部で何体、ここに来てたのよ?
3体で編隊を組んでいるみたいだが、それが7つか!
恐るべき戦力だ!
それだけで終わらなかった。
ドラゴニュートとバードマンもかなりの数が従軍するようです。
女王陛下の護衛ともなると規模が凄まじい事になるんだな。
過剰とも思えます。
で、肝心の女王陛下が戦う気でいるみたいなんですけど。
きっと竜騎士ラーフェンも困っている事だろう。
オレも気を配っておかないといけない、よね?
『いっちゃえーーーーーっ!』
「あれっていいんですか?ジュナさん?」
「言っても聞かないから、許すっ!」
ダメだこりゃ!
魔人が率いる魔物の群れは偶然なのか、かなりの規模だ!
アラバスタードラゴンの数は3体、ニュートドラゴンは5体もいた。
しかもデーモンロード・カウントとデーモンロード・カウンテスまでいた。
こいつ等の数は確認出来ていない。
いきなり乱戦に突入している!
「スナイプ・スロー!」
アラバスタードラゴン、ニュートドラゴンは任せてしまおう。
オレが狙うのは遺憾ではあるがデーモンロード・カウントとデーモンロード・カウンテスだ!
マッドサンタもいるんだけど断念しよう。
危険な相手を先に片付けたいのだ。
いや。
正直に言おう。
戦い甲斐のある獲物は先に仕留めないと!
『キースちゃん!もうちょっと寄って!』
「了解!」
ジュナさんの視線は常にサビーネ王女の姿を追っている。
ああ!
サビーネ女王がニュートドラゴン相手に襲い掛かっている!
「あのままで行けば勝てそうですよ?」
『そうなんだけどね!危ないようなら介入しなきゃ!』
ジュナさんとしては本来であれば苦しい立場の筈だ。
なのにどこか女王陛下が暴れているのを面白がっているように見える。
ある意味で優しいな。
元々、女王陛下は竜騎士でもあるのだ。
戦わずにいられないのは分かる。
女王となって以降、まともに狩りをやっていないのだから尚更心配にもなろうというものだ!
本来ならそうだろう。
魔人は?
オレの獲物になりそうな相手はいない。
デーモンロード・カウントとデーモンロード・カウンテスも少なくなりつつある。
もうちょっと楽しめたらいいんだが。
(アポーツ!)
手元に亜氷雪竜の投槍を戻す。
魔竜も一気に減ってしまっている。
まだ残っているのもいるけど、すぐに沈んでしまいそうだ!
水晶竜、それにブロンズドラゴンと一緒に天空側マップで狩りをしていた時よりも楽勝。
そして面白くない。
目の前の光景に圧倒されるだけだ。
『陛下!ご無事で?』
『無茶が過ぎますぞ!』
竜騎士グリエル、竜騎士ラーフェンがサビーネ女王の元に自らの騎乗竜を寄せている。
そこまで心配しなくていいと思うけどね。
一瞬だけど、バンパイアデュークが女王陛下の背後に這い出て支援しているのが見えた。
強力な護衛役なら既にいるのだ。
サビーネ女王は微かに笑いつつ無言で自らの槍を高く掲げている。
戦場から離れていた影響は確実にあるみたいだ。
以前程、攻撃に鋭さが見えていなかったからだ。
天空マップにでも行って、鍛えた方がいいんじゃないの?
本気でそう思えます。
(シンクロセンス!)
スパッタの目を借りて進行方向を確認。
敵影は?
いる。
いるけど脅威になりえないな、こりゃ。
『このまま進みましょう』
『『ハッ!』』
女王の下知に竜騎士達が従い、編隊が組み直されて行く。
こっちに被害は皆無。
敵影が近付いているけどお話にならないだろう。
ああ、面白くない!
それでも同行するだけの価値がある。
金紅竜達の戦う様子を見ているだけで実に面白いからだ!
時刻は10時50分だ。
常闇のN3E16マップの手前で小休止、その常闇を回り込むように移動してます。
既に眼下にはN4E17マップのエリアポータル、巌城が迫っている。
『ここであるようだな』
『地下に巨大な空洞があると聞く。それに洞窟もあったとか』
『見えるぞ!どうやらあの場所であろうな』
何の事だろう?
ブルードラゴン、ブラックドラゴン、フォレストドラゴンの編隊が一気に高度を下げる。
巌城からやや離れた山間にある湖に着水したかと思うと、そのまま湖面の下に消えてしまう。
オレには見えない何かを感じ取ったのだろうか?
湖の中に何か仕掛けがあるみたいです。
『どうやら我等と同じ眷属が掘った洞窟であるようだな』
『ならば空洞というのは揺篭であろうか?』
『可能性はある。我等も行くとしよう』
『その前に女王を城へ導かねばならぬな』
その通りだ。
今日、ここに来たのはその為であるのだから。
巌城のテラスは騎乗竜が着陸するには十分な広さがある。
でも4頭が同時に翼を拡げて着陸出来る程、広くは無い。
順番に竜騎士が降りると、騎乗竜は上空で待機する事になるようだ。
いや、峰に居場所を見付けている着陸している。
竜騎士が拠点にするには少しテラスも拡張した方がいいんだろうか?
続けて師匠のロック鳥も舞い降りる。
テラスの広さはどうにかギリギリだ。
師匠、それに法騎士ストークと竜騎士プリムラが降りたようで、すぐにロック鳥の姿は消えた。
水晶竜とブロンズドラゴンは?
山の頂に居場所を見付けたようです。
オレは真っ先にアイソトープを帰還させました。
場所を占有し続けるのは良くない。
そして蒼月をテラスに着陸させる。
テラスの周囲にはドラゴニュートとバードマン達があちこちに陣取っており、一気に賑やかになっていた。
『ジュナ様、ここは?』
『竜の棲家、巌城。かつては古き竜とその眷族がいたって伝承が確かあったわね』
『ふむ。その眷族というのはドラゴニュートではありませんかな?』
『それ、当たりだと思うわ』
確かに。
ドラゴニュート達の体格は人間より大きい。
この城の規模を考えると納得出来る。
『コンティ家の派遣戦力がどの辺りまで来ているのか、確かめたい所じゃが』
『今はここの周辺を固める方が先!それより地下に行きましょう!』
「場所なら分かります。案内しますよ」
テラスから一歩入った所でプレイヤーもいる。
お馴染みの面々はいなかったが、どうやら補修をしていたようです。
突然、サビーネ女王と竜騎士達が現れた事で驚いている様子だ。
そしてサビーネ女王は個々のプレイヤーに目礼で詫びているようです。
では。
蒼月からジュナさんを降ろしてオレも降りる。
ここで召喚モンスター達は黒曜を残して帰還だ。
ヴォルフ、ヘザー、モジュラス、清姫を召喚しました。
「じゃあ道案内、お願いね!」
「はい。では、こっちです」
一行の先頭に立って城の地下を目指して移動だ。
場所は一回、行っているから分かっている。
そしてここが今後、ターニャの砦に代わる最前線の拠点になるのだろう。
そうするに相応しい場所だと思える。
竜にとっての居場所も既にあるのだ。
多分、この城の地下にある空洞は湖へと続いているのだと思う。
しかも途中で水没している筈だ。
「プリムラよ、その男は適当な部屋に押し込めておけ」
「了解。申し訳ございません、オレニュー様も来て頂けますか?」
「承知した」
師匠と竜騎士プリムラは法騎士ストークを連行、どこかへと消えて行く。
この城は広い。
部屋も数多くある。
押し込める場所に不足はしないだろう。
「お待たせしました」
『それには及ばん、若き女王よ』
オレが見付けた空洞はかなりの規模がある筈だが。
金紅竜、黒曜竜、翠玉竜と並んでいる様子は確かに良く似合っている。
ここがその昔、ドラゴン達が使っていたというのも納得だ。
『ほう、ここか。中々、居心地は良さそうではないか』
水晶竜もブロンズドラゴン共々、空洞の中に来ています。
それでも余裕はある。
ここでならエルダードラゴンがドラゴンパピーを育成するのにも不足しないだろう。
『まずはここの周辺を哨戒、それに討伐もせねばならんな』
『ここへの洞窟も少し広げた方が良いだろう。もう少し眷族を連れて来た方が良いのではないかな?』
『それもあるがな。翡翠竜、柘榴竜、蒼玉竜、白金竜にもここに来て貰ってはどうかな?』
おっと。
この周辺も防御が一気に強化されそうな予感がするぞ?
それは一方で狩り場としては適さなくなる事を意味する。
魔人が率いる魔物の群れの中にはアラバスタードラゴンや上位の悪魔がいる。
低空飛行を続けていたら巨神と遭遇する事もあるだろう。
そういった相手が駆逐されてしまうのは悲しい。
他にいい狩り場を確保してはいるけど、惜しいと思う気持ちに偽りは無かった。
「ふーん、いい所じゃない!」
『仮の巣とするには惜しい。ここで一族を設けるのも一興であろうな』
『おい。まさか』
金紅竜、黒曜竜、翠玉竜の視線が水晶竜に注がれている。
ちょっと奇妙な雰囲気があるぞ?
『我に付き従うエルダードラゴンはおらぬ。それに新たな巣を構えるには若輩が過ぎる!』
『承知だ。だが眷族の繁栄を思えばそうするだけの価値があろう』
『紫晶竜殿には黄晶竜もおるしな』
『エルダーの位置は心配あるまい。何だったら我が巣より派遣してよいぞ?』
『からかっておられるのか?』
オレにはそう思えない。
結構、本気だと思う。
組織を構築するには人、物、金がいる。
居抜きでここを使えるのであれば後は人員と餌になる魔物の確保だけだ。
オレが思うに意外に魔物がネックかもしれません。
通常の魔物がこの周辺で遭遇していないのだ。
ここから北西、N5E16マップに行けばお馬さんが群れでいるんだけど。
イベントの影響があるのかな?
『その話はいずれまた。今はお互いに優先してすべき事がある』
『承知だ』
「ご助力を感謝致します、偉大なる竜よ」
サビーネ女王が恭しく頭を垂れて敬意を示す。
竜騎士ラーフェン、グリエルもこれに従う。
『今は体を休める事だな』
『心配は無用、この城に魔竜を近寄らせはせぬ』
最後の黒曜竜の言葉には凄みが加わっていた。
どうやら目の前のドラゴン達もまた、戦いを欲しているような雰囲気がある。
この戦闘狂さん達め!
「キースちゃんはこれからどうする?」
「どこかで適当に狩りをすると思います。ここの周辺はお任せしますよ」
「もうちょっと、ゆっくりしてていいんだけどねえ」
「まだ色々と手付かずの宿題がありますので」
「宿題、なのですか?」
「ええ」
そうだ。
宿題だ。
保留してあるのだから宿題であるのだ。
あの筋肉バカの魔神とは再戦が必ずあるだろう。
それまでに少しでも経験値を積み上げておきたい。
間違えてはいけない事がある。
より長く、戦えるようにする為だ。
単に勝つ事だけを目的にしているのではないのです。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv132
職業 サモンメンターLv21(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 19
セットスキル
小剣Lv97 剣Lv99 両手剣Lv100 両手槍Lv108
馬上槍Lv110 棍棒Lv100 重棍Lv100 小刀Lv101
刀Lv100 大刀Lv99 手斧Lv88 両手斧Lv79(↑1)
刺突剣Lv98 捕縄術Lv105 投槍Lv108
ポールウェポンLv111
杖Lv113 打撃Lv123 蹴りLv123 関節技Lv122
投げ技Lv122 回避Lv130 受けLv130
召喚魔法Lv132 時空魔法Lv120 封印術Lv119
光魔法Lv116 風魔法Lv116 土魔法Lv116
水魔法Lv116 火魔法Lv116 闇魔法Lv116
氷魔法Lv116 雷魔法Lv116 木魔法Lv116
塵魔法Lv116 溶魔法Lv116 灼魔法Lv116
英霊召喚Lv6 禁呪Lv119
錬金術Lv105 薬師Lv31 ガラス工Lv33(↑1)木工Lv61(↑1)
連携Lv100e 鑑定Lv99 識別Lv110 看破Lv100e
耐寒Lv80e
掴みLv80e 馬術Lv110 精密操作Lv80e
ロープワークLv100e 跳躍Lv50e 軽業Lv50e
耐暑Lv80e 登攀Lv60e 平衡Lv100e
二刀流Lv100e 解体Lv99 水泳Lv68 潜水Lv80e
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv100e 隠蔽Lv100e
気配察知Lv100e 気配遮断Lv100e 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv107
魔法効果拡大Lv107 魔法範囲拡大Lv107
呪文融合Lv107
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv44
獣魔化Lv30
召喚モンスター
蝶丸 サイバーLv42→Lv43(↑1)
器用値 90
敏捷値 55(↑1)
知力値 78
筋力値 30
生命力 31(↑1)
精神力 56
スキル
小剣 弓 受け 回避 料理 牧畜 調教 醸造
夜目 監視 連携 精密操作 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] 自己修復[中]] MP回復増加[中]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 土属性
水属性 木属性
網代 レイバーLv42→Lv43(↑1)
器用値 82
敏捷値 48
知力値 40
筋力値 79(↑1)
生命力 56(↑1)
精神力 33
スキル
手斧 槌 弓 小盾 受け 回避 平衡 登攀
跳躍 木工 造林 農作 石工 夜目 連携
精密操作 物理抵抗[大] 魔法抵抗[中] 自己修復[中]
MP回復増加[小] 土属性 水属性 木属性
モスリン ファントムLv42→Lv43(↑1)
器用値 18
敏捷値 57(↑1)
知力値 98(↑1)
筋力値 18
生命力 18
精神力 93
スキル
飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声 憑依
呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過 魔法抵抗[大]
MP吸収[極大] 時空属性 光属性 闇属性
火属性 土属性 溶属性 耐光
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、ティグリス、クーチュリエ、獅子吼、極夜、雷文
バンドル、スコーチ、守屋、シリウス、スーラジ、久重、テフラ
岩鉄、ジンバル、虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック
オーロ、プラータ、イソシアネート




