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 洞窟の中は完全に海水で埋没する箇所が結構あった。

 自前で潜水するのは久々だけど、そう苦にならない。

 この点に関しては駿河と野々村はまさに水を得た魚のように見えてしまう。

 ま、アレだ。

 彼等は海中でサイレンクイーンと手を繋いで泳いでいる。

 当然といえば当然だな。


 オレの後方にはナイアスが控えている。

 その周囲には人魚系の召喚モンスターが付き従っているような有様だ。

 ある意味、これが主力であると言っていいのだろう。



『洞窟の底に白い砂が溜まってますね』


『洞窟そのものも白い。だからなのかな?』


 確かに周囲の風景は白く見えつつある。

 ホーリー・ライトにフラッシュ・ライトに照らされていると、より一層周囲が明るく感じられた。



『段々と浅くなってますね』


『それに洞窟が少し、広くなってないか?』


『そうみたいだな』


 ふむ。

 そろそろ、人魂に出会いたいな。

 それにしてもここの構造、エリアポータルにしては不適格じゃないかな?

 これでは出入りが不便に思えます。




 どうやらそこは地下に広がる砂浜だった。

 洞窟の中にある空気溜まりみたいな感じもする。

 砂浜も白いけど、どこを見回しても真っ白だ!

 目が痛くなりそう。


 天井はかなり高いけど、広過ぎはしない。

 以前にも似たような構造を見ているけど、ここもか!

 そして人魂もまた波打ち際にある。

 波は無いけどね。



『これ、砂浜で戦う事になるの?』


『波打ち際で、となるとここでも戦う可能性があるのか』


 深さはどうか?

 遠浅だから、一番深い所でも胸辺りで留まっていると思う。

 かなり嫌らしい構造だ。



『キースさん?』


「基本は砂浜で戦おう、海から来る相手は迎撃、深追いするなよ?」


『海のある方は召喚モンスターに任せる方が無難ですね』


『賛成!』


 駿河と野々村はどこか楽しそうな雰囲気を隠していなかった。

 遠浅の海か。

 投網の活躍に大いに期待していい。


 全員、上陸したら人魂に触れてみましょう。

 どんな相手になるのかな?

 こっちは10名のサモナー系プレイヤーによるユニオンだ。

 生半可な戦力だと満足出来ませんよ?





《寄せては返す波の数を我等は知らぬ》


《それは悠久の時を刻む》


《その跡はどこにも残らない》


《生命の輝きもまた同じ事》


《汝等もここで何も残さず消えるのだ》


 さあ、始まった。

 相手は何になるんだ?

 強敵である事も必要だけど、数も要るぞ!

 頼む運営。

 オレが、オレ達が満足出来る数であってくれ!




 魔針海栗 ???

 イベントモンスター 魔物

 討伐対象 ???

 ??? ???



 拳神シャコ ???

 イベントモンスター 魔物

 討伐対象 ???

 ??? ???



 デスオマール ???

 イベントモンスター 魔物

 討伐対象 ???

 ??? ???



 ジャイアントガザミ ???

 イベントモンスター 魔物

 討伐対象 ???

 ??? ???



 どう表現したらいいのか。

 ウニ、シャコ、オマール、渡りガニですか。

 海鮮素材の宝石箱だ!

 そう言いたい所だが、相手は魔物です。

 

 拳神シャコは知っているけど、他の連中は未見だ。

 センス・マジックで見ているけど、危険な感じはしない。

 いや、どうやら別格の奴が控えていたみたいだ。



 幻海蜃王 ???

 イベントモンスター 魔物

 ??? ???

 ??? ???



 貝だ。

 二枚貝だ!

 シジミ?

 アサリ?

 ハマグリ?

 名前からしてハマグリなのだろう。



「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」


 数は?

 十分に多いが多過ぎはしない。

 どうにか【英霊召喚】に頼らず、勝てそうな雰囲気がある。



(((((((六芒封印!)))))))

(((((((七星封印!)))))))

(((((((十王封印!)))))))

(ミラーリング!)


 遠浅の海から迫る海鮮素材軍団。

 ああ、どれも美味しそう!


 戦場に歌声が響く。

 しかも演奏付だ!

 ここの戦場は相応に広い筈だが、反響が凄い。

 耳に痛いかと言えばそうでもない。

 むしろ耳に心地好いですよ?



『キースさん!前に出過ぎたら危険です!』


「大丈夫!」


 思い付いた手は?

 これでした。



(アイス・フィールド!)


 波打ち際の風景が一気に切り替わる。

 流氷の世界だ。

 一気に海鮮素材の動きが止まるが、次の瞬間には氷を割って、氷の上によじ登って来る。

 浅海にいる魔物を屠るのは大変だが、氷上であればどうにか出来るだろう。

 氷上での戦闘は初めてじゃないのだ!



(ルミリンナ!)


 砂浜側に氷の城を築く。

 これで背後に回り込まれる心配が無くなる。

 アデル達だけに有効な訳じゃない。

 ナイアスを始め、人魚系の召喚モンスター達にとっても有効だ!



「迎撃を頼む!」


 そう言い残すと幻海蜃王を見る。

 こいつが総大将の筈だ。

 そのマーカーには状態異常を示すマーカーは見えない。

 いいぞ。

 強敵の証だ!






「シャッ!」


 オレの左手には神樹石のトンファーがある。

 ジャイアントガザミの姿は一瞬で消えたが、仕留めた訳じゃない。

 手応えが全く無い、唯の幻影だと知れる。

 そう、幻影だ。

 巨大な体躯の幻海蜃王だが、たまに水の槍を撃ち込んでくるけど、殆ど防御に徹している。

 でも恐るべきなのはこいつが生み出している幻影だ!

 途中で【封印術】の呪文が効いても消えてくれません。

 その幻影にしてもダメージを喰らうまで、繰り出す攻撃が有効だったりする。

 エイリアスの呪文の効果に近い。



「チェイ!」


 拳神シャコの腹に前蹴りを喰らわせて、ハマグリの上から叩き落す。

 そう、今のオレは幻海蜃王を足場にして集ろうとして来る魔物を迎撃していた。

 幻影のせいで魔物の規模がどうなっているか、知れたもんじゃない!

 幻海蜃王が幻影を増やせないうちに討ち減らすしかないんだが。

 そんな状況を楽しんでいるオレがいる。



「ヌンッ!」


 右手に持つ蛇王のメイスを足元に叩き付ける。

 転生獅子のレイピアは魔針海栗には有効だったが、他の魔物には通じ難いようだ。

 時間を掛けて切り替えて、変則二刀流にしてます。

 もうね、殴りまくり!



『キースさん!【英霊召喚】は?』


「ダメ!」


 集られそうになっているオレに【英霊召喚】の支援をしたがっているけど不要だ。

 今、いい所なんです。

 英霊様に邪魔されたら台無しではないか!



『こっちの掃討はどうにか収まりそうです!』


「了解だ!半包囲して、押し込め!」


 いい傾向だ。

 主導権が魔物側に傾くかと思えた場面もあったけどね。

 ここまで来たら優勢は揺るがないと思う。



「シャァッ!」


 デスオマールが襲って来るのに構わず、足元の幻海蜃王を殴る。

 殴る。

 そしてデスオマールが来た!



「フンッ!」


 大きな鋏が襲って来る!

 ここが美味しいんだよな、とか思いつつギリギリで避ける。

 メイスで殴り、トンファーで殴り、蹴り上げてからこれだ!



(((((エナジードレイン!)))))

((((ディメンション・ソード!))))

((((パルスレーザー・バースト!))))

((((フォースド・ドライング!))))

((((ディクレイ・ヒート!))))

(ミラーリング!)


 デスオマールは一気に沈んでしまった。

 オレの邪魔するからだ!

 で、オレが何をやっているかと言えば幻海蜃王の強固な殻を割ろうとしているのでした。

 ヒビが入っている箇所が拡がりつつある。

 接触型呪文の詰め合わせを殻の外側から喰らわせても効果が薄い。

 殻の中に直接、食らわせないと気が済まない。

 そうすべきだ!



『支援します!』


 幻海蜃王の上にゼータくんが来てます。

 ステラキャンサーも一緒だ。

 オレの頭上にはストランド、ロッソ、雪白、濡羽が位置して集ろうとする魔物に攻撃を加えつつある。

 どうも戦闘も終盤かな?

 幻海蜃王のHPバーは8割以上、残っているけどな!


 周囲を確認する余裕も出来た。

 戦場には変わらず歌声が響いている。

 余り長引かせて負担させ続けるのもいけません。


 あ、クソッ!

 封印が外れたか?

 魔物の幻影が一気に増えて行く。

 また厄介な事に!

 どれが実体のある魔物か、見分けが付かない!



(((((((八部封印!)))))))

(((((((九曜封印!)))))))

(((((((イビル・アイ!)))))))

(ミラーリング!)


 封印は?

 出来たみたいだ。

 しかしこれ、気を抜いちゃいけないな。

 封印が外れたら一気に厄介になる。

 この巨大なハマグリを仕留めるまで、戦闘は終わらないのだ。

 戦力が減っているのは間違いないが、油断してはいけない!






《寄せては返す波のように我等は漂う》


《そこに我等の意思はない》


《ただ時を刻むのみ》


《生命の輝きもまた同じ事》


《輝きを失い、いずれ何も残さず消えるのだ》


 インフォはあった。

 しかし今回は大変な戦闘だったな。

 幻海蜃王に色々と振り回されていただけのように思えます。



《N4E15のエリアポータルを開放しました!》

《只今の戦闘勝利で【棍棒】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【杖】がレベルアップしました!》



 インフォはここまでか。

 召喚モンスターのレベルアップが無いのはまあいい。

 強敵にして厄介なのは巨大ハマグリだけだったと言えるし、これだけの規模のユニオンであったのだ。

 リミッターカットを使った事に後悔は無いけど、もうちょっと質を上げて欲しかった。



『幻海蜃王って、幻海蜃将の上位かな?』


『多分』


「知っているのか?」


『ええ、他の魔物も天空側マップで見ました』


 それでか。

 駿河も野々村も妙に戦い慣れているように見えたのだが、気のせいではなかったのか。



『しかし残念だなー』


『エリアポータル解放戦だと海鮮食材は剥げないし』


「何?」


 それは聞き捨てならんな。

 海鮮食材が剥げるとか、本当か?



「場所は?」


『S1E8u1マップです。エリアポータルの泡波岩礁ならいつでも案内出来ます』


「ほう」


 いい事が聞けた。

 天空マップ側にいい漁場はまだあったのか。

 経験値的に美味しいかどうかは別になりそうだけど。

 拳神シャコは真正面から戦いを挑むには剣呑な相手ではあるけど、それでも物足りない。

 一度、行ってみて確かめる方がいいのだろう。



『これからどうしましょう?』


「少し早いが昼食にするか。」


 時刻は

 午前11時20分になっている。

 で、ここはエリアポータルで間違いないよな?

 広域マップによれば白の洞窟になってます。

 ならば良し。

 時間を無駄にする事はないだろう。

 駿河か野々村にS1E8u1マップのエリアポータル、泡波岩礁まで案内して貰っておこう。

 何で?

 食欲にはどうしても、勝てないからです。






「おっそーーーーーい!」


「ああ、済まなかった。少し食材を調達してたんでね」


 アデルに怒られちゃってます。

 まあこれは仕方ない。

 白の洞窟に戻った頃には既に食事の用意が出来ていたみたいだ。

 遅れた理由は?

 単純に泡波岩礁の近くで漁をしていたからだ。


 中々、面白い。

 剥げたのはレア度こそ低めだけど、確かに海鮮素材だったからだ。



【素材アイテム】死神海老の爪 原料 品質B+ レア度6 重量4+ 

 デスオマールの鋏脚。爽やかな風味で食用にされる。



【素材アイテム】魔鉱ウニ 原料 品質C+ レア度2 重量0+ 

 バフンウニの変異種、魔鉱ウニ。

 内臓は魔力を持つ事で知られ食用にもされている。



【素材アイテム】巨渡蟹の卵 原料 品質B- レア度5 重量0+ 

 ジャイアントガザミの卵。高級食材だが日持ちはしない。


 何でしょうね?

 まあ海鮮素材が色々と入手出来るのはいい事だ。



「ちょっと漁をしててね」


「む?これは久々の食材?」


「今からでも調理出来るか?」


「簡単に鉄板で焼く位しか出来ませんけど?」


「構わないさ」


 鉄板焼きになってしまうみたいだ。

 まあそれは仕方ない。

 先に出来上がっていた焼きそばを堪能しましょう。



「キースさん、これって結構、量がある!」


「全員で分けて食おう。余るようならお弁当にしておいてくれ」


 それでも余るかな?

 デスオマールの爪はかなり大きい。

 今日、ここにいる全員で分けて食うにしてもちょっと大変かも?


 まあいい。

 結構豪勢な食事になったからな!




「しゃあこれ、キースさんの分です!」


「おお、助かる」


 アデルから受け取ったお弁当はかなりの量があるみたいだ。

 竹篭の大きさもビックリだが重さが凄い!

 まあいい。

 食い切れなければ召喚モンスター達に与えてもいい。



「ここからどうします?」


「今度は東でどうかな?N4E16マップだ」


「空中戦、ですね」


「段々と未探索のマップが埋まって行くなあ」


 確かに。

 今までのオレだとマップを一点突破する事が多かった。

 こうして戦線を意識して探索を進めるというのは珍しい。



「では、片付けを終えたら探索の続きをしよう」


「はい!」


「今日はもう1つ、エリアポータル解放戦があるかにゃ?」


 それはどうだろうね。

 あって欲しい。

 期待はしていいと思えます。


 布陣はどうする?

 ナインテイル、ヘザー、メジアン、パンタナール、アリョーシャに戻そう。

 消耗は少ない筈だ。

 まだまだ、粘れると思います。

 それに蛇王の戟の感覚も掴み切れているとは言えない。

 もう少し慣れておく必要があるだろう。







《只今の戦闘勝利で【ポールウェポン】がレベルアップしました!》


 時刻は午後3時になろうとしている。

 既にN4E16マップの中央部に達しているけど、エリアポータルがあるような雰囲気は皆無だ。


 N4E15マップを東に進むと左に見えていた海は徐々に遠くなり、N4E16マップになると海は見えなくなった。

 N4E16マップの地形は平原。

 魔物は?

 いる事はいるけど、魔人が率いる魔物の群れにアラバスタードラゴンがいない事もある。

 悪魔にしても上位種が格落ちだったりする。

 巨神との遭遇は一回だけ。

 エリアポータルが無かった事と併せて大いに不満だ。


 そしてアデル達とはここで解散になる訳か。

 まあ続きは明日かな?



『今日はここまで、ですね』


『明日はどうしましょう?』


『N4E17マップ、N5E16マップが狙い目でしょうか?』


「まあ忘却の砦周辺で哨戒活動でもいいけどな」


 広域マップを眺めつつ、明日の予定について意見が出る。

 色々と出来る事があるな。

 北東方向からら敵軍が迫るとなれば、ターニャの砦に対する防御線は作れそうだ。

 白の洞窟、常闇の牢獄、憤怒の湖となる。

 海を渡って来る可能性もあるし、完璧ではないけどね。

 更に先に防御線を張れるならそうした方がいいだろう。



『一応、白の洞窟解放の件は連絡しておきます』


『あ、漁師兄弟の所には今のうちに連絡しとこう!』


『ここに跳べるようにしといた方がいいな』


 海の男にも相応の連絡網がある。

 様々なプレイヤーが跳べるようになっていた方がいいだろう。

 戦力の移動が楽になる。

 テレポートは直接戦闘に関わらないが、間接的に大きな影響がある。

 一気に大戦力を移動させるから無駄が少なく効率的になるのだ。

 戦略的な意味でしかないけどね。


 それにしても、敵軍の姿はまだ見えない。

 本気で戦争をするつもりなんだろうか?

 どうも向こうにも何か問題を抱えているのかもしれないな。



「では、また明日だな。今日の続きとしよう」


「はい」


「これからどうする?」


「ポータルガードの見直ししてログアウト!」


「装備の修復も要る、よね?」


 アデル達が次々とテレポートで消えるのを見送りつつ、これからどうするか考える。

 忘れてはいけません。

 鍛えないといけない召喚モンスターがいる。

 湊川、石津、関戸だ。

 だがどこで?


 アンデッドだから暗い狩り場がいい。

 今の時間なら常闇の牢獄とか?

 いや、闘技場で対戦でもいいけどね。

 召魔の森の地下洞窟がいい。

 ついでに新たな得物を得た護鬼、鞍馬、赤星の様子も確認出来るだろう。


 おっと。

 全部同時に、となればポータルガードの見直しも要る。

 これは少し忙しい事になりそうだ。





 召魔の森に到着。

 ポータルガードの面々は全員揃っているね?

 では、見直しだ。

 一旦、パーティの召喚モンスターは全員帰還させましょう。

 リグ、待宵、キレート、エルニドをポータルガードから外そう。

 配備させるのは護鬼、戦鬼、鞍馬、赤星だ。


 ポータルガードはどうなった?

 ジェリコ、護鬼、戦鬼、クーチュリエ、鞍馬、バンドル、スコーチ。

 赤星、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、虎斑、蝶丸、網代。

 そしてスパーク、クラック、出水、オーロ、プラータ、イソシアネート、命婦か。

 留守番はバンドル、スコーチ、出水で。

 他の面々は全員、狩りに参加だ!


 パーティの布陣は?

 ヴォルフ、獅子吼、湊川、石津、関戸です。

 堕天使とマスティマが相手であれば不足は無いだろう。

 ポータルガードの面々がいないと今のスケルトン組で地下洞窟というのは手に余ると思う。

 まだスケルトン組は第四段階であるのだ。

 狩りは慎重に進めたい。


 でもね。

 ポータルガードに戦鬼がいる。

 ゴーレム組もいる。

 酷い蹂躙戦に付いてこれるかどうか、そっちの心配をすべきかもしれません。





 地下洞窟の最下層の中継ポータルに到着。

 その様相に大きな変化があるようだ。

 広間の中央に地下駐車場の入り口のように伸びるスロープが!

 ノッカー、ノーム、スピリットモールが広間には整列していた。


 おお!

 有難う!

 遂に工事は終了、洞窟の拡張工事は終わったんだね!


 土精霊は次々と地面に、そして壁の中に消えて行く。

 更なる強化は?

 メニューでは出来ないみたいです。

 そこはちょっと残念だ。


 更に地下を目指す、という選択肢は当然ある。

 でもスケルトン組のレベルアップがもう少し進まないと危険だ。

 イソシアネートに命婦にしても心許ない。

 ここは自重しましょう。


 既に見知っている堕天使とマスティマを仕留めに行くのだ。

 スケルトン組の促成栽培を優先したい。






《只今の戦闘勝利で【小剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【刀】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヴォルフ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 時刻は午後5時20分だ。

 拡張工事が完了する前から魔物の強さが進んでいる傾向はあった。

 でも今日は更に、強い!

 つまりよりオレ好みになった、と行っていいだろう。


 堕天使とマスティマも強化されている。

 まあ戦い方は変わっていない。

 戦鬼もテフラもマスティマを抱えて投げているし、岩鉄は棍棒と化したジェリコを振り回している。

 オレはグレイプニルを手にして梱包し終えたら、金剛杵、断鋼鳥のククリ刀、呪魔蛇の小剣を使いフォローに回ってました。

 マスティマも攻防一体の翼がすぐにボロボロになっている。

 仕留めるだけならこの方が戦い易いのでした。



 ヴォルフのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。

 もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。



 ヴォルフ 大神Lv43→Lv44(↑1)

 器用値  43

 敏捷値 101

 知力値  42

 筋力値  57(↑1)

 生命力  57(↑1)

 精神力  43


 スキル

 噛付き 疾駆 跳躍 回避 遠吠え 裂帛 神威

 霊能 霊撃 念動 隠蔽 追跡 夜目 匂い感知

 気配遮断 魔力察知 魔力遮断 自己回復[大]

 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]

 耐即死 耐魅了 分身




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『湊川』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 獅子吼はレベルアップしなかったみたいだ。

 ならば継続だな。

 ヴォルフはレベルアップしているから交代してもいいけどね。

 新たに拡張された洞窟に行くのであれば連れて行きたい。

 先導役としての実績はやはり強いのです。



 湊川のステータス値で既に上昇しているの器用値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。



 湊川 スケルトンガードLv31→Lv32(↑1)

 器用値 38(↑1)

 敏捷値 38(↑1)

 知力値 21

 筋力値 53

 生命力 53

 精神力 21


 スキル

 剣 両手剣 槌 重槌 両手槍 小盾 重盾 重鎧 受け

 回避 平衡 夜目 監視 魔力感知 掴み 物理抵抗[中]

 魔法抵抗[中] 自己修復[中] MP回復増加[微] 闇属性

 火属性



《召喚モンスター『湊川』がクラスチェンジ条件をクリアしました!》

《クラスチェンジは別途、モンスターのステータス画面から行って下さい》


 うん。

 本当はもっと早く、こうしておくべきでしたね。

 忘れていたみたいで申し訳なかったと思います。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『石津』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 相手が相手であるだけにスケルトン組のレベルアップにもいいみたいだ。

 でもね。

 他にも気にすべき事があります。

 新装備の確認だ!

 護鬼は蛇王のメイスとミスリルメイスを必ず使わせている。

 鞍馬と赤星はミスリルアーマーを装備している。

 その上に赤星はミスリルタワーシールドと蛇王のメイスだ。

 鞍馬は蛇王のメイスと蛇王の戟を戦況に合わせて使い分けている。


 色々とチェックしておかないといけません。

 今の所は非常に悩ましい。

 斧頭武竜の革鎧と比べたら基礎性能は高い。

 但しボーナス的な能力では見劣りがするのです。

 明確に言えるのは、赤星に関しては絶対にミスリルアーマーがいいと思える。

 何しろアンデッド、状態異常にまるでならない。

 安心していられます。


 まあ判断は早計かもしれません。

 今回の狩りの締め括りで装備の修復をしてからにすべきだろう。



 石津のステータス値で既に上昇しているの敏捷値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 石津 スケルトンハーミットLv31→Lv32(↑1)

 器用値 58

 敏捷値 58(↑1)

 知力値 27

 筋力値 27

 生命力 27

 精神力 27(↑1)


 スキル

 弓 剣 手斧 小盾 投擲 受け 回避 登攀

 隠蔽 夜目 奇襲 連携 精密操作 跳躍

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[中] 自己修復[中]

 MP回復増加[小] 闇属性 風属性 土属性

 水属性



《召喚モンスター『石津』がクラスチェンジ条件をクリアしました!》

《クラスチェンジは別途、モンスターのステータス画面から行って下さい》


 次は関戸だ。

 一気にクラスチェンジをする事になるだろう。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『関戸』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 よし。

 これはインスタント・ポータルを使うべきだな。

 ついでに夕食を摂ろう。

 お弁当はたっぷりある。

 余りそうな量だけど、召喚モンスター達に分けてもいい。

 まあその相手はヴォルフか獅子吼って事になるだろう。

 獅子吼であれば一瞬で平らげてしまうに違いない。

 余らせる事にはならないだろう。



 関戸のステータス値で既に上昇しているの知力値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 関戸 スケルトンセージLv31→Lv32(↑1)

 器用値 32

 敏捷値 32

 知力値 60(↑1)

 筋力値 22

 生命力 22

 精神力 56(↑1)


 スキル

 杖 小刀 小盾 受け 回避 夜目 魔力感知

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] 自己修復[中]

 MP回復増加[中] MP吸収[微] 光属性 闇属性

 火属性 風属性 土属性 水属性



《召喚モンスター『関戸』がクラスチェンジ条件をクリアしました!》

《クラスチェンジは別途、モンスターのステータス画面から行って下さい》



 では一気にクラスチェンジ、進めてしまおう。

 今回はゆっくりでいい。

 食事を摂る必要もあるからな。




 湊川 スケルトンガードLv32→スカルロードLv1(New!)

 器用値 41(↑3)

 敏捷値 41(↑3)

 知力値 22(↑1)

 筋力値 58(↑5)

 生命力 58(↑5)

 精神力 22(↑1)


 スキル

 剣 両手剣 槌 重槌 両手槍 小盾 重盾 重鎧 受け

 回避 平衡 夜目 監視 魔力感知 掴み 物理抵抗[大](New!)

 魔法抵抗[大](New!)自己修復[中] MP回復増加[微]

 闇属性 火属性 耐光(New!)



 【スカルロード】召喚モンスター 戦闘位置:地上

 人間の骨格だけのアンデッド。攻撃手段は武装による。

 スケルトンの上位種とも変異種とも言われる存在。

 体格は人間と同等かやや上。タフで厄介な存在である。

 人間が使う武器はどれも使いこなす事が可能。

 日光の下でも活動している事があり注意を要する。


《融合対象となる召喚モンスターではありません》




 石津 スケルトンハーミットLv32→スカルアサシンLv1(New!)

 器用値 63(↑5)

 敏捷値 63(↑5)

 知力値 29(↑2)

 筋力値 29(↑2)

 生命力 29(↑2)

 精神力 29(↑2)


 スキル

 弓 剣 手斧 小盾 投擲 受け 回避 登攀

 平衡(New!)隠蔽 夜目 監視(New!)魔力感知(New!)

 強襲(New!)連携 精密操作 跳躍 物理抵抗[小]

 魔法抵抗[中] 自己修復[中] MP回復増加[小]

 闇属性 風属性 土属性 水属性 耐光(New!)


 【スカルアサシン】召喚モンスター 戦闘位置:地上

 人間の骨格だけのアンデッド。攻撃手段は武装による。

 スケルトンの上位種とも変異種とも言われる存在。

 体格は人間と同等かやや上。動きが非常に素早く捕捉は困難。

 人間が使う武器はどれも使いこなす事が可能。

 日光の下でも活動している事があり注意を要する。


《融合対象となる召喚モンスターではありません》




 関戸 スケルトンセージLv32→スカルウィザードLv1(New!)

 器用値 34(↑2)

 敏捷値 34(↑2)

 知力値 67(↑7)

 筋力値 23(↑1)

 生命力 23(↑1)

 精神力 61(↑5)


 スキル

 杖 小刀 小盾 受け 回避 夜目 魔力感知

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] 自己修復[中]

 MP回復増加[大](New!)MP吸収[小](New!)

 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性

 水属性 耐光(New!)



 【スカルウィザード】召喚モンスター 戦闘位置:地上

 人間の骨格だけのアンデッド。攻撃手段は武装による。

 スケルトンの上位種とも変異種とも言われる存在。

 体格は人間と同等かやや上。後衛に潜む危険な存在である。

 人間が使う武器はどれも使いこなす事が可能。

 日光の下でも活動している事があり注意を要する。


《融合対象となる召喚モンスターではありません》



 お弁当の中身は?

 大き目のおにぎりです。

 その中身はどれも海鮮素材だ。

 ヴォルフは食べるか、と思ったけど好きじゃなかったみたいだ。

 やっぱり肉なんだろうか?

 獅子吼は関係なく、オレでも食い切れない量を一瞬にして片付けてしまってます。

 当然だけど真ん中の獅子の頭がだ。

 咀嚼している間、山羊の頭部もコウモリの頭部も目を細めて堪能している様子を見せてます。

 感覚はお互いに分かるものであるようだ。


 さて。

 赤星の防具はミスリルシリーズでいいだろう。

 これまで赤星が使っていた防具は湊川に回せばいい。

 そして日付を跨ぐにはまだ時間がある。

 この地下洞窟最下層の中継ポータルに出来たスロープの先に挑んでみよう。

 きっと素敵な事があるのだろう。

 そんな予感がしています。

主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv130

職業 サモンメンターLv19(召喚魔法導師)

ボーナスポイント残 13


セットスキル

小剣Lv97(↑1)剣Lv99(↑1)両手剣Lv100 両手槍Lv105

馬上槍Lv108 棍棒Lv99(↑1)重棍Lv96 小刀Lv97

刀Lv100(↑1)大刀Lv97 手斧Lv88 両手斧Lv73

刺突剣Lv97 捕縄術Lv103 投槍Lv105

ポールウェポンLv109(↑1)

杖Lv113(↑1)打撃Lv121 蹴りLv121 関節技Lv120

投げ技Lv120 回避Lv128 受けLv128

召喚魔法Lv130 時空魔法Lv118 封印術Lv117

光魔法Lv114 風魔法Lv114 土魔法Lv114

水魔法Lv114 火魔法Lv114 闇魔法Lv114

氷魔法Lv114 雷魔法Lv114 木魔法Lv114

塵魔法Lv114 溶魔法Lv114 灼魔法Lv114

英霊召喚Lv6 禁呪Lv117

錬金術Lv101 薬師Lv24 ガラス工Lv27 木工Lv59

連携Lv100e 鑑定Lv97 識別Lv108 看破Lv100e

耐寒Lv80e

掴みLv80e 馬術Lv108 精密操作Lv80e

ロープワークLv100e 跳躍Lv50e 軽業Lv50e

耐暑Lv80e 登攀Lv60e 平衡Lv100e

二刀流Lv100e 解体Lv97 水泳Lv66 潜水Lv80e

投擲Lv50e

ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv100e 隠蔽Lv99

気配察知Lv100e 気配遮断Lv99 暗殺術Lv60e

身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e

無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv106

魔法効果拡大Lv105 魔法範囲拡大Lv105

呪文融合Lv105

耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e

耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e

耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv38

獣魔化Lv28


召喚モンスター

ヴォルフ 大神Lv43→Lv44(↑1)

 器用値  43

 敏捷値 101

 知力値  42

 筋力値  57(↑1)

 生命力  57(↑1)

 精神力  43

 スキル

 噛付き 疾駆 跳躍 回避 遠吠え 裂帛 神威

 霊能 霊撃 念動 隠蔽 追跡 夜目 匂い感知

 気配遮断 魔力察知 魔力遮断 自己回復[大]

 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]

 耐即死 耐魅了 分身


湊川 スケルトンガードLv32→スカルロードLv1(New!)

 器用値 41(↑3)

 敏捷値 41(↑3)

 知力値 22(↑1)

 筋力値 58(↑5)

 生命力 58(↑5)

 精神力 22(↑1)

 スキル

 剣 両手剣 槌 重槌 両手槍 小盾 重盾 重鎧 受け

 回避 平衡 夜目 監視 魔力感知 掴み 物理抵抗[大](New!)

 魔法抵抗[大](New!)自己修復[中] MP回復増加[微]

 闇属性 火属性 耐光(New!)


石津 スケルトンハーミットLv32→スカルアサシンLv1(New!)

 器用値 63(↑5)

 敏捷値 63(↑5)

 知力値 29(↑2)

 筋力値 29(↑2)

 生命力 29(↑2)

 精神力 29(↑2)

 スキル

 弓 剣 手斧 小盾 投擲 受け 回避 登攀

 平衡(New!)隠蔽 夜目 監視(New!)魔力感知(New!)

 強襲(New!)連携 精密操作 跳躍 物理抵抗[小]

 魔法抵抗[中] 自己修復[中] MP回復増加[小]

 闇属性 風属性 土属性 水属性 耐光(New!)


関戸 スケルトンセージLv32→スカルウィザードLv1(New!)

 器用値 34(↑2)

 敏捷値 34(↑2)

 知力値 67(↑7)

 筋力値 23(↑1)

 生命力 23(↑1)

 精神力 61(↑5)

 スキル

 杖 小刀 小盾 受け 回避 夜目 魔力感知

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] 自己修復[中]

 MP回復増加[大](New!)MP吸収[小](New!)

 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性

 水属性 耐光(New!)


召魔の森 ポータルガード

ジェリコ、護鬼、戦鬼、クーチュリエ、鞍馬、バンドル、スコーチ

赤星、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、虎斑、蝶丸、網代

スパーク、クラック、出水、オーロ、プラータ、イソシアネート、命婦


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