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上空から砦を観察してみたが、何かがいる様子は無かった。
規模はそこそこあるだろうけどね。
巨大な半球体で要塞のようにも見えます。
人魂は?
この建物の中だろう。
外側からだと何が何やら、分かるような構造じゃなかった。
それでも分かる事はある。
砦そのものは朽ち果てているとは言えないまでも、荒れているのも間違いない。
『不気味!』
『中に入るしかなさそうですね』
「そうだな」
そんな訳で、真正面から門を通って中に入る事になりそうです。
仕方ないな。
砦の門の前で着陸する。
全員、布陣の大幅変更は不可避だろう。
オレはどうする?
ロッソ、雪白、濡羽は残そう。
蒼月とアイソトープはここで帰還だな。
待宵とキレートを召喚しましょう。
アデル達も布陣を大きく変更している。
大型の体躯の召喚モンスターはいなくなった。
当然だけどドラゴン系もいなくなってます。
その代わりにモフモフなのが増えて、蛇身も増えた。
駿河と野々村がいるからか、スキュラクイーンが4体もいるのが異色だろう。
どうも嫌な予感がする。
駿河も野々村もスキュラクイーン多くないですか?
「最初は人魂の探索がメインだ。探索は手分けして一気に進めよう」
『『『『了解!』』』』
『『『はい!』』』
『『ウッス!』』
重なる返答は揃ってないけど気にしない。
さあ、人魂はどこだ?
出来ればそこそこ、広い戦場になっていて欲しいものです。
『人魂、ありました!』
「どこだ?」
『最上階から地上まで、吹き抜けのホールがあります。その最上層です!』
「ホールなのか?」
『はい。各階層に階段があります。一旦、ホールに出たら場所はすぐ分かると思います』
「了解だ。連絡を頼む」
駿河からのテレパスを切る。
そうか、吹き抜けのホールか。
少々、地形的に悩ましいな。
何が相手になるのかも読めない。
どうしよう。
定番の布陣となればヴォルフ、護鬼、戦鬼なのだが。
おっと。
どんな場所で戦う事になるのか、見極めてからでも遅くは無い。
それに今回は10ものパーティによるユニオンであるのだ。
戦力不足、というのも考え難い。
臨機応変でいいのだ。
手札は色々と残してあるしな。
『結構、広い!』
『しかもこの吹き抜け、7階分?』
『ここで戦う事になるのかー』
「何が相手になるのか分からんが、先に進んでみない事にはな」
召喚モンスター達を見る。
大きな体躯の壁役が不足するが、これは仕方ない。
各階層で地上を移動するとなれば、鞍馬のサイズがギリギリだ。
吹き抜けであるのだから一番下の階層でのみ、有効だろう。
でも人魂があるのは最上層。
円形の回廊の片隅に浮かんでいた。
同様の構造が7階から2階まであるのが分かる。
各々の階層には階段が2箇所。
各階層の回廊から外に向けて通路か。
戦場は吹き抜けを除けば屋内戦になりそうな雰囲気がある。
『どう戦います?』
「チェンジ・モンスター、それにエクストラ・サモニングで補う事を優先しよう」
『相手次第で、ですね?』
『そうするしかないかー』
期待しているのは駿河と野々村だ。
ここでレベルアップしてくれるような相手にいて欲しいものです。
そうでないと困るよ?
《不毛なる大地に我等は生まれた》
《ここに集いしは繁栄の残滓》
《そして証でもある》
《嘆きの声もまたここに集う》
《聞くがよい》
そんなの知らんがな。
ツッコミを入れる前に周囲を見る。
何が相手だ?
『通路だ!何かが来る!』
野々村の視線の先に現れたのは?
アリみたいです。
但し単なるアリではないみたいだ。
デモンズアント・ポーン ???
イベントモンスター 魔物
討伐対象 アクティブ
??? ???
デモンズアント・ナイト ???
イベントモンスター 魔物
討伐対象 アクティブ
??? ???
デモンズアント・ビショップ ???
イベントモンスター 魔物
討伐対象 アクティブ
??? ???
デモンズアント・ルーク ???
イベントモンスター 魔物
討伐対象 アクティブ
??? ???
『アリだ!』
『これ、嫌い!』
『マズい、数が多い!』
「慌てるな!戦列を乱さず迎撃に専念!」
確かに数は多い。
でも【識別】で見えている項目が多い。
それだけで分かる。
こいつ等はそう強くない。
数が多いだけなのだ。
それにこの編成、以前にも似たようなのを見ている。
どこかにクイーンとキングがいる筈だ!
『こいつ等、翅がある!』
『吹き抜けからも来てる!』
確かに来ているな。
ロッソ、雪白、濡羽が迎撃しているけど、攻撃を弾き返すだけで精一杯になっている。
おっと、戦いはもう始まっているのだ!
出遅れてはいけません。
「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」
数が多い?
むしろ有難い。
全部経験値にしてやろう。
そうせずにはいられません!
(((((((六芒封印!)))))))
((((((七星封印!))))))
((((((十王封印!))))))
(ミラーリング!)
アリから感じ取れる魔力は中々のものだ。
でも一気に状態異常を示すマーカーが増えて行く。
このまま近接戦闘が出来るかな?
『キースさん、増援は?』
「すぐに不要に、なる!」
各階層の回廊はそこそこ広いけど広過ぎはしない。
密集している今のうちに、火力で押せ!
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(((((アシッド・レイン!)))))
(((((ヘイルストーム!)))))
(((((スウォーム!)))))
(ミラーリング!)
火力の壁にしては地味?
地味だけど効果はあったようだ。
最前列のデモンズアント・ポーンは一気に瀕死に。
他のアリもかなりHPバーが減っている。
やはり個体で見たら脅威は低い。
数だけの問題だ!
((((((((((((((((((((バックドラフト!))))))))))))))))))))
(ミラーリング!)
今度は一気に派手な攻撃だ!
次々と爆発が連鎖してアリを吹き飛ばして行く。
直撃した筈のデモンズアント・ルークはまだ動いている。
ステータス異常もあるようだけどね。
タフなのもいるようで何より。
オレも接近戦で殴れるから文句なしだ!
「ッ!」
神樹石のトンファーでデモンズアント・ルークを殴ってみる。
体躯はオレの倍以上ある相手だが、意外にダメージが通っている。
楽しめるかどうか、微妙な所かもしれない。
一転、ちょっと心配になってしまう。
ところで、クイーンとキングは?
どこかにいるに違いない。
『キースさん、下!』
『あれが主力か』
「みたいだな」
この階層にいるアリの大部分は掃討したか?
通路から増援は来ない。
吹き抜け側と階段から上がって来るアリだけだ。
かなり余裕が出来た所で状況確認が出来るようになったのはいい傾向だろう。
そして総大将格が見えている。
吹き抜けの一番下だ!
体躯がまるで違うから見間違えようが無い。
デモンズアント・クイーン ???
イベントモンスター 魔物
討伐対象 ???
??? ???
デモンズアント・キング ???
イベントモンスター 魔物
討伐対象 ???
??? ???
比較がルークになるけど、キングはルークの倍って所か。
クイーンはそのキングの更に倍はあるだろう。
キングは翅があるけどクイーンには無い。
見間違える事は無さそうだ。
(((((((ピットフォール!)))))))
(((((((ラーヴァ・フロー!)))))))
((((((ボールダー・トス!))))))
(ミラーリング!)
溶岩風呂はどうか?
だが呪文の効果は現れない。
そしてセンス・マジックで見える魔力の痕跡。
魔法円、そして魔方陣。
アリの姿で見えてないけど、地面に描かれているようだ。
どうやら近寄って仕留めるしかないみたいですよ?
『キースさん、ダメェェェェッ!』
『飛び降りて何をするつもりですかっ!』
『無茶ですって!』
『殿中でござる!殿中でござる!』
飛び降りようとしたら制止されちゃいました。
駿河とゼータくんに至っては通せんぼです。
いや、無茶じゃないと思うけどな。
「むう、仕方ないな。階段を降りて進むか」
『是非、そうして下さい』
『ここは堅実に進めた方がいいと思います』
そうですか。
オレの好みはいきなり総大将の首を取る方なんだけどな。
きっと周囲を護衛しているアリに集られると思うけど、実は勝算はあったのだ。
ロッソ、雪白、濡羽に鬼竜変を使わせる事です。
アリが密集している方が大いに戦果を期待出来るだろう。
「じゃあ階段を行こう。先頭は私が」
『最後尾はお任せを』
階段を降りるとその周囲は既に召喚モンスター達が固めている。
そして距離を置いて戦列を組んで包囲するアリ達。
連中の武器は顎に針、6つの脚の鉤爪とシンプルだ。
それにどうやら毒や麻痺、暗闇といった状態異常もあれば属性も複数あるようです。
様々な属性による攻撃が壁呪文に向けて放たれているのが分かる。
おい。
近寄って来いよ!
来ないなら来ないでこっちから行くけどな!
(((((((六芒封印!)))))))
((((((七星封印!))))))
((((((十王封印!))))))
(ミラーリング!)
真っ先に【呪文融合】で組んだ封印術の詰め合わせを放つ。
次は火力で力押しをする事になるだろう。
生き残った奴は接近戦で仕留めたらいい。
ここが6階になる訳だ。
クイーンとキングは1階にいる。
かなり長い戦闘になりそうな予感がします。
「被害は、どうだ?」
『ステータス異常が7体、死に戻りはありません。交代させてますから継続戦闘は可能です』
「了解だ。ところで見えているな?」
『確認してます』
1階の中央に総大将格のキングとクイーン。
その周囲には文字通りアリが集っている。
これまでに屠ったアリの数より多いかもしれない。
『【英霊召喚】は?』
「不要だ。数は問題じゃない。総大将さえ沈めたら後は楽だからな。手段はある」
『え?』
「半包囲で迎撃に専念。それでいい。私は群れの中に突っ込む」
『危険ですよ!』
「大丈夫、すぐに終わらせる」
オレの傍にロッソ、雪白、濡羽が来ている。
鬼竜変はここまで温存してある。
見えていないけど待宵トキレートもいる筈だ。
遊撃、そして仕留め損なった奴の処分を頼むぞ?
魔法円と魔方陣の効果は恐らく呪文の遮断。
マジック・フォートレスと同じ効果だろう。
もしかするとマジック・ブースターと同じ効果があるかもしれません。
構わん。
近寄って仕留める、それだけだ!
「行くぞ!支援を頼む!」
『『『『『『『『『了解!』』』』』』』』』
アリ達は互いに絡み付くような形で壁を作っている。
地上にいるデモンズアント・クイーンに近寄せない、そういう防御陣だ!
空中にはデモンズアント・キング。
その周囲にはデモンズアント・ナイトが護衛するようです。
迂遠な。
これ程の数がいながら防御に徹するとか、無能か!
「ロッソ!雪白!濡羽!」
オレの声に応えてロッソ達の威容が大きく変化する。
鱗が逆立ち、剣呑な姿に!
鬼竜変。
アリが壁を形成していようが関係ない。
ただただ、突っ込んアリ達をで削り続けてくれるだろう。
無論、オレも攻撃に参加しますよ?
得物は神樹石のトンファーだけだが問題ない。
アリの首を捻じ切る。
ポーン、ナイト、ビショップまでなら可能なのはもう実戦で確認済みだ。
ルークは少し手間だが屠るだけなら大丈夫。
クイーンとキングはより手間を掛ける事になるだろう。
それもまた良し。
オレを満足させる強敵であってくれ!
《我等は再び集う》
《そして我等は再び嘆き悲しむのであろう》
《まるで歌うかのように》
《それもまた我等の運命》
《いずれまた聞く事になるだろう》
インフォがあるって事は勝ったって事だな。
それはいい。
オレと配下の召喚モンスターに死に戻りもステータス異常は無かった。
でもユニオン全体で見たら結構な被害がある。
死に戻りこそ無いけどステータス異常はそこそこいる。
此花とヒョードルくん、駿河までもがステータス異常だ!
1階層のアリの数は相当に多かったからな。
いや、本当に酷い数だったよ!
アリに集られかねない戦闘はこれだから困る。
数で押して来るのが基本だからどうしても攻撃を喰らう機会が増える。
でも個体で見たら【英霊召喚】は使いたくない相手ばかりだ。
それはクイーンもキングもなのだから困る。
いや、本当に困り者だ!
《N3E18のエリアポータルを開放しました!》
《只今の戦闘勝利で【杖】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【関節技】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》
インフォはここまででした。
寂しい。
でも戦果は確かにあったみたいです。
『種族レベルが100になりました!』
『こっちもです』
「ドラゴンパピーが追加出来るようになった訳だな」
『成長させるのは後日になりそうですね』
『まあ時間も時間だしなあ』
駿河も野々村も残念そうです。
時刻は午後3時20分。
時間的な余裕はもう少ししかない。
まあ仕方ないよね?
「じゃあ今日はここまで、だな」
『明日も北東に進みますか?』
「ああ、そのつもりだ」
『では、私達も明日、召魔の森に集合って事でいいでしょうか』
「いいんじゃないかな?それに闘技場も好きに使っていていいよ」
駿河と野々村だが、早速だけどドラゴンパピーを召喚してました。
気が早いな!
でもそれでいい。
明日の朝、促成栽培を進めてレッサードラゴンにしておいて欲しいものです。
ユニオンはここで解消する事になりました。
で、この砦はN3E18マップで間違いないよね?
広域マップによれば忘却の砦、となってます。
ふむ。
まあ、いいか。
それにしても奇妙な砦だ。
半球体の外見の中にこんな構造になっているとはね。
防御力は高そうだけど、吹き抜けがある領域もあるから、中はそう広いとは言えないな。
通路の左右に部屋もあるようだけど、その全てを見て回るだけの余裕も無い。
アデル達は各々の拠点に戻ってからログアウトするらしい。
オレはどうしよう?
d2マップに行こうか。
エリアポータルとして機能しているけど、人魂がある。
触ったらどうなるか、確認しておきたい。
ついでに冥府の炭を補充しに行こう。
今日、結構な数を減らしてしまっているからな。
そうしましょう。
布陣は全面的に変更だ。
全員、帰還させよう。
召喚したのはテロメア、フローリン、赤星、モスリン、ヘイフリックです。
d2マップで人魂に触れてみましょう。
エリアポータル解放戦に相当する何かがあっておかしくない。
今なら切り札も使える。
それが終わったら周辺で冥府の炭狙いで狩りをしてもいい。
では跳ぼうか。
何が起きるか、確かめましょう。
d2マップのエリアポータル、仮初めの万魔殿に到着。
周囲は霧の上に夜だ。
見通しは正直、悪い。
なのにエリアポータル内部は霧が発生していないから見通しがいい。
擂り鉢状の火口の底に人魂。
それが明かりとなって周囲を照らしてます。
さあ。
触ってみるか。
エリアポータル解放戦に匹敵する何かがある。
そんな期待があります。
無かったらどうしよう?
それは本当に困るぞ?
念の為に呪文の強化は全員にしておこうか。
そうすべきだ。
お願いです。
何でもいいから強敵に出てきて欲しいものだ。
《仮初めの地に仮初めの魔王はもういない》
《そして今、封印が解かれる時が来た!》
《祝福せよ!》
《そして呪うがいい!》
さあ、不穏なインフォだ!
これは期待していい。
いいよね?
アマイモンの化身 ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
オリエンスの化身 ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
パイモンの化身 ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
アリトンの化身 ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
バルバトスの化身 ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
マスティマ ???
イベントモンスター 悪魔
討伐対象 ???
??? ???
デーモンロード・ヴァイカウント ???
イベントモンスター 悪魔
討伐対象 ???
??? ???
デーモンロード・ヴァイカウンテス ???
イベントモンスター 悪魔
討伐対象 ???
??? ???
来ると思った!
そして大いなる感謝を!
様々な姿の悪魔にマスティマがいる時点で大満足すべき?
恐らく、そうだろう。
地上戦力は?
デモンズスタッグ、デモンズスラッグ、デモンズフロッグ。
数々の未見の相手を見極める暇も無さそうだぞ?
天空から何かが舞い降りて来てます。
サタンの影 ???
イベントモンスター 堕天使
??? ???
??? ???
デーモンロード・カウント ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
デーモンロード・カウンテス ???
イベントモンスター 悪魔
??? ???
??? ???
思わず凝視してしまった。
サタンの影?
巨大な黒獅子、その頭部には巨大な一対の牛の角。
コウモリのような翼が三対。
こいつが総大将であるのだろう。
サタン。
その名前はオレだって知っている!
「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」
マスティマが丸くなったまま、転がって来る!
お前等はボーリングの球か!
こっちはボーリングのピンじゃねえ!
ここの地形は擂り鉢状で傾斜は緩く、表面も平滑に近い。
機動力を活かせるって事だろう。
(((((((六芒封印!)))))))
((((((七星封印!))))))
((((((十王封印!))))))
(ミラーリング!)
マスティマか。
戦い慣れている相手だけど、この編成では当然だけど初めてだ。
ポータルガードの面々はここにはいない。
マスティマを利用するのであれば、こうするしかない!
(エクストラ・サモニング!)
追加で召喚したのは戦鬼。
マスティマがいる時点で選択肢はこれしか無いよね?
(フィジカルエンチャント・ファイア!)
(フィジカルエンチャント・アース!)
(フィジカルエンチャント・ウィンド!)
(フィジカルエンチャント・アクア!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(メンタルエンチャント・ダーク!)
(クロスドミナンス!)
(グラビティ・メイル!)
(サイコ・ポッド!)
(アクティベイション!)
(リジェネレート!)
(ボイド・スフィア!)
(ダーク・シールド!)
(ファイア・ヒール!)
(ヒート・ボディ!)
(ミラーリング!)
戦鬼を一気に強化する。
早速、周囲を見回す戦鬼が両手にある鉄球を投げているのが見えていた。
そして転がって来たマスティマを受け止める。
当然、鉄球の代わりにする為だ!
(メタモルフォーゼ!)
戦鬼を追加で召喚したら?
当然、オレも戦鬼の姿に変化する。
レールガンを使うからだ!
確かに数が多いけど、その大半は戦い慣れている相手だ。
未見の相手もいるけど【英霊召喚】を注ぎ込む事はないかな?
(ブーステッド・モンスターズ!)
代わりにこれを使おう。
既に周囲へ向けて様々な攻撃を放っているテロメア達。
それが更に派手になって行くのが分かる。
でもね、もっと派手になると思うよ?
(アポーツ!)
オレの手元に戦鬼の鉄球が戻る。
予備の鉄球は出していない。
不要だ。
戦鬼が投げるのはマスティマでいい。
投擲されたマスティマで地上戦力は勿論、空中にいる悪魔までもが屠られている。
弾に不足はしないのだ!
(レールガン!)
さあ、これでどうだ?
攻防一体の翼を丸めて迫るマスティマに直撃。
そのマスティマは跡形も無く消えてしまっている。
鉄球が通ったであろう跡が地表に残されていた。
マスティマの後ろにいた魔物も消えているみたいだ。
(レールガン!)
更にもう1個!
魔物の数は多い。
それだけに効率がいいみたいだ。
「ガァァァァァーーーーッ!」
戦鬼も盛大にマスティマを投じている。
その戦果もまた酷い。
通り過ぎた先で魔物がミンチになっている!
こっちも負けていられません。
未見の悪魔達にサタンの影は全滅させてやる!
「ギシャッ!」
「ゲハッ!」
サタンの影と格闘戦になってます。
相手は巨大な黒獅子。
頭部にあった巨大な角は脅威だったが。密着してしまえば問題ない。
前脚でやたらと引っ掻かれているけど気にしちゃいけません。
これは、好機なのだ!
戦鬼のサイズで良かった。
本当に、良かった!
サタンの影の首周りを脇に抱えて絞めるのにちょうどいいのだ。
形でいえばフロントチョーク。
何度か地表に向けて体重を掛けて、頭を地面に叩き付けているけど効果は薄い。
角が邪魔なんだろうな。
サタンの影の背中に三対あったコウモリの翼は無い。
オレが引き千切ったからだが、それでもまだ三対の翼がある。
天使の羽だ!
お前、合計で六対、12枚も翼があったのかよ!
オレ毎、空に飛ぼうとしているのが分かる。
させるかよ!
((((エナジードレイン!))))
((((ディメンション・ソード!))))
((((パルスレーザー・バースト!))))
((((フォースド・ドライング!))))
((((ディクレイ・ヒート!))))
(ミラーリング!)
腹に膝蹴りを喰らわせつつ【呪文融合】で組んだ接触型攻撃呪文の詰め合わせだ!
一瞬だけ、サタンの影から力が抜ける。
体を一気にスイッチ、フロントチョークからサイドヘッドロックへ。
いい感じで目の前にサタンの影の角が見えていた。
左腕だけでサタンの影の喉元を絞め上げながら、右手で左にある角を掴む。
ちょっと強引だけど首を捻らせて貰おう。
そんなに猶予は無い。
オレの体が浮いている!
「シャッ!」
一気に首を捻り上げた。
左足を角に引っ掛けて、そのまま更に捻る。
もう一方の角を右手で掴むと、もっと捻る。
元の位置に一蹴してもなお、捻る!
空に浮いていたサタンの影はそのまま墜落。
それでも首を絞めるのを止めない。
サタンの影のHPバーはまだ砕け散っていないからだ!
フラフラしているサタンの影の頭部を右膝で蹴り上げて再び反転。
天使の翼の根元を両手で鷲掴みにして、まず骨を折りに行く。
いい音が響く!
そして次は翼そのものを引き千切る。
解体作業にしては乱暴だが、今は乱暴でいい。
次の翼も同様に引き千切る。
そして次もだ!
片方の翼を全部千切ったからもう飛べないだろ?
そんな事を思っていたけど、既にサタンの影は事切れていた。
おい!
ここからが本番だろ?
だが、オレの周囲に次の相手が控えているようだった。
狩人の姿をしたバルバトスの化身だがその手に弓はない。
全身がもうボロボロだ!
今も胸を赤星の剣で貫かれてしまっている。
これはもうすぐにでも詰みそうだな。
だがアマイモンの化身、オリエンスの化身、パイモンの化身、アリトンの化身は健在のようだ。
オレの周囲で襲い掛かろうとしているようです。
いいぞ。
すぐに来い!
でもオレは歓迎の構えなのにすぐに襲って来ません。
何で?
この4体の悪魔は最初、人型の悪魔の姿であった筈。
それが今やまるでその姿形を変えている。
アマイモンの化身は岩石で組み上げた歪な人形。
オリエンスの化身は半透明と化した巨大なグリフォン。
パイモンの化身は半人半馬、全身に炎を纏った巨大なケンタウロス。
アリトンの化身は半人半蟹の奇妙な姿で両手に水の槍を持っている。
全員、封印術は効いていた筈だが今は途切れているようだ。
窮地?
いや、これはチャンスだ!
全員、屠れるだけ屠ってくれよう!
(アポーツ!)
手元に鉄球が戻る。
かなり熱いけど気にしてはいけません!
(レールガン!)
アマイモンの化身の右半身が消失する。
それでもHPバーが消失していないとはな!
でもまだもう1個、鉄球はあるんですよ?
(レールガン!)
アマイモンの化身が吹き飛んでしまい、HPバーも砕けて散った。
残ったのは頭部と両脚、左腕だ。
オレってもう馬鹿!
一番、格闘戦が楽しめそうな奴から仕留めてしまった!
反省はすぐに活かそう。
目の前にいる残り3体、出来るだけ格闘戦だ!
オリエンスの化身は半透明だけど格闘戦は出来るのかね?
それは確かめてみたら分かる事だ!
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv129
職業 サモンメンターLv18(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 11
セットスキル
小剣Lv96 剣Lv98 両手剣Lv100 両手槍Lv103
馬上槍Lv106 棍棒Lv98 重棍Lv95 小刀Lv97
刀Lv99 大刀Lv97 手斧Lv85 両手斧Lv71
刺突剣Lv95 捕縄術Lv101 投槍Lv103
ポールウェポンLv107
杖Lv112(↑1)打撃Lv120 蹴りLv120 関節技Lv120(↑1)
投げ技Lv120(↑1)回避Lv127 受けLv127
召喚魔法Lv129 時空魔法Lv117 封印術Lv116
光魔法Lv112 風魔法Lv112 土魔法Lv112
水魔法Lv112 火魔法Lv112 闇魔法Lv113
氷魔法Lv112 雷魔法Lv112 木魔法Lv112
塵魔法Lv112 溶魔法Lv112 灼魔法Lv112
英霊召喚Lv6 禁呪Lv116
錬金術Lv97 薬師Lv24 ガラス工Lv27 木工Lv56
連携Lv100e 鑑定Lv96 識別Lv106 看破Lv99
耐寒Lv80e
掴みLv80e 馬術Lv107 精密操作Lv80e
ロープワークLv100e 跳躍Lv50e 軽業Lv50e
耐暑Lv80e 登攀Lv60e 平衡Lv100e
二刀流Lv99 解体Lv96 水泳Lv64 潜水Lv80e
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv100e 隠蔽Lv98
気配察知Lv100e 気配遮断Lv98 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv105
魔法効果拡大Lv104 魔法範囲拡大Lv104
呪文融合Lv104
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv31
獣魔化Lv27
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、ティグリス、クーチュリエ、逢魔、船岡、守屋
シリウス、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、ジンバル、ビアンカ
虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック、バイヨネット、オーロ
プラータ、イソシアネート、命婦




