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808

 臨時の試合会場であるにも関わらず、観客席は満席だ。

 そして対角線の先にはオレの対戦相手がいる。

 今度は弓矢持ち、それに腰に短い杖を用意していた。

 魔法使い系統のプレイヤーが相手なのだろう。



 ??? Lv.27

 エレメンタル・メイジ『風』 待機中


 これは中々の相手かな?

 ちょっとどこかで見たような感じもするけど。

 ローブを目深にしているから表情が読めません。

 でも【識別】は出来る。

 中々の相手であるのだろう。

 これは期待が高まる一方です。




 ??? Lv.29

 ランバージャックメンター 待機中



 ??? Lv.26

 エレメンタル・メイジ『雷』 待機中



 隣の試合会場で待機しているのは与作。

 そしてこっちも相手がエレメンタル・メイジであるのか。

 どう捌くのか、興味がある。


 おっと、いけない。

 集中だ集中!


 得物は?

 距離があると言っても攻撃手段はある。

 投槍だ。

 ククリ刀だってある。

 射程、それに正確さ、手数では弓矢が有利だろう。

 それはもうゲームスタート時から変わらない構図だ。


 恐らく、火力の中心は攻撃呪文。

 呪文を中心に組むのであればこっちにも考えがある。

 呪文を使う、それだけだ。



 職員さんに促されて試合場の角に立つ。

 まだ外だけどね。

 オレの手にあるのは亜氷雪竜の投槍。

 地上戦で使う機会が少ない得物だけど感覚は掴んである。

 大丈夫だろう。


 一歩だけ進む。

 試合場の角に立って正面を見る。

 まだ対戦相手の表情は見えない。


 お互いに。

 礼。



「始め!」


 号令と同時に前へ駆け出す。

 さあ、どうする?



『ブレス!』『メディテート!』『マジック・フォートレス!』


 武技を使ったか。

 しかも右手に持っているのは杖だ。

 マジック・フォートレスを使った、という事は呪文に対する抵抗性を高めた訳か。

 その代わりに動けない筈。

 どうする?


 相手は武技を使ったのだ。

 ならばこっちも遠慮はしないでいい、よね?



「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」


 手にした亜氷雪竜の投槍を構えて投擲の姿勢に。

 お願いだ。

 この一撃で終わってくれるなよ?



「スナイプ・スロー!」


『ストーン・ウォール!』


 亜氷雪竜の投槍は土壁を穿つ結果に終わる。

 ふむ、壁を構築したか。

 そして呪文を使ったのか。

 ならばこっちも解禁でいいよね?



(フィジカルエンチャント・ファイア!)

(フィジカルエンチャント・アース!)

(フィジカルエンチャント・ウィンド!)

(フィジカルエンチャント・アクア!)

(メンタルエンチャント・ライト!)

(メンタルエンチャント・ダーク!)

(クロスドミナンス!)

(グラビティ・メイル!)

(サイコ・ポッド!)

(アクティベイション!)

(リジェネレート!)

(ボイド・スフィア!)

(ダーク・シールド!)

(ファイア・ヒール!)

(ミラーリング!)


 壁の向こうで何をしているんだ?

 怒らないから出て来なさい!



(ショート・ジャンプ!)


『ホバーダッシュ!』


 何だ?

 聞きなれない武技、いや、呪文なのか?


 土の壁の上に跳んだ。

 そして試合場の角にいる筈の相手は?

 いた。

 いや。土壁の上に登っていました。

 構えているのは弓。

 マジック・フォートレスの効力を犠牲にしてまで、狙っていたのは何だ?


 一気に距離を詰める。

 腰の後ろにセットしてあった断鋼鳥のククリ刀を抜いた。

 相手は弓を持っているが、矢を番えてはいない。



「シッ!」


 ククリ刀を薙いだ時には相手の姿は消えていた。

 何だ?

 どこに行った?



『スナイプ・シュート!』


 顔面に矢が飛んで来たのを左腕で受ける。

 相手は?

 試合場の角、オレが最初にいた場所だ。

 一瞬で跳んだのか?

 そうであればショート・ジャンプの筈。

 もし移動したというのであれば尋常なスピードではない。



(アポーツ!)


 亜氷雪竜の投槍を手元に戻す。

 どういう仕掛けだ?

 恐らくはホバーダッシュ。

 杖武技ではあるまい。

 弓武技とも思えない。

 ならば呪文だろう。


 特化系のエレメンタル・メイジは専用の呪文を得られると聞くが。

 相手はエレメンタル・メイジ『風』なのだ。

 その可能性は高い。

 では、見せてくれ。

 これをどう凌ぐ?



「スナイプ・スロー!」


 亜氷雪竜の投槍は一直線に相手を貫くかに見えた。

 だが。

 相手は駆ける様子を見せない。

 次の矢を番えている、だと?


 相手の姿が消えた。

 いや、消えていない。

 消えたかのように見えただけだ。

 投槍は命中してません。


 足元は動いていないのに試合場を高速で移動している。

 身に纏うローブの裾が翻っている様子はまるで飛んでいるかのよう。

 まるでホバークラフト。

 地面を僅かに浮かんだまま、飛んでいるのか?



((フラッシュオーバー!))

((ディストーション・ジャベリン!))

((ライトニング・ブラスト!))

((パラレル・シムーン!))

((プリズムライト!))

((ミーティア・ストリーム!))

((アシッド・レイン!))

((ヘイルストーム!))

(スウォーム!)

(アースクエイク!)

(マグマ・オーシャン!)

(ミラーリング!)


 ならばこうだ。

 全体攻撃呪文の爆撃。

 避けられるものなら避けてみるがいい!





「ヌンッ!」


『ッ!?』


 ホバーしながら高速で移動するとは見事。

 でも試合場の狭さが仇になっていたようだ。

 全体攻撃呪文の爆撃でHPバーは半分近くまで減っていた。

 もう一回、喰らわせたら決着するのは分かっている。

 でもそれでいいのか?

 良くないのです。


 動きを、読む。

 予測する。

 ククリ刀を連続で投げ、試合場の角に誘導。

 ショート・ジャンプで後背を取った。

 片羽絞めを極めてそのまま地面に押し倒す。

 体重を掛けつつ、首を更に捻る。

 さあ、もう逃さないぞ!




《試合終了!戦闘を停止して下さい!》


 一気にHPバーが減ってしまい、戦闘は決着。

 オレの勝利だ。

 しかし残念だな。

 恐らくはホバーダッシュは呪文。

 その効果をもっと長く見てみたかった!

 結構、いや、かなり面白そうです。


 ローブの下の顔は?

 何と知り合いでした。

 眠りダムー、だよね?



『手を尽くしてみましたけどダメでしたか』


「ホバーダッシュ。もしかして専用呪文って奴か?」


『ええ。【風魔法】レベル70で取得しまして』


「鍛えているんだな」


『まだまだですって!アクロバティック・フライトは目前ですけど』


「そうなの?」


『あ、いや、今、取得しました。負けたのにレベルアップしてます!』



 ??? Lv.28

 エレメンタル・メイジ『風』 待機中



 確かにレベルアップしてたみたいだ。

 【風魔法】がレベル86に達したのだろう。

 負けたというのにかなり嬉しそうな様子です。

 同時に窒息呪文も取得している筈だ。

 サフォケイション。

 オレの場合、最近は【呪文融合】で単体攻撃呪文詰め合わせに組み込んでいるだけだ。

 単独で使ってません。


 まあそれは置くとして。

 互いに対角線に戻る。

 再び、礼。



《本選第四回戦に進出しました!第四回戦は本日午後1時30分、臨時試合場A面の予定となります》

《三回戦突破によりボーナスポイントに1ポイント加算されます。合計で49ポイントになりました》


 次の対戦は午後になるのか。

 微妙に時間が空いてしまった。

 一旦、召魔の森に戻ってみましょう。


 今の対戦も面白かった。

 いずれ動画を見て反省点が無いか、検証したい。

 きっとアデル達のいずれかがメッセージで纏めてくれているだろう。


 隣の試合会場を見る。

 こっちはオレよりも先に決着してたみたいで、既に次の試合が始まってました。

 団体戦をやってます。

 与作は勝ったのかな?

 そう願いたいものです。

 彼とは是非、お互いに勝ち上がって格闘戦をやってみたいのだ。






 召魔の森に到着。

 時刻は午前9時ちょうどだ。

 レムトの町の外に出るまで、ゆっくりと時間を掛けたのだから仕方ない。

 では、昼食を、と言いたいけどかなり余裕がある。


 ポータルガードの面々は?

 全員、揃っているようです。

 地下洞窟に行ってみたくなるけど、危険だ。

 時間泥棒なのです。

 避けた方がいい。


 やっぱり対戦だな。

 難易度もある程度、調整出来る。

 布陣は?

 赤星、パナール、シリウス、ルベル、ジンバルです。

 ルベルは交代要員だ。

 闘技場のオベリスクに捧げるのは狂結晶からだ。

 各種ドラゴンを相手にチェンジ・モンスターを使うとしましょう。

 リグも鍛えておきたい。

 その次は船岡かな?


 場合によってはスラー酒やソーマ酒を捧げてもいいな。

 アイテム剥ぎの調子が悪いようであれば、魔結晶に戻してもいい。

 まあ、アレだ。

 飽きない範囲で対戦をしましょう。

 ポータルガードも全員参加だ。

 いや、守屋とスーラジは留守番にしておこう。

 管理者と料理番は必要だ。

 スーラジが食事を持ってきてくれたタイミングで移動も考えておけばいい。


 では。

 闘技場で対戦、始めようか。

 設定は夜で。

 騎乗戦で難易度は高いけどそれでいい。

 鍛える為であれば何でもやるべきなのだ。







《只今の戦闘勝利で【馬上槍】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『パナール』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 パナールがレベルアップしたか。

 ならば騎乗戦はここで区切って別の得物を鍛えに行こう。

 それがいい。


 だがもっと気にしておかないといけない事があります。

 ポータルガードの枠だ。

 1つ増えていると思う。

 エルニド達を追加していて、オレ配下の召喚モンスター達の陣容も厚みを増している。

 新規に召喚して促成栽培をする事もないだろう。



 パナールのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。

 もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 パナール スレイプニルLv37→Lv38(↑1)

 器用値 50

 敏捷値 73

 知力値 29(↑1)

 筋力値 73

 生命力 77(↑1)

 精神力 29


 スキル

 噛付き 踏み付け 体当たり 受け 回避 疾駆

 夜目 耐久走 奔馬 跳躍 蹂躙 蹴り上げ 重装

 騎乗者回復[小] 自己回復[中] 物理抵抗[中]

 魔法抵抗[中] MP回復増加[微] 時空属性 光属性

 闇属性 風属性 土属性 耐魅了 耐即死




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『シリウス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 だが陣容が厚いが故に悩む。

 ポータルガードに配備する候補の選択肢は多い。

 多過ぎて困る。


 ドラゴン組を除けば大きなレベル差は無い。

 突出していると言ってもヴォルフだけで、一番低く感じるオーロとプラータも十分な戦力だ。

 それ故に迷う。

 誰がいいかな?



 シリウスのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。

 もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。



 シリウス ホワイトファングLv37→Lv38(↑1)

 器用値 47

 敏捷値 85

 知力値 46

 筋力値 56(↑1)

 生命力 56(↑1)

 精神力 46


 スキル

 噛付き 疾駆 跳躍 回避 威嚇 聞耳 隠蔽

 強襲 危険察知 追跡 夜目 掘削 気配遮断

 捕食吸収 自己回復[小] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中]

 MP回復増加[小] 光属性 闇属性 氷属性

 耐即死 耐魅了 ブレス 即死




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ジンバル』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 色々と悩んだけど、黒曜にしてみよう。

 古株でレベルも比較的高め、任せて安心だ。


 他のポータルガードの見直しは?

 これは手を加えなくていいだろう。

 当面は闘技大会が予定に入るからな。

 勝ち抜き続けられるとは限らないけどね。



 ジンバルのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。



 ジンバル シュバルツレーヴェLv37→Lv38(↑1)

 器用値 54(↑1)

 敏捷値 89(↑1)

 知力値 33

 筋力値 62

 生命力 62

 精神力 33


 スキル

 噛付き 引裂き 激高 回避 疾駆 忍び足

 跳躍 危険察知 夜目 遠目 隠蔽 追跡 監視

 気配遮断 暗殺術 物理抵抗[小] 自己回復[小]

 魔法抵抗[小] MP回復増加[微] 強襲 闇属性

 火属性 土属性 溶属性 麻痺 毒 毒耐性



 では、確認だ。

 パナール、シリウス、ジンバルを帰還させよう。

 黒曜を召喚しました。

 ポータルガードへの配備はどうか?

 うん。

 ちゃんと配備されてます。

 これ、どこまで枠が増えるのかね?

 それはもっとレベルアップしてみないと分からないだろう。


 ポータルガードの面々を確認しておこう。

 黒曜、ジェリコ、クーチュリエ、獅子吼、ストランド、極夜、モジュラス。

 雷文、清姫、ロジット、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、虎斑。

 そして蝶丸、網代、スパーク、クラック、オーロ、プラータだ。

 益々、充実と言っていいだろう。


 では、続きだ。

 パーティには3つの枠がある。

 テイラー、ペプチド、船岡を召喚しました。

 布陣は?

 テイラー、ペプチド、赤星、船岡、ルベルになる。

 ルベルはチェンジ・モンスター要員でリグを鍛えているのだが。

 いいペースでドラゴンの体内で暴れてくれてます。

 アンデッド系のドラゴンにも通じてくれるのだから面白い。


 壁役も増えた。

 それは半包囲による蹂躙が更に酷くなる事をも意味する。

 各種ドラゴンが相手でも戦闘時間は短くなってくれるだろう。

 時刻は午前10時10分。

 まだまだ、闘技大会の第四回戦まで間がある。

 対戦を続けよう。







《只今の戦闘勝利で【両手斧】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『リグ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 時刻は午前11時40分です。

 いいタイミングでレベルアップだ。

 スーラジが観客席に来ています。

 昼食は観客席で摂れるかな?

 竹籠を手にしている。


 手早く済ませてしまおう。

 それにまだ闘技大会の第二回戦の動画も目を通していない対戦が幾つもある。

 サモナー系だけでも目を通しておきたい。



 リグのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。



 リグ イエロージャムLv37→Lv38(↑1)

 器用値 75(↑1)

 敏捷値 75(↑1)

 知力値 22

 筋力値 22

 生命力 67

 精神力 22


 スキル

 溶解 侵食 体当たり 拘束 奇襲 形状変化

 粘度変化 表面張力偏移 気配遮断 自己回復[小]

 物理攻撃無効 魔法抵抗[中] 弾性強化[中]

 雷属性 火属性 水属性 耐石化 猛毒 分裂

 擬態 分解




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『赤星』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 アデルのメッセージを開いておく。

 コメントが付いているから有難い。

 勝敗のネタバレも無い。

 視聴するにしても結果を知ってから見るのでは楽しさも半減だ。

 これも有難いですな。



 赤星のステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。



 赤星 スペクターロードLv37→Lv38(↑1)

 器用値 49(↑1)

 敏捷値 48

 知力値 48

 筋力値 48

 生命力 48(↑1)

 精神力 47


 スキル

 剣 両手剣 棍棒 重棍 小盾 重盾 重鎧 受け

 回避 夜目 雲散霧消 魔力遮断 物理抵抗[極大]

 魔法抵抗極大] MP吸収[大] 自己修復[大] 時空属性

 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性

 溶属性 邪気



 竹籠を開けてみるとサンドイッチだ。

 有難い。

 早速、片付けてしまおう。


 そして動画も視聴だ。

 第二回戦の様子はどんな感じかな?

 楽しみです。




 サンドイッチを楽しみつつ、第二回戦の対戦動画を楽しむ。

 イリーナ、そして野々村の対戦だ。

 イリーナは基本的に堅調な戦いを好む。

 だが第二回戦は積極的に攻勢に出てます。

 それでいて派手さは無い。

 ストーンコロッサス、玄武、白蛇姫、青竜、マッドヒュドラという布陣も影響しているだろう。

 彼女も後衛に留まる事なく、よく動く。

 弓矢を撃ち込みつつ、支援も忘れていません。


 むしろ第一回戦の対駿河戦の方が苦戦してただろう。

 色んな意味で。


 野々村の場合は?

 その布陣はスキュラクイーン、青竜、パイロヒュドラ、マッドヒュドラ、ホーライ。

 相手は典型的な編成の攻略組だと思うが、酷い事になってます。

 蛇身に絡まれて分断されて終了。

 だが、結果程には差は無かった。

 明らかに相手パーティに判断ミスがあったのだと思う。

 途中で試合場の角で壁呪文を重ねて迎撃の構えだったのだ。


 それ、ダメだって。

 スキュラクイーンの歌を防げない。

 それに青竜は空を飛ぶし、パイロヒュドラ、マッドヒュドラは這い登る事も出来る。

 序盤のように火力で壁を築いて一点突破、後衛の野々村を狙って良かったと思う。


 春菜、ゼータくんの対戦動画はまだ視聴してません。

 これは後々のお楽しみにしましょう。

 勝っていて欲しいけど、どうなんだろう?

 それにオレも団体戦で出ていたら、と思ってしまう。

 皆でワイワイ騒ぐのと一緒だ。

 それはそれで楽しいだろうな。


 おっと、もうこんな時間か。

 召喚モンスターは全員帰還させておこう。

 レムトの町に移動だ。

 遅刻はいけません。

 それに試合も前倒しで行われる事も珍しくないしな。







「キースさん、少し早いですが試合はいいですか?」


「あ、はい。大丈夫です」


 臨時試合場の控え室に入る前にギルド職員さんに呼び止められてます。

 試合は判定になる事もあるけど、多くは時間切れになる前に決着していると思う。

 前倒しで試合が出来る状況は当然ある。


 問題は?

 対戦相手をゆっくりと観察している余裕は無いって事だ。

 でもきっと大丈夫。

 未見の魔物と戦って来ている経験がある。

 武技や呪文を使う使わないは関係ない。

 心構えだ。

 平常心で、挑め。

 今はそれでいい。





 ??? Lv.25

 バトルメンター 待機中



 臨時試合場A面の対角線側に対戦相手が見えている。

 また、ドワーフだ。

 今度も重装備だけど、何かがおかしい。

 問題は得物だ。

 フレイル?

 いや、ヌンチャクと言うべきだろうか。

 サイズが大きいんですけど。

 あんなのを使う相手と戦った経験は無い。

 あってたまるか!


 しかしこの場合、オレは何を得物に選択すべきなんだろう。

 腐竜王のメイス、というのもいいけどね。

 神樹石のトンファーにしましょう。

 ネタじゃないぞ?

 結構、真面目だ。


 一歩進んで試合場の中に入る。

 相手の表情は見えない。

 どんな戦いになるのか、読めない。

 まあ、アレだ。

 第二回戦の反省を活かすべきだよな?


 お互いに。

 礼。



「始め!」


 さあ、どう出る?

 相手はゆっくりと、歩み寄る。

 それだけだ。


 オレもまた歩み寄る。

 それだけにした。

 武技も呪文も使わない。

 相手も使っていないからだ。



 異様な時間は何秒であったのか。

 それも試合場の真ん中に到達した所で終わりだ。

 目の前に対戦相手のドワーフ。

 金属鎧に兜はかなり強固な造りだろう。

 目の周囲もメッシュ状で視線を探る事も不可能だ。


 ヌンチャクを横にして構えるドワーフ。

 僅かに腰の位置が落ちている。

 来るか?

 来るのか?


 オレの目の前でヌンチャクが振り回され始めた。

 それは演武?

 いや、攻撃のタイミングを読ませたくないのかも。

 相手はヌンチャクの動きを見る事もしない。

 絶対の自信がある。

 そういう事なんだろう。

 ヌンチャクそのものは金属で強化されているみたいで、剣呑な突起も見えていた。


 いかんな。

 口元が歪んでいるのが分かる。

 左手に持つ神樹石のトンファーを持ち直し、左足を前へ。

 半身に構えつつ、全身から力を抜く。

 適度に力を抜いていないと、簡単に直撃を許す事になるだろう。

 神樹石のトンファーでまともに受け切れると思えない。

 下手したら一撃で折られる事も想定すべきだ。



『ハァッ!』


「ッ!?」


 始まった。

 いきなり側頭部をヌンチャクの柄が襲って来る。

 いや、ヌンチャクは短い鎖で2つの棒を接続した代物だ。

 どちらかと言えば暗器に属する。

 目の前で使われているヌンチャクは隠す余地は無いけどね。



『ヌンッ!』


 ショルダータックル?

 いや頭突きだろうな。

 ドワーフの利点を活かした攻撃と言えるだろう。

 素早さで劣っていても密着するような間合いであれば有効だ。

 近接戦であれば不利な点が消え、有利な点をより活かす事が出来る。

 大正解だ!



「シャァッ!」


 右肘にトンファーを撃ち込み、脇腹に膝を直撃させる。

 ドワーフに有利な間合い?

 知るか!

 この距離はオレだって大好きだ。


 余計な力は不要。

 攻撃の瞬間にだけ、鋭くパワーを解放したらいい。

 ヌンチャクが次々と、死ねそうな勢いで襲って来る。

 どうにか捌きつつ、オレも攻撃を続ける。

 そんな状況が連続する事になるだろう。

 これは、いいな。

 楽しめそうな予感がします。





『ハァッ!』


「シッ!」


 狙うのは?

 相手が攻撃する、その瞬間だ。

 そしてヌンチャクの動きが止まった瞬間。

 一旦、攻めに回ったら攻めを途切れさせない。

 それが正しいのだろう。


 確かにこのドワーフ、重たい。

 重装備だし、パワーもある。

 器用にヌンチャクを操る技量も中々のものだ。

 全く、油断出来ない。


 だが、防御をまるで気にしていない。

 攻め一辺倒。

 そして恐らく、その方針は正しい。

 まさに攻撃は最大の防御!

 素敵過ぎます。


 でもそろそろ、終わらせようか。

 ヌンチャクを持つ左腕を抱える。

 肘関節を極めに行く。

 パワー差があり過ぎて無理なのは承知だ。

 狙うのはヌンチャクをまともに使わせない事です。


 振り払おうとする所で脇の下へトンファーを撃ち込んだ。

 一瞬、ヌンチャクの動きが乱れる。

 ついでに腰が浮いている?

 これは見逃せない。



「フンッ!」


 左膝の裏を蹴る。

 どうにか転がらずに済んだみたいだが、崩しとしては十分。

 背後に回り込む。

 相手の左脇に左手を差し込んで肩を抱えた。

 無論、関節を極められる訳じゃない。

 ドワーフの背中にセットしてあった盾を右手で外すと、左手の手首を掴む。

 右肘をドワーフの左耳の辺りに押し当てる形になった。


 後は?

 右膝蹴りを後頭部や側頭部に叩き込むだけだ。

 転んでくれたら上々だが。

 立ち続けているうちは膝蹴りを放ち続ける事になるだろう。

 どこまで、耐えるかな?

 ちょっと興味があります。






《試合終了!戦闘を停止して下さい!》


 結構、粘ったな。

 もっと早く転がってくれるかと思ったけど、それで助かったかも? 

 寝技でも体重差は大きく影響する。

 上に乗っかる分にはいいけど、逆になったら洒落にならないのだ。



 ??? Lv.26

 バトルメンター 待機中



 ドワーフの種族レベルがアップしているようだ。

 羨ましい。

 オレにも何かご褒美があったらいいのに!


 まあ今はいいか。

 腕拉十字固めを解く。

 膝蹴りの連続で昏倒こそしなかったけど、酩酊したかのような状況だった筈。

 大丈夫かな?


 どうにかドワーフは立ち上がって動けるようだ。

 ゆっくりと対角線に戻る。

 再び、礼。



《本選第五回戦に進出しました!第五回戦は明日午前8時15分、新練兵場F面の予定となります》

《四回戦突破によりボーナスポイントに1ポイント加算されます。合計で50ポイントになりました》


 第五回戦は明日の朝か。

 それはいいんだが。

 朝方の第三回戦、眠りダムーとの対戦の場合は武技も呪文も使う事になったけどね、

 第四回戦はまたしても武技も呪文も使わなかった。

 悪い気分ではない。

 溶岩風呂だけで勝負が決まるようでは大いに不満が残るだろう。

 そんな勝利に何も価値を見出せないからな。


 闘技大会に参加している目的はボーナスポイントにあるのは確かだ。

 でも気分を害してまで優勝したい訳じゃない。

 参加するなら、楽しめ。

 それだけであるのだ。


 装備の修復をして貰ったら、また召魔の森に移動だな。

 今の対戦では第二回戦で得た教訓は活かせた、と思う。

 でも、まだまだ。

 終わりなどない。

 より高みを目指すべきであるだろう。






 召魔の森に到着。

 時刻は午後2時10分だ。

 まだまだ、体の芯に熱が宿っている感じがする。

 明日は闘技大会の最終日だ。

 今、何をすべきか?

 対戦だ。

 体が戦闘を求めている。


 こうなったら止まらない。

 闘技場に急ごう。

 布陣はどうしよう?

 テイラー、ペプチド、船岡、ルベル、メジアンにしました。

 ポータルガードは全員、いるな?

 ならば良し。

 久重、蝶丸、網代は留守番だ。

 家畜の世話もあるからね。


 ルベルも午前中のようなチェンジ・モンスターの対象要員ではない。

 存分に経験値を稼ぐがいい。






《只今の戦闘勝利で【両手斧】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ルベル』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 時刻は?

 午後4時10分です。

 対戦は好調に苦戦続きです。

 何だか矛盾するけど、それが事実だ。


 ダイダロスのペレクスも好調です。

 壊さないように配慮なんてしていない。

 受けに回り続けるような事態になれば壊してしまいそうだけど、そんな事はしません。

 攻め、あるのみ。

 お手本は?

 与作です。

 彼の対戦からも再確認出来ている。

 攻め続けて押し切る、というのは正義であるのだ。



 ルベルのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。

 もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。



 ルベル フェアリークイーンLv37→Lv38(↑1)

 器用値 22

 敏捷値 86

 知力値 86

 筋力値 22(↑1)

 生命力 22

 精神力 87(↑1)


 スキル

 飛翔 浮揚 堅守 夜目 空中機動 瞑想 魔力遮断

 魔力察知 魔力回収 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]

 時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性

 水属性 氷属性 雷属性 塵属性 溶属性 灼属性

 耐即死 耐石化 耐混乱 耐魅了 共鳴 精霊召喚



《フレンド登録者からメッセージがあります》


 誰からかな?

 今回は此花でした。



『第三回戦、第四回戦の注目カードの動画になります。どれも掲示板で話題になってますよ?』


 ふむ。

 有難いな。

 第二回戦も全部、目を通していないんだけどね。

 第三回戦、第四回戦はちょっと動画の数が多い気がします。

 勝ち上がって来たプレイヤー同士の対戦になるのだ。

 自然、注目度も高まるのだろう。


 これも目を通しておいた方がいいな。

 最優先なのは当然、オレ自身の対戦の分だ。

 特に第三回戦、眠りダムーとの対戦は何度か見直す事になるだろう。


 魔法使いで属性特化系のエレメンタル・メイジの専用呪文、か。

 まだオレも知らない呪文があるのだろう。

 興味、あります。


 対戦を中止して視聴するのもいいけどね。

 今は対戦を優先させたい。

 だって、体を動かしていないと、死んじゃう!

 今の気持ちはそんな状況であるのでした。

主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv123

職業 サモンメンターLv12(召喚魔法導師)

ボーナスポイント残 50


セットスキル

小剣Lv92 剣Lv92 両手剣Lv92 両手槍Lv100

馬上槍Lv99(↑1)棍棒Lv91 重棍Lv92 小刀Lv93

刀Lv96 大刀Lv95 手斧Lv61 両手斧Lv50(↑2)

刺突剣Lv92 捕縄術Lv96 投槍Lv99

ポールウェポンLv100

杖Lv107 打撃Lv111 蹴りLv112 関節技Lv111

投げ技Lv111 回避Lv121 受けLv120

召喚魔法Lv123 時空魔法Lv110 封印術Lv109

光魔法Lv106 風魔法Lv106 土魔法Lv106

水魔法Lv106 火魔法Lv106 闇魔法Lv107

氷魔法Lv106 雷魔法Lv106 木魔法Lv106

塵魔法Lv106 溶魔法Lv106 灼魔法Lv106

英霊召喚Lv6 禁呪Lv109

錬金術Lv93 薬師Lv24 ガラス工Lv27 木工Lv55

連携Lv100e 鑑定Lv91 識別Lv102 看破Lv93

耐寒Lv80e

掴みLv80e 馬術Lv102 精密操作Lv80e

ロープワークLv96 跳躍Lv50e 軽業Lv50e

耐暑Lv80e 登攀Lv60e 平衡Lv100e

二刀流Lv93 解体Lv91 水泳Lv60 潜水Lv80e

投擲Lv50e

ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv94 隠蔽Lv93

気配察知Lv95 気配遮断Lv93 暗殺術Lv60e

身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e

無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv97

魔法効果拡大Lv97(↑1)魔法範囲拡大Lv97(↑1)

呪文融合Lv97

耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e

耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e

耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e

獣魔化Lv21


召喚モンスター

リグ イエロージャムLv37→Lv38(↑1)

 器用値 75(↑1)

 敏捷値 75(↑1)

 知力値 22

 筋力値 22

 生命力 67

 精神力 22

 スキル

 溶解 侵食 体当たり 拘束 奇襲 形状変化

 粘度変化 表面張力偏移 気配遮断 自己回復[小]

 物理攻撃無効 魔法抵抗[中] 弾性強化[中]

 雷属性 火属性 水属性 耐石化 猛毒 分裂

 擬態 分解


赤星 スペクターロードLv37→Lv38(↑1)

 器用値 49(↑1)

 敏捷値 48

 知力値 48

 筋力値 48

 生命力 48(↑1)

 精神力 47

 スキル

 剣 両手剣 棍棒 重棍 小盾 重盾 重鎧 受け

 回避 夜目 雲散霧消 魔力遮断 物理抵抗[極大]

 魔法抵抗極大] MP吸収[大] 自己修復[大] 時空属性

 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性

 溶属性 邪気


パナール スレイプニルLv37→Lv38(↑1)

 器用値 50

 敏捷値 73

 知力値 29(↑1)

 筋力値 73

 生命力 77(↑1)

 精神力 29

 スキル

 噛付き 踏み付け 体当たり 受け 回避 疾駆

 夜目 耐久走 奔馬 跳躍 蹂躙 蹴り上げ 重装

 騎乗者回復[小] 自己回復[中] 物理抵抗[中]

 魔法抵抗[中] MP回復増加[微] 時空属性 光属性

 闇属性 風属性 土属性 耐魅了 耐即死


シリウス ホワイトファングLv37→Lv38(↑1)

 器用値 47

 敏捷値 85

 知力値 46

 筋力値 56(↑1)

 生命力 56(↑1)

 精神力 46

 スキル

 噛付き 疾駆 跳躍 回避 威嚇 聞耳 隠蔽

 強襲 危険察知 追跡 夜目 掘削 気配遮断

 捕食吸収 自己回復[小] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中]

 MP回復増加[小] 光属性 闇属性 氷属性

 耐即死 耐魅了 ブレス 即死


ルベル フェアリークイーンLv37→Lv38(↑1)

 器用値 22

 敏捷値 86

 知力値 86

 筋力値 22(↑1)

 生命力 22

 精神力 87(↑1)

 スキル

 飛翔 浮揚 堅守 夜目 空中機動 瞑想 魔力遮断

 魔力察知 魔力回収 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]

 時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性

 水属性 氷属性 雷属性 塵属性 溶属性 灼属性

 耐即死 耐石化 耐混乱 耐魅了 共鳴 精霊召喚


ジンバル シュバルツレーヴェLv37→Lv38(↑1)

 器用値 54(↑1)

 敏捷値 89(↑1)

 知力値 33

 筋力値 62

 生命力 62

 精神力 33

 スキル

 噛付き 引裂き 激高 回避 疾駆 忍び足

 跳躍 危険察知 夜目 遠目 隠蔽 追跡 監視

 気配遮断 暗殺術 物理抵抗[小] 自己回復[小]

 魔法抵抗[小] MP回復増加[微] 強襲 闇属性

 火属性 土属性 溶属性 麻痺 毒 毒耐性


召魔の森 ポータルガード

黒曜、ジェリコ、クーチュリエ、獅子吼、ストランド、極夜、モジュラス

雷文、清姫、ロジット、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、虎斑

蝶丸、網代、スパーク、クラック、オーロ、プラータ

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