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《フレンド登録者からメッセージがあります》
ログインしました。
時刻は午前4時50分。
今日はちょっと早かったかな?
メッセージはサキさんからです。
内容はオレが昨夜出したメッセージに対するもので、特に緊急性は無いみたいだ。
オレには別の事が気になっている。
N1E12王城に浮き島を落とす、となればE12マップにも影響があるかもしれない。
そもそも、N2E12マップの護国谷だって怪しいものだ。
その辺りは大丈夫なのかね?
何にせよ、朝練には参加だ。
E12マップの周辺にいる魔物の掃討を進めてみましょう。
ついでに王城内部に侵入出来ないか、試してみてもいい。
いや、その前に。
あの筋肉バカの居場所はどこなんだ?
そろそろ戦ってぶん殴ってやりたいのだが。
出て来ないならこっちから出向いてやってもいいんですよ?
どうにかして逢える方策は無いものだろうか?
困った事だ。
では。
早速移動を、としたい所だが。
少しやっておきたい事がある。
呪符を少し、作っておこう。
使い慣れておくには数をこなすしかないのだが。
幸運にも昨日まで、リミッターカットにブーステッドパワーまで重ねて使う機会は殆ど無い。
いや。
使わないと勝てない。
そう思わせる敵が要るのだ。
運営が悪い。
そう、運営が全部悪い!
まあそれは置くとして。
食事は久重に頼もう。
オレは食堂でゆっくり、呪符の作成を進めるとしましょう。
備えは常にしておこう。
それも覚えているうちに、です。
オレの場合、色々と抜けているからな。
心配だ。
本当に、心配だ。
《これまでの行動経験で【錬金術】がレベルアップしました!》
呪符はいつもの6種をストックしているのだが。
もう少し作る種類を増やそうか?
ゲルタ婆様が作成した呪符は使わずにまだ手元にある。
プラズマ・ブラストの札だ。
その品質は品質B+と高い。
試しに1枚だけ、プラズマ・ブラストの札を作成してみた。
結果は?
全部品質D-です。
正直、凹むわ!
以前に作成したのと変わってないって!
そして久重が作ってくれた和の朝定食が目の前に。
うーむ。
だし巻き卵を堪能しながら、悩む。
今日は朝練はいいとして。
昨夜、地下側マップの中継ポータル4箇所目は解放し終えている。
再びd1マップにも行きたい。
行きたいけど【英霊召喚】の保険無しで突っ込むのはどうかと思う。
より酷い戦闘になるかもしれない。
地蔵菩薩様を信じるなら、平穏無事になるかもしれない。
どちらかと言えばその方が困るけど。
まあ予定は未定だ。
少なくとも、今日の夕方まではスワニーの村の周辺で狩りだな。
獲物に不足するようであれば、王城周辺の索敵を行うとしよう。
それでも獲物が見付からなかったら?
王城に突っ込んで文句でも言いに行こうかね?
まあアレだ。
もうノリで行動していいんじゃないかな?
そう思います。
朝食は摂り終えた。
新装備の確認も一通り終えている。
存分に狩りを楽しむとしよう。
まずは空中戦からだな。
布陣は?
ナインテイル、ヘザー、蒼月、キュアノス、パンタナールだ。
突撃要員はオレと蒼月、それにヘザーになる。
むしろ王城周辺の空中戦では支援が手厚い方がいい。
苦戦、それに大苦戦を期待出来る相手は限られる。
狙い目はアラバスタードラゴンにニュートドラゴン。
キムクイガーディアン・スレイブ。
そして魔人であるのだが。
狩り場は結構、広範囲になる。
E12マップのエリアポータル、スワニーの村周辺は競争率が高いだろう。
それでもスワニーの村に行ってみよう。
何か新しい情報は無いかな?
「あら、来たわね」
「ども」
「サキが作った防具だけど、中々似合ってるわよ?」
「そうですかね?」
フィーナさんは似合う、と仰いますが。
この防具、結構剣呑な代物なんですけど。
それで地味に助かっていたりもします。
「食事は?」
「済ませて来ましたので。ところで調子はどうです?」
「正直、手強いわね」
ふむ。
そうですかどそうですか。
強敵がいる、というのはそれだけで素晴らしい!
「それと浮き島の残骸の周辺だけど」
「何かあったんですか?」
「何も無いのよ。むしろ残骸周辺では魔物が出現しなくなってるけど」
「へえ」
そう言えば何かを放置していたような。
そうそう、魔神の持ってた杖だ。
いや、棍棒だ。
あんな呪われたアイテムだが、瓦礫の中に埋もれているのだろうか。
そのまま朽ちてくれたら有難い。
「では、私も少し狩りを進めてみます」
「少し?」
「ええ、少しだけ」
「少しだけ、ね」
何だろう。
含み笑いをされてしまった。
呆れているのかな?
それにしてもスワニーの村内部は生産職とNPCだらけだ。
攻略組は暗いうちからユニオンを組んで狩りを始めていると聞く。
出遅れているのは確実だ。
何、今から挽回しに向かおう。
まだまだ遅くは無い。
攻略組が狩るのを諦めるような連中が残ってくれている、と思う。
狙ってみたい。
でも当面の問題もある。
ミオ!
お前さん、ナインテイルとパンタナールを餌付けするのも程々にな!
「ピーッ!ピーッ!」
「キューッ!」
ナインテイルとパンタナールが抗議の鳴き声を上げているけど、ここは心を鬼にして移動だ。
ダメダメ!
蒼月を見なさい。
その辺に生えている草で十分に満足しているぞ?
まあアレだ。
今日はナインテイルもパンタナールもいい活躍をして欲しいものです。
《只今の戦闘勝利で【馬上槍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘザー』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
今日の天候は晴れ。
しかもちょっと暑い!
自然と高度を上げてしまっているオレがいる。
そしてアラバスタードラゴンにニュートドラゴンを相手に真っ当な空中戦になっていた。
カーズド・シャドウが使えないのだから仕方ない。
敢えて眼下に広がる地上にいるプレイヤーの姿を見ないようにしている。
見たら介入したくなるのだ。
邪魔しちゃいけません。
いけないのだ!
ヘザーのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
ヘザー オーディンガードLv32→Lv33(↑1)
器用値 36
敏捷値 67(↑1)
知力値 67(↑1)
筋力値 36
生命力 36
精神力 66
スキル
剣 馬上槍 弓 小盾 受け 飛翔 心眼 降神
霊能 浮揚 空中機動 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 氷属性 耐麻痺
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『パンタナール』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に2ポイントを加算して下さい》
おっと。
パンタナールが早々にレベルアップしてしまったか。
ならば仕方ない。
パンタナールは帰還だな。
確かに狩りは重要だ。
でも戦力の底上げも重要なのだ。
次はラルゴを鍛えよう。
ドラゴン組もレベルを揃える方向で。
ラルゴは空中戦よりも海中戦で使いたい所だけどね。
大丈夫だ。
ゆっくり、流れるままに狩りをしたらいいのです。
パンタナールのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう2点のステータスアップは器用値と生命力を指定しましょう。
パンタナール ノーブルドラゴンLv8→Lv9(↑1)
器用値 49(↑1)
敏捷値 49(↑1)
知力値 50
筋力値 48
生命力 49(↑1)
精神力 50
スキル
噛付き 引裂き 飛翔 回避 堅守 跳躍 疾駆
夜目 水棲 自己回復[小] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中]
MP回復増加[小] 捕食吸収 ブレス 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
毒耐性 耐即死
「キューーーーーーーーッ!?」
先にヘザーを帰還させました。
そしてパンタナールを問答無用で帰還させる。
そのパンタナールの頭上にいたナインテイルが落下したようだ。
何だか変な鳴き声が聞こえたようだが。
気のせいだろう。
それに今いるのは地上であり、落ちても大したダメージになるまい。
ナインテイルがすっ飛んで来た。
オレの両肩に前脚を乗っけて鼻先で後頭部を小突いているらしい。
おいおい。
装備は新調してあるから効かないぞ?
油断しているお前が悪い。
「ピピッ!ピピッ!」
おいおい。
甘えるにしても程々に、な?
お前さんだけを優遇して甘やかす訳にはいかないのだ。
分かって下さい。
言祝とラルゴを召喚する。
言祝はまあいい。
ラルゴは空中で召喚するのが怖い奴だ。
今も召喚したのはいいけど、腹を上にして寝転がっている。
おい、出番だぞ!
「キュッ!?」
「フゴ?」
ナインテイルが寝ているラルゴを起こしている。
お前、どこまでも自前で飛ばずに便乗するつもりなのか!
徹底しているな。
まあ、いい。
これまでの所、連携面で遅滞があった事は無い。
大規模な幻影とも言える陽炎を生じさせるその能力は貴重なのだ。
今日はまだ使ってないけど。
火力も高いし壁も適宜使い分けるし無駄が無い。
もう少し、便乗させてやろう。
では、狩りの続きだ。
それにしても、王城に近寄り過ぎかな?
まあいいか。
近寄ったついでに王城を中心に大きく旋回しよう。
挑発、とも言うけど。
今日は魔人との遭遇も結構ある。
討ち減らしておくべきだろう。
《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『蒼月』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
東に遠く、王城が見えている。
蒼月の目を借りて、ですけどね。
こうして見ていると近いんだが。
ああ、どうしよう?
【英霊召喚】の保険は無いのに行ってみたくなる。
どうしようもないな、オレって。
だって仕方ないんだ。
そこに獲物がいるのがいけないのです。
アラバスタードラゴンも群れているのが見えている。
あの数は同時に相手は出来ないけど、内部に潜入ならどうにか出来そうに思えてしまう。
ああ、どうしよう?
潜入している時に師匠が浮き島を落とす事も有り得るんだけど。
そうだ、このまま旋回しつつ、護国谷にも寄ってみよう。
浮き島の様子は確認すべきだろう。
蒼月のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
蒼月 麒麟Lv33→Lv34(↑1)
器用値 43(↑1)
敏捷値 83(↑1)
知力値 48
筋力値 42
生命力 42
精神力 42
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 強襲 天啓 空中機動 霊能 霊撃
騎乗者回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[小] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『キュアノス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
キュアノスのMPバーはまだ余裕がある。
精霊変化はアラバスタードラゴンを相手にした時にしか使わせていない。
もう少し、粘らせてもいいけどね。
戦力の底上げの為だ。
ここは蒼月共々、交代させよう。
キュアノスのステータス値で既に上昇しているのは精神力だ。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
キュアノス ホーライLv31→Lv32(↑1)
器用値 26
敏捷値 77
知力値 77(↑1)
筋力値 27
生命力 27
精神力 78(↑1)
スキル
飛翔 浮揚 回避 水棲 夜目 変化 同化 魔力察知
物理攻撃透過[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 木属性 氷属性 魅了 耐沈黙 耐即死
精霊変化
では蒼月とキュアノスは帰還だ。
折威とアリョーシャを召喚しました。
得物も断鋼鳥のデスサイズに変更しよう。
時刻はまだ午前10時30分。
N2E12マップ側へ回り込みながら狩りを続けよう。
今日は天気がいい。
魔物を捕捉するのも容易いようだ。
たまにだけど、地上戦力も狩れている。
キムクイガーディアン・スレイブはまだ見掛けてませんけど。
地上戦もいいかな?
アラバスタードラゴンとの遭遇が減るようだったらそれもいい。
そうだな。
そうしましょう。
《只今の戦闘勝利で【呪文融合】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『言祝』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
アラバスタードラゴン、どこ?
N2E12マップ側は護国谷がある。
良く考えたらアラバスタードラゴンも簡単に飛んで来れる環境じゃない。
その代わりと言ってはアレだが、亀がいた。
キムクイガーディアン・スレイブです。
その頭上に魔人がいなかったからか、結界は無く姿も消していなかった。
あんなのもいたのか。
護国谷にいるドラゴン達ならば簡単に狩れそうなものなんだが。
たまたま姿を現していた所であったのかも?
追従する魔人にサンタがいたので、つい火力が上がってしまったのは否めない。
得物が断鋼鳥のデスサイズだったのもいけなかった。
問答無用で皆殺しに!
そうでなければいけない。
サンタ?
そんなものはいない。
世の中に存在してはいけないのだ。
言祝のステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
言祝 アークデーモンLv32→Lv33(↑1)
器用値 31
敏捷値 74
知力値 74(↑1)
筋力値 31
生命力 31
精神力 73(↑1)
スキル
刺突剣 槌 小盾 爪撃 飛翔 浮揚 回避 呪詛
堕天 反響定位 空中機動 魔力遮断 自己回復[小]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 変化
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 塵属性 氷属性 呪眼 耐即死 耐魅了
しかし少し困った。
ここ、N2E12マップの地形は基本的に森だ。
巨躯となる亀はどうにか狩れたが、森に潜む他の魔物を狩るのは空中からだと厳しい。
布陣を大幅に変更、地上戦にすべきかな?
いや初志貫徹で。
王城の周囲をもう少し巡ってみよう。
言祝はここで帰還だ。
ナインテイルもここで帰還させておこう。
召喚するのはスパッタとイグニスです。
移動速度はラルゴがいるから上がらないけど、探索範囲は広くなる。
今日は天気がいいのだ。
アラバスタードラゴンの動向も捉え易くなるだろう。
早速だがスパッタの目をシンクロセンスで借りてみる。
北方面に浮き島が見えていた。
しかも2つ、ちゃんとある。
片方が翡翠竜の拠点、もう片方が王城に落とす事を企図している浮き島だ。
まだ王城方面に移動する様子はない。
そうだな。
王城を何周かしたら護国谷に行こうかね?
しかし今日は本当にいい天気だ!
景色もいい。
狩りをせずにこのまま風景を堪能したくもある。
魔物の存在がそれを許してくれそうに無い。
そして魔人も、です。
ああ、サンタは別枠だ。
その存在を見逃す訳にはいかない。
抹消せねば!
《只今の戦闘勝利で【ポールウェポン】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『折威』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
眼下に落ちて行くニュートドラゴンはいいとして。
今の魔人達の中にパントマイムメンターがいた。
相変わらず気色悪い!
あの変態魔人も存在を抹消すべきだ。
折威のステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
折威 アークデーモンLv32→Lv33(↑1)
器用値 30(↑1)
敏捷値 73
知力値 73
筋力値 29
生命力 29
精神力 74(↑1)
スキル
杖 弓 爪撃 飛翔 浮揚 回避 呪詛 堕天 反響定位
空中機動 魔力遮断 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大]
自己回復[中] MP回復増加[大] 変化 夜目 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
雷属性 木属性 溶属性 灼属性 魅了 耐魅了
『助力を感謝する、小さき者よ』
「いえ。これも師匠の言い付けのうちですので」
嘘だ。
助力?
そんなつもりはない。
オレの左翼側にはブラックドラゴンが並んで飛んでいる。
眼下にある魔竜の死体の処理をフォレストドラゴンとブルードラゴンが進めている。
相変わらず3種3頭で編隊を組んで掃討をしているようだ。
本当はオレも戦闘に介入するつもりは無かったんだが。
アラバスタードラゴン2頭にニュートドラゴン5頭だけなら任せていただろう。
トナカイに牽かせたソリがいた時点で冷静でいられませんでした。
サンタは死ね。
『我等は谷に戻るが、汝はどうする?』
「このまま狩りを続けます」
『ふむ。汝であればそう心配も無かろうがな』
「地上にも魔人の戦力が侵入してたみたいですが」
『然り。我等が眷族も駆逐に回っているがな。夜のうちにいつの間にか来ておる』
「大丈夫なので?」
『谷には近付けさせてはおらぬさ』
ブラックドラゴンが笑う。
確かに笑っている。
牙を剥き出しにしたその様子はやはりドラゴンだ。
肉食獣のような雰囲気がある。
『では息災でな』
「はい」
魔竜の死体にあった邪結晶を砕き終えたのだろう。
フォレストドラゴンとブルードラゴンがこっちに向かって来ている。
ブラックドラゴンと編隊を組み直すと北方向へと飛び去って行く。
何度か見ている風景ではあるけど、やはり圧倒される。
見事だ!
(シンクロセンス!)
スパッタの目を借りて北方面を見てみる。
どうもドラゴン達の編隊らしき影が幾つもあるようだ。
護国谷の防備は万全といった所だろう。
願わくば、アラバスタードラゴンを減らさないで欲しいけどね。
オレの獲物が明らかに減っていると思うのです。
時刻は?
正午になってしまっている。
昼食を済ませておかないといけないな。
どこか適当な場所に着陸してインスタント・ポータルを使おう。
まだ王城周辺で狩りを続けたいのだ。
いや、この場合は挑発であるかもしれないな。
森の隙間に小川があった。
折威とラルゴを帰還させつつ着陸、インスタント・ポータルを展開した。
召喚するのはナイアスと鞍馬だ。
普段通りのペースで食事を待つ間は対戦で過ごそう。
格闘戦成分は常に補給しておかないといけません。
どうもサンタがいると瞬間湯沸器みたいに頭に血が上ってしまう。
それを解消する為にも、格闘戦だ!
森の中でも構わない。
それもまたアリだと思うのでした。
鞍馬との対戦を終え、ナイアスの作ったおにぎりを頬張っていたんだが。
どうもいけない。
グリフォンロードに騎乗する魔人が頭上を通過したのが見えた。
そうそう。
魔人のうち呪禁導師であればインスタント・ポータルを無効化するんじゃなかったかな?
おいおい!
ゆっくり食事を摂らせろって。
まだ食い終わっていないし、片付けもあるんだが。
だが、魔人もまた容赦無いみたいです。
インスタント・ポータルが解除されたみたいだ。
森の中、魔人達の姿は見えない。
オレの右肩にスパッタがいる。
お前にはナイアスの護衛を頼もう。
ナイアスを指し示す。
それだけでオレの意図を察したようで、スパッタがナイアスの肩に飛び移る。
イグニスは?
既に樹上で身を潜めているようだ。
スパッタにせよイグニスにせよ、森の中を飛び回るのは得意ではない。
速度があり過ぎるのだ。
アリョーシャも森の中で自在に飛び回れない。
翼を畳んだまま戦闘は可能だが地の利はない。
交代させる余裕はあるかな?
(センス・マジック!)
魔力を備える何かが迫っている。
しかも3方向からだ。
恐らくは魔人。
その数も3名だろう。
騎乗馬となっているグリフォンかグリフォンロード、ヒッポグリフもいるようだ。
【識別】は出来てないから明確ではないが、分かる。
そしてそれだけで十分だ。
襲われるってのもいいな。
でも死ね。
こっちは食事を邪魔されて怒ってますよ?
鞍馬を見る。
手には既に金剛杵を持っており臨戦態勢だ。
でもここは森の中、鞍馬の体躯で奇襲を仕掛けるのは少々難がある。
お前はナイアスとアリョーシャのガードを頼む。
魔人連中はオレが片付けてやる!
(メイズ・フォレスト!)
森の中を迷宮と化した筈だ。
場所が場所だけに有効に働いてくれるだろう。
(フォレスト・ウォーク!)
さて、ここからは反撃だ。
魔人め。
食い物の恨みは大きい事を思い知るがいい!
オレの腕の中でフォーチュンテラーはもう息絶えていた。
クレヤボヤンスと併用して捕捉、ショート・ジャンプで奇襲。
その繰り返しで全滅出来た。
メイズ・フォレストも使ってあったからもうね、アッサリ全滅させてしまった。
魔人の編成はフォーチュンテラー、呪禁導師、デモンズクラウンだったか。
全部美味しく頂きました!
騎乗馬となるグリフォンは主に鞍馬が仕留めてしまっている。
護衛?
その護衛される立場のナイアスが槍でグリフォンを攻撃してたりする。
当然のようにスパッタもイグニスも、アリョーシャも戦闘に参加してしまっていた。
まあ今更かな?
全く、魔人め。
食事中を襲うとか、余計な事をするからだ。
しかも経験値的にはまるで美味しくなかった。
ニュートドラゴンかアラバスタードラゴンを連れて来てくれたらいいのに。
不足だって!
食事はどうしよう?
まだおにぎりが残っている。
再度インスタント・ポータルを使ってもまた無効化されるかと思うと使う気になれない。
片付けを進めてしまおう。
おにぎりは食べながらでいい。
おにぎりを頬張りながら片付けを済ませたら狩りを再開だ。
ナイアスと鞍馬は帰還させよう。
ラルゴを戻してビアンカを召喚。
さて、夕方までもう少し、狩り進めておこう。
今日はどうやら魔人との遭遇が多い。
討ち減らしておくべきだろう。
オレの肩にいたスパッタがオレの兜を小突く。
足元にいたイグニスも体を寄せて身を屈めて警戒する姿勢を見せていた。
その目付きは変わらず険しい。
ラルゴだけがマイペースのようだが。
デモンズクラウン ???
魔人 ???
??? ???
フォーチュンテラー ???
魔人 ???
??? ???
呪禁導師 ???
魔人 ???
??? ???
出現したのは魔人。
だが様子がおかしい。
いや、こいつ等ってつい先刻、オレが屠った奴等じゃないのか?
その死体は既に消えてしまった筈だが。
目の前にいる魔人だが、体に力が入っていない印象がある。
まるで幽鬼だ。
『不遜なる者に告げる』
『これは警告、かな?』
『そして福音であるやも知れないわね』
何だ?
名前持ち以外の魔人って喋ったか?
それにセンス・マジックで捉えた魔人共の様子がおかしい。
こんなに高い魔力を備えているような連中じゃない筈なのだが。
いや。
魔人達の目の色が変化する。
不気味な黄金色にだ。
あの魔神達と同じ瞳の色。
これって、もしかして魔神が何かしているのか?
デモンズクラウンの姿は今やオレの見知っている魔神に変化していた。
あのローブ姿の老人。
どういう仕掛けであるのか、疑念はあったが体が先に動いていた。
「チェァ!」
左脚で放った前蹴りが魔神の腹に直撃。
感触は完璧。
左脚で着地したら続けて距離を詰めて頭突き。
これも直撃!
感触も確かにあった。
どうやら幻影では無さそうだ。
『話を聞く気はないようだが』
『どうしようもないわね』
『誰かに似てるよねえ』
老人姿の魔神はそのまま平気な様子で佇んでいる。
しして気が付いた。
赤いマーカーのHPバーがまるで減っていない、だと?
フォーチュンテラーが老齢の魔神の横に寄り添うように立つ。
その姿も変化していた。
あの妙齢の女性の魔神。
続けて呪禁導師の姿も変化している。
こっちは未見の奴だ。
ボサボサの頭髪で背は高く、ヘラヘラとした軽薄な笑いを浮かべた若い男。
平服姿で手には何も持っていない。
いや、全ての指に指輪。
それに耳には幾つものリング状のピアスがある。
鼻にも唇にも瞼にまでもリング状のピアス。
ルーズリーフか、と突っ込みたくなる。
やはりその瞳は黄金色に光っていた。
『確かに、似ておるな』
『このような者を魔神に?』
『魔神を屠りし者は魔神となる資格を有する。それが定めである』
「知るかよ」
((((エナジードレイン!))))
((((ディメンション・ソード!))))
(((パルスレーザー・バースト!)))
(((フォースド・ドライング!)))
(((ディクレイ・ヒート!)))
(ミラーリング!)
老齢の魔神の額を鷲掴みにする。
そして接触型の呪文の詰め合わせを喰らわせたのだが。
マーカーに変化はない。
どういう仕掛けだ?
『話になりませんな』
『人から手札を増やす事はないのでは?私、この者は気に入らないわ』
『何故かな?』
『冴えないもの』
余計なお世話だ!
確かにオレは冴えない男だろう。
ハゲじゃないだけマシだろうが!
『君ねえ、無駄だって。ここにいるのは本体じゃないんだし』
「そうかい」
ヘラヘラと笑っている魔神の喉元に手刀を叩き込んで胸元にも肘を撃ち込んだ。
だが、ダメだ。
手応えは確かにある。
でも通じていない、だと?
『魔神に迎えるには値せぬようであるが、どうする?』
『放置、でいいんじゃないかしら?』
『賛成!』
勝手を言う連中だ。
正直、腹が立つ!
無駄でもいい。
もう少し殴ってやる!
「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」
今更だけど武技を使って攻勢に出る。
召喚モンスター達も動き出す。
ラルゴがブレスを吐くかと思った、次の瞬間。
魔神達が凍り付いたように動きを止める。
いや、召喚モンスター達もだ!
そしてオレも動けなくなってしまっていた。
何だ?
何かの攻撃、なのか?
周囲の時間そのものが凍り付いたような有様だが。
その中に何か、動く存在がいる。
魔神達とは別の人影。
表情は?
無い。
その姿は真っ黒なマネキン人形。
マーカーはある。
但し、マーカーまで黒い!
これは一体、何だ?
??? ???
運営アバター ??? ???
??? ???
運営アバター?
何それ。
かなり変なのが出てきたぞ!
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv115
職業 サモンメンターLv4(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 37
セットスキル
小剣Lv85 剣Lv87 両手剣Lv86 両手槍Lv90 馬上槍Lv93(↑1)
棍棒Lv86 重棍Lv86 小刀Lv85 刀Lv87 大刀Lv86
刺突剣Lv86 捕縄術Lv92 投槍Lv93 ポールウェポンLv92(↑1)
杖Lv98 打撃Lv104 蹴りLv105 関節技Lv105
投げ技Lv104 回避Lv113 受けLv113
召喚魔法Lv115 時空魔法Lv102 封印術Lv101
光魔法Lv98 風魔法Lv98 土魔法Lv98 水魔法Lv98
火魔法Lv98 闇魔法Lv98 氷魔法Lv98 雷魔法Lv98
木魔法Lv98 塵魔法Lv98 溶魔法Lv98 灼魔法Lv98
英霊召喚Lv6 禁呪Lv100
錬金術Lv86(↑1)薬師Lv17 ガラス工Lv24 木工Lv48
連携Lv95 鑑定Lv84 識別Lv95 看破Lv81 耐寒Lv80e
掴みLv80e 馬術Lv95 精密操作Lv80e ロープワークLv92
跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv80e 登攀Lv60e
平衡Lv96
二刀流Lv88 解体Lv85 水泳Lv46 潜水Lv77
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv80 隠蔽Lv83
気配察知Lv83 気配遮断Lv83 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv90(↑1)
魔法効果拡大Lv88 魔法範囲拡大Lv88
呪文融合Lv89(↑1)
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e
獣魔化Lv15
装備
金剛杵×12 降魔秘剣×9 金剛秘剣×3
天羽々斬×7
倶利伽羅剣×4 迦楼羅剣×7 布都御魂×12
胎蔵秘刀×1 火焔光輪刀×4 修羅刀×3
羅喉刀×10
護霊樹の杖×1 神樹石の杖+×1 裁きの杖×1
如意輪錫杖×8 神樹石のトンファー+×2
双角猛蛇神の投槍+×2 亜氷雪竜の投槍+×2
双角猛蛇神の長槍+×1
亜氷飛竜の騎士槍+×1 双角猛蛇神の騎士槍+×1
亜氷飛竜のパイク+×1 天沼矛×9
腐竜王のメイス+×1
転生獅子のレイピア+×1 亜氷飛竜のエストック+×1
断鋼鳥の小刀+×1 断鋼鳥の刀+×1
断鋼鳥の斬馬刀+×1 断鋼鳥のコラ+×1
断鋼鳥のククリ刀+×4 断鋼鳥のデスサイズ+×1
呪魔蛇の小剣+×1 腐竜王の双杵+×1
妙見秘鎚×9 腐竜王の戟+×1 星天弓×12
天魔の琵琶×5
怒りのツルハシ+×2 ミスリル銀の首飾り+×1
従魔蠍の隠し爪×2 雪豹のバグナグ×2
斧頭武竜の革鎧ほか
呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 風天羂索×3
蘇芳羂索×3 グレイプニル×1
斧頭武竜のベルト 背負袋 アイテムボックス
召喚モンスター
ヘザー オーディンガードLv32→Lv33(↑1)
器用値 36
敏捷値 67(↑1)
知力値 67(↑1)
筋力値 36
生命力 36
精神力 66
スキル
剣 馬上槍 弓 小盾 受け 飛翔 心眼 降神
霊能 浮揚 空中機動 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 氷属性 耐麻痺
言祝 アークデーモンLv32→Lv33(↑1)
器用値 31
敏捷値 74
知力値 74(↑1)
筋力値 31
生命力 31
精神力 73(↑1)
スキル
刺突剣 槌 小盾 爪撃 飛翔 浮揚 回避 呪詛
堕天 反響定位 空中機動 魔力遮断 自己回復[小]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 変化
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 塵属性 氷属性 呪眼 耐即死 耐魅了
蒼月 麒麟Lv33→Lv34(↑1)
器用値 43(↑1)
敏捷値 83(↑1)
知力値 48
筋力値 42
生命力 42
精神力 42
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 強襲 天啓 空中機動 霊能 霊撃
騎乗者回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[小] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性
折威 アークデーモンLv32→Lv33(↑1)
器用値 30(↑1)
敏捷値 73
知力値 73
筋力値 29
生命力 29
精神力 74(↑1)
スキル
杖 弓 爪撃 飛翔 浮揚 回避 呪詛 堕天 反響定位
空中機動 魔力遮断 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大]
自己回復[中] MP回復増加[大] 変化 夜目 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
雷属性 木属性 溶属性 灼属性 魅了 耐魅了
キュアノス ホーライLv31→Lv32(↑1)
器用値 26
敏捷値 77
知力値 77(↑1)
筋力値 27
生命力 27
精神力 78(↑1)
スキル
飛翔 浮揚 回避 水棲 夜目 変化 同化 魔力察知
物理攻撃透過[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 木属性 氷属性 魅了 耐沈黙 耐即死
精霊変化
パンタナール ノーブルドラゴンLv8→Lv9(↑1)
器用値 49(↑1)
敏捷値 49(↑1)
知力値 50
筋力値 48
生命力 49(↑1)
精神力 50
スキル
噛付き 引裂き 飛翔 回避 堅守 跳躍 疾駆
夜目 水棲 自己回復[小] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中]
MP回復増加[小] 捕食吸収 ブレス 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
毒耐性 耐即死
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、クーチュリエ、獅子吼、極夜、モジュラス、雷文、清姫
スコーチ、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、ルベル、ノワール
虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック




