749
((フラッシュオーバー!))
(((ライトニング・ブラスト!)))
((パラレル・シムーン!))
((プリズムライト!))
((ミーティア・ストリーム!))
((アシッド・レイン!))
((ヘイルストーム!))
((スウォーム!))
(ミラーリング!)
桟敷席から跳躍しつつ眼下の観客席に喰らわせる。
舞台上も例外じゃない。
歌劇場は広いけど広過ぎはしない。
全体攻撃呪文の有効範囲の方がより広いのだ。
(ショート・ジャンプ!)
舞台上の魔神の背後に跳ぶ。
手にしているのはグレイプニル。
スウォームにより発生した虫を振り払おうとしている魔神だが。
その影の中から何かが出現して来ている!
バンパイアデューク ???
魔物 アンデッド 討伐対象 アクティブ
??? ???
バンパイアダッチェス ???
魔物 アンデッド 討伐対象 アクティブ
??? ???
お前も影の中に潜ませていたのか!
でもこっちもだよ!
オレの影からもテロメアとヘイフリック、それにモスリンが飛び出している。
そして目の前のバンパイアデュークとバンパイアダッチェスが急に弾け跳んだ。
いや、転んだ?
その首が奇妙な方向に曲がる。
見えない何かが絡み付いているのだろう。
恐らくだが待宵とキレートだ。
ナイスアシスト!
だが。
一瞬、気を取られたのがいけなかったか?
振り向いた魔神と正対する。
杖を構える姿は様になっていた。
梱包?
それとも殴るか?
【呪文融合】で攻撃?
呪文は使えない筈。
今は悩んでいる場合じゃない!
((ダウンバースト!))
((キャタラクト!))
((グラビティ・プリズン!))
((ホーリー・プリズン!))
((ダーク・プリズン!))
((カーズド・ワーム!))
((ドラウト・ゾーン!))
(ブラックベルト・ラッピング!)
(レインボー・チェイン!)
(アイアン・メイデン!)
(ミラーリング!)
右手にいた魔人、ザンニを分断。
そして目の前にいる魔神に蹴りを放つ。
次は梱包だ。
この魔神は梱包した後でじっくり、相手をしてやるとしよう。
『カッ!』
「!?」
オレは色々と間違えていたらしい。
杖を持つ小柄な姿に惑わされてしまったか?
目の前の魔神だが、杖を殴打武器にしている!
良く見たら杖には宝石類が嵌められている様子がない。
風を切る音は凄まじく、風圧がとんでもない事になっている。
一撃だけ掠ったけど体の芯に響くような衝撃。
そしてオレが放っている打撃と蹴りも手応えが凄まじい。
重い!
この感触、久し振りだ。
最初に遭遇した禍神を思い出す。
そしてこの魔神の正体が読めた。
こいつ、ドワーフだ!
「シャッ!」
体重が乗った、完璧な肘撃ちが魔神の頬に直撃。
手応えは確かなものだ。
口元にあったスカーフが外れ、魔神の表情が顕になる。
だが。
ドワーフであれば程度の差があるものの立派な髭がある筈。
それが無い。
いや、骨が剥き出しだ!
顔の半分がスケルトンのようになってやがる!
魔神の黄金の瞳に感情が浮かぶ。
狼狽。
そして怒りだ!
『貴様!見たな!』
「見たよ。よく似合ってる」
『ただでは死なせはせん!生きている事を後悔させてやる!』
「そうかい」
杖の先端が大上段から襲って来た。
攻撃がより大振りになっている?
それは恐るべき威力を発揮するだろう。
同時に隙を衝き易くなる事も意味する。
これって好機?
前に進んで膝を合わせる。
まともに直撃したのに倒れてくれません。
しかも魔神のHPバーは未だに9割をキープしている。
あの筋肉バカに匹敵するタフネスか?
いや、スピードでは劣るかもだが、こっちの方が頑強そうだぞ?
続けて耳の裏に肘撃ち。
やはり倒れてくれない。
そして重い!
それに戦っていて違和感が凄い。
体格の差だ。
オレの方が背は高い。
でも魔神の方が明らかに重い。
重心の低さが全ての攻撃を相殺しているかのように思える。
でもね。
どれ程の重さであろうが投げられる筈。
支点、力点、作用点だ。
物理法則は通じる、と思う。
いや、通じないようでは泣くぞ?
「ヌンッ!」
『ケッ!』
放った蹴り足を着地すると、そのまま上に跳ね上げた。
僅かに頭を抑えて体勢を崩しに行く。
かなり変形だが内股。
でも転んでくれない。
そのまま魔神の右足を刈る。
小内刈りだがやはり倒れない。
体を反転して左肘を鼻頭に撃ち込む。
まだダメだ。
今度は禿頭に頭突き。
角度があったしいい感じで直撃!
でも魔神は怯まない。
ああ、なんて事だ。
こいつも筋肉バカと同じく、このまま格闘戦で戦い続けたくなる!
クソッ!
名前持ちの魔人がまだいる。
この状況では早々に梱包するか、仕留めてしまわないとこっちが危ない!
両手で魔神の頭を掴む。
許してくれ。
1対1であればこのまま格闘戦で挑むんだけどな。
状況が状況なのです。
((((エナジードレイン!))))
(((ディソルーション!)))
(((ディメンション・ソード!)))
(((パルスレーザー・バースト!)))
(((ディクレイ・ヒート!)))
(ミラーリング!)
接触型呪文の詰め合わせを喰らうがいい。
だが少し待て。
舞台の上には邪魔な魔人が多過ぎる!
少し整理してからの方がいい。
テロメアもヘイフリックもかなり大変そうだぞ?
(オフェンス・フォール!)
(ディフェンス・フォール!)
(スロウ!)
(ディレイ!)
(パラライズ!)
(グラビティ・プリズン!)
(ホーリー・プリズン!)
(ブラックベルト・ラッピング!)
(レインボー・チェイン!)
(コラプト!)
(オートクレーブ!)
(レゾナンス!)
(スウォーム!)
(カーズド・ワーム!)
(ペトリファクション!)
(ヘルズ・フレイム!)
(アイアン・メイデン!)
(ミラーリング!)
魔神を分断する。
どれ程の時間を稼げるかは分からないけど少し待て。
いや。
目の前で鉄の棺桶が破壊され、魔神が襲い掛かってきた!
『貴様ァァァァァァァァッーーーーー!』
「!?」
杖の先端はどうにか避けたど、もうね。
どんだけ口元にトラウマがあるのよ?
禿頭の方が恥ずかしいと思うんだが。
「ところで髭はどうした?」
『それを言うかぁぁぁぁぁぁぁっ!』
何故だろう。
その声には悲しみが満ちているように思えます。
気のせい?
まあいい。
全体攻撃呪文の詰め合わせを周囲に放ちながら戦おう。
観客席にいた魔人達はかなり片付いている。
舞台上の名前持ちの魔人はまだまだ健在だが、テロメア達が奮戦している。
大丈夫、凌げる。
この魔神を相手に格闘戦を挑むような真似をしなければどうにかなる。
出来ればグレイプニルで梱包出来ればいいんだが。
その隙はあるかな?
どうもそんな余裕は無さそうな雰囲気です。
「昔はきっと立派な髭があったんだな?」
『貴様ぁぁぁぁぁぁぁっ!』
挑発だ。
そして挑発されて簡単に激昂する魔神。
いや、これってどうなのよ?
何だか同情したくなってしまう。
でも躊躇してはいけない。
舞台上の魔人も召喚モンスター達に任せてしまおう。
オレは目の前の魔神を仕留める事に集中したい。
目の前の魔神とは今日が初対面だ。
何の因縁も無い。
でも死ね。
魔神、というだけで屠られる対象なのだ。
そして1対1で出会えなかった事が悔やまれる。
惜しい。
攻撃呪文抜きで戦ってみたい相手なのは間違いないのに!
《只今の戦闘勝利で【小剣】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【剣】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【蹴り】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【関節技】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【回避】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【受け】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【召喚魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【光魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【平衡】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【獣魔化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》
《只今の戦闘勝利で種族レベルがアップしました!任意のステータス値2つに1ポイントを加算して下さい》
おお?
結構、いい感じでスキルのレベルアップが続いたみたいだ。
魔神の最後はと言えば、金剛杵を耳に押し当てて刃を展開して終了になった。
割とアッサリ、勝てたように思えたけどね。
それまでが大変だったよ!
結局最後までパワーと重さで魔神に圧倒されていたのだ!
全く、どうなっているんだか。
【獣魔化】も効いていた筈だよね?
武技に呪文が使えなくなってでもブーステッドパワーを注ぎ込むべきだったかもしれません。
他に余計な連中がいなければそうしていただろうに。
本当に残念だ。
基礎ステータス
器用値 49
敏捷値 49
知力値 78
筋力値 47(↑1)
生命力 47(↑1)
精神力 78
《ボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で26ポイントになりました》
さあ、ここからは急げ。
恐らくだが召喚モンスター達のレベルアップも連続するだろう。
魔人の指輪も回収しないといけない。
魔神も何かを残すかもしれないしな。
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『テロメア』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
周囲を見回す。
観客席は元の形状を留めていません。
もう何もかもが焼き払われているかのようだ。
桟敷席は無事だったけど、そこにいたのは英霊のご老人だけ。
その英霊のご老人も先刻、姿を消している。
最後に拍手をしていました。
いい見世物でしたかね?
しかし酷い有様だ。
誰がやったんだ?
半分近くはオレのせいだけどさ。
テロメアもヘイフリックもモスリンも派手に攻撃してたのは見ている。
オレだけのせいじゃない。
ちょっとだけ罪悪感があるのは本当だ。
でも仕方ないよね?
テロメアのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
テロメア バンパイアダッチェスLv30→Lv31(↑1)
器用値 37
敏捷値 62(↑1)
知力値 62
筋力値 36
生命力 36(↑1)
精神力 61
スキル
杖 槌 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動 変化
気配遮断 宮中儀礼 物理抵抗[大] 魔法抵抗[大]
自己修復[大] MP吸収[大] MP回復増加[中] 奇襲
吸血 時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 塵属性 溶属性 魅了 麻痺
真祖化
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『待宵』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
さあ、急げ!
ここは浮き島であるのだ。
既に地上に着陸している状態であるなら落下する心配は無い。
でも何が起きるか、予測が出来ないのだ。
待宵のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。
待宵 レプリカントLv31→Lv32(↑1)
器用値 45
敏捷値 63(↑1)
知力値 68
筋力値 29(↑1)
生命力 29
精神力 68
スキル
武芸百般 夜目 跳躍 気配遮断 魔力遮断
反響定位 連携 精密操作 自己回復[微]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]
MP回収[小] 同調 クローン 時空属性 光属性
闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性 雷属性
氷属性 溶属性 灼属性 全耐性
《只今の戦闘で召喚モンスター『キレート』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
魔人の指輪は残っているようだ。
テロメアとヘイフリックが舞台の上から拾ってきてくれている。
魔神は何かを残すのだろうか?
あるみたいです。
あの杖が残っているようだが。
これ、杖でいいのかな?
棍棒と言うべきであるかもしれない代物の可能性がある。
使い方は完全に棍棒であったのだ。
いや、本当にどっちなんでしょうね?
キレートのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは生命力を指定しましょう。
キレート インビジブルストーカーLv31→Lv32(↑1)
器用値 40
敏捷値 68
知力値 62
筋力値 34(↑1)
生命力 34(↑1)
精神力 62
スキル
武芸百般 夜目 監視 気配遮断 魔力遮断
反響定位 精密操作 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] MP回収[小] 同調 透明化
隠蔽 影棲 奇襲 登攀 跳躍 看破 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 塵属性 氷属性 溶属性 木属性
全耐性
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『モスリン』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
時刻は?
まだ午後9時20分ですか。
まだまだ、ログアウトするには早い時間だ。
そもそもここは敵地なのです。
リミッターカットの後遺症となるステータス異常はソーマ酒で解消しておこう。
召魔の森に辿り着くまで、気を抜いてはいけません。
まだ別の戦闘が起きる事を前提に行動しましょう。
モスリンのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
モスリン ファントムLv30→Lv31(↑1)
器用値 18
敏捷値 45(↑1)
知力値 91(↑1)
筋力値 17
生命力 18
精神力 89
スキル
飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声 憑依
呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過 魔法抵抗[大]
MP吸収[大] 時空属性 光属性 闇属性 火属性
土属性 溶属性 耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘイフリック』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
魔神が持っていた杖は少し待て。
何しろ魔神の持ち物であるのだ。
呪われていたりして。
その一方で期待も大きい。
その威力は既に体に刻み込まれているのだ。
問題は?
オレのパワーで扱えるかどうかだな。
かなりの重量があった筈だ。
ヘイフリックのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
ヘイフリック バンパイアデュークLv30→Lv31(↑1)
器用値 47
敏捷値 51(↑1)
知力値 52(↑1)
筋力値 47
生命力 46
精神力 51
スキル
杖 剣 刀 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動
変化 連携 二刀流 気配遮断 宮中儀礼 暗殺術
物理抵抗[大] 魔法抵抗[大] 自己修復[大]
MP吸収[中] MP回復増加[中] 奇襲 吸血 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 水属性 氷属性
魅了 真祖化
《魔神『???』を撃破しました!》
《称号【魔神討伐者】を得ました!》
《ボーナスポイントに2点、エクストラ評価で1点が加点され、ボーナスポイントは合計29点になりました!》
おい!
魔神の名前は分からないままかよ!
その魔神にしてみても死体は残ってないから【識別】はもう出来ないし。
こうなると期待するのは魔神が残した杖なんですけど。
どんな代物だ?
【武器アイテム:棍棒】魔神の棍棒 品質X レア度-
AP? 破壊力? 重量? 耐久値?
魔力付与品 属性?
魔神が用いる棍棒。素材は不明。
木製と思われるが凄まじい重量がある。
普通の手段では持ち運ぶ事すら不可能。
大いなる力を与えるが使用者の誇りを奪う呪いがある。
危ないな!
呪われているじゃねえか!
あの魔神、髭が無かったのはこいつの呪いのせいじゃないの?
使用者の誇りを奪う呪いとか、怖過ぎます。
オレが持ったら何が奪われるんだろうか?
恐ろしい。
こんな危険物は持ち歩かないに限る。
どんな重さであるのか、ゴーレム組がいたら持たせてみたかもしれないけどね。
ポータルガードに配備したままだ。
それにゴーレムであっても呪いがありそうで怖い。
この棍棒は放置して退散するとしましょう。
ショート・ジャンプで天井桟敷の観客席へ跳ぶ。
今日は王弟はいなかった。
ある意味で目標は達成出来なかったのは残念。
でも魔神の一角を倒せたのは収穫だろう。
【英霊召喚】も効いていた。
いや、効いていても尚、凶悪とすら言える力量を備えているのが魔神だ。
そういった認識でいた方が良さそうです。
魔人の指輪と魔人の仮面は?
床に投げ捨ててあったのだが、一応は回収しておこう。
あの魔神は魔人の指輪や魔人の仮面を通して苦痛を与えて来た。
HPバーは確認してはいないが、ダメージもあったのは間違いない。
今後、使うのはいいけどその危険性にも注意が必要だ。
魔神はこういった指輪や仮面を通して介入する事が出来る。
そう思わないといけない。
呪いのアイテムではないけど、危険だ。
仮面は少ないけど指輪は結構、余っていたりするからな。
必要な数は残してどうにか始末した方がいいかもしれません。
だがどうやって?
師匠の家の地下に放り込むとか。
何だか怖い。
いや、邪結晶と同様、闘技場のオベリスクに捧げちゃうとかどうでしょう?
やっぱり怖いけど、指輪が消費されるならアリだと思う。
まあ今はいい。
もうこの浮き島の中で長居するだけの理由は無くなった。
撤収しよう。
そう思っていたらテレパスが来ている。
ヒョードルくんからだ。
何だろう?
「浮き島から魔力を感じなくなった?」
『ええ。それに護衛役だったドラゴンが分散して去ってます』
「ほう」
『キースさん、潜入して何かしましたか?』
「まあ、ちょっとね」
アラバスタードラゴンも単独ならば狩れる。
群れを成していないのであれば狩るのに都合がいい。
これって名前持ちの魔人に魔神を屠ったからなのかね?
そう思うのが合理的だ。
「一旦、そっちに合流するよ」
『了解しました』
テレポートで跳ぼう。
指定先はヒョードルくんで。
魔物に捕捉されていなければ跳べる筈。
それに結界も消えていれば跳べる筈なのだ。
一挙に試せるだろう。
テレポートで跳んだ先にはヒョードルくんがいた。
まあこれは当然だが。
それにヘラクレイオスくんもいる。
彼等の召喚モンスターも当然、いた。
そして攻略組の面々もいる。
紅蓮くんの所のパーティだろう。
「戻ったよ」
「すぐにユニオン申請、出します!」
「こっちへ!」
臨時で掘ったのであろうか、塹壕が何箇所かある。
どうも攻略組はもう2つ程のパーティがいるみたいだな。
『中で何を?』
「名前持ちの魔人がいたんでね。狩ってみたんだが」
いきなり会話が途絶えた。
うん。
嘘は言っていない。
魔神の件は話していないだけです。
「確認だけどドラゴンの動向は?」
『は、はい!ほぼ全て、バラバラになって飛に去ってしまってます』
『さっきもスタッグドラゴンとビートルドラゴンが頭上を通過してます』
何?
バラバラに行動しているのなら狩ればいいのに。
見逃しちゃダメでしょ!
『報告が来た!浮き島に変化アリ!』
『何だ!』
『崩落してる!ついでに魔物らしき群れが溢れてきてる。地上戦力だ!』
『凄い数です!』
塹壕の中から声が聞こえる。
誰かが先行で観察していたのかな?
テレポートで跳んできたプレイヤーが2名。
片方が九重というのは分かった。
『どうする?逃げるなら今しかない!』
「相手は?」
『仮想ウィンドウで全員で見てくれ!』
『何だこれ?』
『昆虫?』
オレも仮想ウィンドウを見る。
何だ。
ビートルポーンじゃないか!
あの城砦部分にいた連中だろう。
ならば他にもビートルナイト、ビートルルーク、ビートルビショップがいる筈だ。
『こいつ等は戦った事があるけど、この数じゃ危険だ!』
『撤退するか?』
「いや。このまま迎撃でいい」
『え?』
『数が多過ぎます!』
「大丈夫。城ならすぐに用意出来るよ」
『氷の城!ルミリンナの呪文ですね?』
紅蓮くんは理解が早くて助かる。
そう。
去る者は追撃で。
来る者は迎撃で。
それがオレのポリシーなのです。
まあ死に戻り前提の無茶はしませんよ?
ここにいる面々はいずれも種族レベルで60以下のプレイヤーは皆無のようだ。
ならば良し。
いい経験値稼ぎをして頂こう。
「今のうちに準備を!」
『りょ、了解!』
『各パーティ単位で呪文で強化を進めておいて!』
『【英霊召喚】と【精霊召喚】の確認!重ね掛けでタイミング合わせるぞ!』
「総指揮は任せるよ」
紅蓮くんにそう告げるとオレもすべき事をやろう。
布陣変更だ。
先刻の戦闘で召喚モンスター達には消耗がある。
激戦であったし、MPバーの吸収をしている暇が無かったからだ。
オレにしてもエナジードレインを使いながらだったが【英霊召喚】を使った影響は大きい。
残りMPバーは4割程度。
それでも戦える。
そうでなければ連戦なんてやってられないしな!
さて、布陣変更だ。
全員、帰還で。
黒曜、獅子吼、フローリン、雷文、赤星を召喚しました。
「城壁で防御戦をするつもりで!」
『了解!』
ヘラクレイオスくんは布陣変更せずにそのまま挑むつもりであるようだ。
その布陣は?
バンパイアダッチェス、スペクターロード、スカルロード、スケルトンハーミット、スカルウィザード。
城壁の上から迎撃するにしてもいい布陣だろう。
スケルトンハーミットはレベル31でもう1つレベルアップしたらクラスチェンジかな?
多分、アレだな。
思い当たる存在はスカルアサシンだ。
ヒョードルくんは少し手を加えたようだ。
その布陣は?
ホワイトファング、フォレストアイ、マーブルゴーレム、フラッシュキメラ、マンティコア。
中々、いいバランスだと思う。
マーブルゴーレムとマンティコアはもう少しでクラスチェンジかな?
『距離を確認!接触まで1分!』
『迎撃準備!前衛は前へ!』
「位置はそのままで!すぐに氷の城を出す!」
警告を発して呪文を選択、すぐに実行する。
魔物の接近速度が速い!
どうも呪文による強化は後にした方がいいみたいだ。
(ペニテンテ!)
氷の城が出現する。
これで迎撃はよりやり易くなる筈。
だが。
今は夜であり、見通せない怖さがある。
果たしてビートルポーンを主力とした魔物だけで済むかな?
まだドラゴンだっている。
夜間、空中戦力を相手にするのは危険だ。
うむ。
正直に言おう。
来て欲しい。
出来ればアラバスタードラゴン、来なさい!
『アンデッドもいる!』
『マズい!ファントムだ!』
何だって?
アンデッド、残ってたんだ。
いいから来い!
纏めて相手をしてくれる!
(サンシティフィ・アンデッド!)
(サンシャイン!)
(ホーリー・ライト!)
(((六芒封印!)))
(((七星封印!)))
(((十王封印!)))
(ホーリー・プリズン!)
(グラビティ・プリズン!)
(ファイア・エクスプロージョン!)
(ミーティア・ストリーム!)
(ディストーション・ジャベリン!)
(ミラーリング!)
一気に闇夜が明るくなる。
押し寄せてくる魔物の群れの全容が見えた!
おお!
いるわいるわ。
全部、倒しちゃっていいんだよね?
『キースさん!明かりがあると魔物が寄って来ます!』
「そうだな。実に都合がいい!」
紅蓮くんは何を心配しているんだ?
場合によってはアラバスタードラゴンだって来てくれるかもしれないではないか!
(フィジカルエンチャント・ファイア!)
(フィジカルエンチャント・アース!)
(フィジカルエンチャント・ウィンド!)
(フィジカルエンチャント・アクア!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(メンタルエンチャント・ダーク!)
(クロスドミナンス!)
(グラビティ・メイル!)
(サイコ・ポッド!)
(アクティベイション!)
(リジェネレート!)
(ボイド・スフィア!)
(ダーク・シールド!)
(ミラーリング!)
呪文の強化を進める。
直後に雷文が雷撃の雨を降らせる。
そして獅子吼はブレス攻撃だ!
氷の城の城壁を登ってくるビートルポーンが次々と現れるが、赤星が片っ端から落としている。
いや、派手に爆炎を放ちながら剣を振るっている。
実に頼もしい奴!
まだまだ、こっちには余裕はある。
城全体を包囲されてしまうようでは手数が足りないけどね。
『剛力無双!』
『圧殺蹂躙!』
『尽忠報国!』
『弓馬武威!』
『緋炎聖女!』
『精霊召喚!』
ふむ。
手数が不足する事は無さそうです。
【英霊召喚】を5つ重ね掛けとか、豪華だね!
しかも水の精霊、ケルピーまでいるし。
そこまで注ぎ込まなくてもいいと思うんだが。
戦力の充実はいいけど、経験値的には美味しくないですよ?
(エクストラ・サモニング!)
ついでだ。
手数をもっと増やしてしまおう。
召喚したのは鞍馬だ。
制限時間は10分間、その間は憤怒相を使っていい。
憤怒相もたまには使わせないとね!
(フィジカルエンチャント・ファイア!)
(フィジカルエンチャント・アース!)
(フィジカルエンチャント・ウィンド!)
(フィジカルエンチャント・アクア!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(メンタルエンチャント・ダーク!)
(クロスドミナンス!)
(グラビティ・メイル!)
(サイコ・ポッド!)
(アクティベイション!)
(リジェネレート!)
(ボイド・スフィア!)
(ダーク・シールド!)
(ミラーリング!)
さて、鞍馬を呪文で強化したのはいいが。
ついでだ。
ユニオンを組んでいる面々にも呪文の強化は奢っておこう。
何、遠慮しなくていい。
でもね。
アラバスタードラゴンが来ても逃げちゃダメですからね?
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv113(↑1)
職業 サモンメンターLv2(召喚魔法導師)(↑1)
ボーナスポイント残 29
セットスキル
小剣Lv84(↑1)剣Lv86(↑1)両手剣Lv85 両手槍Lv89
馬上槍Lv90
棍棒Lv83 重棍Lv83 小刀Lv84 刀Lv86 大刀Lv86
刺突剣Lv84 捕縄術Lv90 投槍Lv88 ポールウェポンLv90
杖Lv95 打撃Lv102(↑1)蹴りLv102(↑1)関節技Lv103(↑1)
投げ技Lv103(↑1)回避Lv111(↑1)受けLv111(↑1)
召喚魔法Lv113(↑1)時空魔法Lv100 封印術Lv99
光魔法Lv95(↑1)風魔法Lv94 土魔法Lv94 水魔法Lv94
火魔法Lv94 闇魔法Lv95 氷魔法Lv94 雷魔法Lv94
木魔法Lv94 塵魔法Lv94 溶魔法Lv94 灼魔法Lv94
英霊召喚Lv5 禁呪Lv98
錬金術Lv82 薬師Lv17 ガラス工Lv24 木工Lv47
連携Lv92 鑑定Lv82 識別Lv92 看破Lv79 耐寒Lv80e
掴みLv80e 馬術Lv93 精密操作Lv80e ロープワークLv90
跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv80e 登攀Lv60e
平衡Lv94(↑1)
二刀流Lv87 解体Lv83 水泳Lv44 潜水Lv76
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv72 隠蔽Lv81
気配察知Lv81 気配遮断Lv81 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv87
魔法効果拡大Lv85 魔法範囲拡大Lv85
呪文融合Lv85
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e
獣魔化Lv13(↑1)
称号
老召喚術師の後継者 老死霊術師の祝福
森守の紋章 中庸を呼ぶ者 王家の剣指南者
海魔討伐者 鍾乳洞踏破の証 墓守の紋章
魔神討伐者(New!)氷雪竜討伐者 巨人王の謎掛け
巨神掃滅者
金紅竜の誓約 翡翠竜の誓約 柘榴竜の誓約
蒼玉竜の誓約 白金竜の祝福 黒曜竜の祝福
翠玉竜の祝福 水晶竜の祝福
瑠璃光の守護者 除蓋障院への通行証
冥界門の通行証
魔導王 拳聖 リーサルウェポン
ジェノサイダー 耐え忍びし者
基礎ステータス
器用値 49
敏捷値 49
知力値 78
筋力値 47(↑1)
生命力 47(↑1)
精神力 78
召喚モンスター
ヴォルフ 大神Lv33
テロメア バンパイアダッチェスLv30→Lv31(↑1)
器用値 37
敏捷値 62(↑1)
知力値 62
筋力値 36
生命力 36(↑1)
精神力 61
スキル
杖 槌 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動 変化
気配遮断 宮中儀礼 物理抵抗[大] 魔法抵抗[大]
自己修復[大] MP吸収[大] MP回復増加[中] 奇襲
吸血 時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 塵属性 溶属性 魅了 麻痺
真祖化
待宵 レプリカントLv31→Lv32(↑1)
器用値 45
敏捷値 63(↑1)
知力値 68
筋力値 29(↑1)
生命力 29
精神力 68
スキル
武芸百般 夜目 跳躍 気配遮断 魔力遮断
反響定位 連携 精密操作 自己回復[微]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]
MP回収[小] 同調 クローン 時空属性 光属性
闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性 雷属性
氷属性 溶属性 灼属性 全耐性
キレート インビジブルストーカーLv31→Lv32(↑1)
器用値 40
敏捷値 68
知力値 62
筋力値 34(↑1)
生命力 34(↑1)
精神力 62
スキル
武芸百般 夜目 監視 気配遮断 魔力遮断
反響定位 精密操作 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] MP回収[小] 同調 透明化
隠蔽 影棲 奇襲 登攀 跳躍 看破 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 塵属性 氷属性 溶属性 木属性
全耐性
モスリン ファントムLv30→Lv31(↑1)
器用値 18
敏捷値 45(↑1)
知力値 91(↑1)
筋力値 17
生命力 18
精神力 89
スキル
飛翔 形状変化 密着 影棲 壁抜け 怨声 憑依
呪詛 魔力感知 魔力遮断 物理攻撃透過 魔法抵抗[大]
MP吸収[大] 時空属性 光属性 闇属性 火属性
土属性 溶属性 耐光
ヘイフリック バンパイアデュークLv30→Lv31(↑1)
器用値 47
敏捷値 51(↑1)
知力値 52(↑1)
筋力値 47
生命力 46
精神力 51
スキル
杖 剣 刀 小盾 受け 回避 飛翔 空中機動
変化 連携 二刀流 気配遮断 宮中儀礼 暗殺術
物理抵抗[大] 魔法抵抗[大] 自己修復[大]
MP吸収[中] MP回復増加[中] 奇襲 吸血 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 水属性 氷属性
魅了 真祖化
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、クーチュリエ、極夜、バンドル、ロジット、船岡
守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、キュアノス、ノワール
ビアンカ、虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック




