684
「大型の亀はいないのか?」
『今の所は。エアーマンタが海から続々と来てますけど』
「了解だ」
『キースさんは?』
「ちょっと気になる事がある。大型の亀の襲撃があるようなら呼んでくれ」
『分かりました』
イリーナとのテレパスを切る。
今は逼迫した状況ではないようだ。
ならば良し。
こっちがどうしても、気になる。
キムクイガード・スレイブか?
キムクイガーディアン・スレイブであるのか?
魔人は?
いて欲しい。
では、例の魔神は?
どうだろう。
【英霊召喚】があっても勝てるかどうか。
自信など無い。
そもそも夕方にならないと【英霊召喚】はまだ使えない筈だ。
むしろ迷いは無い。
追ってみるしかない。
姿を消して移動しているのであれば、そう遠くないだろう。
すぐに追い付ける筈だ。
ソーマ酒でステータス異常を解消。
では、布陣変更だ。
ナインテイルと蒼月は帰還させよう。
ヴォルフとパナールを召喚するのだが。
パンタナールが周囲を見回している。
ナインテイルの姿を探しているのだろう。
全く、寂しがり屋さんだな!
「バゥッ!」
ヴォルフが低く、そして短く吠えた。
パンタナールの目の前で首を傾げて見せる。
おお、いいぞ。
少しは寂しさが紛れたかな?
パンタナールは首を傾げながらも視線はヴォルフに釘付けになっている。
ヴォルフが尻尾を振る。
パンタナールも尻尾を振り始めた。
その尻尾が両隣にいるアイソトープとメジアンに当たりそうになってるぞ!
まあ、いいか。
多少当たっても大した事はないだろう。
「ガッ!」
「ピィッ!」
メジアンに尻尾が当たったみたいです。
周囲への配慮が足りてませんね。
まあ程度は軽いしダメージは無かったのだ。
メジアンもそう酷く怒っていない。
大丈夫。
パンタナールは怯えた様子を見せているけど心配しなくていい。
メジアンはそう怒ってないから!
お願いだから追跡にもう少し付き合ってくれよ?
足跡は?
間違いなく、ある。
時々、見失いそうになるけどね。
ヴォルフも追跡しているし、間違えようが無い。
半分以上、追跡はヴォルフ任せになってます。
今は移動速度を稼ぎたいのだ。
それは時間を稼ぐ事を意味する。
遠目に幾つかのパーティも見掛けるけど、気にしない。
お邪魔してます。
それにカーム・モンスターズも使っている。
獲物を横取りするつもりは当方にありませんから!
だから変な目で見ないで!
「ガゥッ!」
ヴォルフが吠える。
その意味する所は?
警告だろう。
そして目の前に魔物が出現していた。
魔物の群れ。
毎度お馴染み、トライホーンリザードにガルムだ。
空中戦力でグリフォン。
魔人が騎乗している奴のほうが少ないか?
おい。
これでは満足出来ない。
やり直しを要求する!
「人馬一体!」「エンチャントブレーカー!」
でも経験値は美味しく頂きましょう。
そこで、死ね。
(((ミーティア・ストリーム!)))
(((パイロクラステュック・フロー!)))
(((ライトニング・ブラスト!)))
(((ヘイルストーム!)))
(((アシッド・レイン!)))
全体攻撃詰め合わせを喰らわせる。
複数のエフェクトが重なっていてもう何が何やら。
まあいいか。
狙うのは本陣なのです。
その姿を見せてみ?
怒らないから?
キムクイガーディアン・スレイブなら許す。
キムクイガード・スレイブだったら怒る。
そういう事にしておこう。
仕留めに行くから行動そのものは一緒ですけどね。
(ディスペル・マジック!)
さあ、どっち?
でもパイロクラステュック・フローの影響で結果が見えてません。
ディスペル・マジックも効いているのかどうか、不明だ。
いや、待て。
脚だけが見えている。
亀だな。
その太さ、キムクイガーディアン・スレイブと見た!
ベリルビーストの合間を抜けてヴォルフが駆けて行く。
ドラゴン組は甲羅の上だろう。
まあいい。
そう簡単に大ダメージは喰らうとは思えない。
ニュートドラゴンがいるようなら別だが。
(((((((((((((((ピットフォール!)))))))))))))))
とりあえず嵌めておこう。
どうせ転がすのだ。
それにどうやらこの亀、結界は無いようだ。
魔人も人手不足であるらしい。
(((((((((((((((レビテーション!)))))))))))))))
天井のように見える亀の腹が迫っていた。
傾いているのだ。
ちょっと怖い思いをしながら脚に向けて突撃を仕掛ける。
当然だが貫通はしない。
その代わりに亀を一時的に軽量化だ。
決してダイエットではない。
(((エナジードレイン!)))
(((ディメンション・ソード!)))
(((パルスレーザー・バースト!)))
(((フォースド・ドライング!)))
(((ディクレイ・ヒート!)))
ついでに接触型呪文の詰め合わせだ。
太い脚の位置と亀の傾き具合を確認する。
良し。
仕上げだ。
(((((((((((((((ストーン・ウォール!)))))))))))))))
では転がってしまうといい。
ゆっくりと転がって行く亀はいいとして。
戦況が把握出来ない。
ベリルビーストに囲まれているのも良くない。
どけって!
(((((((((((((((ディストーション・ジャベリン!)))))))))))))))
周囲に攻撃呪文を撒き散らしつつ、ベリルビーストに突撃する。
貫通は出来なかった。
その代わりにベリルビーストの方が勝手に吹き飛んだ!
もうちょっと重たかったらいいのに。
吹き飛んだ分、ダメージが小さくなっている気がします。
さあ。
確認しましょう。
ニュートドラゴン、いるかな?
ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴン ???
魔物 ??? ???
??? ???
外れでした。
でもある意味でニュートドラゴンより厄介だ!
こいつ自体を倒しても意味は無い。
確実に復活する。
そんな相手が2体、だと?
召喚主である魔人のダークサモナーを倒すより他に倒す手段が無いのだ!
どこにいやがる?
まだ存命である筈。
それに相手はミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンだけじゃない。
ビートルドラゴンにスタッグドラゴンもいた。
既にアイソトープとメジアンが真正面から戦いを挑んでいる。
ビートルドラゴンはまだいいが、スタッグドラゴンは手強いのだ。
支援があった方がいい。
それにベリルビーストもいたし、見える範囲ではガルムもトライホーンリザードも多かった。
中々の戦力がいるみたいだ。
魔人の少なさは気になるけど。
ダークサモナーは、どこだ?
可能性があるとしたらグリフォンに騎乗しているか、亀の頭に乗っていたかであるが。
ビッグホーンリザードがいた。
魔人が騎乗していたようだが、どうやらダークサモナー。
1人はあいつか。
パナールを駆って一気に迫る。
ヴォルフも分身を周囲に放ちながらオレに続いていた。
壁となって阻もうとするベリルビーストだが、遅い!
一気に振り切る。
迫って来るのは?
ガルムとトライホーンリザードだが、どれもダメージが濃い。
ならば、こうだ!
(((((((((((((((ファイア・エクスプロージョン!)))))))))))))))
周囲に爆炎。
そしてやり過ぎたようです。
自らの手で魔人を屠る予定であったのだが、沈んでしまった!
何というミス。
それでも確認が要る。
ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンは減ってますか?
減っているようです。
残り1体。
だが爆炎攻撃は失敗であったかも?
もう1名、魔人のダークサモナーがいる筈。
周囲は混乱の極みで探すのも大変そうだ。
肉の焼ける匂いも酷い。
うん。
やってしまったものは仕方が無い。
問題は?
ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンの動きを如何にして止めるか?
動きを止める事が出来るとして、如何にダークサモナーを探すか?
そこに戦闘の勝敗が掛かっている。
(オフェンス・フォール!)
(ディフェンス・フォール!)
(スロウ!)
(ディレイ!)
(パラライズ!)
(グラビティ・プリズン!)
(ホーリー・プリズン!)
(ブラックベルト・ラッピング!)
(コラプト!)
(オートクレーブ!)
(レゾナンス!)
(スウォーム!)
(カーズド・ワーム!)
(ペトリファクション!)
(アイアン・メイデン!)
効かない呪文があるのは承知だ。
それでもどれかが通じて欲しい。
そう願いつつも放つ【呪文融合】の組み合わせだが。
ふむ。
これもいいかな?
(アイス・コフィン!)
鋼鉄の棺桶に分断した形のミスリルゴーレム・オブ・ドラゴン。
これにアイス・コフィンか。
いいかも?
念には念を。
どうして今まで思い付かなかったんだろう?
そんな事を考えていました。
おっと、いかんな。
今は優先すべき事がある。
ダークサモナーだ。
どこ?
怒らないから出て来なさい!
せめて楽にあの世へ送ってあげるから!
《只今の戦闘勝利で【封印術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【火魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【追跡】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『パナール』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
気付いたら既に狩り切ってしまっていた件。
ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンも途中で消えていた。
どうして?
恐らくだが、もう1匹いたビッグホーンリザードを仕留めた際だな。
ダークサモナーも仕留めてしまっていたのだろう。
火魔法の攻撃呪文、ファイア・エクスプロージョンは悪くない。
その前に使った【呪文融合】の組合わせが原因だ。
溶魔法の呪文、パイロクラステュック・フロー。
実質、火砕流になるのだが桜島のドカ灰をも超える酷さで視界が利かない。
真っ暗に近くなる。
しかもノクトビジョンもホーリー・ライトも意味が無いのだ。
混戦狙いで使うには非常に有効なんですけどね。
探し物をするには向きませんでした。
風魔法の攻撃呪文だとどれも灰を巻き上げるだけになってしまう。
結局、有効なのはエアカレント・コントロールの呪文でした。
パイロクラステュック・フローは【呪文融合】で重ね過ぎると大変みたいです。
反省、だな。
パナールのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
パナール スレイプニルLv22→Lv23(↑1)
器用値 48
敏捷値 67
知力値 25(↑1)
筋力値 67
生命力 69(↑1)
精神力 25
スキル
噛付き 踏み付け 体当たり 受け 回避 疾駆
夜目 耐久走 奔馬 跳躍 蹂躙 蹴り上げ 重装
騎乗者回復[小] 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] MP回復増加[微] 時空属性 光属性
闇属性 風属性 耐魅了 耐即死
さて。
剥ぎ取り作業だ。
キムクイガーディアン・スレイブは逃す事が出来ません。
ダイヤモンドの原石はやはり欲しい。
微妙なのはベリルビーストだ。
宝石類が剥げる確率はあるのだが、この数はどうなのよ?
全部、30分以内に剥ぎ取れる自信はない。
【素材アイテム】ダイヤモンド 品質A+ レア度9 重量0+
最も硬い物質で金剛石とも呼ばれる宝石の原石。
その多くは無色。透明度等、様々な基準により品質が変動する。
その希少価値以上に高値で取引される事も珍しくない。
剥げた数は1個だけだった。
でも加工していない状態で品質が最高、レア度も高めか。
これは期待していいかな?
だが。
ヴォルフが警戒の姿勢をとる。
何かまだ、いるのか?
ブラン 種族Lv.52 人間 男性
アサシン/スティングファイターLv.19
気絶中 反撃許可あり 戦闘位置:地上
こんなのがいた。
ふむ。
例のPK職のうちの一人なんだろう。
どことなく見覚えはある。
変装しているんだろうが、違和感があるのだ。
明らかに体型が太い。
顔も丸い。
少しダイエットでもしますか?
まあ今は縛り上げるのを優先だ。
グレイプニルでもいいけどね。
蘇芳羂索でどうでしょう?
だってまともに使った事が無いのだ。
効果は単純、食い込むだけ。
いいと思います!
男の着ている物を脱がす趣味は無い。
それに時間が惜しいのです。
そのまま縛り上げた。
但し後ろ手、正座の姿勢だ。
分厚い石版を膝の上に抱かせたくなる。
それにギザギザの凹凸のある石版の上に座らせないと!
違う、そうじゃないって。
オレが今からやろうとしているのは拷問ではない。
飽くまでも聞き込みだ。
説得だ。
うん。
きっとそうだ。
では、そろそろ起きてくれますかね?
それにしても気絶の状態異常ってリアルではどういう状態になるんだろう?
どうでもいいけど。
「やあ」
「ゲェッ!」
いきなり暴れようとしたからなのか、縄がより一層締まっているのが分かる。
蘇芳羂索から軋むような音が発していた。
それにHPバーもジリジリと減っている。
不憫な。
でも大丈夫。
MPバーはたっぷりとある。
ダーク・ヒールはいつでも使えますよ?
「大丈夫。聞きたい事があるだけだから」
「な、な、何を!」
「魔神と一緒にいたのはどうして?」
口を閉ざし、何かを考え込む様子のブラン。
目が泳いでいる。
オレと視線を合わせたくないようだ。
礼儀がなっていないな。
話し合っている所なのです。
相手の顔を見て話はしましょう。
額を鷲掴みにして力を込める。
但し、ちょっとだけだ。
顔をこっちに向けるだけ。
力を入れ過ぎたように感じるけど、きっと気のせいだ。
「聞いた事に、答えて。何で魔神と一緒にいたのかな?」
「ま、魔人に捕まってたんだ!」
ふむ。
どうも勘違いしているようだな。
ブランが言っているのは魔人の事だろう。
オレが聞きたいのは魔神の方なんだが。
「違うって。港町サリナスでいただろう?君達は魔神の後ろにいた」
「え?」
「あの美人さんだよ、ブラン。君の名前はそこで見た」
急に黙り込むブラン。
瞳に怯えの感情が一瞬だけ浮かんでいた。
いかんな。
黙っていたら会話が続かないぞ?
ちょっとだけ説得し易くしよう。
少しだけ、額を掴む力を強めた。
蘇芳羂索からも軋む音が生じる。
いかんな。
このままでは話が続かないぞ?
(ダーク・ヒール!)
危ないな。
死に戻る所だったよ!
「その場所には雲母竜、スカラブドラゴンもいた。君の仲間もいたようだが」
「み、見えていたのか!」
「【看破】はそんなに鍛えてないけどね。変装はもっと念入りにした方がいいぞ?」
ブランの表情が消えた。
次の瞬間。
ブランの体が徐々に消えて行く。
まさか、これって。
強制ログアウト?
《これまでの行動経験で【ロープワーク】がレベルアップしました!》
ブランが完全に消えてしまうと蘇芳羂索は地に落ちた。
だが。
残されたのは蘇芳羂索だけではない。
様々なアイテムが残されていた。
魔晶石に魔水晶、ポーションにマナポーション。
ディネ硬貨が入っている小袋。
それにこれだ。
【装飾アイテム:指輪】制約の指輪 品質C+ レア度6
M・AP+??? 重量0+ 耐久値???
魔神が他者に与える誓いと呪いのアイテム。素材は不明。
誓いが果たされる時、新たな魔人が誕生するとされる。
装備した者は誓いを守る限り様々な恩恵があると言う。
呪いのアイテムっぽい。
それに宝石こそ嵌っていないが、魔人の指輪に通じるデザインだ。
レア度も低いしな。
使う事は無さそうだ。
でも一応、保管しておこうか。
危険な代物であると思えるが、そこはそれ。
魔素抽出して壊してしまってもいい。
それに闘技場のオベリスクに捧げてしまってもいいかも?
いずれにしても今は保留ですね。
周囲には死体が散乱したままだ。
どうしかものか?
剥ぎ取り作業を延々としている時間はあるだろうか?
いや、無い。
他にキムクイガーディアン・スレイブがいる可能性はある。
レムトに向けて姿を隠して進攻しているようなのだが。
探索してみるだけの価値はある。
キムクイガーディアン・スレイブ、美味しいです。
まさにご馳走だ!
周囲にプレイヤーの姿が見えていた。
結構な数になりつつある。
野次馬?
どうもドラゴン組がいるから近寄り難いのかね?
そうだ。
魔物の死体の処理は彼等に任せてしまえばいい。
ベリルビーストからは宝石類が剥げる可能性がある。
ガルムからも魔石が剥げた筈。
無駄にする事もないだろう。
パナールに騎乗する。
ドラゴン組をその場に控えさせるとプレイヤー達に駆け寄った。
一番、手近にいたハンターらしきプレイヤーに声を掛けようかね?
「君達、少し時間はあるかな?」
「えっ?まあ」
「魔物の死体からのアイテム剥ぎは任せた。急がないと死体が消えちゃうぞ?」
「あの、いいんですか?」
「先を急ぐからね」
そう、今は先を急ぎたい。
魔人の軍勢がまだいる可能性は捨て切れないのだ。
少し北側を探ってみよう。
逃してなるか。
レムトに向かっているであろう事は間違いないだろう。
ならば探索も容易いと思える。
時刻は?
まだ午前11時20分だ。
今日は長い一日になりそうな予感がします。
移動しながら携帯食で腹を満たしておく方が良さそうだ。
食事は余裕のあるうちに済ませましょう。
今が、その時だ。
《只今の戦闘勝利で【溶魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【看破】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【追跡】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『アイソトープ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に2ポイントを加算して下さい》
時刻は?
午後1時20分か。
さすがにキムクイガーディアン・スレイブだな!
その移動速度は遅い。
更に2つの軍勢を潰してます。
共通するのは?
キムクイガーディアン・スレイブを中心とした、いつもの軍勢だ。
但し、ミスリルゴーレム・オブ・ドラゴンが2体、必ずいるようです。
ダークサモナーも当然だが、いました。
ビートルドラゴンにスタッグドラゴンは数こそ違うけど、いる。
ガルム、トライホーンリザード、ベリルビーストは数える気は全く無い。
解せない。
呪禁導師がいたら結界が生成出来ると思うのだが。
人手不足なのかな?
魔人側の事情は知ったことではないけどね。
オレとしては駆逐するのが楽で助かってます。
それも間違いない。
アイソトープのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう2点のステータスアップは筋力値と生命力を指定しましょう。
アイソトープ ウラノスドラゴンLv4→Lv5(↑1)
器用値 35
敏捷値 70(↑1)
知力値 35
筋力値 55(↑1)
生命力 55(↑1)
精神力 35
スキル
噛付き 引裂き 頭突き 飛翔 回避 跳躍 疾駆
夜目 水棲 空中機動 水中機動 自己回復[中]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
捕食吸収 ブレス 時空属性 光属性 闇属性
火属性 風属性 水属性 塵属性 毒耐性 耐即死
ああ、そうそう。
他にも共通点がある。
例の魔神と同行していた例のPK職がいる。
1人ずつ、ですけど。
最初に潰した群れにいたのがブラン。
次がツキメ。
そしてこの群れにいた奴がユージ。
そのユージは蘇芳羂索で梱包済みなのでした。
しかもパナールの蹄で踏まれた形で身動き出来なくなっている。
こいつは説得に応じてくれるかな?
先刻のツキメは会話する事すら無く、速攻で強制ログアウトしてたんだが。
このユージはどうでしょうね?
「ま、待ってくれ!魔人に攫われていたんだ!信じてくれ!」
「もうネタはバレているから。君で3人目だよ、ユージ君」
「え?」
全く。
ツキメだったか?
先刻のPK職のプレイヤーの判断は実に素早かった。
それに比べてこいつは往生際が悪いな。
自らの正体がバレていて尚、言い繕う事に必死だ。
でも呂律が回っていないし聞き取れません。
見苦しい上に聞き苦しいって。
(ファントム・ペイン!)
ちょっとショック療法を加えてみた。
痛い?
きっと痛い。
少し暴れようとしたようで、蘇芳羂索が一気に締まったようだ。
HPバーがかなり減ってしまっていた。
「気を付けて。暴れると縄が締まるから」
「い、痛い!痛いって!」
「ほら、動かなきゃいいから」
ふむ。
ファントム・ペインの呪文を喰らわせた事は分からなかったようだ。
気付かれないとは便利な事だ。
【無音詠唱】の効果だろう。
普段、全く意識してませんけど。
(ダーク・ヒール!)
回復させてあげよう。
感謝しなくていい。
消費するMPバーは君のだしな!
このユージというプレイヤーだが。
何かを恐れているようだ。
それが何であるのかは不明。
アレかな?
指輪だ。
アレを嵌めている事そのものが行動に制約があるとか?
予測に過ぎませんけど。
試してみよう。
そしてオレの掌の上には制約の指輪。
ユージが左手の人差し指に嵌めていた奴だ。
後ろ手に縛ってあったから外すのは結構手間でしたよ?
「これ、魔神から受け取ったんだろ?」
「あんた、どこまで知っているんだ!」
ほう。
やっぱりか。
ついでに指輪が外れた事で口の滑りが良くなったみたいだ。
いかん。
笑みが自然と浮かんでしまう。
「サリナスの港町で、あの女性の魔神と一緒にいたよね?」
「まさかと思ったが【看破】してたのか」
「偶然だよ。それに他の面々も君達と同じ事をしているんだろう?」
今度は口を閉ざす。
ああ、もう全部吐いてしまえばいいのに。
こっちは強制ログアウトを待つまで、延々と時間を使う予定など無い。
全部、吐くのか。
それとも強制ログアウトするのか。
さっさと選んで欲しい。
ああ、そうだ。
ちょっと手間だけど【呪文融合】の組み合わせを調整してみよう。
「話すか、強制ログアウトするか、どっちか決めてくれるかな?」
返答は無い。
そうか。
では第三の選択肢だな。
(ファントム・ペイン!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(ダーク・ヒール!)
(ヘルズ・フレイム!)
(ダーク・ヒール!)
(フォースド・ドライング!)
(ダーク・ヒール!)
(オートクレーブ!)
(ダーク・ヒール!)
(キャタラクト!)
(ダーク・ヒール!)
(カーズド・ワーム!)
(ダーク・ヒール!)
(アイアン・メイデン!)
(ダーク・ヒール!)
色々と考えて組んだんですが。
オレの目の前には鉄の棺桶。
HPバーは?
おお、どうにか死に戻る手前で耐えてくれているようだ。
メンタルエンチャント・ライトを使ったのが良かったかな?
呪文攻撃によるダメージを低減出来るからだ。
死ななくて良かったね!
「で、どっち?」
「あ、あ、あぁ~~~~~~」
おい。
泣くなって。
これではオレが苛めているだけじゃないの。
誰かに見られたら誤解されるじゃないか!
そうだ。
こういう時の為にいい呪文があるではないか!
インスタント・ポータルを使いましょう。
ゆっくりと話が出来るかな?
観念したのか、ユージくんは色々と喋ってくれました。
まあ大した情報は無かった。
予測していた事が確認出来たに過ぎない。
それでも意味はあるんですけどね。
でも彼の話は纏まりに欠けていて、理解するのに時間を掛けてしまっている。
要約すると?
魔神に与して行動し始めたのはかなり前。
西から亀の軍勢が襲撃してきたイベント時に誘われたのが最初である事。
レムト襲撃の際には、魔神の指示に従ってレムトで破壊活動を行っていた事。
その時点で魔神側に立って行動していたプレイヤーは6名になっていた事。
古竜の巣にも潜入を果たしたけど結界の破壊は出来なかった事。
その任務失敗で魔神から罰が与えられ、その証が例の制約の指輪。
この指輪はステータス値全てを約10%ほど底上げになる事。
以降、あの女性の魔神の指示に従い、潜入と情報収集をして来た事。
他にも色々と聞けたが、主な所はこんな感じだ。
もっと簡単に言えば?
魔神側で行動してきた結果、経験値的にもアイテム的にも旨みがあったようです。
そして現在に至る。
今日は6名のPK職プレイヤーが各々、魔物の軍勢の指揮を任されているらしい。
おい。
キムクイガーディアン・スレイブを始め、結構な戦力を任されちゃってるじゃないの。
出世したな!
「さて。君はこれからどうする?」
「マークされたんじゃ怖くてプレイ出来ないよ!キャラの再作成をするよ!」
「そうするといい」
「それにここまで喋ったんじゃ戻れないよ!」
ユージくんの表情は真っ青だ。
オレを怖がっている、というよりも魔神を怖がっているのだろう。
オレのせいではない。
きっと、そうだ。
「では、強制ログアウトするかい?」
「そうするよ!」
ユージくんの姿は?
徐々に消えて行く。
こう言ってはアレだが、すぐに強制ログアウトした方が楽だっただろうに。
ペナルティが厳しい、とは聞くけどね。
失った物はより大きいのではないだろうか?
まあ、いい。
次の目標が出来た。
まだ少なくとも、魔物の群れが3つ、存在する。
キムクイガーディアン・スレイブは確実にいるのだ。
逃す事はない。
さて、再開を前に布陣を見直しだ。
アイソトープは帰還させましょう。
獅子吼を召喚しました。
ついでに戦力の底上げも図るとしよう。
これでいい。
向かう先は?
ここから南だ。
E1マップ、ソルトロック側の砂浜から上陸した魔物の群れは3つ。
これ等は既にオレが全滅させている。
そしてレジア側の砂浜から上陸した魔物の群れも3つ、であるらしい。
川を挟んでレムトの町に向かう算段であったようだ。
時間が要るだろうに。
迂遠な作戦行動に見える。
ところが、だ。
キムクイガーディアン・スレイブ単体で中継ポータルの機能もあるそうです。
陸地版のアスピドケロンみたいだな。
数日を掛けて潜入しつつレムトを目指すとか、魔神も気長なんだな。
以前のイベントでもそんな感じがしました。
何か裏があるとか?
ゲーム進行の都合であるのかもしれないけどさ。
唯の囮、とか?
まさか。
まさか、ね。
以前から無駄に戦力を投入しているようにも思えるのだが。
ゲームですから、という理由付けも出来るだろうけど、何かが引っ掛かる。
まあいい。
今は目の前に目標があるのだ。
仕留めに行くとしよう。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv101
職業 サモンマスターLv39(召喚魔法修師)
ボーナスポイント残 79
セットスキル
小剣Lv73 剣Lv76 両手剣Lv73 両手槍Lv78 馬上槍Lv79(↑1)
棍棒Lv73 重棍Lv74 小刀Lv74 刀Lv78 大刀Lv75
刺突剣Lv72 捕縄術Lv77 投槍Lv76 ポールウェポンLv77
杖Lv88 打撃Lv93 蹴りLv93 関節技Lv93
投げ技Lv93 回避Lv99 受けLv99
召喚魔法Lv101 時空魔法Lv88 封印術Lv86(↑1)
光魔法Lv81 風魔法Lv81 土魔法Lv82(↑1)水魔法Lv81
火魔法Lv82(↑1)闇魔法Lv81 氷魔法Lv81 雷魔法Lv81
木魔法Lv81 塵魔法Lv81 溶魔法Lv82(↑1)灼魔法Lv81
英霊召喚Lv5 禁呪Lv84(↑1)
錬金術Lv73 薬師Lv17 ガラス工Lv24 木工Lv47
連携Lv80 鑑定Lv73 識別Lv80 看破Lv67(↑2)耐寒Lv77
掴みLv80e 馬術Lv81(↑1)精密操作Lv80e ロープワークLv77(↑1)
跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv75 登攀Lv60e
平衡Lv80
二刀流Lv76 解体Lv74 水泳Lv30 潜水Lv65
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv44(↑1)隠蔽Lv74
気配察知Lv74 気配遮断Lv74 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv74
魔法効果拡大Lv73 魔法範囲拡大Lv73
呪文融合Lv73
耐石化Lv71 耐睡眠Lv71 耐麻痺Lv74 耐混乱Lv71
耐暗闇Lv71 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv70 耐毒Lv79
耐沈黙Lv71 耐即死Lv70
召喚モンスター
パナール スレイプニルLv22→Lv23(↑1)
器用値 48
敏捷値 67
知力値 25(↑1)
筋力値 67
生命力 69(↑1)
精神力 25
スキル
噛付き 踏み付け 体当たり 受け 回避 疾駆
夜目 耐久走 奔馬 跳躍 蹂躙 蹴り上げ 重装
騎乗者回復[小] 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] MP回復増加[微] 時空属性 光属性
闇属性 風属性 耐魅了 耐即死
アイソトープ ウラノスドラゴンLv4→Lv5(↑1)
器用値 35
敏捷値 70(↑1)
知力値 35
筋力値 55(↑1)
生命力 55(↑1)
精神力 35
スキル
噛付き 引裂き 頭突き 飛翔 回避 跳躍 疾駆
夜目 水棲 空中機動 水中機動 自己回復[中]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
捕食吸収 ブレス 時空属性 光属性 闇属性
火属性 風属性 水属性 塵属性 毒耐性 耐即死
召魔の森 ポータルガード
黒曜、ジェリコ、ティグリス、テイラー、クーチュリエ、ペプチド、モジュラス
雷文、清姫、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、虎斑、蝶丸、網代




