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683

 ここの拠点の名前は?

 竜宮城かと予想していたが違っていた。

 睡蓮洞、となってます。

 眠くなりそうな名前だ。


 名前の通り、確かに洞窟ではある。

 でも召魔の森の地下洞窟と違って魔物は出現しない。

 魔物が出現する洞窟は節制の石版が必要になるのだろう。


 あるよ、節制の石版。

 分けてもいいんですけどね。

 タダで、という訳に行かないだろう。

 それはお互いの為なのだ。




「周囲の海藻の森にはもう魔物がいるのかな?」


「いますけど」


「もしかして、人魚?」


「もしかしなくても、人魚系です。ギルマンとかギルマンロードもいますけど」


「それはそれは」


「残念なんですけどね」


 そう言うと野々村は本当に残念そうな顔をする。

 うむ。

 だが微かに笑みも浮かんでいる。

 魔物でも人魚系の魔物に囲まれているのは気に入っているようだ。

 いずれ人魚に囲まれて死に戻りしかねないな!



 で、もう一方の当事者である駿河は?

 何やら漁師兄弟やミオ達と話し込んでいる。

 どうもこの拠点を披露する以外に何かあるのかな?


「駿河は何を?」


「ああ、上にある島です。港を作って貰う事になってまして、その相談ですね」


「ここに、港?」


「ええ。ある程度プレイヤーに解放する事になるならあった方がいいでしょうから」


「そりゃまた、何で?」


「魔人です。ここ数日、海方面に出現し始めているんです」


 魔神、だと?

 いや、この場合は魔人か。



「少しその辺の話、聞かせて貰えるかな?」


「え?いいですけど」


 魔人が海に、か。

 それは聞き捨てならんな。

 どんな戦力がいるんだ?

 場合によっては駆逐したくなるかもしれません。


 聞いてみよう。

 話はそれからだ。





「スタッグドラゴンが、海中に?」


「ええ」


「ヒッポカムポスに騎乗する魔人もいるのか」


「それに大型のサメにエイですね。アオザメにメガロドン、エアーマンタって所です」


「ほう」


 地上におけるガルムに相当する戦力もいるようだな。

 それでもオレには温い。

 ビートルドラゴンにスタッグドラゴンでは既に満足出来ない体になっている。


 ニュートドラゴンの目撃例は無し。

 名前持ちの魔人の目撃例もなしだ。

 勿論、魔神もです。



「いかんな。少々、物足りなく思えるんだが」


「スタッグドラゴンが物足りないって」


「普段、どんな狩りをしてるんですか!」


「説明が難しいなあ」


 そう、難しいですね。

 元々、口下手ですし。


 ああ、そうだ。

 動画ならいいかな?

 見れば分かるだろう。

 でも最新の動画はアレか。

 エリアポータル解放戦なんだよな。

 相手は近代兵器群。

 参考になるかどうか、かなり微妙じゃないですかね?






「キースさん、もしかしてドラゴンが第四段階になってます?」


「見たい!見たい!」


「相手がジェット戦闘機とか空母とか、どうなってんの?」


「短距離を跳んでるのって、武技?呪文?」


 色々と騒ぎになっているようだけど気にしない。

 普段の狩りは大体、こんな感じです。

 嘘じゃないよね?



「いや、クラスチェンジしたと言っても基本は大きくなっただけなんだが」


「えー」


「あ、いや。見せてもいいけどね」


 イリーナがまるでアデルみたいな反応を見せている。

 そんな顔をするなって。

 いずれ見る機会だってあると思うぞ?


 まあ、今でもいいけどさ。

 ここ睡蓮洞を見物し終えたらどうせ狩りに行くのだ。

 色々と選択肢はあるけどね。

 ソーマ酒を補充したい、というのもある。

 相手がヴリトラの分身であればドラゴン組がいてくれた方が助かるのだ。


 でもね。

 ここだと暗いですから、上の島でいいかな?





「うわ、レベルが全然、見えてないし!」


「ビートルドラゴンよりも確実に強そう!」


 砂浜に並ぶアイソトープ、メジアン、パンタナール。

 ドラゴン組を同時に召喚する機会は少ないからな。

 こうして見ると、見事に差別化されている。


 ついでにと言ってはアレだが、レッサードラゴンも周囲にいる。

 アデル達の召喚モンスターだ。

 その威容の差は歴然。

 特にアイソトープ。

 何体かのレッサードラゴンが怖がっているのは明らかだ。



「ピッ!ピッ!」


 その一方でパンタナールは寄って来るレッサードラゴンを怖がっている。

 格が違うとか、関係ないように思えてきた。

 大丈夫かね?


 パンタナールに精神安定剤を与えておこう。

 ナインテイルを召喚しました。

 そのナインテイルがパンタナールの頭上へと空中を駆けて行く。

 お守りを頼むぞ!



「ノーブルドラゴン、ですか」


「何だか可愛い!」


 パンタナールですが女性陣には好評であるようです。

 これはこれで戦闘では活躍してくれている。

 支援が得意だけど、そこはドラゴン。

 接近戦闘だってする事は出来るのだ。

 それは動画を見ても明らかだろう。

 普段はドラゴンとは思えない行動になるけどね。


 動画で思い出した。

 スクリーンショットで記録した、奇妙なPK職達だ。

 彼等の出自をゼータくんなら知っているかな?

 レムトで追い掛けていた間柄なのだ。

 知っていておかしくはない。





『これ、どこで?』


「N1E9マップになる。港町サリナスの外だ」


『PK職もPKK職も追っ掛けている連中ですよ。海の向こうに行ってたのか!』


 ゼータくんが少々、興奮している様子です。

 落ち着きなさいって。

 ウィスパーで会話しているのが周囲にバレますよ?



「どういう連中なのかな?」


『魔人側で活動しているプレイヤーで、レムトに魔人を引き入れた犯人です』


「ほう、それは許せんな」


『この画像、頂いていいですか?追っている面々に連絡したいので』


「いいとも」


 ゼータくんはかつで、PKK職のアヴェンジャーとして活躍していたのだ。

 その時期の人脈は今も有効である事は知っている。

 任せておけばいいだろう。




 時刻は午前9時20分。

 砂浜で雑談をしながら召喚モンスター達が戯れる様子を眺めていたんだが。

 異変が起きた。



「襲撃?」


 ゼータくんはテレパスを使って誰かと会話をしていたらしい。

 襲撃?

 何の話だろう?



「襲撃って何だ、ゼータ?」


「ヒョードル、それにヘラクレイオス。今日の予定は変更になりそうだよ」


 ゼータくんだけではない。

 春菜も誰かからのテレパスを受けて会話をしていたようだ。

 驚きの表情を浮かべている。



「何があったんだ?」


「魔人の襲撃です。場所はE1マップみたいです」


「何?」


「あ、ちょうど今、スクリーンショットが送られてきました」


「どんな連中だ?」


「ユニオンを組もう。仮想ウィンドウを共有化しよう」


 ああ、そうか。

 久々なんで忘れてるな、オレって。

 急遽、ユニオンを組む事になった訳だが。

 オレが仮想ウィンドウで眼にしたのは?


 亀だ。

 但し、キムクイガード・スレイブでもキムクイガーディアン・スレイブでもない。

 アスピドケロンだ。

 砂浜に半ば上陸している。

 産卵しに来ているのかね?

 そんな訳は無いだろうけど。



 だが、別のスクリーンショットでは大変な光景になっていた。

 ガルムやトライホーンリザードが上陸している。

 魔人が騎乗するグリフォンも見えていた。

 あのマップはゲームを始めたばかりのプレイヤーが多い筈。

 そこにこの戦力とか。

 運営め、鬼畜か!



「どうします?」


「魔人が襲うとしたら、どこかな?」


「E1マップの港町、レジアとソルトロックですかね」


「それにレムトの町も、でしょうか?」


「だな」


 これは何かのイベント?

 恐らくはそうだ。

 間違いないだろう。


 急遽、蒼月を召喚する。

 今は時間が惜しい。

 早く経験値にして差し上げたい!



「恐らくはイベント、ですね」


「多分、そうだな」


「キースさん、行くんですね?」


「ああ。先に行って偵察でもしているさ」


 周囲にいた面々が沈黙する。

 何だ?

 最初は偵察から。

 基本ですよ?



「偵察のついでに殲滅、じゃないんでしょうか?」


「戦闘になるのは前提なのは否定しない」


「やっぱり」


「ですよねー」


 あのね。

 オレだって無謀な戦闘はしません。

 しませんよ?

 実際に王城では戦闘はしなかったしな!



「では行ってみる。済まないな」


 呪文の強化を済ませ、断りを入れるとテレポートで跳ぶ。

 転移先は?

 E1マップのエリアポータルでもある港町レジアだ。

 さあ。

 どんな感じになってますかね?




 港町レジアに到着。

 周囲は既に混乱の極みだ。

 ドラゴン組の姿を見て腰を抜かしているNPCもいるけど、気にしていられない。

 蒼月を駆って空を飛ぶ。

 オレの布陣は?

 ナインテイル、蒼月、アイソトープ、メジアン、パンタナールだ。

 戦闘能力は十分にある。

 問題があるとしたら、出現した魔物の戦力が分からない事だ。


 ニュートドラゴンが複数いるようでは困る。

 困る。

 困るのです!


 さあ、饅頭怖いの法則はどうなるかな?

 期待してみましょう。



「人馬一体!」「エンチャントブレーカー!」


 アスピドケロンは砂浜に上陸した訳だが。

 港町レジアとソルトロックは河口の向かい合わせにあり、その南北に砂浜があった筈。

 確かそんな感じの地形であったと記憶している。

 どっちかな?

 まずは南側から確認してみよう。

 まだいるかな?

 地上にいるようならいい的だ。

 魔人に与するようであれば仕留めに行くのもいいだろう。


 さあ。

 魔人の率いる戦力はどれ程のものなんだ?






 隷獣・アスピドケロン ???

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:水上、水中 ???



 眼下にいるのは確かにアスピドケロン。

 但し、隷獣か。

 その威容はプリプレグでお馴染みのものだ。

 大きい!

 つまり間違いなくタフであるって事だ。

 だが砂浜にいる以上、隠れようが無い。

 いい的だ。


 その巨大な頭部の前で魔法円と魔方陣が描かれている。

 何かを召喚しているらしい。

 オレの目の前で出現したのは?

 何と、スタッグドラゴンだ!


 ほう。

 ニュートドラゴンではないのか。

 まあいいさ。

 もっと追加してくれませんかね?

 期待を込めて、隷獣・アスピドケロンを仕留めるのは後回しにしていい。

 いや、待て。

 隷獣・アスピドケロンそのものが1体ではない。

 遠目にだがもう2体いる。

 他にもいるのかも?

 蒼月の目を借りて確かめたくもあるが、今はそれ所ではない。

 魔人が、来る!

 グリフォンに騎乗している奴だが、遠目でも分かる。

 変態魔人だ。


 死ね。

 今すぐに死んでくれ!



「スナイプ・スロー!」


 亜氷雪竜の投槍は見事に変態の胸板を貫通していた。

 グリフォンは?

 そこまで気にしなくていい。

 もう次が来ている。

 スタッグドラゴンとビートルドラゴン。

 それにエアーマンタか。


 数が結構いる。

 やはり隷獣・アスピドケロンを片付けないといけないみたいです。

 では、方針変更で。

 仕留めさせて貰おう。

 既にスタッグドラゴンとビートルドラゴン、エアーマンタが迫ってきている。

 真面目に相手をしてもいいけど、今は後回しだ。



(((((ディストーション・ジャベリン!)))))

(((((ミーティア・ストリーム!)))))

(((((十王封印!)))))


 【呪文融合】で組んだ呪文の詰め合わせを放ち、高度を一気に下げて行く。

 狙うのは飽くまでも隷獣・アスピドケロン。

 アレを相手に戦うのは初かな?

 でもその特性は把握している。

 プリプレグと同様であるのだろう。


 ならば、良し。

 砂浜にいるうちであれば攻撃は容易い。

 思いっ切り突撃も出来るだろう。



(アポーツ!)


 アポーツの呪文で亜氷雪竜の投槍を右手に戻す。

 でも交換だな。

 双角猛蛇神の騎士槍に切り替えよう。

 少し時間は掛かるけど、その価値は十分にある筈だ。








 戦闘終了、かな?

 レベルアップは何も無いけど、戦闘終了であるらしい。

 剥ぎ取り作業も大変です。

 確認したのは隷獣・アスピドケロンとドラゴン達、グリフォンだけだ。

 隷獣・アスピドケロンからは鉄重石が得られている。

 プリプレグも持っているのかな?

 そんな事を考えてました。

 でもね。

 今はそれ所じゃない。

 まだ他の場所で戦闘が行われている雰囲気がある。


 だが戦況はどうなんだ?

 その全容が見えない。



(シンクロセンス!)


 高度をとりながら蒼月の目を借りる。

 魔物は?

 いる。

 南へと砂浜は続いているのだが、隷獣・アスピドケロンがまだいる!

 一体、どれ程の戦力が来ているんだ?

 北の状況はどうかも気になる。


 旋回して北の方位も見てみた。

 ここからだと煙が見えている。

 港町レジアであるのか、ソルトロックであるのか。

 襲われているのは確かだろう。


 その向こう側にも砂浜。

 恐ろしい事に隷獣・アスピドケロンらしき姿が見えていた。

 しかも、複数。

 何という大戦力!



 一旦、レジアの方向に戻ろう。

 その上空にビートルドラゴンにスタッグドラゴン。

 あれも排除しないといけません。

 いや、経験値にしてあげる。

 逃す事もないだろう。






 レジアとソルトロックの間に流れる川にスタッグドラゴンがいる。

 その両翼は半ば千切れているような状況だ。

 既に死に体。

 アイソトープとメジアンが装甲を剥がす様子は解体作業のようだ。

 パンタナールは?

 周囲を警戒しつつ、スタッグドラゴンに火炎球を撃ち込んでます。

 肉の焼ける匂いが充満していた。


 オレはと言えば次の獲物を物色中です。

 空中にエアーマンタがまだまだいる。

 でもスタッグドラゴンは見えない。

 ビートルドラゴンもいない。

 強敵はどこに?

 魔人でもいいけど。

 但し変態魔人ことパントマイマー系は願い下げだ!


 うん?

 テレパスだ。

 ゼータくん、だな。

 恐らくだがこっちに来ているのだろう。



『キースさん、今、どこです?』


「川の上空にいるよ。そっちは?」 


『レジアです。町の防壁に亀が迫ってます!』


「亀?」


 隷獣・アスピドケロンだろうか?

 追加戦力が海中から来ているのかね?



『キムクイガーディアン・スレイブです!』


「何だって?」


『ソルトロック側にも複数、来ているみたいです!』


「了解だ。皆、来ているか?」


『続々と来てます!』


 ふむ。

 良い知らせと悪い知らせだな。

 いい経験値に出来そうな相手が増えたみたいです。

 でも獲物を独占するのは無理だな。

 だがキムクイガーディアン・スレイブと聞いて見逃す手は無い。

 仕留めさせて貰おう。

 あの手順が使える筈だ。


 全部、甲羅を下にして転がしてやろう。

 話はそれからだ。







「残りは?」


『ソルトロックに迫っている亀がまだいるそうです!』


「転がしに行って来る。ここは任せていいかな?」


『ああ。ここはオレ達だけでどうにかしてみせる』


 二郎と譲二の足元にはキムクイガーディアン・スレイブ。

 こいつも転がりながら暴れているけど、もう死に体だ。

 任せていい。


 戦況は?

 ソルトロックの町の中にトライホーンリザードとガルムが進入しているそうです。

 ベリルビーストもだ。

 その掃討は続々と終結しつつある攻略組がレジア側から進めている。

 戦況の確認は紅蓮とイリーナが引き受けていた。

 上空に滞空、テレパスを使って臨時の司令部みたいになっている。

 空中戦力はかなり減っていた。

 まあアデル、春菜、此花の戦力が護衛で付いている。

 維持出来るだろう。


 他にも幸運な事があった。

 レジアを目標にテレポートが使えている事の意味は大きい。

 援軍が続々と到着しているようなのだ。

 それにレジア側の防壁はどうにか突破されずに済んでいる。

 キムクイガーディアン・スレイブに襲われる前に殲滅出来ていたのは幸運であっただろう。


 レジアの町に迫っていた魔物は?

 トライホーンリザードとガルム、エアーマンタだけだ。

 町の結界は突破出来ず、いい獲物になっているみたいです。

 但し空を飛んで襲ってくるエアーマンタは厄介だ。

 ソルトロック側の町中に侵入を許している。



『じゃあ私達は町の中の魔物を掃討しに行くわ』


『ああ。こっちも片付けたらヘルプに行く』


 崩れた防壁の上にいるのはシェルヴィ。

 他にも攻略組の面々が結構な数で詰めていた。

 任せて安心だろう。



「では、攻めに転じようか」


 オレの視線の先には別のキムクイガーディアン・スレイブ。

 やはり甲羅を下にして転がっていた。

 腹の装甲はとっくに喰い破られ、散々な目に遭っている。

 犯人はオレ配下のドラゴン組だ。

 パンタナールも参加させている。

 少しは、喰え!

 ちゃんと食べないと捕食吸収で回復出来ませんよ?


 今は時間が惜しい。

 キムクイガーディアン・スレイブの息の根を止めて移動しよう。

 そして死体からダイヤモンドの原石を確保。

 宜しい。

 蒼月に騎乗すると再び空へ、すぐに次の獲物を探そう。

 それにしてもこれって。

 何かのイベントが進んだのかな?

 そんな予感がします。



 眼下には隷獣・アスピドケロンが2体。

 その周囲には結構な戦力が集結していた。

 キムクイガーディアン・スレイブが5体、護りを固めるかのように展開している。

 シンクロセンスで蒼月の目を借りてみたのだが、魔法円と魔方陣が見えていた。

 戦力を別途、呼んでいるようです。

 全く、厄介な連中だ。

 そして有難う。

 獲物は多い程、望ましい。

 プレイヤーも順調に増えているのです。


 オレの右翼側から召喚モンスターの一群。

 ヘラクレイオスくんが騎乗するグリフォンが先頭にいた。

 ヒョードルくんも、ゼータくんもいる。

 いや、駿河と野々村までいるようだ。

 各々、ヒッポグリフとグリフォンに騎乗している。



 左翼側からも援軍だ。

 いや、これは6頭のレッサードラゴン?

 竜騎兵だろうか。

 各々のレッサードラゴンにはプレイヤーが2名、騎乗している。

 でも【識別】している暇は無い。


 臨時でユニオンを組もう。

 バラバラに攻撃しても意味は薄い。



『アレを相手この戦力で?』


「どうにかするさ」


 ユニオンを組んでから気付いたが、ガヴィとリディアがいた。

 竜騎兵の騎竜に便乗しているみたいだ。

 どれになのかは分からないけどね。


 誰もがあの戦力を目にして懸念を示している。

 それはそうだろう。

 かなりの戦力なのだ。

 でもオレの目にはご馳走に見える。

 ああ、早く襲いたい!

 でも今は少し、待ちたい。

 次々と亀達が魔物を召喚しているからだ!


 問題は?

 結界付きの亀がいるかどうかだが、そこは心配していない。

 魔人の姿がどの亀の頭にいない。

 グリフォンやヒッポグリフに騎乗する魔人がいるだけだ。

 亀の周囲を旋回しているのが見えていた。


 問題は他にある。

 亀達が召喚しているのが雑魚ばかりであるのだ。

 キムクイガーディアン・スレイブが1体、追加されたのは褒めていい。

 でも他はダメだ。


 ニュートドラゴンを!

 あのニュートドラゴンを!

 オレの声無き声援に応えたのか、ドラゴンが出現していた。

 でも出現したのはスタッグドラゴンだ。

 ダメじゃん。

 やはり役立たずな亀には死んで貰おうか。



『本気ですか?』


「結構、本気だよ」


 躊躇する一同を見回す。

 大丈夫。

 この戦力であれば討ち漏らす事はないだろう。

 その上でメインディッシュが独占出来そうな予感がする。



「じゃあお先に!」


 断りを入れて先行する。

 もう辛抱堪らん!

 襲いたくなるのを我慢するのも限界だ。

 そして解き放たれた瞬間がまた堪らん。

 まさに興奮の極みだ!


 蒼月と共に一気に降下する。

 アイソトープ、メジアン、パンタナールと続く。

 ナインテイルは?

 変わらずパンタナールの頭の上にいるようだ。

 うむ。

 普段通りだ。

 これでいい

 これがいい。

 いつもの狩りの延長だと思え。

 目の前の獲物を、狩るのみ!



「人馬一体!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」


 武技を使う。

 急降下した勢いを殺さずに低空飛行へと移行する。

 この速度で突撃か。

 背中がゾクゾクしますよ?








(((((ディストーション・ジャベリン!)))))

(((((ミーティア・ストリーム!)))))

(((((十王封印!)))))


 仕留めたキムクイガーディアン・スレイブから離れながら【呪文融合】を使う。

 まだ転がしていない亀は?

 キムクイガーディアン・スレイブが2体。

 隷獣・アスピドケロンが1体。

 魔人は?

 まだいると思うが後回しだな。

 名前持ちがいなかったし。



 魔法円と魔方陣が重なって地表に輝いている。

 隷獣・アスピドケロンが何かを召喚しようとしているようだ。

 うむ。

 少しだけ猶予をやろう。

 詰まらない魔物を召喚するようであれば即刻仕留めに行くけど。


 出現したのは?

 ニュートドラゴンだ。



 隷獣・アスピドケロンに感謝を。

 そろそろ、こういう相手が欲しかったのだ!



(((((八部封印!)))))

(((((九曜封印!)))))

(((((イビル・アイ!)))))


 【呪文融合】で早速ニュートドラゴンを封じに行く。

 先行して突っ込んでいるアイソトープの支援でもある。

 そのアイソトープの翼が出現したばかりのニュートドラゴンの首元を切断しに行く。

 一撃で両断?

 いや、そこはさすがにニュートドラゴン。

 大きなダメージは喰らっていたが、まだまだ健在。

 いいぞ。

 そうでなくては!


 蒼月を駆ってオレも突撃を敢行する。

 手にした双角猛蛇神の騎士槍が貫いたのはニュートドラゴンの瞳だ。

 直撃。

 だが貫通はしない。



(((エナジードレイン!)))

(((ディメンション・ソード!)))

(((パルスレーザー・バースト!)))

(((フォースド・ドライング!)))

(((ディクレイ・ヒート!)))


 だがこれがあるのです。

 ニュートドラゴンのHPバーは?

 何と、まだ残ってやがる!

 いいぞ。

 そんな強敵でなくては、戦っている意味が無い!


 メジアンとパンタナールが同時にニュートドラゴンの首元に噛み付きに来ていた。

 これならもうすぐ、ニュートドラゴンも詰みそうだ。



(((((((((((((((ピットフォール!)))))))))))))))


 向きを変えようとしていたキムクイガーディアン・スレイブの左脚側に落とし穴。

 転がす為の手順だ。

 まだまだ、前準備ですけど。

 では、次だ。

 蒼月を駆って傾いたキムクイガーディアン・スレイブの頭に突撃する!



(((((((((((((((レビテーション!)))))))))))))))


 突撃の手応えは?

 大いにある。

 でもこれで仕留められるような甘い相手ではない。

 だから転がすのです。



(((((((((((((((ストーン・ウォール!)))))))))))))))


 土壁が右脚を持ち上げてくれる。

 この手順も慣れてきた。

 最初は地上戦でやっていたものだが。

 今は空中戦でも使えそうです。


 キムクイガーディアン・スレイブはゆっくりと甲羅が下になる形で転がって行く。

 そこでおとなしくしててね?

 さあ、隷獣・アスピドケロンだ。

 こいつには見込みがある。

 次だ。

 次のニュートドラゴンを召喚するのです。

 地上に魔法円と魔方陣が重なって描かれている。

 期待を込めて念じる。


 ああ、ニュートドラゴンが怖い。

 怖い!


 さあ、法則は発動したかな?

 出現したのはニュートドラゴン。

 もうね。

 隷獣・アスピドケロン、君って最高!

 でも最後は仕留めさせてね?



(((((八部封印!)))))

(((((九曜封印!)))))

(((((イビル・アイ!)))))


 早速だが仕留めに行こう。

 もう堪らん。

 このコンボはどこまで続けられるかな?

 期待してみたい所だ。







《只今の戦闘勝利で【馬上槍】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【土魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【禁呪】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ナインテイル』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



「そっちは大丈夫かな?」


『いや、こっちの台詞ですって!』


 ガヴィに確認する。

 全員、無事であるようだ。

 こう言ってはアレだが、後続で戦闘に参加してくれているのは助かってます。

 魔人もいたし、エアーマンタも邪魔だった。

 オレとしてはニュートドラゴンやキムクイガーディアン・スレイブの殲滅に専念出来ている。

 隷獣・アスピドケロンもだ。


 キムクイガーディアン・スレイブは2体、転がっていた奴を仕留め損なっているけどね。

 それも妥協出来る。

 時間って貴重なのだ。



 ナインテイルのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。



 ナインテイル 白狐Lv23→Lv24(↑1)

 器用値 31(↑1)

 敏捷値 72(↑1)

 知力値 69

 筋力値 30

 生命力 30

 精神力 69


 スキル

 噛付き 回避 天駆 空中機動 天啓 霊能 霊撃

 夜目 MP回復増加[大] 魔法抵抗[大] 物理抵抗[微]

 自己回復[微] 時空属性 光属性 闇属性 風属性

 水属性 土属性 氷属性 耐即死 耐混乱 耐魅了

 陽炎




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『蒼月』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



『まだ町の中に魔物がいるみたいですが』


「そうか。でもこいつ等のアイテム剥ぎはいいのか?」


『いえ、殆どキースさんが仕留めているようなものですから』


 ゼータくんはそう言いますけどね。

 ガヴィを見る。

 大いに同意するのか、頷いている。

 リディアは?

 やはり頷いていた。



『もっと早く全滅出来たんじゃないの?』


「あ、やっぱりそう思った?」


『不自然だったもの』


『リディアちゃん、良く分かったわよねえ?』


 まあいいか。

 キムクイガーディアン・スレイブからはダイヤモンドの原石が剥げる可能性が高い。

 逃せません!



「先に行ってていい。剥ぎ取り作業もあるし」


『では、レジアかソルトロックに向かいますので』


「ああ。気を付けてな」


 ドラゴントルーパーが狩るレッサードラゴンが空を舞う。

 ヒョードルくん、ヘラクレイオスくんも各々の召喚モンスターを連れて続く。

 ゼータくんは?

 まだ留まっていた。

 オレはユニオンから抜けていたんだが、ゼータくんも抜けてしまっている。



「どう思います?」


「まあイベントだと思うけどね」


「いえ、例の連中と関係してるかどうか、ですけど」


 ああ、そうか。

 そういう見え方もあるよね?

 でも少し待っててくれ。

 ステータス操作を済ませたい。



 蒼月のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 蒼月 麒麟Lv24→Lv25(↑1)

 器用値 39

 敏捷値 79(↑1)

 知力値 45

 筋力値 40

 生命力 40

 精神力 39(↑1)


 スキル

 噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆

 耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視

 広域探査 強襲 天啓 空中機動 霊能 霊撃

 騎乗者回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]

 MP回復増加[小] 光属性 闇属性 風属性

 土属性 水属性 雷属性



「手引きしているような兆候は?」


「聞いてませんけど。疑い過ぎでしょうか?」


「どうだろうな」


 ある意味で例のPK職連中だが、魔神も噛んでいるように思える。

 魔神は魔神でも女性の方ですけど。



「少し伝手に動いて貰う事にします」


「そうか。それも任せるよ」


 ゼータくんは自らのペガサスに騎乗して南へ向かうようだ。

 では、オレも急ごう。

 アイテム剥ぎだ!

 きっと美味しい。

 今日だけで既に何個か、ダイヤモンドの原石を剥いでいる。

 何個あってもいい。

 加工したら羅喉刀の強化に繋がるのだ。





《これまでの行動経験で【看破】がレベルアップしました!》


 ダイヤモンドの原石に鉄重石を剥いでいる中、違和感に気が付いた。

 亀の残している足跡だ。

 砂浜に残されている数が多い。

 多過ぎる!

 これってもしかして?

 戦闘になる前に、既に上陸して移動している連中がいるのか?


 向かうとしたら西方向、レムトに向かうと思われるが。

 空中から捕捉は出来なかった。

 でも姿を隠している可能性は当然だが、ある。


 足跡を追ってみよう。

 レジアとソルトロックにも魔物は残っていたと思うが。

 状況はテレパスで聞いておくか。

 そう逼迫した状況でなければ足跡を追ってみたい。


主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv101

職業 サモンマスターLv39(召喚魔法修師)

ボーナスポイント残 79


セットスキル

小剣Lv73 剣Lv76 両手剣Lv73 両手槍Lv78 馬上槍Lv79(↑1)

棍棒Lv73 重棍Lv74 小刀Lv74 刀Lv78 大刀Lv75

刺突剣Lv72 捕縄術Lv77 投槍Lv76 ポールウェポンLv77

杖Lv88 打撃Lv93 蹴りLv93 関節技Lv93

投げ技Lv93 回避Lv99 受けLv99

召喚魔法Lv101 時空魔法Lv88 封印術Lv85

光魔法Lv81 風魔法Lv81 土魔法Lv82(↑1)水魔法Lv81

火魔法Lv81 闇魔法Lv81 氷魔法Lv81 雷魔法Lv81

木魔法Lv81 塵魔法Lv81 溶魔法Lv81 灼魔法Lv81

英霊召喚Lv5 禁呪Lv84(↑1)

錬金術Lv73 薬師Lv17 ガラス工Lv24 木工Lv47

連携Lv80 鑑定Lv73 識別Lv80 看破Lv66(↑1)耐寒Lv77

掴みLv80e 馬術Lv80 精密操作Lv80e ロープワークLv76

跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv75 登攀Lv60e

平衡Lv80

二刀流Lv76 解体Lv74 水泳Lv30 潜水Lv65

投擲Lv50e

ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv42 隠蔽Lv74

気配察知Lv74 気配遮断Lv74 暗殺術Lv60e

身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e

無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv74

魔法効果拡大Lv73 魔法範囲拡大Lv73

呪文融合Lv73

耐石化Lv71 耐睡眠Lv71 耐麻痺Lv74 耐混乱Lv71

耐暗闇Lv71 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv70 耐毒Lv79

耐沈黙Lv71 耐即死Lv70


召喚モンスター

ナインテイル 白狐Lv23→Lv24(↑1)

 器用値 31(↑1)

 敏捷値 72(↑1)

 知力値 69

 筋力値 30

 生命力 30

 精神力 69

 スキル

 噛付き 回避 天駆 空中機動 天啓 霊能 霊撃

 夜目 MP回復増加[大] 魔法抵抗[大] 物理抵抗[微]

 自己回復[微] 時空属性 光属性 闇属性 風属性

 水属性 土属性 氷属性 耐即死 耐混乱 耐魅了

 陽炎


蒼月 麒麟Lv24→Lv25(↑1)

 器用値 39

 敏捷値 79(↑1)

 知力値 45

 筋力値 40

 生命力 40

 精神力 39(↑1)

 スキル

 噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆

 耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視

 広域探査 強襲 天啓 空中機動 霊能 霊撃

 騎乗者回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]

 MP回復増加[小] 光属性 闇属性 風属性

 土属性 水属性 雷属性


召魔の森 ポータルガード

黒曜、ジェリコ、ティグリス、テイラー、クーチュリエ、ペプチド、モジュラス

雷文、清姫、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、虎斑、蝶丸、網代

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