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本日更新5回目です。
N1u1マップのエリアポータル、白亜宮に到着。
どうも遅参であるかもしれない。
煙が見えている。
朝食の用意を進めているのかもしれない。
暖を取ってるだけかもだが。
水晶竜にブロンズドラゴンが護衛している筈。
しかもここはエリアポータルであり、周囲に魔人の気配は皆無なのだ。
ゆっくりと休めたと思えます。
「おはようございます」
『おお、小さき友よ』
『来たか。待ちくたびれたぞ?』
いや、それよりも気になる。
水晶竜のMPバーなんですが、全快になっていません。
2割程の消耗が見える。
何があった?
「昨夜ですが何かありました?」
『う、うむ』
水晶竜が視線を合わせようとしない。
あれ?
本当に何があったんだ?
「昨夜、何が、ありました?」
念押しで聞いてみたけど水晶竜は馬耳東風。
白を切るつもりか?
ブロンズドラゴンに目で問い掛けてみる。
苦笑してませんか?
『昨夜だ。王女が就寝している間、この周囲を偵察していたのだよ』
「偵察?」
『偵察にしてはお楽しみであったようだがな』
「ほう、王女の護衛は?」
『無論、我が受け持っておる』
「怠慢?」
『ある意味、王女の守護を放り出して自らの欲望に赴くまま行動したと断じても良いだろうな』
「報告すべきですかね」
『然り』
水晶竜に聞こえていない筈もない。
その目が落ち着き無く、こっちを窺っている。
目の前のブロンズドラゴンも意地悪だな。
本気で紫晶竜に報告するとは思えない。
からかっているみたいだ。
水晶竜も冷や汗モノだと思うが、軽く戒めているに過ぎないようです。
水晶竜は目を閉じてしまっていた。
明らかに動揺している。
どうもこの水晶竜、立派で威厳たっぷりのドラゴンであるのだが。
かなり若い印象がある。
しかもやんちゃ小僧だ。
大丈夫かな?
お目付け役のブロンズドラゴンもいるのだし、大丈夫だと思いたいが。
「おはようございます、キース様」
「ああ、王女殿下。おはようございます」
料理を担当していたのは竜騎士プリムラ。
ダッチオーブンみたいな鍋からいい匂いがしている。
焦げている様子は無い。
メシマズではなさそうな雰囲気がある。
期待していいのかな?
ナイアスを手伝わせましょう。
まあ料理はほぼ出来上がっているような雰囲気ですけど。
「ラーフェン殿、騎竜がドラゴンとなって得物は大丈夫なので?」
「私ならばどうにかなりましょうが」
そして視線の先には竜騎士グリエルとサビーネ王女。
確かに。
いきなり竜騎士プリムラが使っていた槍を即座に操れるとは思えない。
「提案ですが、長柄の槍ならあります。当座の武器に代用出来ますか?」
「代用、ですか」
「ドラゴンに騎乗して突撃するには不向きですが」
「突撃は当面、考えなくて良いのだが。ドラゴンと連携出来る間合いが肝要でしてな」
「問題は扱える重さ、それにバランスになりますか?」
ふむ。
それは実際に使って貰えば判明するだろう。
さて、お立会い。
取り出したのは天沼矛。
如何ですか?
間違いなく長柄。
片手で使うには相当な膂力は必要ですけど、竜騎士ならば扱えるかもしれませんよ?
オレだと無理ですけど。
竜騎士ラーフェンが天沼矛を手にする。
両手で構えて重量とバランスを確かめているようだが。
「グリエル、ここへ」
「はい」
天沼矛を竜騎士グリエルに渡すと自らの馬上槍を持つ。
元々は竜騎士プリムラの槍だな。
お互いの間合いを比較するのだろう。
「プリムラの槍よりも長いな。扱えるか」
「勿論ですラーフェン様、これほどの軽さであれば片手で扱えましょう」
え?
片手で?
長柄であるのだし、振り回すには片手じゃ無理がありませんかね?
天沼矛は重量6+の武器だが、長柄であるだけにその重量以上の扱い難さがある。
両手でどうにか扱えるような代物なのだ。
オレの場合、海中戦で愛用しているけど、あれは例外的な使い方になるのです。
片手で扱えると断言しちゃうとか。
どんだけ膂力があるんだよ!
「殿下もお確かめを」
「これをですか」
サビーネ王女も天沼矛を持つ。
驚くべきであるのか、結構軽々と操っている。
見た目とのギャップが激しいぞ!
竜騎士プリムラには無いけど。
「いいですね。以前のものよりもかなり軽いですし」
「ご注意を。突撃をするには重さが足りませんぞ?」
「承知しております。借り物で無茶など致しません」
うん。
E1u1マップでそれ、確保できますから!
相応の数を狩る必要はあると思いますけど。
それにここまで、スラー酒やソーマ酒もオレの物とさせて貰っているのだ。
惜しくないのです。
「使い潰すつもりで良いでしょう。譲りますので」
「そこまで甘える訳には」
「いいのですよ。まだまだ余っておりますし」
「対価は必要では?」
「ここまでの移動で得た物があります。それで対価として十分です」
そう。
スラー酒やソーマ酒だけではない。
昨日得た魔水晶に魔結晶、転生獅子の針に転生獅子の爪はオレが独占させて貰っているのだ。
こっちも心苦しいのです。
「皆様方、食事にしましょう!」
これも問題だ。
竜騎士プリムラの料理の腕前はどうなんだ?
肩書きで言えば貴族様だし、何よりもゴツい。
メシマズでない事を祈ろう。
うん。
竜騎士プリムラに謝らないといけませんかね?
豪快に鍋で作ったらしいパンだが普通に美味い。
コーンスープも旨みが濃い。
パンを浸して食べて良し。
作法?
美味しかったらそれが正義だ。
肉も単に焼いただけではあるが、匂いだけで食欲をそそられる。
体が資本の戦士であるのだ。
量もたっぷりで味も濃かった。
心の中で謝っておこう。
見た目で人を判断しちゃダメだな。
『今日も狩りを楽しめそうか?』
『夜の間に十分暴れたであろうに』
片付けを終えて出立の準備をしている間に頭上でこんな会話が。
水晶竜は戦闘大好きなのかな?
今日の予定ではE2u1マップまで移動してみたい。
金耀猪の肉が得られる狩り場であるのです。
十分に満足してくれる事だろう。
移動ルートは?
u1マップでは魔物との遭遇は望めない。
N1E1u1マップ、E1u1マップを経てE2u1マップへ行こう。
E1u1マップでは空中戦力が物足りないが、地上戦力はかなりのものだ。
オレ自身、格闘戦をしたくなる相手も多いのが悩み所だな。
そこは妥協しましょう。
では、布陣を少し見直そう。
ナイアスは帰還させて蒼月を召喚します。
布陣を確認しましょう。
蒼月、スパッタ、イグニス、アイソトープ、ビアンカになりました。
水晶竜とブロンズドラゴンも同行しているのだ。
移動を優先したら昼飯時になる前にE2u1マップに到達出来ると思うのだが。
果たしで、どうかな?
水晶竜はヴリトラの幻影、それに分身を相手にするのが気に入っているようです。
これが少々、頭が痛い。
竜騎士達にしても騎竜がドラゴンにクラスチェンジしている影響を受けるだろう。
慣熟させるにしては剣呑な相手が続くと思います。
まあそれもいいと思います。
濃い経験則として頂こうか。
『キース様?』
「出発しましょう。私が先導します」
おっと、いけね。
考え込んでしまっていた。
呆けている場合じゃない。
急いで蒼月に騎乗すると空へと飛び立たせた。
手にする得物は亜氷雪竜の投槍。
攻撃範囲の広さに期待したい。
そしてオレの右翼にアイソトープがいるんだが。
その先に水晶竜の姿が見える。
やはりその威容には大きな差があるようだ。
アイソトープのレベルは現在18。
他の召喚モンスターの例からすると、レベル20でクラスチェンジになる筈。
昨日のペースで狩りが出来ればいいんだが。
ヴリトラの幻影や分身をチェンジ・モンスターを使わず狩れるメリットは大きい。
アイテムも美味しいというのもある。
それ以上に経験値稼ぎの効率は単独で狩りをするよりも明らかに上だろう。
結果的に、ですけど。
懸念すべきは竜騎士達だ。
特に王女殿下と竜騎士グリエルです。
得物は比較的軽くなったが、騎竜のドラゴンを御す事の方は楽になっていません。
昨日、体験済みの竜騎士ラーフェンと竜騎士プリムラも大差ないと思う。
突撃は控えて欲しいものだが。
そこは各々の判断にお任せしましょう。
オレの興味は水晶竜とブロンズドラゴンと組んで魔物を狩る事に向いている。
楽しみだ。
実に楽しそうだ。
実際に昨日は楽しかった。
竜騎士達が疲弊したらどうする?
昼までで切り上げてもいい。
そうなったら護国谷の周囲に迫っている魔物を駆逐しに行こう。
魔人に亀だ。
あれも実に美味しそうだ。
食べませんけどね。
まずはこっちからだ。
狙い目はヴリトラの幻影に分身。
きっと楽しい狩りになるだろう。
《只今の戦闘勝利で【投槍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【連携】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【看破】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【平衡】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【気配察知】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『蒼月』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
いかん。
懸念すべきは他にもあったのを忘れてました。
水晶竜です。
この、戦闘狂め!
明らかに森ギリギリの高度を飛んで魔物を挑発してやがる。
ブロンズドラゴンは苦笑するような雰囲気はあるのだが、基本的に制止していない。
結果、何度もヴリトラの幻影と分身に奇襲を喰らっている。
わざとそう仕向けているのだ。
そのタイミングでオレと召喚モンスター達が逆撃を加えてます。
これが基本戦術として定着しつつある。
竜騎士達は?
互いの騎竜が攻撃に参加したがってました。
御しきれているように見えないが、王女殿下は積極的だ。
騎竜の攻撃に合わせて自らも天沼矛で攻撃を喰らわせてます。
正直、大きなダメージになってないけど、その姿勢は好ましい。
でもね。
好き勝手させ過ぎは禁物ですよ?
蒼月のステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
蒼月 麒麟Lv17→Lv18(↑1)
器用値 36(↑1)
敏捷値 75
知力値 43
筋力値 39
生命力 39
精神力 36(↑1)
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆 耐久走
奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視 広域探査 強襲
天啓 空中機動 霊能 霊撃 騎乗者回復[中] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[大] MP回復増加[小] 光属性 風属性 土属性
水属性 雷属性
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ビアンカ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
さて、戦闘そのものはいい感じで苦戦してくれている。
大苦戦になっていないだけだ。
水晶竜とブロンズドラゴンがいても苦戦である点は変わらない。
竜騎士達にとっても苦戦であるだろう。
そこは間違いない。
消耗は見えるけど、敢えて継続で。
呪文の支援も自前である程度、やっている。
いずれ自前でヴリトラの幻影を狩れる所まで、強くなって欲しいものです。
ビアンカのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
ビアンカ アークエンジェルLv15→Lv16(↑1)
器用値 26(↑1)
敏捷値 68
知力値 68
筋力値 25
生命力 26(↑1)
精神力 68
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 変化 神霊 神撃 遠視
空中機動 魔力察知 自己回復[微] 物理抵抗[微]
魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 時空属性 光属性
闇属性 風属性 土属性 水属性 木属性 雷属性
氷属性 呪歌 呪曲
さて、ビアンカはどうしよう?
ビアンカのMPバーは6割程です。
支援は呪歌と弓矢を併用しているのだが、ここまでの消耗はそう進んでいない。
やはり水晶竜とブロンズドラゴンがいるだけに消耗は抑えられている。
このまま継続でいい。
問題は、これだ。
『小さき友よ、もう少しこの魔物と戦えそうかな?』
「気に入ったみたいですね」
『勿論だとも!』
ヴリトラの幻影からソーマ酒を剥ぎ取るとブロンズドラゴンを見る。
どうにかしてくれませんかね?
気分的に隣のN1E1u1マップに移動し難いのですが。
『小さき友の先導に任せるべきでありましょうな』
『そうか?そうだな』
『ではお任せしよう』
「ええ、任されました」
うん。
素直で結構。
次のマップの空中戦の相手は?
仏像シリーズだ。
N8u1マップで戦っているけど、ここには別の仏像が加わる事になる。
韋駄天だ。
明らかに空中機動力で上になるだろう。
そこはスパッタに大いに期待したい。
ま、N1E1u1マップには長居する理由は特に無い。
早々にE1u1マップに移動しよう。
そこの空中戦の相手となると荒御魂と和御魂と白霊鳥。
間違いなく水晶竜は気に入らないだろうな。
低空を移動して伊耶那岐之幻影達を相手にした方が楽しそうだ。
オレとしては建御雷神之幻影と格闘戦が出来れば本望です。
本望なのです。
ホモではないです。
そこを過ぎたらE2u1マップだ。
金耀猪の肉が待っているのです。
水晶竜だけでなく、王女一行にも戦い甲斐のある相手が揃っている。
オーディンガードの相手は大変だろうけどね。
E2u1マップでは長居してもいいと思ってます。
だが、更なる野望があるのだ。
もっと東に移動したら?
空魔監視所の中継ポータルがある。
本命の狩り場です。
王女殿下は自らを鍛える事を望んでいるようだ。
ならばお望みのままに。
ハードかな?
きっとハードだ。
でもこれがオレにとっては日常なのです。
王女殿下が相手であっても慈悲などない。
貴賎など関係ないのでした。
『キース様、大丈夫ですか?』
「ええ」
『本当に支援は要らないので?』
「手出しは無用に願います」
王女殿下の申し出は有難いですがね。
目の前にいるのは、オレの獲物だ。
誰にも手出しさせたくない。
いや、余計な手出しをするようなら怒るよ?
言葉よりも先に手が出るよ?
そういう相手なのです。
建御雷神之化身 ???
英霊神 ??? ???
??? ???
目の前にいるのは建御雷神之幻影に非ず。
化身だ。
センス・マジックで確認するまでも無く、建御雷神之幻影の格上。
最初から全身に雷を纏っている所も違っている。
間違いなく、強敵!
どうにかその手にあった布都御魂を奪う事に成功している。
でも金剛杵はオレの手の中で砕けて失われていた。
久々にこれは挑み甲斐のある相手!
邪魔されたくはないですな!
「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」
武技を継ぎ足す。
そしてリミッターカットを追加だ。
そういう相手である事は明白。
建御雷神之幻影を相手に最近はリミッターカット抜きで戦えている。
だが目の前の相手には使わずに勝てる自信なんて無いのでした。
(フィジカルエンチャント・ファイア!)
(フィジカルエンチャント・アース!)
(フィジカルエンチャント・ウィンド!)
(フィジカルエンチャント・アクア!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(メンタルエンチャント・ダーク!)
(グラビティ・メイル!)
(サイコ・ポッド!)
(アクティベイション!)
(リジェネレート!)
(ボイド・スフィア!)
(ダーク・シールド!)
(ファイア・ヒール!)
これで戦力差は埋まるだろうか?
確証は無い。
これで苦戦するようなら、どうする?
【呪文融合】で組んだ攻撃呪文詰め合わせに頼るのは避けたいのだが。
オレの求める強敵であるのは間違い無い。
それに、だ。
もう少し、手を加えておこう。
前へ。
建御雷神之化身も前へ。
攻撃のモーションに入った、と思ったら建御雷神之化身の左肘から先が消えて見えた。
次の瞬間には張り手が目の前に。
避ける事は出来なかった。
自ら首を背けるようにして威力を減殺するに留まる。
受け切れている訳ではない。
カウンターだ。
左掌を脇に押し当てる。
(ダーク・ヒール!)
これでいい。
水晶竜のブレス攻撃を喰らっている分、回復させないとね!
だが回復させるだけに留まらない。
左足を飛ばして足払いだが。
転がってくれません。
今度は飛ばした左足で建御雷神之化身の左足首を刈る。
形は崩れているけど小内刈だ。
やはり転んでくれないけど、僅かに体勢が崩れたか?
右手で喉輪。
簡単に避けられたが本命は別だ。
股間に右膝がいい角度で喰い込んでいる。
男なら悶絶モノだろう。
だがこれで戦闘能力を奪えないのは承知だ。
幻影で何度も経験してます。
オレの中で疑念が膨らんで行く。
建御雷神之幻影も化身も、去勢しているんじゃなかろうな?
「ガハッ!」
「ッ!」
抱え込まれた。
そのまま後方に投げ飛ばされる。
しかも放してくれない。
そのまま押し潰されてるよ!
どこのプロレスラーだ?
ダメージを喰らいはしたけどガードポジションを確保。
右肘関節を狙いに行くが、その前に立たれてしまった。
オレは腰周りを両脚で挟んだままだ。
しかもその動作が速い!
張り手が飛んでくる。
両脚を外して自ら落ちて避けたけど、今度は思いっ切り蹴られて転がされてしまう。
体に違和感。
痺れる様な感覚は間違いなく雷撃によるものだ。
麻痺に至っていないだけ、マシと思おう。
(ヒート・ボディ!)
そっちが雷であればこっちは火だ。
組んだだけでダメージが発生するだろう。
でもそれもお互い様だ。
「ヌンッ!」
「ガッ!」
今度は互いに殴り合いか?
いいぞ!
悪くない。
その拳も蹴りも、受け切っている筈なのに骨の髄にまで響きそうだ。
間違いなく幻影とは比較にならない強敵。
オレが求めていた、強敵!
笑うな。
いや、これは笑っていい。
楽しくて仕方が無い!
交錯すると背後に回りこんで裏投げ。
マウントを狙うが、蹴り上げられて空中に放りだされる。
地面に叩き付けられていた。
ああ、いいな。
こんな戦いが続いてくれたら、いい。
だが王女一行を待たせているのです。
仕留めに行こう。
「ブーステッドパワー!」
武技を追加で。
パワー差はかなり縮まってくれただろう。
体格差は埋まってくれないけどな!
口の中には鉄の味がしている。
体の各所に痛みと痺れ。
それでいて止まらないオレの期待感。
さあ。
戦おうか。
目の前にいる建御雷神之化身の表情にも変化がある。
口元に浮かぶのは微笑。
但し獣の笑みだ。
体格も熊みたいだし、可愛くない。
楽しそうじゃないの。
オレもだ。
もっと楽しもう。
それこそがお互いの為になるのだ!
《只今の戦闘勝利で【剣】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【関節技】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【受け】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【掴み】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐気絶】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『スパッタ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『キース殿、本当に大丈夫なので?』
「まあ、なんとか」
竜騎士プリムラは心配しているのだろうか?
どちらかと言えば呆れているような気がするけど。
建御雷神之化身との格闘戦が実に有意義でした。
戦闘終了と同時に武技の効果が切れて、体が重たく感じる。
そして全身の痛みもより酷く感じられるようになった。
それが何故か嬉しい。
こうでなくては面白くないのだ。
ブーステッドパワーの副作用は?
まだ呪文は使えない。
だが頼もしい護衛役がいるのです。
心配は要らない。
リミッターカットの副作用も当然だがある。
ステータス値は3割程度にまで落ち込んでしまった。
まあいい。
それを引き換えにしても満足です。
ソーマ酒を服用して解消しておこう。
スパッタのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
スパッタ オーロラウィングLv16→Lv17(↑1)
器用値 33
敏捷値 94(↑1)
知力値 47
筋力値 32
生命力 33(↑1)
精神力 47
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破 追跡
強襲 危険察知 空中機動 自己回復[微] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[小] MP回復増加[小] 光属性 風属性
土属性 雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『イグニス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『キース様はオレニュー様の弟子、ですよね?』
「ええ」
王女殿下は何か恐ろしいモノでも見たんだろうか?
驚きの表情をしてます。
確かに建御雷神之化身は凄い様相でしたからね。
それに建御雷神之化身だけではない。
伊耶那岐之幻影は伊耶那岐之化身に。
泣沢女神之幻影は泣沢女神之化身に。
意富加牟豆美命之化身はそのままだった。
ヤマツミもワタツミも全部、強くなっていたと思います。
それだけに経験値的に美味しかった筈。
その筈だ。
オレの種族レベルは上がってないけどな!
イグニスのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
イグニス 朱雀Lv16→Lv17(↑1)
器用値 35
敏捷値 77
知力値 53(↑1)
筋力値 43
生命力 43
精神力 35(↑1)
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視 夜目
広域探査 強襲 天啓 空中機動 自己回復[中]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[小] MP回復増加[小]
火属性 風属性 土属性 耐即死 毒無効
『小さき友よ、汝の戦い方は奇妙に見えるのだが』
「そうですか?」
『うむ。召喚魔法を操る魔法使いの戦い方ではあるまい』
「そうでしょうか?」
じゃあジュナさんは何なんだ、と言いたい。
まあ奇妙に見えるんだろうな、とは思いますけどね。
今更、変えようとは思わない。
好き勝手に行動するしかないのです。
「今の大剣を使う相手は私に任せて貰えますか?」
『かなり苦戦していたのだが、それでもか?』
「ええ」
『奇矯な願いだが否は無い』
『手出しせねばいいのだな?汝の召喚せし者達のように』
「はい」
オレ配下の召喚モンスター達はおとなしく観戦してましたからね。
理解が早くて助かります。
そして布都御魂と天沼矛が同時に追加になりました!
神霊の桃に破邪の桃もです。
上々だろう。
王女一行には悪いけど、伊耶那岐之化身達ともっと戦ってみたくなるな。
ソーマ酒もあるし。
うん。
これでは水晶竜を悪く言える立場じゃありませんな!
それでは移動の前に布陣変更だ。
スパッタとイグニスは帰還させましょう。
黒曜とヘザーを召喚します。
E2u1マップまではもう少し距離がある。
低空を移動する予定だ。
伊耶那岐之化身達がもう一回、出現してくれませんかね?
お願いだから出てきて欲しい。
本気でそう思います。
移動を優先なのは変わらない。
でも襲われたら仕方ないですよね?
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv93
職業 サモンマスターLv31(召喚魔法修師)
ボーナスポイント残 59
セットスキル
小剣Lv63 剣Lv67(↑1)両手剣Lv66 両手槍Lv67 馬上槍Lv69
棍棒Lv64 重棍Lv61 小刀Lv63 刀Lv69 大刀Lv68
刺突剣Lv61 捕縄術Lv63 投槍Lv67(↑1)ポールウェポンLv69
杖Lv81 打撃Lv83(↑1)蹴りLv84 関節技Lv84(↑1)
投げ技Lv84(↑1)回避Lv91 受けLv91(↑1)
召喚魔法Lv93 時空魔法Lv79 封印術Lv76
光魔法Lv73 風魔法Lv73 土魔法Lv73 水魔法Lv73
火魔法Lv73 闇魔法Lv73 氷魔法Lv73 雷魔法Lv73
木魔法Lv73 塵魔法Lv73 溶魔法Lv73 灼魔法Lv73
英霊召喚Lv5 禁呪Lv74
錬金術Lv64 薬師Lv16 ガラス工Lv23 木工Lv46
連携Lv71(↑1)鑑定Lv65 識別Lv71 看破Lv49(↑1)耐寒Lv69
掴みLv71(↑1)馬術Lv71 精密操作Lv71(↑1)ロープワークLv62
跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv69 登攀Lv60e
平衡Lv71(↑1)
二刀流Lv67 解体Lv65 水泳Lv29 潜水Lv50
投擲Lv50e
ダッシュLv60e 耐久走Lv60e 追跡Lv29 隠蔽Lv66
気配察知Lv34(↑1)気配遮断Lv66 暗殺術Lv60e
身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv57(↑2)
魔法効果拡大Lv64(↑1)魔法範囲拡大Lv64(↑1)
呪文融合Lv62
耐石化Lv59 耐睡眠Lv61 耐麻痺Lv65 耐混乱Lv62
耐暗闇Lv64 耐気絶Lv70(↑1)耐魅了Lv56 耐毒Lv69
耐沈黙Lv60 耐即死Lv60
装備
金剛杵×9(↓1)降魔秘剣×4 金剛秘剣×3
倶利伽羅剣×4 迦楼羅剣×5 布都御魂×9(↑1)
胎蔵秘刀×1 修羅刀×4
護霊樹の杖×1 神樹石の杖+×1 裁きの杖×1
如意輪錫杖×4 神樹石のトンファー+×2
双角猛蛇神の投槍+×1 亜氷雪竜の投槍+×1
双角猛蛇神の長槍+×1
亜氷飛竜の騎士槍+×1 双角猛蛇神の騎士槍+×1
亜氷飛竜のパイク+×1 天沼矛×5(↓1)
腐竜王のメイス+×1
転生獅子のレイピア+×1 亜氷飛竜のエストック+×1
断鋼鳥の小刀+×1 断鋼鳥の刀+×1
断鋼鳥の斬馬刀+×1 断鋼鳥のコラ+×1
断鋼鳥のククリ刀+×2 断鋼鳥のデスサイズ+×1
呪魔蛇の小剣+×1 腐竜王の双杵+×1
妙見秘鎚×4 腐竜王の戟+×1 星天弓×6
怒りのツルハシ+×2 ミスリル銀の首飾り+×1
従魔蠍の隠し爪×2 雪豹のバグナグ×2
大氷雪竜の革鎧ほか
呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 風天羂索×3
グレイプニル×1
槌頭水竜のベルト 背負袋 アイテムボックス
召喚モンスター
蒼月 麒麟Lv17→Lv18(↑1)
器用値 36(↑1)
敏捷値 75
知力値 43
筋力値 39
生命力 39
精神力 36(↑1)
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆 耐久走
奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視 広域探査 強襲
天啓 空中機動 霊能 霊撃 騎乗者回復[中] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[大] MP回復増加[小] 光属性 風属性 土属性
水属性 雷属性
スパッタ オーロラウィングLv16→Lv17(↑1)
器用値 33
敏捷値 94(↑1)
知力値 47
筋力値 32
生命力 33(↑1)
精神力 47
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破 追跡
強襲 危険察知 空中機動 自己回復[微] 物理抵抗[小]
魔法抵抗[小] MP回復増加[小] 光属性 風属性
土属性 雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
イグニス 朱雀Lv16→Lv17(↑1)
器用値 35
敏捷値 77
知力値 53(↑1)
筋力値 43
生命力 43
精神力 35(↑1)
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視 夜目
広域探査 強襲 天啓 空中機動 自己回復[中]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[小] MP回復増加[小]
火属性 風属性 土属性 耐即死 毒無効
ビアンカ アークエンジェルLv15→Lv16(↑1)
器用値 26(↑1)
敏捷値 68
知力値 68
筋力値 25
生命力 26(↑1)
精神力 68
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 変化 神霊 神撃 遠視
空中機動 魔力察知 自己回復[微] 物理抵抗[微]
魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 時空属性 光属性
闇属性 風属性 土属性 水属性 木属性 雷属性
氷属性 呪歌 呪曲
召魔の森 ポータルガード
テイラー、クーチュリエ、獅子吼、ストランド、ペプチド、逢魔
極夜、雷文、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、蝶丸、網代
同行者
サビーネ王女&竜騎士ラーフェン、プリムラ、グリエル
水晶竜&ブロンズドラゴン




