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614

 海魔監視所の中継ポータルの前で召喚モンスター達を全員帰還させる。

 アデル達も全員だ。

 紅蓮くんも含めて11名、2つのパーティに編成し直してユニオンを組む。



『どこに跳ぶんです?』


「うん?まあ着いたら分かるよ」


 テレポートの呪文を使うと視界が反転する。

 そしてすぐに見慣れた光景になった。

 城壁。そして城門。

 城壁の上には雷文がいるのが見えていた。



『え?』


『お城?』


『ちょ、ちょっと待って!広域マップ!』


「まあ、話は中で」


 呆然とする一同を急かすように中へ入る。

 全員が城門を通り抜けた所で、ユニオンを解消した。

 パーティもだ。



「これ、鶴亀砦と一緒ですか?」


「私が拠点にしている場所でね」


「これ全部、キースさんが、ですか?」


「まさか周囲の森も?」


「そういう事になるかな?」


 ポータルガードの面々は?

 全員、いるようです。

 オレの肩には既に黒曜が舞い降りていた。

 頭上でクーチュリエがホバリング。

 そのクーチュリエの周囲には蜂が群れを成している。



「ここの名前は召魔の森だ。歓迎するよ」


「周囲の魔物、大丈夫なんですか?」


「うん?ああ、いい経験値稼ぎになっているみたいだな」


 硬直するイリーナ。

 あれ?

 オレって何か変な事を言ったかな?





「これはまた」


「完全にお城!」


「塔も8つ、ですか」


「そして闘技場まであるって一体」


 うん。

 やり過ぎとは思ってません。

 自然とこうなったんだってば!



「お互いの召喚モンスターを披露するならここがいいだろうからなあ」


「ここ、対戦も出来るんですよね?」


「その為の場所だから当然。アイテムを消費するけど魔物も呼び出せる」


「へ?」


「使ってみたら分かるよ」


 それよりも召喚だ。

 ヴォルフ、護鬼、戦鬼、ナインテイル、ヘザーを召喚しました。



「無論、プレイヤー同士で対戦も可能な訳で」


「いやいやいやいやいやいや」


「ここにいる全員で相手しても勝てる気がしません!」


「そうかな?」


 いや、そこまでの戦力差はないと思うのだが。

 それに各々、切り札はあるのだし。



「まあここは広いから使い易いだろうな」


 闘技場にポータルガードの面々が集結しつつある。

 守屋、スーラジ、久重、蝶丸、網代といった人形組はまだいい。

 その後方にジェリコ、テフラ、岩鉄、虎斑と続いている。

 黒曜、クーチュチエ、雷文、それにキュアノスとノワールが飛んで来ていた。



「あの、キースさん、この数の召喚モンスターって」


「ポータルガード、ですよね?」


「ああ、そうだな」


 そして数え始めるアデル。

 おいおい。

 オレに聞けって。



「今の所は14体いる筈だ」


「そんなに?」


「もう少し鍛えたらもう1体増えるかな?」


 またしても呆然とする一同。

 例外なのはゼータくんだけか。


 いや。

 大いなる例外がいた。

 駿河と野々村だ。



「失敗した!」


「何で最初にグランドサモナーを選択しなかったんだ?」


 何を言っているのか?

 なんとなくですけど、分かってしまった。


 海のどこかに拠点が出来上がる。

 そしてポータルガードが全部、人魚系になる。

 そんな未来が見えてしまった。

 やりかねない。

 サモナーからやり直してでもやりそうだよ!



「モフモフ王国が出来るかも?」


「石版、あったわよね?」


 他にも、いた。

 アデルと春菜だ。

 こっちは両名ともにアークサモナー。

 愚者の石版があればすぐにでもモフモフなポータルガードだけの拠点を作りかねない。

 危ない。

 暴走しかねないぞ?



「それよりも、召喚モンスターの調査じゃなかったかな?」


「そ、そうでした」


「いずれ全部、網羅するのかな?」


「そうしたい所ですけど、難しそうですね」


 イリーナの視線の先にいるのは虎斑だ。

 練成モンスターはオレ以外に入手している例がまだないようです。

 ホムンクルスは確かにフラスコが難点だ。

 だがウォーキングツリーの材料の入手はそう難しくはない。



「では、順番に潰して行きます?」


「ですね」


「最初に何の召喚モンスターだったか、統計はしてあるんだっけ?」


「ああ、それは過去にこっちでやってましたので」


 紅蓮くんは召喚モンスターの統計調査にまで手を出していたのか?

 それは凄い!



「初期配備の召喚モンスターから順番に整理しましょうか」


「賛成!」


 イリーナと此花が主導で調査を進めるようだ。

 これに紅蓮くん、ね。

 まあ妥当であるのだろう。

 アデルと春菜は召喚モンスターの触り心地の比較を始めているし。

 無論、そこにヴォルフの姿もあるのだ。



「ウルフ系から始めます」


「融合系は?」


「後回しにしない?まだ全容が分からないのだし」


「時間も足りるかな?」


 そう。

 そこも気にしないといけないかもな。



「城館の中には客室もある。ここでログアウトしてもいいよ」


「え?」


「いいんですか?」


「テントでログアウトでもいいよ」


「「「ベッドがいいです!」」」


 ですよね。

 そう言うと思いました!






「マンティコアの上位は?」


「やっぱりエルダーマンティコアよね!」


「それ意外に思いつかないです」


 オレの目の前にはヒョードルくんのマンティコアがいる。

 尻尾を振る様子は他の猛獣系と一緒だ。

 蠍の尻尾、ですけど。

 アデルにしても春菜にしても、よく愛でていられるものだ。

 ヒョードルくんよりも懐いているのは何だろうね?

 謎だ。



「まとめてみると選択肢が凄く多いですね」


「全部網羅は大変?」


「通常進化で網羅出来ているのがまだ少ないし」


「分岐が多いフェアリー系が判明しているのが幸い?」


「ゴーレム系、それにフクロウ系も判明しているのはいいね!」


「でも全容解明はもっと先になるなあ」


「キースさん次第な所もあると思います!」


 うん?

 皆の視線がこっちに集中している。

 あらやだ、恥ずかしい。

 赤面しちゃうじゃないですか。



「そうかなあ」


「数日で幾つかの進化先が埋まるんじゃないですか?」


「そうかなあ?」


「増やす予定ってあります?」


「サイレンガードの先が見たい!」


「ダークウルフ系の先が見たい!」


「フォレストタイガー、人食いライオン、デザートライオンの先も!」


「ユニコーンの通常進化先とかも興味あります」


「アンデッドは?アンデッドはダメなの?」


 ああ、もう!

 一気に意見が出過ぎだ!

 皆で手分けしたらしいじゃないですか!


 特に悩みの種がある。

 スライム系やキメラ系だ。

 オレだけで全部、揃えるつもりはない。

 皆無だ。

 毛頭、ない。



「いや、全員で手分けしたらいずれは全容解明すると思うんだけど」


「そこはそれ、先駆者には頑張ってくれないと」


 紅蓮くんの言葉に大いに同意する一同。

 あの、それって人柱的な何かですか?



「まあ情報を集約してみて良かった、かな?」


「ですね」


「私にしても少し、召喚モンスターを増やしたくなったからね」


 オレの視線の先にはヘラクレイオスくんのアンデッド達がいる。

 バンパイアレディにバンパイアナイトだ。

 それにオレには召喚が不可能なスケルトントルーパー。

 現在、闘技場内は夜のように暗くしてあり、アンデッド祭りになっている。

 壮観だ。

 各人のアンデッドが勢揃いです。

 その闇の中でオレ配下のテロメアや赤星、モスリンもいた。


 気になるのはバンパイアナイト。

 情報を集約する前から予測はあったそうだが、どうやらプレイヤーの性別で分岐するみたいだ。

 男性プレイヤーであれば、女性型のバンパイアに。

 次にフューズ・モンスターズでバンパイアを追加すると男性型のバンパイアに。

 女性プレイヤーであれば逆になる。

 オレの場合、次のバンパイアは男性型になる筈だ。


 他に今のオレが気になるのは?

 まずは蜂かな。

 アーマービー系統の先は真魔蜂まで判明している。

 その先は神魔蜂と予想されているが、同じパーティで組めばボーナスがある事も予想されていた。

 ちょっと、興味あります。


 他には?

 デモンズビースト系統。

 トロール系統。

 ビッグスパイダー系統。

 メタルスキン系統。

 バトルホーク系統。


 でも正直、逼迫はしていないのです。

 追加したくなるような決め手も無い。

 今の所、促成栽培が可能であるのは間違いないんですけどね。



「増やしたら大変だからなあ」


「あ、それは分かります!」


「好みもありますからねえ」


 うん。

 駿河、野々村、お前達が言うか!

 好きで増やしてるだろうが!



「それにドラゴンですね」


「キースさんにしてまだ第三段階って」


「クロノスドラゴンはかなり毛色が違っているし」


「それに魔鉱腐竜もいますね」


「まあ、アレだ。気長に成長させてみるさ」


 そうなんだよな。

 謎がまだまだ多い。

 クロノスドラゴンもだけど、ジュナさんの魔鉱腐竜も謎だ。

 そしてドラゴンの成長に必要な経験値は他の召喚モンスター達に比べたら隔絶している。

 それだけに強力な存在であるのも間違いない。



「そう言えば、ドラゴントルーパーのクラスチェンジ条件って判明してないんですか?」


「まだ、なんだよねえ」


 紅蓮くんの表情は冴えない。

 事情通の彼にしてもまだこのゲームには謎が多く残っている。

 オレですか?

 謎を解くよりも先に突っ走って過ぎ去っているような気がします。



「謎と言えば闘技大会なんですが」


「謎?」


「キースさんって攻撃呪文は使ってないのは?」


「対戦は楽しまないといけないからねえ」


「えっと」


「うん?」


「いえ、何でもないです」


 だって攻撃呪文は経験値稼ぎで魔物相手に使うものだと思うのです。

 オレは自分の欲望の為なら、魔物にだってダーク・ヒールを使う男だ。

 戦いを楽しむ為ならば全てが正当化される。

 そう信じているのです。



「その、呪文の方なんですが」


「呪文?」


「新しく追加になった呪文についても知りたいんです。【禁呪】はまるで分かってないですし」


「【禁呪】ねえ」


 ほう。

 以前にも呪文は聞かれた事はあったけど【禁呪】の呪文は話していなかったっけ?

 まあ、いいか。

 情報通の紅蓮くんからは色々と聞けているし。



「まあ、呪文リストを見るだけじゃ分からないかも?」


「えっと」


 正直に言おう。

 口で説明するの、面倒です。

 直接は言いませんけど。



「対戦で、見てみる?」


「え、いいんですか?」


「何だったら参加してもいいけど」


 周囲を見渡す。

 どうして皆、視線を合わせようっとしないのだ!

 いいじゃないの、ユニオンでも。

 オベリスクに魔結晶を捧げるチャンスだと思ったんだが。


 まあいいか。

 ポータルガードの面々もいる。

 かなりの戦力があるのだ。


 布陣はどうしようか?

 ヴォルフ、ナイアス、メジアン、待宵、キレートにしました。

 アデル達がレプリカントの待宵、それにインビジブルストーカーの待宵に興味を示していたのです。

 まあ見せておいていいだろう。

 やる気に繋がってくれたらいい。







《只今の戦闘勝利で【小刀】がレベルアップしました!》

《【小刀】武技の小手返しを取得しました!》

《只今の戦闘勝利で【連携】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【二刀流】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐即死】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ナイアス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 魔水晶をオベリスクに捧げていたんだが、ここまで未見の相手はいない。

 そして若干だが、物足りなく思えてしまう。

 原因は分かっている。

 人形組5体にナイアスの支援が強力であるのだ。

 前衛にいるゴーレムの戦列もまた強力なのです。


 そしてオレは遊撃に専念出来ている。

 やりたい放題と言っていい。

 概ね【禁呪】の呪文は一通り見せる事が出来たかな?

 まあ【呪文融合】で組んであるから良く分からないかもだが。



 ナイアスのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 ナイアス オーケアニスLv12→Lv13(↑1)

 器用値 56(↑1)

 敏捷値 55

 知力値 58

 筋力値 25

 生命力 25

 精神力 56(↑1)


 スキル

 両手槍 回避 料理 水中機動 水棲 天啓 霊能 変化

 夜目 呪歌 呪曲 瞑想 精密操作 自己回復[微]

 物理抵抗[微] 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 時空属性

 光属性 闇属性 水属性 土属性 共鳴



「済みません、【呪文融合】の効果は良く分かるんですが」


「【禁呪】の効果が分かり難いです!」


「あ、やっぱり」


 個々の呪文の効果は分かり難いようですね。

 まあそりゃそうだ。

 【呪文融合】は大前提になっている。

 便利ですから仕方ない。



「呪文リストの中からリクエストがあるかな?その方が楽だし」


「いいんですか?」


 むしろその方が楽です。

 間違いない。



「これ、出現する魔物はランダムですか?」


「ああ。一緒にやらないか?」


「さすがにそれは」


「怖過ぎます!」


 オレの野望は費えた。

 誰かが参加するようなら捧げるのは魔結晶にしたのに。


 まあ、いいか。

 続けてみましょう。



「アポーツはどんな時に使うんでしょう?」


「私は投槍と組み合わせて使う事が多いね」


「投槍、ですか?」


「うん。実地で見せるよ」


 その前に布陣は変更しますけどね。

 ナイアスはここで帰還だ。

 獅子吼を召喚しましょう。

 遊撃はオレとヴォルフで十分だ。

 待宵とキレートも加わっている。

 遊撃で投槍?

 いいと思います。



「少し相手が強くなるかも知れないけど、いいかな?」


「え?あ、はい」


「もっと強い魔物が出るんですか?」


「うん。多分だけどね」


 そう。

 魔結晶をオベリスクに捧げるのだ。

 まあ品質低めに留めますけど。





 アナンタの幻影 ???

 魔物 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 シェーシャの幻影 ???

 魔物 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 いや、一気に難易度が上がってますよ?

 まあ前衛に壁役が揃っているからいいけどさ。






《只今の戦闘勝利で【小剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【投槍】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【封印術】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【氷魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【木魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【灼魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐暑】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐麻痺】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐暗闇】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヴォルフ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 アナンタの幻影にシェーシャの幻影のペア。

 ヨトゥンとムスペルの群れ。

 玉兎の群れ。

 そして今のヴリトラの分身。


 強敵が続くと心に余裕も無くなって行く。

 まあどうにか紅蓮くんのリクエストには応えていられるけどね。

 こっちも数が揃っているのだ。

 オレも支援するだけの余裕がある。


 それに投槍だ。

 悪くない。

 玉兎の群れを相手に外していたりしますけどね。

 大型の魔物相手には間合いがあっても投槍であれば戦い易い。

 実際に思っていた以上に狩るのが楽に感じています。



 ヴォルフのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。



 ヴォルフ 大神Lv14→Lv15(↑1)

 器用値 35

 敏捷値 84(↑1)

 知力値 35(↑1)

 筋力値 48

 生命力 48

 精神力 35


 スキル

 噛付き 疾駆 跳躍 回避 遠吠え 裂帛 神威 霊能

 霊撃 念動 隠蔽 追跡 夜目 気配遮断 自己回復[中]

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[小] 耐即死

 耐魅了 分身




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『待宵』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 オレと召喚モンスター19体、全部で20の数の利は大きいな。

 各々の役目を特化出来る。

 待宵の場合は、支援だ。

 オレの姿で、支援だ。

 本来のオレの姿がそこにあるように思えます。


 投槍で攻撃はしてたけどね。

 それ以外は後衛に徹している。

 不思議なものだ。



 待宵のステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。



 待宵 レプリカントLv12→Lv13(↑1)

 器用値 39(↑1)

 敏捷値 57(↑1)

 知力値 61

 筋力値 23

 生命力 23

 精神力 61


 スキル

 武芸百般 夜目 気配遮断 魔力遮断 反響定位 精密操作

 自己回復[微] 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]

 MP回収[小] 同調 クローン 時空属性 光属性 闇属性

 火属性 風属性 土属性 水属性 雷属性 氷属性 溶属性

 灼属性 全耐性




《只今の戦闘で召喚モンスター『キレート』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 キレートの場合、奇襲一辺倒だ。

 汚い。

 実に汚い。

 そして攻撃をしたらすぐに逃走する。

 影の中に、ですけどね。


 結果的には牽制に終始している形なのだが。

 嫌がらせ専門だな。

 敵に回したくない類の戦い方だ。


 但し、アナンタの幻影にシェーシャの幻影には気付かれていたみたいだ。

 奇襲が奇襲になっていなかった。

 どうもキレートの透明化も影棲も通じない相手がいるみたいだ。


 何事も万能ではない。

 改めて思い知らされた形になったな。



 キレートのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは器用値を指定しましょう。



 キレート インビジブルストーカーLv12→Lv13(↑1)

 器用値 35(↑1)

 敏捷値 61(↑1)

 知力値 56

 筋力値 27

 生命力 27

 精神力 56


 スキル

 武芸百般 夜目 気配遮断 魔力遮断 反響定位 精密操作

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中] MP回収[小]

 同調 透明化 隠蔽 影棲 奇襲 看破 時空属性 光属性

 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性 塵属性 氷属性

 溶属性 木属性 全耐性




「こんな所かな」


「あ、有難うございます」


 どうにか一通り、見せる事はできたか?

 エクストラ・サモニングとか【英霊召喚】の呪文は気軽に使えないけど。



 では。

 次はヒョードルくん達だな。


「オベリスクにアイテムを捧げる、ですか」


「そう。多分だけど使えると思うんだが」


「まずは魔石で挑んでみます」


 ヒョードルくんはこの闘技場に興味があったみたいなので、やらせてみた。

 多分、使える筈なのだ。


 で、出現した相手は?

 闘牛でした。

 やはり温い。

 今のヒョードルくんとその召喚モンスター達が相手であれば楽勝であろう。

 実際に、楽勝だった。

 ピットフォールに壁呪文だけであっという間に優勢になってしまう、



「僕でも普通にアイテムも剥げるんですね、これ」


「え?お肉も剥げてる?」


 【料理】を持っているアデルとイリーナが興味を示しているようです。

 まあ、もう一押しあればいいんだが。



「金耀猪の肉だって剥げる可能性があるぞ?」


「それって倒せたら、ですよね?」


「ユニオンを組んだらどうにかなるんじゃないかな?【英霊召喚】もあるんだし」


 どうやらアデルとイリーナもやる気が出てきたか?

 でも心配であるようだな。

 春菜と此花も加わるようだが。

 随分と慎重になっているようです。


 それでも進歩、だな。

 ヒョードルくんもゼータくん達と何やら相談している。

 布陣を組み替えていた。

 あの様子では、ヘラクレイオスくんに駿河、野々村も加わる事になりそうですね。

 全員、レッサードラゴンを戦列に加えているようだ。


 おっと。

 オレも少し、布陣を変えておこう。

 ヴォルフ、待宵、キレートは帰還だ。

 ティグリス、ストランド、折威を召喚しましょう。


 今、やっているのがアデル達。

 その次がヒョードルくん達だな。

 そしてオレ達が挑むとしよう。

 あ、ポータルガードは自分の仕事に戻っていい。



「拠点も色々と出来る事が増えるんですね」


 紅蓮くんはと言えば呆然とした様子を隠そうとしない。

 彼は攻略組だ。

 掲示板では解析班と呼ばれる向きもあるそうだが。



「他にもあるんじゃないかな?」


「生産職以外に、となると怪しい場所は何箇所か。でもここまでの規模はないでしょう」


「ほう。他にあるの?」


「そう言われてますね」


 それは興味深い。

 まあ拠点関係で優先すべきはここの闘技場での経験値稼ぎに地下洞窟の探索だ。

 次が周辺の森の探索になるだろう。


 でも雑談のついでに聞き込んでおくのもいいかもしれない。







《只今の戦闘勝利で【小剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【小刀】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【掴み】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【二刀流】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『獅子吼』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 時刻は午後5時20分になっていた。

 孔雀明王と愉快な仏像シリーズを片付けたら、いい匂いが漂っている。

 焼肉パーティだ。

 アデルとイリーナが色々と焼いてます。

 闘牛肉は間違いなくあるようだ。


 だが。

 ティグリスも獅子吼もメジアンも、その匂いには興味が無いようだ。

 生が、好きなんだろうな。

 それに同じ生でも獅子吼とメジアンは魔物の方が好みだと思う。

 そういう奴等であるのだ。



 獅子吼のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。



 獅子吼 ダークキメラLv39→Lv40(↑1)

 器用値 28

 敏捷値 59(↑1)

 知力値 28

 筋力値 50

 生命力 59(↑1)

 精神力 28


 スキル

 噛付き 飛翔 回避 裂帛 匂い感知 熱感知 夜目 気配遮断

 捕食融合 捕食吸収 自己回復[中] 物理抵抗[小] 魔法抵抗[微]

 MP回復増加[微] 毒 暗闇 ブレス 時空属性 光属性 闇属性

 火属性 溶属性



「決めた!」


「何を?」


「今からになりますけど、私達で拠点を持ってみようかと」


「ほう」


 アデル、イリーナ、春菜、此花で、だな。

 全員、真剣だ。


 うん。分かる。

 どんな拠点になるのか、脳裏に浮かんでいる。

 モフモフな召喚モンスターのポータルガードで埋め尽くされているに違いないのだ。



「こっちもです!」


「海に作るぞー!」


 駿河と野々村がやる気になっている。

 こっちはヤバい。

 脳裏に浮かぶイメージは竜宮城にしかならないぞ!

 それに彼等はサモナーに戻ってグランドサモナーになりそうだし。

 暴走しないでくれよ?



「ヒョードルくん達は?」


「ちょっと、悩んでます」


「どこかの洞窟の中にしてみようかと」


「ほう」


 理由は察する事が出来た。

 ヘラクレイオスくんがいるからな。

 彼の配下にはアンデッドが多い。

 そのアンデッドが活躍出来る場所に拠点を設けるのはアリだろう。

 ポータルガードにするには転職が要るけどね。



「石版は?」


「愚者の石版なら、あります!」


「隠者の石版なら出せるけど?」


「塔の石版がもっと欲しいなー」


 互いに融通しあって、いい拠点を築いて欲しいものだ。

 オレの場合は勢いに任せて拠点を拡大させてしまったけどね。

 そう言えば石版ってオレの所にはどれだけあるんだっけ?

 この召魔の森の周囲にはクサリクも出現していた筈。

 アレからは石版が剥げていた筈だ。


 まあ、いいか。

 石版も自前で得て、自分の為に使う方が嬉しいものなのです。

 余計な手助けはしなくていい。



 食事を終えたら皆はもうログアウトするそうです。

 では、城館の中へ招待しましょう。

 客室ならある。

 でもこの人数はどうなんだろう?

 1つの部屋を複数名で使って貰おう。

 そうした方がいい。

主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv89

職業 サモンマスターLv27(召喚魔法修師)

ボーナスポイント残 56


セットスキル

小剣Lv58(↑2)剣Lv61 両手剣Lv59 両手槍Lv65 馬上槍Lv67

棍棒Lv60 重棍Lv59 小刀Lv58(↑3)刀Lv61 大刀Lv65

刺突剣Lv58 捕縄術Lv56 投槍Lv56(↑1)ポールウェポンLv66

杖Lv77 打撃Lv79 蹴りLv80 関節技Lv80

投げ技Lv80 回避Lv87 受けLv86

召喚魔法Lv89 時空魔法Lv75 封印術Lv73(↑1)

光魔法Lv69 風魔法Lv69 土魔法Lv69 水魔法Lv69

火魔法Lv69 闇魔法Lv69 氷魔法Lv69(↑1)雷魔法Lv69

木魔法Lv69(↑1)塵魔法Lv69 溶魔法Lv69 灼魔法Lv69(↑1)

英霊召喚Lv5 禁呪Lv69

錬金術Lv61 薬師Lv16 ガラス工Lv23 木工Lv46

連携Lv67(↑1)鑑定Lv60 識別Lv67(↑1)看破Lv36 耐寒Lv64

掴みLv67(↑1)馬術Lv68 精密操作Lv67(↑1)ロープワークLv56

跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv64(↑1)登攀Lv56

平衡Lv66

二刀流Lv62(↑2)解体Lv60 水泳Lv29 潜水Lv48

投擲Lv50e

ダッシュLv59 耐久走Lv59 隠蔽Lv58

気配遮断Lv58 暗殺術Lv60e

身体強化Lv60e 精神強化Lv60e 高速詠唱Lv50e

無音詠唱Lv58 詠唱破棄Lv58 武技強化Lv19(↑3)

魔法効果拡大Lv60 魔法範囲拡大Lv60

呪文融合Lv57

耐石化Lv55 耐睡眠Lv52 耐麻痺Lv61(↑1)耐混乱Lv58

耐暗闇Lv61(↑1)耐気絶Lv63 耐魅了Lv50 耐毒Lv67

耐沈黙Lv53 耐即死Lv51(↑1)


召喚モンスター

ヴォルフ 大神Lv14→Lv15(↑1)

 器用値 35

 敏捷値 84(↑1)

 知力値 35(↑1)

 筋力値 48

 生命力 48

 精神力 35

 スキル

 噛付き 疾駆 跳躍 回避 遠吠え 裂帛 神威 霊能

 霊撃 念動 隠蔽 追跡 夜目 気配遮断 自己回復[中]

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[小] 耐即死

 耐魅了 分身


ナイアス オーケアニスLv12→Lv13(↑1)

 器用値 56(↑1)

 敏捷値 55

 知力値 58

 筋力値 25

 生命力 25

 精神力 56(↑1)

 スキル

 両手槍 回避 料理 水中機動 水棲 天啓 霊能 変化

 夜目 呪歌 呪曲 瞑想 精密操作 自己回復[微]

 物理抵抗[微] 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 時空属性

 光属性 闇属性 水属性 土属性 共鳴


獅子吼 ダークキメラLv39→Lv40(↑1)

 器用値 28

 敏捷値 59(↑1)

 知力値 28

 筋力値 50

 生命力 59(↑1)

 精神力 28

 スキル

 噛付き 飛翔 回避 裂帛 匂い感知 熱感知 夜目 気配遮断

 捕食融合 捕食吸収 自己回復[中] 物理抵抗[小] 魔法抵抗[微]

 MP回復増加[微] 毒 暗闇 ブレス 時空属性 光属性 闇属性

 火属性 溶属性


待宵 レプリカントLv12→Lv13(↑1)

 器用値 39(↑1)

 敏捷値 57(↑1)

 知力値 61

 筋力値 23

 生命力 23

 精神力 61

 スキル

 武芸百般 夜目 気配遮断 魔力遮断 反響定位 精密操作

 自己回復[微] 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中]

 MP回収[小] 同調 クローン 時空属性 光属性 闇属性

 火属性 風属性 土属性 水属性 雷属性 氷属性 溶属性

 灼属性 全耐性


キレート インビジブルストーカーLv12→Lv13(↑1)

 器用値 35(↑1)

 敏捷値 61(↑1)

 知力値 56

 筋力値 27

 生命力 27

 精神力 56

 スキル

 武芸百般 夜目 気配遮断 魔力遮断 反響定位 精密操作

 物理抵抗[小] 魔法抵抗[大] MP回復増加[中] MP回収[小]

 同調 透明化 隠蔽 影棲 奇襲 看破 時空属性 光属性

 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性 塵属性 氷属性

 溶属性 木属性 全耐性


召魔の森 ポータルガード

黒曜、ジェリコ、クーチュリエ、雷文、守屋、スーラジ、久重

テフラ、岩鉄、キュアノス、ノワール、虎斑、蝶丸、網代

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― 新着の感想 ―
「魔王城でおやすみ」 確かこんなタイトルの漫画が有ったなぁ(笑)
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