60
ログインすると外は曇り空だった。
時間は午前6時ちょうどだ。
まだ朝方なので外は暗い。
いつものように残月、ヘリックス、黒曜を召喚してレギアスの村に移動する。
文字通り雲行きが怪しいせいか、森を通過する短い時間でハンターバットの奇襲があった。
黒曜が返り討ちにしてくれたので事なきを得たが、油断ならんな。
街道でも似たようなものだ。
森の影から暴れギンケイ(メス)に襲われた。
その後もパラレルラクーンにも襲われている。
ともに問題なく撃退はしているんだが。
縞狸め、昨夜は逃げてばかりだったのに奇襲する側だとえらく強気だな。
ダメージだけ与えておいて逃げるとか許せん。
ヴォルフにキッチリお仕置きさせて溜飲を下げたからいいけどさ。
レギアスの村でいつものようにミオの屋台を探す。
裏手に荷馬車が置いてあって、何やら移動する予定がありそうな雰囲気だ。
「おはようございます。そしていらっしゃい」
「ども。おはようございます」
優香から朝飯の馬肉入り焼きそばを受け取って机で食べていると、リックが来た。
どうやらフィーナさん達は不在のようだが。
「聞いたよ。大会に出てるって?」
「ええ。今日も予選です」
「ほう。じゃあ勝ち残っているんだ?今日が最終日だったかな?」
「ですね」
「うん。本選に私は行けないけどフィーナさん達は行くと思うよ。がんばってね」
「はい。そのフィーナさん達が見えませんが」
「ああ。行商用に色々と買い込んでる物の搬入に行ってるよ。今日の昼間にレムトに行くんだ」
「へえ」
「私だけが昨日レムトからこっちに来たんです。入れ替わりになりますかね」
なるほど。
後ろの荷馬車に積んであるのはリックが持ち込んだものか。
行商人なら移動を無駄にはしないだろう。
「買い取れるものはあるかな?」
「ああ、忘れる所でした」
昨日の獲物を机の上に並べていく。
数は普段より少ないのだが、野生馬の皮がある分、そこそこの金額になったようだ。
「ではフィーナさん達に宜しくお伝え下さい」
「了解」
優香と不動には目礼だけで挨拶を済ませて屋台裏から辞去した。
レムトにはちょうどいい時間に着くだろう。
大会も3日目か。
今日の相手はどんなプレイヤーだろうか。
レムトの町に到着。
街道沿いだったのでほぼ戦闘はなかった。
狩ったのはステップホークが2羽だけだ。
オレの第三回戦は旧練兵場だ。
職員さんの【識別】を受けて控え室に入ると、あのゲルタ婆様が見えた。
昨日は見なかったのにな。
おっと。
控え室に近い位置の壁際を選んで観戦しておこう。
オレの出番は午前9時40分の予定だ。
十分に余裕はある。
まだ試合は始まる様子がなかったのだが、試合会場の中央にゲルタ婆様が現れた。
片手を挙げて周囲4面の試合場に合図を送った。
4面の試合場全てにプレイヤー達が現れる。
そうか、今日最初の試合開始なのか。
時刻は午前8時ちょうどだ。
試合が始まった。
面白いな。
予選の第三回戦に勝ち上がってきただけの事はある。
思わず唸る様な試合がいくつかあった。
一番困るタイプの相手は恐らくは最初の試合で見た戦士だ。
戦士でありながら防御軽視、攻撃特化の斧使い。
いや、盾も持ってはいたのだが、背中に背負ったままだった。
大型の斧を両手に持って対戦相手のドワーフをパワーで圧倒していた。
そう見えるがその実、そうではない。
移動速度を活かして絶妙のポジションを確保し続けていたように見える。
このプレイヤーも剛で以って何もかもを断つようなタイプだな。
それに光魔法をメインで使っていた弓使いの戦いぶりも面白い。
イリュージョンの呪文を駆使して相手を幻惑させていたのだ。
作られた幻影はプレイヤー自身のもの。
対戦相手の弓使いはどうしても迷うようであった。
時に位置を重ねては離れ、離れては重なる。
それを繰り返していた。
魔法使いではないせいか、何度か相手に見破られている場面もあったが、終始有利に戦っていた。
ああいった使い方は怖いな。
光魔法とは対極の闇魔法を使うプレイヤーも当然いる。
試合開始直後に試合場の中央に半円状の闇を出現させていた。
対戦相手を迷わせる一手か。
ただの時間稼ぎか。
これは上手い手段ではなかった。
闇の空間はほんの30秒も続かなかったようだ。
恐らくは対戦相手の魔法使いは対抗呪文を使用し成功させたのだろう。
ディスペル・マジックだ。
魔法技能は何を取得しているのかは外観からは分かり難い。
でも明らかに魔法使いの格好をしている相手なのだ。
レベル5の共通呪文を持ってる可能性は高いだろうに。
これは明らかなミスだな。
「キースさんですね。試合場へどうぞ」
「はい」
職員さんがいつの間にかオレの隣にいた。
時刻は予定時間になっている。
観戦に熱中していると時間の経過が早いったらない。
例の水晶に手を置いてHPMPを全快にする。
試合場に立った。
だがおかしい。
試合が始まらなかった。
その原因はオレのいる試合場の対角線側にあった。
対戦相手がいない。
《予選第四回戦に進出しました!第四回戦は本日午後1時30分、旧練兵場A面の予定となります》
どうやら予定時刻を少し過ぎた所で不戦勝になっていたようだ。
なんとまあ。
対戦相手のプレイヤーに何かしら別の用件でもあったのかもしれない。
プレイヤー全員がオレみたいに現実に固執するものがない訳じゃないのだろう。
肩透かしを喰らったような気もするが。
次の試合もここ旧練兵場のようだ。
時計を拡大表示してアラーム設定を行う。
セットするのは午前11時ちょうど。
午後の試合を前に早めの昼食をしておくためだ。
食後の激しい運動は避けた方がいい。
ゲームだし関係ない?
いや、これは気分の問題だ。
観戦を続けよう。
試合を待つ出場者が相手では職員さんも観客席で見ろとは言えまい。
特等席で試合を楽しんで見る事ができた。
戦士同士の試合を見ていて思うんだが。
戦士系のプレイヤーでも魔法スキルを取得している者は多い。
エンチャント系で強化するのはまだいい。
わざわざ呪文詠唱の時間を使ってまで攻撃呪文を使っているプレイヤーが散見された。
武技があるなら使えばいいのに。
大体、金属装備を身につけているとペナルティがあるんじゃなかったっけ?
仮にオレが対戦する立場ならどっちが怖いか。
タイムラグなしで攻撃を叩き込まれる方が遥かに怖い。
例え呪文の方よりもダメージが小さいのだとしても、だ。
ところが弓使いではその比較が当てはまらない。
彼らは矢尻に非金属素材を使う事でペナルティを回避できている。
それでいて射程の長い攻撃手段を複数、持つ事になるのだ。
戦い方が複雑になる傾向が見られる。
派手な戦闘を期待する観客には不評を買っていたが、これはこれで面白かった。
互いに呪文で壁を作りあい、牽制しあう駆け引きは特に面白い。
壁は火と土で違っていたはいたが。
壁を盾代わりにして互いを攻撃しながら、壁を利用しての有利なポジションの奪い合いをしていた。
その対戦の決着は意外な形になった。
土魔法を併用していた弓使いの方が意図的に自らの作り上げた壁を無効化してきたのだ。
それでいて新たな壁を作り直す。
これを繰り返して陣地を拡げるように試合場を相手に狭く使わせるように仕向けたのだ。
移動範囲が狭ければ狙いはつけやすい。
最後は試合場の角に相手を追い込み、壁を取り払った直後に矢を連続で当てて終わりだった。
壁を防御に使うのではなく、相手を追い詰める手段として使った訳だ。
面白い。
オレにはレベル6の属性系魔法の呪文はない。
それだけに対抗するには色々と手間がかかるだろう。
ディスペル・マジックも必ず効くとも限らない。
厄介だよな。
でも頭の中ではどうするか、自分なりに仮想対戦を繰り返していく。
厄介なのにね。
だからこそ楽しかったりする。
簡単に勝てる相手の攻略手順に悩む事などあるまい。
うん。
作戦ってある意味こうあるべきだと思うのだ。
如何にして難敵と戦うのか?
どうやって勝つ?
どうすれば負けずに済む?
そう考えると楽しいじゃないの!
時計のアラームが鳴った。
昼飯を比較的空いている時間帯に屋台でさっさと済ませて試合会場に戻る。
観戦し続けた。
一番力が入ったのは戦士同士の戦いだった。
片方は剣に盾。実にスタンダード。
もう片方が完全に格闘スタイルだったのだ。
全力で応援した。
どっちを?
決まっている。格闘家の方だ。
しかもそのプレイヤーは投げを決め、関節技も使っていた。
いいね。
他人とは思えない。
いや、お友達になりたい。
だが結果は残念なものになった。
相手のメインウェポンの剣と盾を強制的にファンブルさせて手放させたのは良かった。
馬乗りのポジションを確保した時は勝ったとすら思ったものだ。
そこからサブウェポンのナイフ一本で逆転である。
太ももに、脇腹に、ナイフの先端が何度も吸い込まれていた。
ナイフを抜いた所は見えてなかったようだ。
そしてその攻撃も。
戦闘では何が怖いだろうか?
敵が見えないのに攻撃が飛んでくるのも怖い。
何をされたのか、分からないのも怖い。
彼の場合、その両方が同時に起きたようなものだ。
見ごたえのある試合だったな。
それだけに惜しかった。
いかん。
血が騒いでいる。
少し体を動かして鎮めておきたくなってきた。
「キースさんですね。試合場へどうぞ」
「はい」
観戦に熱中していたらもうオレの順番が来ていたらしい。
職員さんに促されて例の水晶に手を触れ、HPMPを全快にする。
試合場に立って対角線を見た。
革鎧に革兜。
手足をカバーしているのも革製のものだろう。
そして弓を手に持ち、矢筒を背負っているであろう事も分かった。
急に弓使いが相手か?
いや、予選では似た傾向のプレイヤー同士で試合組んでいたんじゃ?
弓使い、ね。
観戦しながらも頭の中で戦ってきた記憶が思い出される。
この相手がどんな手を使ってくるのか。
楽しみだ。
できればオレの予想外であって欲しい。
簡単に試合が終わるようでは困る。
勝つにせよ、負けるにせよ、すぐに終わって欲しくない。
そんな気分だ。
互いに。
礼。
「始め!」
「メディテート!」「ブレス!」
オレはいつものように杖武技を使うとすぐ呪文を選択して実行する。
相手との距離を詰めに行く。
ダッシュした。
『ツイン・シュート!』
その足元に矢が突き刺さる。
それも2本。
1本は完全に外れ、1本はブーツを掠めていった。
牽制?
足止めか?
相手を見ると矢を手に持ってはいるが、番えようとしない。
呪文詠唱をしているようだし、こっち側へと少し距離を詰めて来ているようだ。
何が来る?
オレの呪文が先に完成する。
「メンタルエンチャント・ライト!」
少し遅れて相手の呪文が完成しそうだ、
オレも次の呪文を選択して実行する。
『ストーン・ウォール!』
オレの目の前に土の壁が出来上がっていく。
突撃をしている目の前ではなくまだ距離があった。
この手は何度か見た手順だ。
壁の裏から攻撃を仕掛ける気か。
だが対戦相手の姿がオレには見えていた。
壁の上にいる。
壁の高さは10フィートもないだろう。
間違いなく3メートルはないが、2メートルは超えているな。
その臨時の高台の上で対戦相手が笑っているような気がした。
再びオレに向けて矢が放たれる。
『ツイン・シュート!』
1本は頭を掠めた。
もう1本が肩に命中する。
衝撃も痛みも少なかった。
貫通しなかったらしい。
でも痛くない訳でもない。
こらそこのお前。
やってくれたな!
気がついたらロッドを手放して壁に向けて飛び上がっていた。
右手が土壁の上に届く。
なんとかホールドするが、体は突進した勢いのまま激突してしまう。
痛いって。
ちょっと怒りの度合いが増えた自覚がある。
一気に壁を登っていく。
そして壁の上に立った。
すぐ目の前に相手が迫っている。
しかも弓に矢を番えた体勢で。
『ツイン・シュート!』
低空タックルを仕掛けるのと矢が放たれたのは同時だったと思う。
オレの頭があった空間を矢が通り過ぎる音を耳にしながら左足を両手で抱えた。
肩を使って押す。
が、倒れるまいと体を踏ん張ってきた。
右手だけ手を離して。
オーバーハンドで拳を振る。
顔面に命中した感触があった。
どこに当たったのかはオレからは見えていない。
それでもいい。
どうせ牽制なのだ。
フックを打った右手でそのまま相手の左手を巻き込むように絡めて行く。
弓を持っている手だ。
左手は足から離して相手の左手首を掴む。
左手の肘関節を極める。
変形の脇固めだ。
相手の左手から弓が落ちる。
革兜の中の表情が苦痛に歪んでいるのが見えていた。
左膝を腹に打ち込む。
その蹴り足が着地した瞬間。
投げを放った。
一本背負いの形だが、関節を極めた方向に投げた。
骨が折れる乾いた音を聞いたような気がする。
壁の上に叩き付けた所に蹴りを放ち、壁の上から試合場に落としてやった。
地面に転がる所へと追撃に移る。
壁の上から飛び降りた。
まだ起き上がろうとしない対戦相手に蹴りを放つ。
《試合終了!戦闘を停止して下さい!》
放たれた蹴りは命中しなかった。
どうやら強制的にファンブルとされてしまったようだ。
どうしてくれる。
この昂ぶった気持ちは何処へ持っていけばいいのか。
よく見ると対戦相手は既にギブアップしていたらしい。
職員さんの手を借りて退場し、そのまま回復を受けるようである。
《予選第五回戦に進出しました!第五回戦は本日午後2時40分、旧練兵場D面の予定となります》
なんとか昂ぶった気分を抑えて一礼し、試合場を後にした。
戦いそのものには納得いかない。
しかし冷静に考えたら危なかった。
高いポジションを確保してからの弓矢による連続攻撃か。
壁をディスペル・マジックで無効化するには壁に近寄らなければならない。
かといって壁に近寄るためには飛んでくる矢を喰らう覚悟がなければ無理だ。
呪文詠唱の時間も要る。
距離を置くにしても弓矢の攻撃範囲から逃れるのは難しいだろう。
呪文で攻撃するにしても果たして弓矢相手に優勢になれるとは思えない。
なかなかよく出来た戦術じゃないの。
あのまま壁の上によじ登ったのは正解だったか。
登攀に跳躍。
地味な補助スキルの助けもあったのだろう。
結果ほどには楽勝だった訳ではなさそうだ。
運が良かった。
でもね。
それとこの気持ちのモヤモヤとは別問題だ。
どこかで暴れたいでござる。
観戦を続けながらジリジリとした時間を過ごした。
いかんな。
試合を観戦していても楽しむ余裕がない。
いけない。
こんな気分のまま戦うのは危うい。
そんな感じで自分を抑え込んでいたらもう次の試合開始時間になっていたようだ。
職員さんに呼ばれていた。
「ではキースさん、本日最後の試合です。がんばって下さいね」
「あ、どうも」
受け答えも上の空だ。
職員さんに促されて例の水晶に手を触れ、HPMPを全快にする。
試合場に立つと対角線にいる対戦相手を見た。
明らかに魔法使い。
スタンダードに魔法使いだろう。
手に持っているのは杖だ。
オレの持つロッドは殴る事も前提であるが、相手の持つ杖は違う。
先端が瘤状になっている。
呪文強化向けの杖はああいった形状が多い、とはレイナとの雑談で聞いた事がある。
問題なのはどの属性で来るかだ。
恐らくだが、攻撃呪文は2発まで耐えられるだろう。
3発目で多分、耐え切れない。
メンタルエンチャント・ライトで精神力を底上げして魔法ダメージを軽減しても4発は耐えきれまい。
属性さえ分かればレジスト系呪文が効果的に使える。
魔法を主体に戦う相手に対してオレに備わっている最大の利点はそこに尽きると言っていい。
どうなるのか。
一番大きな問題がある。
オレの体が戦いたがっている。
抑えきれそうにない。
互いに。
礼。
「始め!」
「メディテート!」「ブレス!」
『メディテート!』『ブレス!』
武技をかけたらすぐに駆け出した。
早く、早く!
もっと早く!
戦いたかった。
先にダメージを喰らってもいい。
どうにか昂ぶったこの気分をどうにかしたかった。
「メンタルエンチャント・ライト!」
精神力をまず強化する。
なんといっても、どの呪文にも対応できるのが強みだ。
呪文ダメージを確実に減らすにはこれだ。
『ファイア・ウォール!』
時間を置いて相手の呪文が炸裂した。
オレの目の前に炎の壁が立ちはだかる。
迂回するか?
迂回すべきだ。
だがオレの体はあまりにも戦いたがっていた。
覚悟を決めよう。
炎の壁に突っ込んだ。
熱い上に痛いしダメージは甚大だった。
ああ、でもそれはもういい。
対戦相手がすぐ目の前にいるのだから。
驚きの顔をしている対戦相手にそのままの勢いで迫る。
ロッドの先端を腹に突き入れて相手の足を止めた。
そのまま前のめりに膝を付いたようだ。
ロッドは手放して後ろに回りこむ。
首に右腕を回して絞め上げる。
裸絞めだ。
左手で後頭部を押さえる。
オレ自身も上半身を使って体重をかけた。
気道を潰しに行く。
呪文詠唱は当然ながら強制的に中断となったようだ。
更に絞め続ける。
よし。
だが油断はいけない。
サブウェポンのナイフ1本で逆転されたプレイヤーも見たではないか。
相手の手がオレがロックしている手を剥がそうとしている所が見えていた。
させるか。
その手が。
オレの腕を叩いていた。
え?
《試合終了!戦闘を停止して下さい!》
え?
もう終わり?
え?
もうギブアップ?
技を解くと苦しそうではあるが、自力で立ち上がれるようだ。
え?
もっと粘ってくれよ。
足りない。
戦ったという充実感が絶対的に足りない。
まだオレの気持ちは昂ぶったままだ。
その対戦相手は職員さんの手を借りて立ち上がった。
互いに。
礼。
本当に。
これで終わり?
《おめでとうございます!本選に進出しました!本選初戦は明日午前8時30分、新練兵場D面の予定となります》
《予選突破によりボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で5ポイントになりました》
《本選出場者は新練兵場に明日午前8時までに受付を終了させておいて下さい》
本当に終わっていた。
本選進出のインフォを目の当たりにしながら呆然とするしかなかった。
試合時間、短すぎです。
いや、決着がつくのが早すぎた。
酷いダメージを喰らってはいたが例の水晶で全快である。
そうなるともう現実感が一気に過ぎ去って行く。
呆然。
そぅ表現するしかない。
控え室に戻って自分を取り戻す。
よし。
冷静だ。
オレはもうきっと冷静なのだ。
そうに違いない。
冷静?
いや、気が付いたら予選の残り試合が全部終わってしまっていた。
全然、冷静になれてなかったようだ。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv7
職業 サモナー(召喚術師)Lv6
ボーナスポイント残5
セットスキル
杖Lv6 打撃Lv4 蹴りLv4 関節技Lv4 投げ技Lv4
回避Lv4 受けLv4 召喚魔法Lv7
光魔法Lv3 風魔法Lv4 土魔法Lv4 水魔法Lv4
火魔法Lv3 闇魔法Lv3 氷魔法Lv1 雷魔法Lv1
木魔法Lv1
錬金術Lv4 薬師Lv3 ガラス工Lv3 木工Lv3
連携Lv6 鑑定Lv6 識別Lv6 看破Lv1 耐寒Lv3
掴みLv5 馬術Lv5 精密操作Lv6 跳躍Lv2
耐暑Lv3 登攀Lv3 二刀流Lv3 精神強化Lv3
高速詠唱Lv2
装備 カヤのロッド×2 カヤのトンファー×2 雪豹の隠し爪×3
野兎の胸当て+シリーズ 雪猿の腕カバー 野生馬のブーツ+
雪猿の革兜 背負袋 アイテムボックス×2
所持アイテム 剥ぎ取りナイフ 木工道具一式
称号 老召喚術師の弟子、森守の証、中庸を望む者
呪文目録
召喚モンスター
ヴォルフ ウルフLv6 お休み
残月 ホースLv4
ヘリックス ホークLv4
黒曜 フクロウLv4
ジーン バットLv4 お休み
ジェリコ ウッドゴーレムLv3 お休み
護鬼 鬼Lv2 お休み




