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571

《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『スーラジ』がレベルアップしました!》

《『スーラジ』のステータスを確認して下さい》


《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『久重』がレベルアップしました!》

《『久重』のステータスを確認して下さい》


 ログインしました。

 時刻は午前1時20分。

 ログアウトしていた時間は短いが気にしない。

 気にすべきであるのはオレのMPバーなんだが。

 昨夜はエナジードレインでMPバーの補充が十分に出来ていた。

 MPバーは全快です。

 問題はない。

 あるとしたらMPバーの消耗が進んでいた昨夜の面々が使い難い事だろう。




 スーラジ クローンサーヴァント[女性型]Lv3→Lv4(↑1)

 器用値 75

 敏捷値 35(↑1)

 知力値 45(↑1)

 筋力値 26

 生命力 26

 精神力 30


 スキル

 手斧 槌 弓 受け 回避 料理 木工 石工 牧畜 農作

 調教 縫製 夜目 物理抵抗[小] 魔法抵抗[中] 自己修復[中]

 MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性 水属性 土属性

 木属性




 久重 デウス・エクス・マキナLv8→Lv9(↑1)

 器用値 66(↑1)

 敏捷値 36

 知力値 42

 筋力値 27(↑1)

 生命力 27

 精神力 30


 スキル

 剣 両手槍 槌 手斧 弓 小盾 回避 受け 料理 石工

 造林 木工 農作 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己修復[大]

 時空属性 光属性 闇属性 土属性 水属性



 さて、ここ召魔の森なんだが。

 城館はまだ完成していない。

 闘技場もまだのようだ。

 夜だから明確に見えていないけど、結構立派?

 過分だ。

 オレが設計して建築している訳ではないので、文句は言えないけどね。


 ポータルガードの見直しはどうする?

 スーラジを残して出払っているようであるし、このまま任せておこう。

 今は時間が惜しい。



 約束の時間まで少し余裕はある。

 ならば良し。

 新装備を試すべきだ。

 海に行こう。

 いや、正確には海中だな。

 陸魔監視所の中継ポータルから海を目指そう。


 では、召喚だ。

 ナイアス、ロジット、ハイアムスを召喚しました。

 鎧は勿論、新装備の槌頭水竜の革鎧に着替えよう。

 やはり試してみないといけません。

 水中対応の真価が問われる事になるだろう。


 問題は?

 リグだ。

 いや、水中戦でも魔物の体内に送り込む戦術で大いに活躍が期待出来る。

 オレとハイアムスの生体アーマーとして、常時貼り付く必要は無いのだ。

 近接距離で敵に接触して貼り付く事が出来ないか?

 いや。

 ラージャマカラやモビーディック、ティミン辺りであれば勝手に飲み込んでくれるだろう。

 より攻勢面で使ってみるのもいい

 リグも召喚しておこう。

 残り1枠は?

 アプネアかアウターリーフ、だな。


 海中での戦い方は大きく変化するだろう。

 新たな鎧がある。

 リスクは減った。

 リグを攻撃面で使う手段はむしろ多用すべきだろう。

 早速、試しましょうかね?

 勿論、新しい装備の確認もしますけどね。





 陸魔監視所の中継ポータルに到着。

 変わらず灯台は壊れたままだ。

 修復される様子は無い。

 まあ中継ポータルのメニューは使えるのであるし、問題は無いのだろう。

 では、海だ。

 残る1枠はもここで召喚しておこうかね?

 まずはアプネアからにしましょう。

 それでは呪文で強化を進めながら出発だな。




 深海を目指す前に確認だ。

 ハイアムスに騎乗して、一緒に海上を泳いでみた。

 鎧を着込んでいるのだが、さすがに水が浸入してくる。

 でも不快感は感じない。

 むしろ馴染む。

 ハイアムスもそう大きな負担になっていないようだ。

 重くなっている筈なんだが。


 鞍も違和感はない。

 防御用の垂帯はパナールのものよりも小さいが、それでも重量物であるのだ。

 大丈夫かな?

 間違いなく防御力は向上しているとは思うのだけど。


 馬装具は全て水中対応になっている。

 耐久性に対する評価は時間が掛かると思うが、まずは海上では合格だろう。

 問題は実際に戦闘をしてみる事だな。

 それはすぐに分かるだろう。


 海上を泳ぎ回るハイアムスの両側でナイアスとロジットが追従している。

 時々、海面を跳ねていた。

 本来の戦場に来て、はしゃいでいるようだな。

 両者とも上半身のみ、新装備を身に着けたままの姿だ。

 問題は無さそうです。


 アプネアが海上で、跳ねた。

 豪快なブリーチングだ。

 水飛沫が雨のように降り注いでいる。

 そうか。

 海は結構、久し振りだしな。

 ウズウズしているのだろう。


 皆、元気で大変結構だ。

 戦闘は狩り尽くす勢いでいいですよ?









《只今の戦闘勝利で【召喚魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐寒】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【潜水】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》

《只今の戦闘勝利で種族レベルがアップしました!任意のステータス値2つに1ポイントを加算して下さい》



 時刻は午前3時40分か。

 そろそろ、約束の時間でもあるのだし切り上げ時かな?

 新装備の確認は十分に出来た。

 いや、狩りそのものに夢中になってます。


 経験値稼ぎの意味で鎧が加わった意味は大きい。

 躊躇無くリグを魔物の体内に送り込む事が出来る。

 ラージャマカラ、モビーディック、ティミンにはかなり有効だ。

 特にティミン。

 外側からだと一切呪文が通用しないような奴だが、内部侵食にはさすがに抗えないらしい。

 時には麻痺までしていたし。

 戦闘時間は以前の半分以下になっているだろう。



 基礎ステータス

 器用値 38

 敏捷値 38

 知力値 57

 筋力値 38(↑1)

 生命力 38(↑1)

 精神力 57



《ボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で27ポイントになりました》




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『リグ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 それにリグなんだが。

 防御面でもまだまだ活躍の場がある。

 生体アーマーとして、アプネアに貼り付かせてもいるのだ。

 まあ、これはオマケでしかないけど。

 地味ではあるけど、ダメージ低減にも貢献出来ている筈だ。

 全体として、戦力向上になっているのは間違いない。



 リグのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。

 もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。



 リグ イエロージャムLv4→Lv5(↑1)

 器用値 58(↑1)

 敏捷値 59

 知力値 16

 筋力値 16

 生命力 52(↑1)

 精神力 16


 スキル

 溶解 侵食 体当たり 拘束 奇襲 形状変化 粘度変化

 表面張力偏移 自己回復[小] 物理攻撃無効 魔法抵抗[中]

 弾性強化[微] 雷属性 火属性 水属性 耐石化 毒 分裂

 擬態




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『アプネア』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 アプネアも結果的に防御面で支援が手厚くなった訳だ。

 より一層、攻撃に重心を置くようになっている。


 最も貢献しているのはリグを送り込む役目だ。

 こればかりはオレでは真似出来そうに無い。

 体当たりを敢行しているのだ。

 しかもあのティミンに、である。

 体当たりで注意を向けさせ、口が開いた所でリグを送り込む。

 あれは真似出来ません。


 但し、ケートスガードの場合は体内にリグを送り込むのは至難であるようだ。

 こっちはアウターリーフの方が有利であるかもしれないな。


 あ、しまった。

 もう時間が無い。

 アウターリーフにも活躍させるべきであった!

 これはいけません。

 近いうちに活躍の機会を与えるようにしましょう。



 アプネアのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。

 もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 アプネア モビーディックLv3→Lv4(↑1)

 器用値 30

 敏捷値 65

 知力値 33

 筋力値 40

 生命力 78(↑1)

 精神力 23(↑1)


 スキル

 噛付き 体当たり 丸呑み 消化 回避 水中機動 水棲

 夜目 共振波 低周波 振動感知 追跡 自己回復[小]

 物理抵抗[小] 光属性 風属性 水属性 氷属性




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ロジット』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ナイアスとロジットは鎧を更新してどう変化したか?

 こうなるのは読めてました。

 ティミンは直接攻撃をするしかない相手だが、それにしても酷い。

 前傾姿勢だ。

 水中では前衛も後衛も無いようなものだが、ロジットは常に密着しているに等しい。

 狼の牙が地味にティミンの表皮を喰い破ってたりする。

 槍の間合いでいいと思うのだが。


 それを言ったらナイアスだ。

 槍を手にして前に出過ぎ!

 歌か演奏で味方を支援してるだけでいいのに。

 困った。

 防御面が充実した影響なのか、前に出始めたぞ?



 ロジットのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。



 ロジット スキュラクイーンLv3→Lv4(↑1)

 器用値 39(↑1)

 敏捷値 59

 知力値 37

 筋力値 38(↑1)

 生命力 37

 精神力 37


 スキル

 両手槍 噛付き 巻付 打撃 回避 水中機動 水棲 変化 墨煙幕

 毒無効 遠視 聞耳 危険察知 隠蔽 奇襲 夜目 怨歌 怨声 追跡

 捕食融合 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己回復[中] MP回復増加[中]

 時空属性 光属性 闇属性 風属性 水属性 氷属性 呪眼




《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ハイアムス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ハイアムスの場合、やってる事は変わってない。

 新調した防具も水中機動力に干渉して影響は多少あるようだが、微々たるものだ。

 総合的に言えば防御力の向上による効果が大きいから明らかにプラスだな。

 いける。

 より強敵を相手にしても安心出来る、よね?



 ハイアムスのステータス値で既に上昇しているのは生命力だ。

 もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。



 ハイアムス アレイオーンLv2→Lv3(↑1)

 器用値 31

 敏捷値 63

 知力値 31(↑1)

 筋力値 43

 生命力 52(↑1)

 精神力 31


 スキル

 噛付き 踏み付け 体当たり 突貫 回避 疾駆 耐久走

 奔馬 変化 水中機動 跳躍 水棲 夜目 重装 呪音

 振動感知 追跡 騎乗者回復[小] 自己回復[小] 魔法抵抗[小]

 MP回復増加[小] 時空属性 光属性 闇属性 水属性 耐魅了

 耐暗闇 耐混乱



 短い時間の割りに好調だったか?

 ナイアスがレベルアップしてませんけどね。

 但し、周囲の召喚モンスターの怒涛のレベルアップを考えたらもうすぐレベルアップしておかしくない。

 MPバーも7割以上あるし余裕はある。

 ここは継続して連れて行こう。


 では、移動だ。

 混沌への奈落にテレポートで跳ぼうか。

 あ、アプネアは先に帰還させた方がいいな。




 混沌の奈落に到着。

 竹林はかなり茂っているけど荒れている感じがしない。

 誰かが適当に間引いているのか?

 そうであれば筍狩りもやりやすい。


 足元に違和感。

 地面が微妙に盛り上がっている?

 怒りのツルハシで少し掘ってみよう。



【素材アイテム】常闇の筍 原料 品質C- レア度5 重量1+ 

 闇の力を溜め込んだ筍。小さいうちが食べ頃。



 ふむ。

 品質が低い。

 大きいせいなんだろうかね?

 小さいうちが食べ頃、とあるし。


 リグ、それにロジット、ハイアムスも帰還させようか。

 ヴォルフ、テロメア、赤星、ノワールを召喚しました。

 手にした筍の匂いをヴォルフに確認させる。

 分かるか?

 この匂いだ。

 ノワールには地中から筍を掘ってもらおう。

 約束の時間まで少し余裕があるし、丁度いい暇潰しになりそうだ。




「あっ!キースさん!」


「こっちです!」


 夜だけど明るい一角があったので行ってみるとやっぱりだ。

 ゼータくんがいる。

 その周囲にいる召喚モンスター達は昨日の布陣とほぼ一緒であるらしい。

 レッドオーガ、エキドナ、ディアナオウル、天竜、レッサーデーモン。

 昨夜はデーモンがいたけど男性型だった筈だ。

 このレッサーデーモンは女性タイプか。

 いい感じで幼い面影が残っている。


 ゼータくんだけではない。

 駿河、それに野々村もいた。

 しかし相変わらす、酷い布陣だ!

 テルキーネス、サイレンガード、スキュラがそれぞれ2体ずついる!

 まだ枠が余っていると思うのだが、これも酷い。

 バルキリー、アラクネ、ラミア、バンパイア。

 バンパイアも女性型ですか、そうですか。


 聞かなくても分かる。

 趣味だね?

 ここまで徹底しているといっそ清々しい。

 主戦場が海続きであったのだろうな。

 テルキーネス、サイレンガード、スキュラは成長が進んでいるように見えます。



「おお?」


「オーケアニス、というのはテルキーネスの先ですか?」


「うん?そうだけど」


 君達が何をしているのかが分かる。

 カメラ小僧だ。


 そのナイアスの隣に並ぶテロメア。

 ああ、ポーズは取らなくていいから!



「凄い!」


「迫力倍増!」


 何の迫力が?

 想像出来るけど敢えてスルーで。


 先にノワールは帰還だ。

 フローリンを召喚します。

 夜明けまではこれで通そう。 



「どの召喚モンスターもクラスチェンジが進んでますね!」


「レベルも見えないとか、さすがです!」


 それを言うなら駿河も野々村も中々だと思います。

 2人とも職業はドルイド。

 そのレベルも10になっている。

 そう言えば海でゼータくんと組んでかなり鍛えこんでいたそうですが。

 中々、いい感じで成長しているのだろう。



「えっと、森林戦でもその布陣なの?」


「彼等はそうなんですよね」


 ゼータくんはもう慣れた様子ですけど。

 ああ、そうか。

 思い出したぞ?

 以前に組んだ時と一緒だ。

 平原の地形となる馬マップで地上を移動した際だ。

 主力は人魚系でしたね。

 まるで変わってねえ!

 その方向性は全くブレていません。

 驚愕すべきなのはそこだろうな。

 オレなら目移りしてます。



「森の中で最強の布陣を、となるとこうなっちゃうのです」


「仕方ないんだ」


「侍らせたい訳じゃないんです」


 顔を見たら分かる。

 強引にそうなるように仕向けてるだろ!



「でも同行していいんですか?」


「ドラゴンの依頼も急ぐ訳じゃないんですけど」


「まあ暇だし」


 駿河も野々村も心配そうな顔をしている。

 らしくないなあ。


 まあすぐにその顔は煩悩で染まる。

 その筈だ。

 N6E6マップにはアプサラスがいるのだから。



「じゃあ、ユニオンを組もう」


「了解です」


 4つのパーティによるユニオンだ。

 森の中で行動するには多いと思う。

 でも配下の召喚モンスター達に地の利があるし、ある程度任せたままでも大丈夫だ。

 注意すべきなのは人魚系が多い事だな。

 ナイアスは防具である程度カバー可能だが、テルキーネスとサイレンガードが心配だ。

 得物も槍が多い。

 長柄ではなく短槍だが振り回すには不向きな地形なのだ。


 でも侮れない。

 並んで使われたら、ですけど。

 しかもその穂先は双角猛蛇の角なのです。

 MPバー回復の効果がある。

 継続戦闘能力の面でも期待出来る筈だ。

 全体的には悪くない。



「アガの方は比較的楽だと思うけど、最初は慣れる事からだな」


「きっとすぐに夢中になると思います」


 ゼータくんはそう指摘する。

 確かに。

 駿河も野々村も夢中になる対象は間違いなくアプサラス。

 きっと脱線するだろうな。






 N6E6マップのエリアポータル、豊穣の森に到着。

 当然、すぐに狩りを開始するのですが。

 課題は?

 ゼータくんは断鉄鳥の翼を5つ。

 1つは確保したから残りは4つだ。

 駿河と野々村が蛇魔神の肝を3つ。


 難易度から考えたらゼータくんの方がかなり高い。

 主に確率の問題だが。

 狩るだけなら?

 やはりゼータくんの方が難しいだろうな。

 【呪文融合】を得ていても、です。

 オレからしたら精神的に厳しいアガの方が嫌な相手だけどね。



『このまま狩りを進めますか?』


『少し待って!フォレスト・ウォークを使わないと』


 そうそう。

 フォレスト・ウォークは大事です。


 布陣は単純。

 前衛に位置するのはオレと赤星にレッドオーガ。

 それに駿河と野々村だ。

 何かがおかしいけど気にしちゃいけません。

 すぐ後方にゼータくんが控えているけど、これも前衛だろうな。

 後衛に位置するのがテルキーネスとサイレンガードからなる人魚達。

 その列にはナイアスもいる。

 両翼にスキュラが位置するのは護衛役だからだ。

 後方からの奇襲を警戒する意味もあって、後衛の頭上にはテロメアがいる。

 ヴァンパイアにデーモンまでいるその様子は何かがおかしい。

 完全に魔物の群れだな。


 先行して探索を行うのはヴォルフとフローリン。

 エキドナ、ディアナオウル、天竜、アラクネ、ラミアといった面々も散開して警戒している。

 奇襲を喰らう可能性は低いだろう。

 前衛の頭上にいるバルキリーだっていつでも支援に駆け付けられる。

 当たり前だけど、ユニオンを組めば隙が少なくなるな。

 その一方で連携が難しくなるのだが。

 そこは慣れて行くしかない。


 オレは得物を腐劣竜のメイスを中心にしよう。

 間合いが短く振り回し易いからだ。

 それに周囲に味方が多いから長い間合いは不要だ。



『当面はこのままで狩り、ですかね?』


「だな」


 まずは駿河と野々村にここの魔物に慣れて貰おうか。

 最大の懸念は?

 アプサラスだ。

 ヴリトラの幻影では決してない。

 アプサラスだ。

 駿河も野々村も大丈夫かね?







《只今の戦闘勝利で【棍棒】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【連携】がレベルアップしました!》


 懸念は的中した。

 まあ外れないだろうな、とは思っていたけどね。


 ゼータくんと視線が合う。

 互いに苦笑するしかないよね?



『オレ、豊穣の森でログアウトしてマーカーになるわ』


『オレもオレも』


「まさか2人とも、この島から出ないつもりじゃないだろうな?」


『いや、海も狙い目なので』


『そうそう!』


 ダメだこいつ等、脳内まで腐ってやがる。

 既に手遅れのようです。

 煩悩の虜だ。



《これまでの行動経験で【鑑定】がレベルアップしました!》


 アプサラスから魔水晶を剥いだら【鑑定】がレベルアップしている。

 久々かな?



『アプサラス狙いはどうなんでしょう?』


「コール・モンスターで捕捉して寄ってくれるのはアガだけだよ?」


『場所は分かる。ですよね?』


「ああ、そうだけど」


 そんなにキラキラした瞳で見詰められても、ねえ?

 何かが間違っている。



『あの、あの2人って目的が完全に変わってませんか?』


「変わっているな」


『想定はしてましたけど、想定以上の喰い付きでしたね』


「そうだな」


 呆れるしかない。

 だが。

 オレだってアプサラスの姿をスクショ保管している辺りは五十歩百歩だ。

 強くは言えません。



「まあやる気を出しているんだし。いいんじゃないかな?」


『いいんですかねえ』


「狩りそのものに支障が出てないからなあ」


 むしろ狩りのペースが上がりそうな予感がする。

 アプサラスのスクショ保管量もあっという間に追い越されてしまうだろう。

 間違いない。



『次!行きましょう!』


『待っててねアプサラスちゃん!』


 この2人、蛇の魔物であるアガを単独で狩るのが目的だった筈だが。

 今はいいか。

 単独で狩れるようになるにはもう少し戦力を上げておく必要があるだろう。

 今はこのままでいい。

 天罰が無ければいいんですけどね。








『あれが、ヴリトラ?』


『ちょっと格上過ぎませんか?』


「ま、どうにかしよう」


 奇襲に近い形でヴリトラの幻影と遭遇しちゃったよ!

 これって天罰?

 多分、天罰。

 でもオレにしてみたらチャンスだ。


 赤星が最前衛に立って時間稼ぎをしている間に得物を切り替えよう。

 修羅刀だ。

 その柄には魔結晶もセットする。

 問題は?

 ヴリトラの幻影と共に出現している神徒達だ。

 それにこっちは陣形が乱れている。

 ヴリトラの幻影にど真ん中を突破されているからだ。



「神徒に囲まれるぞ!突出はするな!」


『ヴリトラは?』


「どうにかするさ」


 それに頼もしい支援がこっちにはある。

 森の中、美しい調べ。

 ナイアスが天女の琵琶を柔らかい曲調で奏でている。

 同時に歌が重なって行く。

 しかも合唱だ。

 テルキーネス、サイレンガード、スキュラも歌っている。


 神徒達の動きが目に見えて鈍っている。

 完璧な足止めだろう。

 いい獲物になっているようだな。



「ヴリトラの幻影相手に無茶はするなよ?」


『りょ、了解です』


 修羅刀の刃に冷気が宿る。

 さて。

 少し本気で暴れるかね?

 ユニオンを組んだら楽な戦闘が続いていたからな。

 強い相手が欲しい所であったのだ!



「真降魔闘法!」「エンチャントブレーカー!」


 赤星が雲散霧消でヴリトラの幻影の突進を凌いでいる。

 アレはそう連続で使わせるべきではない。



((((八部封印!))))

((((九曜封印!))))

(((イビル・アイ!)))


 一瞬だけ、動きが止まった。

 好機。

 横合いから喉を狙える位置だ。



「チェァァァァァァァァァァッーーーーー!」


 全力で撃ち込む。

 悩みは無い。

 ただ、斬る。

 斬り刻む!

 大き過ぎて刻めないけど、気持ちはそれ位あるって事です。









《只今の戦闘勝利で【大刀】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【禁呪】がレベルアップしました!》

《【禁呪】呪文のペトリファクションを取得しました!》

《【禁呪】呪文のディクレイ・ヒートを取得しました!》

《只今の戦闘勝利で【隠蔽】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【気配遮断】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ナイアス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 結構、アッサリ沈んだな。

 途中からヴリトラの幻影に集るような感じになってたし、まあ妥当かね?

 もう少し粘ってくれてもいいんですけど。


 それに【禁呪】に追加があるようだが。

 呪文の名称からして石化と崩壊熱。

 どっちも嫌な予感しかしない。



 ナイアスのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。

 もう1ポイント分のステータスアップは精神力を指定しましょう。



 ナイアス オーケアニスLv6→Lv7(↑1)

 器用値 55(↑1)

 敏捷値 54

 知力値 56

 筋力値 23

 生命力 23

 精神力 52(↑1)


 スキル

 両手槍 回避 料理 水中機動 水棲 天啓 霊能 変化

 夜目 呪歌 呪曲 瞑想 魔法抵抗[中] MP回復増加[中]

 時空属性 光属性 闇属性 水属性 土属性 共鳴



『勝った?』


『勝ってるよ?』


『まあ不思議に思えますよね』


 ゼータくんまで呆れる事はないと思うのですが。

 初めてじゃあるまいし。



「これだけ戦力がいたら私がいなくても狩れるんじゃないかな?」


『いやいやいやいや』


『無理無理無理無理』


 そうかなあ。

 ゼータくんは【英霊召喚】がある。

 今はクーリングタイムの影響で使えないけど、使えるようになったら勝てると思う。

 まあメインで狙うべきは別だけど。

 ゼータくんはアシパトラ。

 駿河、野々村はアガ。

 それを単独パーティで狩る事である筈だ。

 現時点では戦力底上げを兼ねて慣れる段階なんだよな?

 単独で狩れないでどうするんでしょ。

 連戦はまだ厳しいかもしれないんだけどさ。




『ステータス操作、終わりました』


『狩りは再開、ですね?』


「そうだな」


 ふむ。

 今のヴリトラの幻影を相手に経験値は稼げているようだ。

 ユニオンであっても、か。

 この調子であれば早い段階でアイテム狙いで挑んでいいんじゃないかな?

 遭遇する数が少なく、パッシブであれば挑むべきだ。



『単独で挑んでみる?』


『今の状況で、ですか?』


「条件次第でどうかな?」


 前もって告知はしておこう。

 大丈夫。

 アプサラスともちゃんと戦うし、色々と煩悩は満たされると思うよ?





『アレですか』


「アシパトラが3羽でパッシブだ。今なら襲える」


『【英霊召喚】はまだ使えませんが【精霊召喚】で何とか出来ますかね?』


「確実に分断する事だな。それに【呪文融合】もある」


『では、やってみます』


 好機です。

 アシパトラが3羽というのは少ない。

 これは見逃せませんな。

 ゼータくんの召喚モンスターも昨日までの強さではない。

 【英霊召喚】無しでも狩れるだろう。



「アガの場合、多くは4匹から7匹の群れになるけど。トライするなら何匹以下がいいかな?」


『アガ、ですか』


『2匹、ですかねえ』


 駿河も野々村も遠慮しなくていいぞ?

 もっと数が多くても挑めばアッサリ狩れちゃうかもしれないのだし。

 それにしても2匹か。

 1匹だけで遭遇する例はかなり稀だが2匹というのも少ない。

 パッシブである事はほぼ無いし。

 2匹だったらアクティブでも挑んでいいと思います。



「機会があったらユニオンから抜けて戦えるかな?」


『やる?』


『やろう。でもどっちから行く?』


 ジャンケンを始める2人。

 まあどっちでもいいから放置で。

 オレはゼータくんの狩りの様子を見ておこうかね?

 トーチカの呪文は?

 これだけの戦力がいたら不要だな。


 では、シンクロセンスの呪文を使ってフローリンの目を借りよう。

 多分、大丈夫だと思うけどね。


主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv82(↑1)

職業 サモンマスターLv20(召喚魔法修師)(↑1)

ボーナスポイント残 27


セットスキル

小剣Lv47 剣Lv41 両手剣Lv41 両手槍Lv43 馬上槍Lv58

棍棒Lv41(↑1)重棍Lv42 小刀Lv44 刀Lv51 大刀Lv52(↑1)

刺突剣Lv49 捕縄術Lv44 投槍Lv51 ポールウェポンLv58

杖Lv70 打撃Lv73 蹴りLv73 関節技Lv72

投げ技Lv72 回避Lv80 受けLv79

召喚魔法Lv82(↑1)時空魔法Lv68 封印術Lv66

光魔法Lv62 風魔法Lv62 土魔法Lv62 水魔法Lv62

火魔法Lv62 闇魔法Lv62 氷魔法Lv62 雷魔法Lv62

木魔法Lv62 塵魔法Lv62 溶魔法Lv62 灼魔法Lv62

英霊召喚Lv5 禁呪Lv59(↑1)

錬金術Lv50 薬師Lv15 ガラス工Lv20 木工Lv37

連携Lv58(↑1)鑑定Lv51(↑1)識別Lv58(↑1)看破Lv26

耐寒Lv54(↑1)

掴みLv58 馬術Lv58 精密操作Lv58 ロープワークLv44

跳躍Lv50e 軽業Lv50e 耐暑Lv52 登攀Lv37

平衡Lv58

二刀流Lv50 解体Lv52 水泳Lv24 潜水Lv35(↑1)

投擲Lv50e

ダッシュLv51 耐久走Lv51 隠蔽Lv45(↑1)

気配遮断Lv45(↑1)暗殺術Lv51

身体強化Lv54 精神強化Lv54 高速詠唱Lv50e

無音詠唱Lv51 詠唱破棄Lv51

魔法効果拡大Lv54 魔法範囲拡大Lv54

呪文融合Lv49

耐石化Lv38 耐睡眠Lv39 耐麻痺Lv42 耐混乱Lv42

耐暗闇Lv43 耐気絶Lv47 耐魅了Lv41 耐毒Lv50

耐沈黙Lv39 耐即死Lv37


基礎ステータス

 敏捷値 38

 知力値 57

 筋力値 38(↑1)

 生命力 38(↑1)

 精神力 57


召喚モンスター

リグ イエロージャムLv4→Lv5(↑1)

 器用値 58(↑1)

 敏捷値 59

 知力値 16

 筋力値 16

 生命力 52(↑1)

 精神力 16

 スキル

 溶解 侵食 体当たり 拘束 奇襲 形状変化 粘度変化

 表面張力偏移 自己回復[小] 物理攻撃無効 魔法抵抗[中]

 弾性強化[微] 雷属性 火属性 水属性 耐石化 毒 分裂

 擬態


ナイアス オーケアニスLv6→Lv7(↑1)

 器用値 55(↑1)

 敏捷値 54

 知力値 56

 筋力値 23

 生命力 23

 精神力 52(↑1)

 スキル

 両手槍 回避 料理 水中機動 水棲 天啓 霊能 変化

 夜目 呪歌 呪曲 瞑想 魔法抵抗[中] MP回復増加[中]

 時空属性 光属性 闇属性 水属性 土属性 共鳴


アプネア モビーディックLv3→Lv4(↑1)

 器用値 30

 敏捷値 65

 知力値 33

 筋力値 40

 生命力 78(↑1)

 精神力 23(↑1)

 スキル

 噛付き 体当たり 丸呑み 消化 回避 水中機動 水棲

 夜目 共振波 低周波 振動感知 追跡 自己回復[小]

 物理抵抗[小] 光属性 風属性 水属性 氷属性


ロジット スキュラクイーンLv3→Lv4(↑1)

 器用値 39(↑1)

 敏捷値 59

 知力値 37

 筋力値 38(↑1)

 生命力 37

 精神力 37

 スキル

 両手槍 噛付き 巻付 打撃 回避 水中機動 水棲 変化 墨煙幕

 毒無効 遠視 聞耳 危険察知 隠蔽 奇襲 夜目 怨歌 怨声 追跡

 捕食融合 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己回復[中] MP回復増加[中]

 時空属性 光属性 闇属性 風属性 水属性 氷属性 呪眼


スーラジ クローンサーヴァント[女性型]Lv3→Lv4(↑1)

 器用値 75

 敏捷値 35(↑1)

 知力値 45(↑1)

 筋力値 26

 生命力 26

 精神力 30

 スキル

 手斧 槌 弓 受け 回避 料理 木工 石工 牧畜 農作

 調教 縫製 夜目 物理抵抗[小] 魔法抵抗[中] 自己修復[中]

 MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性 水属性 土属性

 木属性


久重 デウス・エクス・マキナLv8→Lv9(↑1)

 器用値 66(↑1)

 敏捷値 36

 知力値 42

 筋力値 27(↑1)

 生命力 27

 精神力 30

 スキル

 剣 両手槍 槌 手斧 弓 小盾 回避 受け 料理 石工 造林

 木工 農作 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己修復[大] 時空属性

 光属性 闇属性 土属性 水属性


ハイアムス アレイオーンLv2→Lv3(↑1)

 器用値 31

 敏捷値 63

 知力値 31(↑1)

 筋力値 43

 生命力 52(↑1)

 精神力 31

 スキル

 噛付き 踏み付け 体当たり 突貫 回避 疾駆 耐久走

 奔馬 変化 水中機動 跳躍 水棲 夜目 重装 呪音

 振動感知 追跡 騎乗者回復[小] 自己回復[小] 魔法抵抗[小]

 MP回復増加[小] 時空属性 光属性 闇属性 水属性 耐魅了

 耐暗闇 耐混乱


召魔の森 ポータルガード

ジェリコ、クーチュリエ、獅子吼、逢魔、極夜、雷文、守屋

シリウス、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、ジンバル


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