506
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『黒曜』がレベルアップしました!》
《『黒曜』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『テイラー』がレベルアップしました!》
《『テイラー』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『クーチュリエ』がレベルアップしました!》
《『クーチュリエ』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『ペプチド』がレベルアップしました!》
《『ペプチド』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『スーラジ』がレベルアップしました!》
《『スーラジ』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『久重』がレベルアップしました!》
《『久重』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『ノワール』がレベルアップしました!》
《『ノワール』のステータスを確認して下さい》
《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『ビアンカ』がレベルアップしました!》
《『ビアンカ』のステータスを確認して下さい》
ログインしました。
時刻は午前5時20分。
ポータルガードのレベルアップは思惑通りなんだけどさ。
皆、上がり過ぎ!
周辺の魔物が強力になっているんだろうけどね。
現時点でスーラジは家畜の世話の最中だ。
他のポータルガードの面々は?
狩りをしているようだな。
シンクロセンスで見てみると、戦ってる相手が酷い。
何故、クサリクと戦っている?
あれ、洞窟の中の魔物だと思うんだが。
見えている風景は間違いなく、森。
あらら。
ここまで強化されるものなのね?
だがもう遅い。
塔は追加で建設中なのです。
手遅れなのだ。
まあいいさ。
いい相手になる事だろう。
朝食はナイアスを召喚して作って貰う事にしましょう。
黒曜 マギミミズクLv16→Lv17(↑1)
器用値 26
敏捷値 54(↑1)
知力値 38
筋力値 25
生命力 24
精神力 40(↑1)
スキル
嘴撃 無音飛翔 回避 遠視 夜目 奇襲 危険察知
天耳 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 光属性 闇属性
火属性 風属性 水属性 氷属性
テイラー ステラキャンサーLv15→Lv16(↑1)
器用値 28
敏捷値 36
知力値 10
筋力値 66(↑1)
生命力 54(↑1)
精神力 10
スキル
鋏撃 体当たり 堅守 回避 泡波 夜目 自己回復[微]
物理抵抗[微] 水棲 闇属性 水属性 火耐性 風耐性
土耐性
クーチュリエ 真魔蜂女王Lv15→Lv16(↑1)
器用値 40(↑1)
敏捷値 62
知力値 33(↑1)
筋力値 15
生命力 31
精神力 15
スキル
針撃 噛付き 飛翔 回避 養蜂 建築 広域探査 夜目
強襲 危険察知 空中機動 追跡 誘引 猛毒 麻痺 魅了
使役
ペプチド デモンズスコルピオンLv15→Lv16(↑1)
器用値 46(↑1)
敏捷値 43
知力値 12
筋力値 43(↑1)
生命力 43
精神力 13
スキル
鋏撃 針撃 堅守 回避 振動感知 気配遮断 隠蔽
登攀 奇襲 致死毒 暗闇 闇属性 火耐性 風耐性
土耐性 水耐性 毒耐性 ブレス耐性
スーラジ バイオロイドLv6→Lv7(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 24
知力値 29(↑1)
筋力値 21
生命力 20
精神力 21
スキル
手斧 弓 回避 料理 木工 石工 牧畜 農作 調教
物理抵抗[微] 魔法抵抗[中] 自己修復[小] MP回復増加[微]
光属性 水属性 土属性 木属性
久重 デウス・エクス・マキナLv3→Lv4(↑1)
器用値 62(↑1)
敏捷値 35
知力値 42(↑1)
筋力値 25
生命力 26
精神力 28
スキル
剣 両手槍 槌 手斧 弓 小盾 回避 受け 料理 石工
造林 木工 農作 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己修復[大]
時空属性 光属性 闇属性 土属性 水属性
ノワール カーバンクルLv13→Lv14(↑1)
器用値 18
敏捷値 55
知力値 45(↑1)
筋力値 16
生命力 16
精神力 45(↑1)
スキル
噛付き 飛翔 浮揚 掘削 夜目 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
氷属性 雷属性 溶属性 木魔法
ビアンカ エンジェルLv13→Lv14(↑1)
器用値 20
敏捷値 47
知力値 49
筋力値 14
生命力 15(↑1)
精神力 50(↑1)
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 神霊 空中機動 物理抵抗[微]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 木属性 雷属性 呪歌
さて、本日はどうするか?
一旦、静かなる竹林の顔を出そう。
アイテムの精算もしておきたいからな。
そして昨夜の戦果で魔人の軍勢にどんな変化があったかな?
キムクイ・スレイブやキムクイガード・スレイブの結界が無力化されていたら助かる。
それでも圧倒的な戦力だろう。
ま、結界が無くなっていたら翡翠竜達の助力で全滅させる事は出来ると思う。
それは経験値を稼げなくなる事を意味する。
思い出せ。
レムトの襲撃イベントで師匠達に獲物を大いに奪われてしまった事を。
あれは悲しい出来事でした。
町に住むNPCには悪いが、これがオレの本心だ。
あの琥珀竜に雲母竜はさすがに無茶であるのだとしても、スタッグドラゴンは10匹以上はいた筈。
当然、キムクイ・スレイブもキムクイガード・スレイブも見逃せない。
他にも魔物が多数いる。
ま、オレだけで戦力を削りに行くのはいいけどね。
迂遠だ。
どうせなら相乗効果を狙ってみたい。
昨日の様子のままであるのなら、魔人の軍勢は密集して移動している筈。
戦力の集中、という面では厄介だが、獲物もまた集中しているとも言える。
どうにか、美味しく頂く訳には行かないかな?
ま、それは置くとして。
武器を作ってみましょう。
双角猛蛇神の槍だ。
まずは双角猛蛇神の角を魔素融合で作らないといけません。
今から作るのは、ナイアスの分にしましょう。
ナイアスからは双角猛蛇の槍を受け取る。
柄は分解して使うからだ。
ナイアスの場合、オレが使う長槍サイズではない。
まあ柄の長い短いは出来を左右する事はないだろう。
では、やるか。
少々、時間は掛ける事になるけど、どうせ作るならいい物にしましょう。
【武器アイテム:両手槍】双角猛蛇神の槍+ 品質A- レア度9
AP+38 M・AP+20 破壊力4+ 重量3+ 耐久値700
魔力付与品 攻撃命中確率上昇[大] 気絶異常発生確率上昇[小]
HP吸収発生確率[小] MP吸収発生確率[小]
双角猛蛇神の角を穂先とした槍。
短槍サイズで扱い易く、突くだけでなく斬撃も可能。
その攻撃により相手には呪詛を与えて使用者を祝福する。
[カスタム]
柄に裁きの閂を使用しており耐久性も高い。
《これまでの行動経験で【水魔法】がレベルアップしました!》
《これまでの行動経験で【錬金術】がレベルアップしました!》
《これまでの行動経験で【精密操作】がレベルアップしました!》
時刻は午前6時40分だ。
双角猛蛇神の槍を作り上げたけど、1時間以上も掛かってしまった。
MPバーの消耗は当然あるが、そう気にする程でもない。
2割って所だ。
気になるようならマナポーションでも賄える程度にも思えます。
双角猛蛇神の槍はナイアスに渡しておきましょう。
着々と戦力の底上げは進んでいます。
ナイアスの作り上げたのは餅だ。
和風スープの中で柔らかくなっていて、その食感もいい。
以前の餅もどきとは雲泥の差だ。
その理由はアレだな?
何故だろう、石臼があるんですが。
色々と細々とした道具が増えてたりします。
人形組の仕事なのだろう。
やれる事の幅が広がっているし文句は無い。
ちょっと怖くもありますけどね。
食事中は昨夜に記録した動画を見る。
ファイア・エクスプロージョン8連装だ。
間違いなく、全弾が直撃している。
HPバーはそれぞれ減っている、と言いたい所だが。
琥珀竜と雲母竜はほんの僅か、動いていたに過ぎない。
ありゃ。
そう言えばこいつ等、自己回復もあるんじゃなかったかな?
これは怖い。
手に負えないって。
ま、思い悩むのは止そう。
食事を摂り終えたらすべき事をするだけだ。
ポータルガードの見直しは?
ノワールとビアンカはここでもレベルアップを狙っていいと思う。
集中して育てる事も出来るのだが、連れ出したら出番があるかどうかも分からないからな。
促成栽培のようなレベルアップは当然だが望んでいない。
1日で1つレベルアップでなくてもいい。
堅実に成長してくれたらいいのだ。
ポータルガードの面々はオレの周囲にいるけど、異常はない。
よし。
このままで。
では、布陣を確定させよう。
ヘザー、言祝、蒼月、スコーチ、キュアノスだ。
N3W5マップのエリアポータルは解放、翡翠竜達が確保してある。
後は進発した魔人の軍勢だ。
援軍の可能性は?
どこかに別の拠点があるかもだが、今はいい。
目の前に経験値の塊がある。
どう美味しく頂くか、そこに知恵を絞ろう。
では、跳ぶか。
静かなる竹林が混み合っていなければいいんですがね。
「オッス!」
「おはようございます、キースさん」
「ああ、おはようさん」
意外にも静かなる竹林はそんなに混んでませんでした。
各所に散って狩りを進めているようです。
生産職の炊き出しはまだやっていたし、イベント対応の体制になってましたけどね。
しまったな。
朝食は摂り終えて来ている。
ま、いいや。
ミオの差し出した椀に入っていたのは小豆ぜんざい。
甘味だ。
これならば文句無しです。
食事中なのはオレだけではない。
アデル達もヒョードルくん達もいる。
レベルアップは順調のようだ。
アデル、イリーナ、春菜、此花はレベル45になってます。
ヒョードル、ヘラクレイオス、ゼータはレベル44だ。
順調ではないですか!
だが。
彼らの視線が何故か痛い。
どうかしたか?
「あのー、キースさん。サモンマスターってもしかして?」
「ああ、クラスチェンジしたからな」
「「「「はい?」」」」
ハモってますよ、皆さん。
イリーナだけが無言で苦笑するのみ。
そう言えば誰にも言ってなかったか?
「あら、盛り上がってる?」
「ああ、フィーナさん。精算をお願いしたいんですが」
「いいけど。それにしても壮観だわ。トップ8名がここにいるなんてね」
「へ?」
フィーナさん曰く。
種族レベルで上位8名がここにいる、という事であるらしいのですが。
そうなの?
アデル達、ヒョードルくん達とユニオンを組んでいた頃に得たアイテムを分配。
その上での精算はリックが受け持ってくれていた。
フィーナさんですか?
オレの目の前で頭が痛そうな様子ですが。
これまでの経過を簡単に話したんですけどね。
エリアポータル解放は偶然ですから。
勢いだけですから!
ま、細かい話は無しで。
結果だけ伝えておこう。
「イベントの進行具合から見てドラゴンとの共同戦線で拠点攻略。そう思い込んでたわ」
「まだ魔人達の軍勢がいるんですが」
「各地にもまだいるけど減ってるのよね。もうすぐ終息しちゃいそうだわ」
それはさすがに無いと思います。
あの軍勢には名前持ちのドラゴンが2匹いる。
助勢無しで仕留めるのは至難だろう。
いや、無理!
色々と情報交換していたらいつの間にかサキさんが来てます。
朝食であるらしい。
「イベント終了までに装備が間に合うか、微妙になって来たわー」
「そうなんですか?」
「そうなんですか?」
「もうちょっと掛かると思うわよ?」
そうか。
ビアンカの装備はもう少し時間が要るようです。
まあ飛び込みでの依頼だったから仕方ない。
「最近、キースが震源地になる事が多いわよね?」
「結構前からだったと思うよ!」
そうですか?
そうかなあ。
あ、聞いておきたい事もあったんだ。
フィーナさんであれば伝手はあるだろう。
「さすがに品質A+なんて見た事はないわね」
「ガラス工のトップでも無理でしょうか?」
「現時点では多分無理。でも聞いておきましょうか?」
聞けばガラス工のトップはオレも知っている名前だった。
フェイ、それに御剣。
その工房は夕闇城であるらしい。
「品質A-はなかった?」
「生産職が作り上げる物だと素材にも左右されるし!」
「必要なの?品質A+のガラス製品って」
「ええ」
正確にはフラスコが要る。
ホムンクルスに必要なんですよ。
いずれは召喚モンスターに加えておきたい。
魔力の宿るような代物であれば魔素融合ででっち上げる事も出来るかもだが。
現時点では誰も知らないようだ。
話を聞く範囲でも、作成で品質A+の難易度の高さが窺える。
恐ろしい。
これはドラゴンパピーよりも入手が難しいかもしれません。
当面は保留かな?
仕方ない。
さて。
フィーナさんの所を辞去するついでに、釣りだ。
何を?
アデル達にヒョードルくん達です。
ついでだ。
魔人の軍勢を偵察しに行くのに同行して貰おう。
「実は、もう1匹レッサードラゴンがいてだな」
「ぶっ!」
「もうですか?」
「トルーパーが血の涙を流しそう!」
アデルの表現には誇張が過ぎると思うが。
そうなのかね?
聞けばアデル達とヒョードルくん達も亀狩りの間でドラゴン達と共闘したそうです。
屠った相手はスタッグドラゴンにビートルドラゴン2匹。
助力があったとはいえ、どうにか勝ったらしいな。
まずはそれがドラゴンパピー入手への第一歩であると思われる。
そのフラグ、折ったらダメだからな!
「見たいか?」
「見たい!」
「勿論、見たいですよぉ!」
「当然ですよね?」
「そうかそうか」
アデル、春菜、ヘラクレイオスくんは一発で釣れた。
言葉という疑似餌で釣れるとは。
カワハギみたいな難易度のイリーナを少しは見習うがいい。
そんなイリーナもアデルを囮にした友釣りに簡単に引っ掛かるんだが。
君達、チョロ過ぎ。
「もしかして、狩りですか?」
「いや、偵察だ」
「偵察という名の狩りですか?」
「いやいや、狩りにはならないと思うぞ?」
「本当に、ですか?」
うん。
狩りにするつもりは毛頭ない。
結界が有効になっているかどうか、確かめるだけだ。
その為にはどうしても攻撃を加える必要がある。
それだけだ。
ほら、狩りじゃない!
欺瞞と言うなかれ。
そんな文字は忘れるんだ。
「また、以前みたいな事をするんですね?」
いかんな。
イリーナもそんな確認、しなくていいのに。
「ま、そんなに酷い事にはならないと思う。【英霊召喚】の保険もあるからな」
「行きます!」
「ドラゴンが見たい!」
ふむ。
敢えて春菜の発言は曲解しておこう。
そんなに琥珀竜と雲母竜が見たいのか?
そうかそうか。
オレも見たいよ!
結局、全員で行く事に。
計画通り。
疑似餌で釣って、そのまま友釣り。
安定の釣果でした。
各自、空中戦の布陣を組んでいくのを横目で見てました。
結構レベルアップしてきてますな。
特に各自のバルキリー達。
3回目のクラスチェンジもそう遠くないだろう。
それに3回目のクラスチェンジを果たしている空中戦力の召喚モンスターもいる。
マギミミズクは2匹、ディアナオウル、それに鳳凰だ。
中々の戦力になりつつある。
それに全員、昨日の狩りで【英霊召喚】を得ているのも大きい。
アデルとイリーナ意外、まだ使ってすらいないそうですが。
見たい。
いや、全員で【英霊召喚】を重ねたら凄い事になりませんかね?
空中戦だと使える【英霊召喚】も限られそうな気もします。
太公釣魚は大丈夫だ。
話を聞く限り、天馬疾駆は空中戦専用だ。
【精霊召喚】と組み合わせてもいい。
戦闘時間が長引く場合、継ぎ足すという手もある。
確かイリーナは太公釣魚を使えたと思ったが。
いかんな。
頭の中で魔人の軍勢を全滅させるプランを組もうとしているオレがいる。
止せ。
無理も無茶も無駄もオレは嫌いだ。
嫌いなのだ。
今日は偵察までにしておくのだ。
N2W5のエリアポータル、笹峰寺に跳ぶ。
そしてユニオンを組むと空の住人となる。
向かう方向は北北東。
戦闘に延々と巻き込まれさえしなければ早々に魔人の軍勢は捕捉出来るだろう。
『どこまで踏み込みます?』
「中央突破だ」
『えっと』
『またですかぁ?』
「分かった。真ん中から少しズレた所にしておこう」
『変わってませんよ!』
ダメですよ?
拒否権はない。
まずは結界の有無を確認だが、もう1つ確かめたい事が浮かんだ。
【英霊召喚】の太公釣魚。
どこまで通用するのか?
既に展開してある結界があるのなら、中にまで波及するのか?
それに名前持ちのドラゴン。
能力をどこまで、封じられるのか。
空を飛ぶ事は無理だろう。
これまでの経験則で分かる。
ブレス攻撃、それに他に特殊能力があった筈。
琥珀竜は防御で使ってたように思う。
翡翠竜達の放ったブレス攻撃を弾いたアレだ。
ま、出来る範囲で色々と試してみたい。
【英霊召喚】の太公釣魚であれば余裕が作れるかもしれません。
「そう言えば【英霊召喚】は使えるか?」
『MPバーの消耗は大きいですけど行けます』
『使うような事になりそうですか?』
「分からない。使う可能性はある」
確認しましょう。
各員【英霊召喚】は何を?
アデルは獅子吶喊と天馬疾駆。
イリーナは太公釣魚と竜殺剣士。
春菜は天馬疾駆と剛力無双。
此花は尽忠報国と太公釣魚。
オレが緋炎聖女、剣豪降臨、太公釣魚、圧殺蹂躙。
組み合わせ次第で色々出来そう。
ヒョードルくんとゼータくんには【精霊召喚】もある。
キュアノスも精霊変化を使わせたい。
手札はある。
選択肢、というよりも組み合わせが悩ましいが今日は空中戦だ。
【英霊召喚】は選択肢が絞れる。
いきなり殲滅は無理でも攻略の糸口程度は見出したいものだが。
さて、どうなりますかね?
『見えました!』
『全方位警戒!』
「このまま少し迂回だ。回り込みながら様子を見よう」
『えっ』
『襲わないんですか?』
何故、そこに驚くんだアデルよ。
オレは無闇に襲ったりしない。
済みません。
ちょっとだけ嘘が含まれてます。
ちょっとだけ、ですけど。
『防御陣みたいに見えますね』
「そうだな」
広域マップで見るとN2W5マップの北側、やや東寄りといった所だ。
昨夜の地点から見たら結構進んでいる。
魔物の数は相変わらず多い。
上空を警戒して飛び回っているのはビートルドラゴンにスタッグドラゴン。
ヒッポグリフに騎乗する魔人も見えていた。
名前持ちのドラゴン、琥珀竜と雲母竜は?
いる。
空中におらず、地上を移動しているようなんだが。
どうした?
何か理由があるのだろうか?
大きく回り込むとその陣容がより明確に分かる。
此花は防御陣と言っていたが、まさにその通りであるのだろう。
5匹のキムクイ・スレイブは正五角形の位置を維持しているように見える。
相互の距離も近いか?
相当な密集隊形だ。
中央にキムクイガード・スレイブ。
その左右に琥珀竜と雲母竜が位置していた。
何が一番大事な存在なのか、露呈してませんか?
『中央突破してそのまま通過でしょうか?』
「散開して挑発もしたいな」
『えっと』
『挑発し過ぎ!』
何を言いますか。
挑発と言う名の嫌がらせに過ぎませんから。
魔人の軍勢はこっちを気にする様子はない。
上空の戦力も狭い範囲で旋回しているだけだ。
もう少し広域を警戒すべきなんじゃないかな?
『上空から襲うのは難しそうですね』
「ならば低空からだ。そろそろ高度を下げよう」
後方に回り込むと高度を一気に下げる。
文字通り地表スレスレだ。
そして蒼月を駆って速度を上げて行く。
オレが手にするのは双角猛蛇神の騎士槍。
蒼月は気が早いな。
既にその額には角が生成されている。
「攻撃は派手に、だ!」
『ヤァ!』
『動画記録、開始します』
各々が呪文詠唱に入る。
よし。
タイミングはいい筈だ。
「人馬一体!」
武技を使う。
そして【呪文融合】のリストから選択して実行。
ディストーション・ジャベリン8連装だ。
呪文詠唱が終わる。
そのまま溜めて次を選択して実行。
六芒封印4連装と七星封印4連装の組み合わせだ。
キュアノスの周囲に変化が。
幾つもの火炎球が生じている。
蒼月の翼の上下に雷撃の槍が何本もある。
どこの戦闘機のミサイル?
そしてヘザーの周囲にも雷撃の槍が数本。
これは派手な事になりそうだ。
「「「「「「「「ディストーション・ジャベリン!」」」」」」」」
呪文を解き放つ。
同時に様々な攻撃が叩き込まれて行く。
結界があれば戦果はほぼ無いだろう。
無かったら?
笑いが止まらなくなりそうだ。
攻撃は通っているように見えるが。
ま、気にするのは後でいい。
突撃に備えるべきであるのだ。
最初に突撃の的にしたのは?
琥珀竜。
狙うのは後脚。
行け。
思い切り、行け!
「「「「六芒封印!」」」」
「「「「七星封印!」」」」
呪文も使います。
そして、突撃の手応え。
悪くない。
琥珀竜の脇を抜けたオレの後方で凄まじい音量が生じていた。
咆哮。
「グォォォォォォォォォォッ!」
おお。
怒ってるね?
間違いない。
急制動を掛けて後方から迫るビートルドラゴンをやり過ごす。
蒼月の放つ雷撃がまともに翼に命中。
翼が焼けているような匂い。
周囲の状況は?
おお。
状態異常を示すマーカーがこんなに!
封印されまくりではないか!
だが。
さすがに琥珀竜に雲母竜だ。
マーカーがあった時間は10秒もない。
ダメか。
キムクイ・スレイブは5匹中4匹に状態異常のマーカー。
キムクイガード・スレイブにはない。
すぐさま呪文を選択して実行。
まだまだやるべき事はある。
言祝が水の槍を何本も放っている。
キムクイガード・スレイブに直撃。
だが通っていない。
結界が、ある?
だがその範囲は狭い。
「太公釣魚!」
さあ。
ここからがお楽しみだ!
『回復を!』
『天馬疾駆!』
『そろそろ精霊が限界です!』
『キースさん!まだですか?』
「少し待て!英霊がいるうちは粘れ!」
スコーチのMPバーは急速に枯渇寸前にまで減っている。
睡眠だ。
地上にいる魔物はどうでもいいが、ヒップグリフを何頭も一気に眠らせて地上に落としている。
ここまでだ。
次の手はある。
「チェンジ・モンスター!」
スコーチと交代で折威を召喚。
呪文の強化をしている暇は無い。
行け!
狙うのはキムクイガード・スレイブだ。
結界があるのはこいつだけ。
他のキムクイ・スレイブにはない。
折威をカバーする形でヘザーが先導、折威の後方に言祝。
キュアノスの姿が炎に包まれる。
精霊変化。
フェニックスだ。
そして地表スレスレに急降下、魔物を屠りに行っている。
だが。
状況を確認している暇も無さそうだ。
オレの頭上に、影。
上空を一瞥するとそこには?
雲母竜だ。
これはいかん。
ブレス攻撃は使えないようだが、その直接攻撃は脅威だ。
軽く死ねるだろう。
回避は蒼月に任せるしかない!
交錯。
その風圧だけで吹き飛びそうだ。
「「「「「「「「ファイア・エクスプロージョン!」」」」」」」
既に選択してあったから使っておこう。
地表に向けてバラ撒いた。
派手に8つの火球が爆発を起こす。
雲母竜が一瞬、オレを見失ったようだ。
こっちに向かって来ない。
蒼月を駆って、突撃。
狙ったのは翼だ。
胴体?
貫けるとは思えない。
最初の突撃で琥珀竜の後脚に直撃しているが、表面を軽く削った程度だったのだ。
この雲母竜、その琥珀竜よりも表皮がゴツい。
確実にダメージを与えるなら翼だ。
手応えは軽かった。
でも戦果を確認する暇は無い。
「オフェンス・フォール!」
「ディフェンス・フォール!」
「スロウ!」
「グラビティ・プリズン!」
「ダーク・プリズン!」
「ウォータージェット!」
「コロジオン!」
「コラプト!」
ダーク・プリズンは数秒で破られる始末だ。
全く、どこまで桁違いなんだ!
だがこの雲母竜の弱点は見えてきた。
守りは堅い。
攻撃力も相当だろう。
でも機動力はそう高くない。
ブレス攻撃のような飛び道具が太公釣魚で使えない間は一気にその脅威は下がる。
程度の差はあるけど琥珀竜も同様だ。
その琥珀竜にペガサスに騎乗する英霊が突撃を仕掛けている。
相当に無茶だが足止めになっているようだ。
さすが英霊様。
オレと蒼月よりも機動力は高そうだ。
『キースさん!結界が無くなってます!』
『どうします?』
「続行だ!キムクイガード・スレイブを狙え!」
雲母竜は?
どうせ仕留め切れないだろう。
琥珀竜は?
同じく。
限られた時間で最大の戦果は?
キムクイガード・スレイブに魔人共だ。
チェンジ・モンスターでジェリコやリグ、船岡を送り込む手順は使いたい所だが。
キムクイガード・スレイブが口を開けてくれません。
こういう時に限ってこれか。
仕方ない。
首を狙おう。
突撃!
だが直撃ならず。
ガードしていたのは琥珀竜。
弾かれただけなのに蒼月のHPバーが2割相当、削れている。
何だ?
ダメージよりも琥珀竜の動きが気になる。
守ろうとしたのは魔人?
それともキムクイガード・スレイブ?
反対側からキムクイガード・スレイブを狙おうとしたんだが。
雲母竜もガードする位置を確保してやがる。
おい。
どけよ!
経験値にしたいんだよ!
その時。
キムクイガード・スレイブの頭上に何かが出現している。
何だ?
??? ???
??? ??? ???
??? ???
空中を浮くのは人間のようだ。
魔人だろうか?
それすら見えない。
ローブを身に纏い、顔は下半分しか見えなかった。
遠目に見ても老人と思える白く長い髭。
何者だ?
『よもやここまで妨害されるとはな』
頭の中に響く声。
間違いなく、あの老人だろう。
不思議な事にセンス・マジックで魔力が感じ取れない。
だがこいつは危険だ。
分かる。
それだけが分かっていた。
理由は、ない。
勘だ。
旋回しながらその様子を見る。
その様子は何かを彷彿とさせた。
泰山王。
かなり雰囲気は違うが、カロン。
間違いない。
『ここは出直すとしよう。だが忘れるな』
老人の目が、見えた。
大きい。
その色は黄金色。
異様な光を放っている。
『これで終わりではないのだ』
次の瞬間。
老人が、消えた。
キムクイガード・スレイブも消えた。
琥珀竜と雲母竜も消えている。
おい。
おいおいおいおい!
琥珀竜と雲母竜はまあいい。
どうせ仕留め切れない。
だがキムクイガード・スレイブは置いてけ。
経験値が減るじゃないか!
周囲にはまだ魔物も魔人もいるけどさ。
経験値が減ったのは事実。
おのれ。
おっと、これはいけない。
スタッグドラゴンがまだまだいる。
仕留め切るのは相当な手間を必要とするだろう。
『キースさん、今のって?』
『消えちゃった?』
「まだ魔物がいる!油断するなよ?」
そうだ。
最も厄介な存在が減ったが、スタッグドラゴンだけで10匹はいる。
全部仕留めるのは至難だろう。
キムクイ・ガードも5匹、まだ太公釣魚が効いているとはいえ健在だ。
ペガサスに騎乗する英霊がスタッグドラゴンを沈めているのが見えていた。
いかん。
経験値が!
これ以上オレの経験値が減るのは困る。
困るぞ!
『キースさん?』
「キムクイ・スレイブに集中しろ!私はスタッグドラゴンを始末する!」
まだまだ、戦闘は続けますよ?
ここで撤退して、どうする?
確かに全力で逃げたら逃げ切れるだろう。
追撃を受けるのが嫌?
そうではない。
勿体無い!
全滅させたらいいのだ。
ここにいるのは経験値なのです。
逃す訳がないのでした。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv65
職業 サモンマスターLv3(召喚魔法修師)
ボーナスポイント残 65
セットスキル
小剣Lv29 剣Lv32 両手剣Lv28 両手槍Lv34 馬上槍Lv46
棍棒Lv31 重棍Lv28 小刀Lv28 刀Lv32 大刀Lv28
刺突剣Lv31 捕縄術Lv34 投槍Lv31 ポールウェポンLv29
杖Lv56 打撃Lv56 蹴りLv57 関節技Lv57 投げ技Lv56
回避Lv59 受けLv58
召喚魔法Lv65 時空魔法Lv52 封印術Lv48
光魔法Lv46 風魔法Lv47 土魔法Lv46 水魔法Lv47(↑1)
火魔法Lv46 闇魔法Lv47 氷魔法Lv46 雷魔法Lv46
木魔法Lv46 塵魔法Lv46 溶魔法Lv47 灼魔法Lv46
英霊召喚Lv4
錬金術Lv39(↑1)薬師Lv13 ガラス工Lv13 木工Lv32
連携Lv46 鑑定Lv42 識別Lv47 看破Lv16 耐寒Lv31
掴みLv46 馬術Lv45 精密操作Lv47(↑1)ロープワークLv34
跳躍Lv39 軽業Lv39 耐暑Lv37 登攀Lv17 平衡Lv37
二刀流Lv38 解体Lv42 水泳Lv18 潜水Lv19
投擲Lv33
ダッシュLv39 耐久走Lv39 隠蔽Lv24 気配遮断Lv24
暗殺術Lv20
身体強化Lv44 精神強化Lv44 高速詠唱Lv45
魔法効果拡大Lv44 魔法範囲拡大Lv44
呪文融合Lv32
耐石化Lv20 耐睡眠Lv21 耐麻痺Lv26 耐混乱Lv24
耐暗闇Lv22 耐気絶Lv31 耐魅了Lv20 耐毒Lv36
耐沈黙Lv23 耐即死Lv23
黒曜 マギミミズクLv16→Lv17(↑1)
器用値 26
敏捷値 54(↑1)
知力値 38
筋力値 25
生命力 24
精神力 40(↑1)
スキル
嘴撃 無音飛翔 回避 遠視 夜目 奇襲 危険察知
天耳 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 光属性 闇属性
火属性 風属性 水属性 氷属性
テイラー ステラキャンサーLv15→Lv16(↑1)
器用値 28
敏捷値 36
知力値 10
筋力値 66(↑1)
生命力 54(↑1)
精神力 10
スキル
鋏撃 体当たり 堅守 回避 泡波 夜目 自己回復[微]
物理抵抗[微] 水棲 闇属性 水属性 火耐性 風耐性
土耐性
クーチュリエ 真魔蜂女王Lv15→Lv16(↑1)
器用値 40(↑1)
敏捷値 62
知力値 33(↑1)
筋力値 15
生命力 31
精神力 15
スキル
針撃 噛付き 飛翔 回避 養蜂 建築 広域探査 夜目
強襲 危険察知 空中機動 追跡 誘引 猛毒 麻痺 魅了
使役
ペプチド デモンズスコルピオンLv15→Lv16(↑1)
器用値 46(↑1)
敏捷値 43
知力値 12
筋力値 43(↑1)
生命力 43
精神力 13
スキル
鋏撃 針撃 堅守 回避 振動感知 気配遮断 隠蔽
登攀 奇襲 致死毒 暗闇 闇属性 火耐性 風耐性
土耐性 水耐性 毒耐性 ブレス耐性
スーラジ バイオロイドLv6→Lv7(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 24
知力値 29(↑1)
筋力値 21
生命力 20
精神力 21
スキル
手斧 弓 回避 料理 木工 石工 牧畜 農作 調教
物理抵抗[微] 魔法抵抗[中] 自己修復[小] MP回復増加[微]
光属性 水属性 土属性 木属性
久重 デウス・エクス・マキナLv3→Lv4(↑1)
器用値 62(↑1)
敏捷値 35
知力値 42(↑1)
筋力値 25
生命力 26
精神力 28
スキル
剣 両手槍 槌 手斧 弓 小盾 回避 受け 料理 石工 造林
木工 農作 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] 自己修復[大] 時空属性
光属性 闇属性 土属性 水属性
ノワール カーバンクルLv13→Lv14(↑1)
器用値 18
敏捷値 55
知力値 45(↑1)
筋力値 16
生命力 16
精神力 45(↑1)
スキル
噛付き 飛翔 浮揚 掘削 夜目 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
氷属性 雷属性 溶属性 木魔法
ビアンカ エンジェルLv13→Lv14(↑1)
器用値 20
敏捷値 47
知力値 49
筋力値 14
生命力 15(↑1)
精神力 50(↑1)
スキル
杖 弓 飛翔 浮揚 神霊 空中機動 物理抵抗[微]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 木属性 雷属性 呪歌
召魔の森 ポータルガード
黒曜、テイラー、クーチュリエ、ペプチド、雷文、守屋
スーラジ、久重、ノワール、ビアンカ




