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本日更新4回目です。

 レムトに到着。

 すぐに臨時試合場へ向かい、受付を済ませたんですが。

 試合進行は時間通りであるようです。

 うん。

 そうじゃないと困るよ!


 布陣を試合用に変更。

 ヴォルフ、護鬼、戦鬼、ヘザー、獅子吼だ。

 方針はどうする?

 オレ、ヴォルフ、ヘザー、獅子吼で速攻で、というのはいい。

 戦鬼は鉄球を投げさせて先制でいいのだろう。

 護鬼はいっそ、最初から弓矢でいいのかね?

 いや、待て。

 そこは任せてみましょう。


 相手次第なのだ。

 同じような相手が続くとは限らない。

 ここは柔軟に対応して貰うとしましょう。







 目を閉じて順番を待ち、職員さんに呼ばれて試合場へ。

 さあ、次はどんな相手ですか?




 ??? Lv.13

 セージ 待機中



 ??? Lv.10

 グレイウルフ 待機中



 ??? Lv.1

 オーガ 待機中



 ??? Lv.5

 鵺 待機中



 ??? Lv.5

 ラミア 待機中



 ??? Lv.11

 ピクシー 待機中



 また、サモナー系かよ!

 オーガがいる。

 ピクシーという支援役もいる。

 ラミアの搦め手も危険だし、グレイウルフは遊撃となるだろう。

 鵺は汎用性の高い召喚モンスターだ。

 特殊能力も侮れない。


 うん。

 肝心のセージは?

 小さいな!

 それにフードを目深にして表情は見えない。

 手に杖を持つスタイル、か。

 サモナー系として見たら正統派だろう。


 では、どうする?

 戦い方だ。

 相手はサモナー系、そしてバランス重視の布陣だ。

 全体で見たら、機動力を重視し、搦め手も加えた上で押し切るスタイルと見た。

 鍵は?

 やはり後方に位置するセージだろう。

 召喚モンスター達の壁を早めに突破して、セージの支援を封じるのがいい。

 速攻、だな。


 あれ?

 今までと変わってないな?

 うん。

 1つ手札を加えましょう。

 風天羂索だ。

 梱包してしまえば問題ない。

 そうだな。

 そうしましょう。


 だが相手となる召喚モンスターには機動力がある。

 武技で突破するのも苦しいか?

 だが、そこはそれ。

 こっちにも手札があるのだ。


 頼みますよ、皆の衆。




 試合場に出る。

 周囲の音が、消えた?

 ま、気にしないでおくか。

 既に試合開始3秒前だ。


 互いに。

 礼。


「始め!」


 開始と同時に得物を手にする。

 定番となりつつあるスタイルだ。

 右手に獅子賢者のフルーレ。

 左手に珪化木のトンファー。

 そして武技もまた定番かな?



「降魔闘法!」「メディテート!」「ブレス!」「インテリジェンス・アタック!」


 無論、ここで終わらない。


「ボンナバン!」


 ここまではこれまでと変わらない。

 だが。

 今までと違う点がある。


 グレイウルフとピクシーが突進してきていたのだ。

 目標は間違いなく、オレです。


 オーガがラミアと鵺を両脇に従えるように壁を作っているのかな?

 セージの姿は見えない。


 だが。

 構わない。

 獅子吼よ、やれ!


 獅子吼が空中から地面に向けてブレスを吐く。

 ダメージというよりも牽制狙いだ。

 どうしても動きが止まる。

 それを期待しての事だ。


 そして期待通りの効果があった。

 動きが一瞬だが、止まっている。

 そしてオーガと鵺に鉄球が直撃しているのが見えてました。

 やはりダメか。

 戦鬼のキャッチャーになるにはスライム系がミットにならないとダメだな。

 そんな事を考えてました。



「ボンナバン!」


 武技を使って前へ進む。

 鉄球を喰らった2匹の間を抜けて後ろに回り込んだ。

 セージが、いる。


 フルーレで突く。

 だがこれは牽制だ。

 本命はトンファー?

 それも違う。

 足を飛ばす。

 蹴りだけでセージが転ぶと。

 フルーレを手放して風天羂索を手にした。


 さあ、梱包の時間だ。

 左腕を捻り上げると手首に引っ掛けて、ついでに首にも縄を回し掛けた。

 そして右手の杖を蹴って飛ばすと捻り上げて縄に掛けてしまう。

 そのまま、胴体まで縛り上げた。

 最後に足首です。


 よし。

 梱包終了!

 オレの獲物は他に残っているのを期待してたんだが。

 残ってねえ。

 片付けるの早過ぎ!


 最後に残っていたのはラミアであったが、集られるかのように沈んでしまっている。

 護鬼の放ったであろう矢が何本も突き刺さってました。

 つかヘザーは五鈷杵と摩尼宝剣の二刀流スタイルだよ!

 無理しちゃいかんよ?


 ところで試合時間は?

 1分、なかったかもしれないな。


 そしてまたしても呪文を使う暇がないという。

 護鬼も本来の姿ではまだ戦っていない。

 どうしたものか。

 速攻スタイル、止めようか?

 いや、それはそれで何かが違うんですけど。





《試合終了!戦闘を停止して下さい!》


《予選第五回戦に進出しました!第五回戦は本日午後2時10分、新練兵場C面の予定となります》



 勝ったか。

 では梱包は解きましょう。

 風天羂索を回収しながら相手のセージの様子を見る。

 HPバーはそう減っているようには見えない。

 勝利としたのは戦闘続行不能、との判定なのだろう。


 そのセージは幼い顔付きであったのだが、凄い目で睨まれちゃいました。

 いやだなあ。

 そんなに痛くなかったと思うのですけど?



 風天羂索を回収し終えると対角線に並んで、礼。

 だが、何だろう。

 何かが引っ掛かる。

 何だ?



 あ!

 対戦したセージ、どこかで会ったような。

 思い出した!

 ブラックサモナーのサブリナだ!

 変装してたけど面影があった。


 え?



 ええ?




 何だって大会に参加してるんだ?

 いや、参加するのは問題ないんだろうけどさ。








 多少、混乱してたけど控え室でどうにか落ち着きました。

 そうだ。

 昼食にしよう。

 戦鬼、獅子吼、それにヘザーは帰還させました。

 街中を移動するには剣呑だったり目立ったりしますからね。


 フィーナさんの所の屋台はまだやってるかな?

 覘いてみましょう。




「あれ?」


「ども、今日は完敗でした」


 優香から食事を買い込んで屋台裏に行ったらヒョードルくんがいました。

 ヘラクレイオスくん、それにゼータもいる。



「もしかして、参加してるのかな?」


「僕は第二回戦、ゼータは第三回戦で敗退ですけどね」


「今日の予選終了後の交流会待ちってトコです」


「なるほど。観戦はしないのかな?」


「注目の対戦は大抵動画で見れますから」


「ほう」


 ヒョードルの視線がヴォルフと護鬼に向く。

 恐る恐る、ヴォルフに手を伸ばして頭を撫でる。

 大丈夫。

 試合の時と違って噛んだりしませんよ?

 舐めたりはしますけど。



「ではここで観戦、なの?」


「ええ」


「春菜さんと此花さんと待ち合わせ、ですね。臨時試合場の片付けを手伝う事になってます」


「ほう」


 オレもテーブルに着くと食事を摂りながら動画の在り処を教えて貰い観戦をして過ごす事にした。

 面白そうですからね。






 面白い。

 これ、面白いな!

 いや、実際に見た方がいいのは間違いないのだが。

 人が多過ぎるし。

 何だか視線も痛い。

 これなら気楽に過ごせそうだ。


 つかオレの第四回戦も既にあるって、早いな!

 いや。

 タグから辿ると第一回戦から第三回戦まである。

 全部を繋げた動画まであるし。

 対戦ログ付きになってたりもする。

 全く、情報が早過ぎる!







「あら?キースじゃないの」


「ども。フィーナさん達は試合ですか?」


「勝ったよ!」


「予選突破までもう1つ!」


「キースはどうだった?」


「こっちも後1つですね」


 ほう。

 フィーナさん達も順調のようだ。

 実に結構。



「あー負けたー」


「ま、仕方ないわね」


 アデル、それにイリーナだ。

 両者とも第四回戦で敗北してきたようです。

 アデルの相手は攻略組であったようだが。

 イリーナの相手は与作達であったそうだ。


 ほう。

 それは災難だったな。

 つか動画で色々と見る事が出来るんじゃね?


 おお。

 検索したらあったよ!

 タグまで付いてる。

 与作達のも、フィーナさん達のもあるようだ。

 これ、時間潰しにいいな。



「ふむ。対戦の動画で見てみるか」


「やー!ちょっと恥ずかしい!」


「アデルちゃん、負けた試合はちゃんと見返して反省しないと」


 アデルはヴォルフを撫でる行動に逃げたようです。

 ありゃ。

 でもイリーナの言う通りだ。

 直視する事も大事なのです。






「キースさんの第四回戦、アップされてますよ?」


「見る!」


「見たい!」


 うわ。

 もうかよ!


 誰がアップしているんだか。

 仕事が早いな!



 だが。

 第四回戦は評判が良くなかったです。

 何でだろう?



「何だかこう、ちっちゃい子を苛めているようにしか見えないし!」


「まあそこは仕方ないんじゃない?」


「速攻かー」


「キースさんが鬼畜に見える!不思議!」


 いやはや。

 あの相手がPK職って知ったらどうなるんでしょ?

 まあ言わないのですが。

 PK職はPKK職の獲物であるべきなのです。

 そう思います。

 ま、襲ってくるようなら逆撃は当然ですけどね。


 しかし盛況だな!

 皆が注目するような内容はないよ!






「お待たせ、来たよ!」


「ごめんなさい、少し遅れちゃった」


 今度は春菜と此花です。

 2人共、第三回戦で敗北してたそうです。

 つかさ。

 対戦動画を幾つも見ていると、嫌でも気がつきます。

 サモナー系プレイヤーの敗北パターンにはある共通点があるのだ。

 サモナー自身が優先的に狙われている。

 間違いない。


 無論、サモナー系プレイヤーは後衛に位置しており、それを集中して狙うのは難しい。

 前衛を迂回するか突破するかの違いはあるが、ある程度のダメージ覚悟でサモナー狙いだ。

 どれも徹底している。

 与作達とイリーナの対戦はやや異色かもな。

 真正面から壁となる召喚モンスターを撃破して前進してたし。

 途中、与作と東雲をピットフォールに嵌めた所は良かったんだけどねえ。

 ハンネス、リックに両サイドから同時に攻め込まれて詰んでました。


 ふむ。

 受けの姿勢ではやはりダメだな。

 それにどうしよう?

 前衛に重装備の壁がいる場合なんだが。

 戦鬼の鉄球で対応出来るかな?

 与作達を相手に速攻、となるとエンチャント系の呪文が間に合わない可能性が高い。

 使えるのは降魔闘法とインテリジェンス・アタックか。

 

 うん。

 次は予選最後?

 もし、重装備の相手がいたらどうしよう?

 使っちゃおうか、アレ。

 呪文を使うより手っ取り早いし。


 ブーステッドパワー。

 リミッターカット。


 予選終了後は交流会に顔を出す予定だ。

 問題ない、よね?

 ま、それも対戦相手次第かな?





「じゃあそろそろ試合なんで」


「いってらー!」


「頑張って!」


 声援に片手で応えながら会場に向かう。

 さあ。

 今度はどんな相手になるのかな?







 新練兵場の会場には早めに到着。

 試合会場の様子を眺めていたんですが。

 雛壇にギルド長、ゲルタ婆様、師匠、ジュナさんが揃ってます。

 オレに気がついたのか、ジュナさんが思いっ切り手を振ってますけど?

 軽く手を振って応えておいた。

 いや、本当にお若い。

 若過ぎます。

 特に精神年齢が。

 つか周囲の視線に気を配って欲しいものです。



 さあ。

 それよりもオレの相手だ。

 どうも手強そうですよ?




 ??? Lv.16

 セイバー 待機中



 ??? Lv.16

 バーバリアン 待機中



 ??? Lv.15

 フェンサー 待機中



 ??? Lv.16

 アマゾネス 待機中



 ??? Lv.16

 エレメンタル・ソーサラー『風』 待機中



 ??? Lv.15

 エレメンタル・ソーサラー『火』 待機中



 ふむ。

 前衛にフェンサーが来るのは間違いない。

 かなりの重武装と見た。

 遠目にもその重量が伝わってくるかのようだ。

 得物はメイスなのだろう。

 だがその重量そのものが脅威に感じる。


 問題は?

 得物だ。

 バーバリアン、アマゾネスは矢筒に弓も背負っているが、帯剣もしている。

 何を選択するか?

 この時点では不明だ。


 セイバーは大刀、だな。

 エレメンタル・ソーサラー『風』が弓矢。

 エレメンタル・ソーサラー『火』が杖。


 種族レベルで30相当が4名に29相当が2名、か。

 手強そうだ。


 師匠にジュナさんも見ている。

 それが僅かに緊張感を増しているようだ。

 何、普段通りでいいだろう。


 それにしても対戦相手だが。

 どこかで見たような。



 あ!

 紅蓮くんだ。

 それに九重?

 それからあれは誰だっけ?


 えっと。

 何と読むんだっけ?


 思い出した。

 眠りダムー、でしたっけ?





 開始3秒前。


 互いに。

 礼。


「始め!」


 開始と同時に得物を手にする。

 右手に獅子賢者のフルーレ、左手に珪化木のトンファー。

 そして武技。

 だが。

 今回もまた少し、違いますよ?



「降魔闘法!」「メディテート!」「ブレス!」「リミッターカット!」


「ボンナバン!」


 だが。

 ここである違和感。

 武技のボンナバンによる移動距離が、伸びてます。

 おお?

 目の前に、フェンサー。

 先方もシールドを前に構えて突進したのか?


 もう1回、ボンナバンを使う予定であったんだが。

 盾に向けてトンファーで一撃。

 無論、牽制だ。

 本命は足元に放つ蹴り。


 外された?

 いや。

 いつの間にか、オレから距離を置いている。

 何だか、様子がおかしい。

 棒立ちだ。


 そこに鉄球。

 盾に直撃、鉄球は弾かれたが、弾いた方も大きく体勢を崩したようだ。

 もう1つ鉄球が直撃。

 その鉄球は勢いを失い、そのまま地面に転がる。


 フェンサーのHPバーが消えた。

 それで沈んだらしい。



「ボンナバン!」「ブーステッドパワー!」


 今度は目の前にセイバーとバーバリアン。

 既に頭上にはヘザーと獅子吼が位置している。

 次々と雷撃が降り注ぎ、闇の帯が幾つも撃ち込まれていく。


 一気に乱戦?

 いや。

 棒立ちになった後衛の弓持ちの魔法使いに迫る。

 エレメンタル・ソーサラー『風』の眠りダムーだ。

 弓を構え、呪文詠唱もしているようだが。

 腹に、膝。

 それだけで沈んでしまった。


 杖を両手で持ち、呪文詠唱をしている紅蓮くんだが。

 側頭部に、トンファーを撃ち込んだ。

 それだけでHPバーが消えてしまった。


 あれ?



 周囲を見回す。

 アマゾネスは獅子吼に、バーバリアンはヴォルフとヘザーによって既に虫の息。

 いかん。

 オレの分が、無くなる!


 セイバーは?

 セイバーは、何処?


 護鬼が相手をしてました。

 まだ本来の姿に変化していない。

 だが二刀流スタイルでセイバーを翻弄してます。

 あれはもうすぐ、詰むな。

 と思ってたら戦鬼が横合いからセイバーを殴ってしまった。

 セイバーはそのまま場外に。

 南無。

 つかさ、死んでないよね?





《試合終了!戦闘を停止して下さい!》



 試合場の対角線上に相手チームが並ぶ。

 うん。

 ちゃんと6名、います。

 装備はボロボロだったりしますけど。

 いや、本当に大丈夫ですか?



《おめでとうございます!本選に進出しました!本選初戦は明日午前9時00分、新練兵場C面の予定となります》

《予選突破によりボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で29ポイントになりました》

《本選出場者は新練兵場にて明日午前8時までに受付を終了させておいて下さい》



 雛壇を見る。

 師匠もジュナさんも手を振ってました。

 うん。

 勝ててよかった。


 おっと。

 オレのステータス値、どうなってる?




 基礎ステータス

 器用値 28(-2)

 敏捷値 28(-2)

 知力値 41(-3)

 筋力値 28(-2)

 生命力 28(-2)

 精神力 41(-3)



 戦闘時間が短かったから、かな?

 ステータス異常はそう深刻ではないようだ。

 これならば少し待てば解消するんじゃね?

 そうであって欲しい。

 大会期間中だけど、経験値稼ぎに行ってみたかったりします。


 その前に。

 サモナー交流会?

 そうだな。

 顔は出しておこうかね?


 では移動だ。

 戦鬼、ヘザー、獅子吼は帰還させましょう。

 臨時試合場に行こうかね?

 片付けの手伝い?

 構わない。

 力仕事は得意だ。

 オレではなく、当然召喚モンスターが、ですけどね。








 臨時試合場は観客は半分といった所だ。

 減ってる?

 いや、試合場は5面あるのだが、試合はもう2箇所でしか行われていない。

 試合進行が思いっ切り早いのだろう。



「あ!キースさん!こっち、こっち!」


「交流会参加組はこっちです!」


 春菜に此花だ。

 つかさ。

 凄い数だな!

 どう見ても300人超えてます。

 アデル、イリーナ、ヒョードルくん、ヘラクレイオスくん、ゼータ。

 既にメロウとサイレン、スキュラを揃えて召喚している駿河と野々村。

 サモナー以外にもいる。

 対戦した紅蓮くん達とか。

 パーティメンバーが少ないみたいですけど?



「ども、完敗でした。つか鉄球対策が真正面から無力化されちゃって凹みますよ!」


「対策?」


「ええ。盾に鎧です。ゴム仕込みで破壊力低減効果狙いだったんですが」


「ほう」


 それでか。

 何か違和感があったんだよな。

 武技があったとはいえ、あんなに吹っ飛ぶとか不思議だったんですが。

 ゴムの反動でもあったのだろう。




「ここでの全試合が終了しました!」


「作業は観客席にしている石版の撤去です!」


「一気に終わらせるよ!」


 周囲で様々な召喚モンスターが出現する。

 パワー重視、そして作業可能な面々となると?

 やっぱりこうなるよね。


 ウッドゴーレム系。

 クレイゴーレム、ブロンズゴーレム、マッドゴーレムといった所だ。


 ビーストエイプ系。

 シルバーバック、レッサーオーガ、少ないがオーガもいる。


 オレもお手伝いをしよう。

 ジェリコ、戦鬼を召喚します。



「げぇっ!何?」


「うわ?」


「レベルが見えん!」


「ガリウムゴーレムって」


 うん。

 何か色々と騒がしいけど無視の方向で。

 交流会も騒がしい事になりそうだ。

 まあ、いいさ。

 時間潰しのついでだ。

 交流会の間にオレもステータス異常から回復しているだろう。



 問題は、その後だ。

 どうする?

 決まってる、狩りだ。

 

 ヒョードルくんにサブリナ、紅蓮くん達には悪いけど、不完全燃焼です。

 今日は3試合したけど、合計した試合時間は5分とないだろう。

 いかん。

 疼く。

 オレの中で何かが疼いてます。



 交流会、か。

 時間も時間であるようで、予定では片付けが終了後、1時間程度であるらしい。


 ま、付き合いましょう。

 最近、召喚モンスターを愛でる事に目覚めた?

 いやいやいやいや。

 アデルの域には遠く及ばない筈だ。

 ましてや駿河と野々村の領域とか、隔絶していると思うのです。






 交流会は?

 うん。

 羽目を外そうと画策していた駿河と野々村はまあいいとして。

 盛況でした。

 途中からミオに優香、マルグリッドさんうやサキさん、レン=レンといった面々まで参加です。

 サモナー以外も多いじゃないの。


 まだクラスチェンジどころか、ゲームをスタートしたばかりのプレイヤーなんかもいた。

 皆で召喚モンスターを認識し合って召喚リストの充実も当然行ってます。

 ま、ここは場所が場所であるだけに、イルカ系は召喚出来ませんでしたけど。



 オレ配下の召喚モンスターは?

 一応、一通りお披露目はしておきました。

 テロメア、フローリン、赤星はすぐに帰還させましたけど。


 3回のクラスチェンジを果たしている面々には驚きの声があったのは当然だが。

 まだ、いる。

 そう。

 召魔の森にもまだいるのだ。

 蛇仙亀の船岡とか。

 ゴールドスキンの文楽、シルバースキンの福助とか。

 ま、いずれはサモナー系プレイヤーは見出すだろう。

 オートマトン、メタルスキンも育てているプレイヤーがいるのだ。

 バイオロイドのスーラジも見せているし、目指すプレイヤーは間違いなくいるだろう。



 それにしても。

 人気があるのは?

 ヘザー、ナイアス、テロメア、モジュラス、清姫、折威、ロジット。

 分かり易い。

 それぞれに異なるタイプの美人さんだからな。


 その一方でヴォルフ、ナインテイル、ティグリス、逢魔、極夜、シリウスのような毛皮系も人気だ。

 蒼月も毛皮系に加えていいのかね?

 うん。

 そっち方面は色々と大変だ。

 特にアデルとか春菜がテンションが上がってたりする。

 血圧、大丈夫かね?


 だがもっと大変なのがいます。

 護鬼だ。

 ヒョードルくん枠であるようなのです。

 分かる気がしますけど。

 変化して見せたら驚いてましたけどね。



 で、オレ的にはどうか?

 選択しなかった系統の召喚モンスターにはやはり興味が向く。

 残念な事に、通常進化で2回のクラシチェンジ、というのはまだ数が少ないって事だ。

 もう少し、というのはいる。

 例えばイリーナとヒョードルくん配下のクレイゴーレムだ。

 レベル11になってます。



「負けたのに全員、レベルアップしちゃってもう驚きですよ!」


 試合にはオレに敗北したヒョードルくんなんですが。

 多少は実入りはあったようだ。


 ま、クレイゴーレムの進化先はなんとなく読めてる。

 ストーンゴーレムじゃないかな?

 そう思えるのでした。






「じゃあそろそろ解散!」


「お疲れー!」


 交流会が解散になったのは午後3時30分でした。

 特にゲームを開始したばかりのプレイヤーの実入りは大きかっただろう。

 召喚可能なモンスターのリストは一気に増えた筈だ。

 何よりも一緒に組める相方を見付けたペアが幾つか。

 これが大きい。

 今後も頑張って頂きたいものです。

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― 新着の感想 ―
大会とはいえ格下相手にリミッターカットとブーステッドパワーはオーバーキルすぎる… そしてショタ?化した護鬼がお姉様方にロックオンw
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