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 食事を待つ間、護鬼と遊んでいたんだが。

 悩む。

 エリアポータル解放、このまま進んでやっちゃおうか?


 前に【英霊召喚】を使ったのは?

 そろそろ、使える頃?

 いや。

 保険、でいいのだ。

 心に余裕を持てる。

 それだけで、いい。





 文楽の料理は?

 久しぶりにモツ煮込みです。

 夕食の分まで作って貰いました。

 当然、エイジングの呪文で熟成させる。

 うむ。

 ご飯にぶっ掛けて、食う。

 うむ。

 行儀が悪くて結構。

 夕食の分もこれで、いい。



 では。

 気分が良くなった所で、行こうか。

 文楽を帰還させて逢魔を召喚する。


 布陣は?

 ヴォルフ、黒曜、護鬼、ティグリス、逢魔となった訳だが。

 完全に狩人の布陣だな。

 この深い森の中で行動するにも都合がいい。

 フォレスト・ウォークを併用したら更に行動し易いだろう。


 このS3W4マップの中央までは?

 少し時間は掛かりそうだ。

 まあボチボチ、行きますかね?











《只今の戦闘勝利で【小刀】がレベルアップしました!》



 エリアポータルに近くなったせいかな?

 蝉丸と逆髪はレベル高めになってきている。

 そしてお供の錫杖持ちが4名から6名に増えてきてますが。

 レベルアップは全部、妖怪の出現数が多いのが悪い。


 ここの妖怪達の傾向からして、エリアポータルで何が待ち構えているかは容易に想像が出来る。

 妖怪が出て来るのは間違いない。

 それだけは間違いない。


 問題はどんな奴になるのか、なんだが。

 面を被った妖怪、だよな?

 しかも能面の。



 どうなるんでしょ?









 悩む暇もなく戦闘が続いていた。

 だからこそ、なのか?

 S3W4マップの中央に達した時間は短かったように思えたものだが。

 時刻は午後4時40分でした。

 もうそんな時刻だったのか!

 時間の経過が早いって!



 で、そこはどんな場所か?

 山だ。

 但し、かなり不自然な形で抉られている。

 何かの採掘場?

 石切場とか。

 そんな感じだ。


 いや。

 見方を変えたら、山を抉って作られた闘技場?

 足場には様々な形状の岩が散乱していて戦うには不便そうですが。

 逆にそれも面白そうに見えるのが困る。

 そして、人魂が岩の合間に見えていた。




 さて、と。

 保険は使うか?

 【英霊召喚】ですけどね。

 一応、マナポーションでMPバーを全快近くにしておくか。

 普段通り、呪文で強化。

 センス・マジックも使う。

 では、やってみますか?






《山を荒らす者に裁きを》


《摂理に従わぬ者に裁きを》


《万物の霊もまた怒りを宿すと知れ》



 まあインフォはいいんだ、インフォは。

 何が、来ますか?





 烏天狗 Lv.2

 イベントモンスター 妖怪 アクティブ

 ??? ???



 白般若 Lv.2

 イベントモンスター 妖怪 アクティブ

 ??? ???



 狐蛇 Lv.2

 イベントモンスター 妖怪 アクティブ

 ??? ???



 顰 Lv.2

 イベントモンスター 妖怪 アクティブ

 ??? ???




 4名だけ?

 いや。

 違うな。


 両側の抉れた崖の表面から何かが現れてくる。

 小天狗だ。

 そして地面に転がっている岩の1つ1つの上に影。


 蝉丸に逆髪。

 怪士、東江、増髪、獅子口、小尉、今若、万媚、赤般若。


 ここに来るまでにこのマップで遭遇した妖怪達だ。

 多いって!

 蝉丸に逆髪は1名ずつだが、他の連中は複数いる。

 総勢、30名を超えてるか?

 そして最初から包囲されているって訳ですが。

 初見の妖怪4名だけでも正直困るんですけど。



 【英霊召喚】はどうする?

 ここは、こうします。



「真闘気法!」「ブレス!」「メディテート!」「インテリジェンス・アタック!」


 そして、動く。

 最初にオレがターゲットにしたのは?

 まずは逆髪でした。

 左手に珪化木のトンファーを持ったまま、黒縄を右手で解く。

 こいつを最初に無力化しておかないと、危うい!




「六芒封印!」


 縄で逆髪を縛り上げ、呪文を放つ。

 その上で、逆髪の首を捻る。

 一発で仕留めたか?

 断末魔はなかった。


 天空から襲ってくる小天狗をトンファーで凌ぐ。

 いや、吹き飛ばす。

 中々いいダメージが入った?

 だが次の小天狗の攻撃に関しては感触が違っていた。


 真闘気法を始め、エンチャントが吹き飛んでます。

 もうかよ!



 六芒封印の効きはどうか?

 半分は封じているようだ。

 それはいいんですがね。


 この時点でエンチャントがまだ有効なのはヴォルフと黒曜だけという戦力ダウン。

 呪文の強化の有難さが身に沁みます。

 蝉丸を仕留めるのにも手間を掛け過ぎた。

 何てこった!


 そして初見の4名がオレに迫る。

 烏天狗が持つのは羽扇。

 繰り出されるのは風の刃どころではなかった。

 まさに烈風。

 吹き飛ばされて岩に全身を叩き付けられた。


 顰が、来る。

 その面は威嚇する獅子のようでもある。

 手に持つのは杵?

 オレは餅じゃないぞ?

 頭の上を通過すると、岩が粉々に砕かれていた。

 わお。

 あれは死ねる。

 間違いなく、死ねる。



「真闘気法!」「インテリジェンス・アタック!」


 顰の膝裏を蹴って延髄にトンファーを撃ち込む。

 いい手応え。

 だがこいつだけが相手ではない。


 狐蛇が来る。

 目つきの悪い奴だな!

 角のない般若面にも似ているが、こいつは男だろう。

 持っているのは鉈。

 かなりの重量級だ。

 それがオレの肩口へと振り下ろされようとしていた。

 攻撃が、鋭い。

 だがそれ故に軌道が読める。


 僅かに半身へと体をずらして避け、顎の下に掌底を当てた。

 そのまま、大内刈り。

 倒れ込むついでに喉元に肘を撃ち込んだ。

 何かが盛大に折れる音が聞こえたような?

 まあいいさ。

 どうせこいつ等は妖怪だ。

 気のせいだろう。



 今度は白般若だ。

 その手には、包丁。

 着ているのはやけに豪奢な着物なんだが。

 台無しだな。

 裾を踏む。

 肘を蹴り上げて側頭部にトンファーの一撃。

 どけっての!



 今度はオレから動く。

 前へと。

 烏天狗へと向かう。


 周囲は完全に乱戦となっていた。

 だがそれでいい。

 地道に数を減らしていけばどうにかなる!








 どれほどの時間が経過しただろうか?

 妖怪の数はようやく半減以下に。



「真闘気法!」「インテリジェンス・アタック!」


 もう何度、武技の効果を掻き消されたかな?

 錫杖持ちの妖怪も残り3名って所だ。

 もうすぐ。

 もうすぐ、終わる?


 終わってくれないと、困る!



「ヒート・ボディ!」


 全身に炎を纏ってから怪士を投げる。

 そのまま首元を捕らえて背後に回り裸絞めに。

 怪士を盾の代わりにしながら烏天狗と狐蛇の攻撃を凌ぐ。

 もうすぐだ。

 こっちが優勢と確信出来るまでもう少し。



 怪士が、沈んだ。

 目の前には狐蛇。

 その攻撃が頭を掠める。

 鉈を持つ腕を捕らえた。

 肘を極めながら背後の岩に投げて、叩き付ける。

 そのまま体を押し付けて動きを封じ、焼きに行くのだが。


 背後に烏天狗。

 その手にある羽扇が振られようとしたその瞬間。

 手首に逢魔が噛み付いていた。




 烏天狗の末路は酷いものだった。

 逢魔に動きを止められた所にヴォルフと黒曜、それにティグリスに体中を食い破られていたのだから。

 オレはと言えば、どうにか狐蛇の首を捻って仕留め終えたんだが。

 最後の妖怪がまだ残ってます。

 顰だ。

 こいつのHPバーはもう半分。

 全身は傷だらけ。

 その手にあった筈の杵はもうない。


 それでもオレに向かってくる様子だ。

 腰を落とす。

 その構え、相撲か?


 こいつめ。

 もしかして、楽しませてくれるのかな?


 顰が立った。

 鋭い出足。

 そして目の前に迫る腕。

 かち上げ。


 だがオレの動きは相撲のそれとは違う。

 片足タックル。

 そこから足を刈って寝技に移行する。


 予定でした。

 蹴り一発で引き剥がされちゃったよ!



 取り直しの一番。

 召喚モンスター達に手出しは?

 させません。

 こんな楽しい相手を簡単に仕留めるなんて。

 それにこいつが最後なのだ。

 呪文の強化は?

 それよりも回復だな。



「リジェネレート!」


 前へと、動く。

 顰と正面からぶつかった。




 内無双。

 だがこれは完全にスカされた。

 そして肘を極めて小手投げに移行するが。

 顰が、より低く体を差し込んできた。

 小手投げを逆に返された形だ。

 これは双手刈り?

 どうにか踏ん張って倒されるのを防いだんだが。

 今度は肩車だ。

 オレを、担いだ、だと?

 強引にも程がある!



 どうにか投げられずに済んだ。

 いや、肩を極めて脚を使って首を絞めたのはいいんだが。

 顰が前じゃなく、後ろに倒れたものだからオレにもダメージ来たよ!

 それでも関節技は外しませんけどね。


 今度は寝技勝負か。

 首を脚を使って絞め上げながら左手の肘を狙う。

 だが極め切れない。

 顰の右手はオレの脚を引き剥がそうと動くのだが。

 凄いパワーだ。

 脚はちゃんとロックしてあるのに剥がされそうになってる。

 いかん。

 呪文の強化なしでは危ういか?



 結局、剥がされちゃったよ!

 凄いな、お前。

 どうする?

 呪文で強化をしたら楽が出来るんだが。

 まだ手札は残っている。

 現在、真闘気法の効果がまだ有効だ。

 グラビティ・メイルが使える。

 フィジカルエンチャント・ファイアも使える。

 何ならブーステッドパワーだっていい。


 でもね。

 それ、楽しいか?



 珪化木のトンファーを手放す。

 脱力。

 さて、もう少し楽しませて欲しい。

 今度は打撃で行こう。







《山に祈る者に恵みを》


《摂理に沿う者達に癒しを》


《万物の霊もまた世の理に逆らえぬ宿命》


《ここを仮宿とするがいい》



 終わった。

 終わってしまった。

 カウンターで肘を叩き込んだのがいけなかったか?

 顰ちゃんが沈んじゃった!

 しまった。

 ダーク・ヒールで回復させてあげたら良かったんだ!





《S3W4のエリアポータルを開放しました!》

《ボーナスポイント4点が加算されます。合計で6ポイントになりました》

《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【関節技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『黒曜』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 うむ。

 多少は実入りが良かったかな?



 黒曜のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。

 もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。



 黒曜 マギフクロウLv3→Lv4(↑1)

 器用値 17

 敏捷値 28(↑1)

 知力値 27

 筋力値 17

 生命力 18(↑1)

 精神力 27


 スキル

 嘴撃 無音飛翔 遠視 夜目 奇襲 危険察知 天耳

 魔法抵抗[微] MP回復増加[微] 風属性 水属性 氷属性



 数字の並びが崩れたのは仕方ないさ。

 それに黒曜はここまでかな?

 MPバーがもう枯渇寸前だ。


 他の召喚モンスター達も無事か?

 死に戻りもステータス異常もない。

 逢魔のMPバーは2割ほど。

 ティグリスは3割ほどになっている。

 まだまだ狩りは継続出来そう?

 出来ると思う。

 で、オレはどうか?

 1割、切ってます。

 狩りの継続?

 ちょっと待った!


 ま、少し休憩しようかね?

 装備の修復もしておきたいしな。




 装備の修復を終えると広域マップを確認だ。

 エリアポータルの名前は何だ?

 石切演舞台、となってますが。

 何かの劇場のように見えませんがね。


 時刻は?

 午後5時40分です。

 あれ?

 もうそんな時間?



 いかんな。

 ここは継続してこのマップで狩りを続けるのは厳しい。

 先刻と言ってる事が違う?

 うん。

 そうですね。



 しょうがないな。

 今日は夕食を摂ったらインスタント・ポータルを使ってログアウトしよう。

 MPバーを回復させながらだと面倒過ぎる。




















《ポータルガードにより配備の召喚モンスター『剛亀』がレベルアップしました!》

《『剛亀』のステータスを確認して下さい》



 ログインしました。

 現時刻は午前0時30分。

 S3W4マップのエリアポータル、石切演舞台のすぐ傍な訳だが。

 インフォが来ています。

 えっと。

 どうもポータルガードに配備した召喚モンスターの動向はログイン時に通知される仕様のようだ。 



 剛亀 フォレストトータスLv7→Lv8(↑1)

 器用値  4

 敏捷値 11

 知力値 21(↑1)

 筋力値 20

 生命力 35(↑1)

 精神力 25


 スキル

 噛付き 堅守 物理抵抗[微] 魔法抵抗[小] MP回復増加[小]

 土属性 水属性 木属性



 今日はどうするか?

 朝まで狩りをしながら移動、だな。

 朝になったらどうする?

 サキさんの所に新しい皮を持ち込んで装備品作成を依頼するのもいい。

 その前にオレの秘密基地、召魔の森の様子を見に行くかね?


 オレのMPバーは?

 全快には僅かに足りないようだ。

 当然だが如意宝珠は魔石を産んでいない。

 残念。


 では召喚モンスターを呼ぼう。

 外は夜だ。

 布陣も夜向けで行きますか。

 ヴォルフ、ティグリス、テロメア、フローリン、奈落だ。

 雪輪を加えたい所だが、錫杖持ちが相手だと詰む可能性が高い。

 錫杖持ちの妖怪が出てこないようなら交代でいい。


 では。

 向かう先は、南東だ。

 S4W3マップ方面の様子を見てみたい。

 ついでにS4W4マップを覗いてみようかな?

 怖いかって?

 怖いですよ、そりゃ。

 でもいずれは見る事になるんだろうな。










《只今の戦闘勝利で【高速詠唱】がレベルアップしました!》



 出現するのは昼間と同じです。

 雪輪を召喚するのは自重しましょう。

 テロメアは?

 特殊攻撃が封じられようがお構いなしだ。

 空中から槌を叩き込んでます。

 空を飛ぶ能力は封じられない物であるらしい。

 半笑いを浮かべながら戦っている様子は壮絶と言っていい。


 奈落は正反対で淡々と戦闘をこなしている。

 錫杖による影響で自己回復がどうも劣化しているように見えるが。

 まあそれも倒してしまえば関係なくなる。

 問題はないようだ。


 問題があるとしたら、何だ?

 逆髪だろう。

 昼間と違ってレベルが高めだ。

 封印術がその分、効き難いようです。

 慎重にならざるを得ない。



 だが昼間に確立した手順はそのままでいい。

 ノクトビジョンで視野を確保しているんだが、ここは深い森。

 昼間と同様に遠い距離は見渡せない。

 妖怪と条件は同じだ。

 どちらが先に気付かれずに先制するか、そういう勝負だ。

 問題ない。


 むしろ積極的に妖怪共を襲うのもいいよね?

 何かがおかしいけど。















《只今の戦闘勝利で【ロープワーク】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【看破】がレベルアップしました!》



 ところで。

 このマップの難易度はどうなんだろう?

 7マス先となるとここで5つ目になるんだが。

 ここが一番、稼げてない?

 それは確実だ。


 まだ何も剥げていない。

 いや。

 妖怪だから、何も落としてくれない。


 この点だけでも大いにマイナス要素だ。

 どうにかならないかな?


 で、戦う相手としてはどうだろう?

 やはりマイナスだ。

 面倒。

 一言でそう言い切れる。

 手順が確立してしまったから、その面倒も減ってはいるんだが。

 地形も邪魔しているが、こっちも奇襲に利用してるしな。

 そこには文句は言えない。



 いや、本音で語ろう。

 飽きた。

 ここの妖怪相手に格闘戦するの、飽きた。

 単に格闘戦を楽しむのであればN1W6マップに行ってますって!










《フレンド登録者からメッセージがあります》


 時刻は?

 午前4時ちょうどでした。

 誰かと思えばサキさんです。



『少し遅れましたが拳闘蝦蛄の捕脚で作った腕カバーが出来ました。しばらくは沼地の浮島にいます』



 ああ、そう言えば。

 渡してあったんだっけ?

 忘れてました。



 まあ朝になるまでは狩りですな。

 簡単に返信はしておくか。







 さて、問題です。

 深い森を抜けたら?

 そこはもう隣のマップです。

 S4W4マップだ。

 ちょっとだけ、通過しちゃおうかな?

 いや。

 そこまで危険を犯す必要はない。

 東へ転進。

 S3W3マップを経由してS4W3マップを目指すのがいいだろう。


 思い出しましょう。

 S3W5マップに何がいましたか?

 蛇亀だ。

 あの外法蛇亀そのものです。

 あんな奴をオレ達だけで相手にするとか?

 とんでもないよね?










 大雷 Lv.3

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 火雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 黒雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 若雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 土雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 裂雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 鳴雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 伏雷 Lv.2

 鬼神 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 何かが迫ってきてました。

 人の形をしているが、鬼神?

 そう、まるで鬼のように見えなくもないが。

 体格はそう大きくはない。

 だが。

 全身が不気味に光っている。


 イヤな予感?

 まさか。

 いや、そのまさかだ!

 こいつ等は右側から迫ってきている。

 そう、S4W4マップの方からだ。


 8マス先に棲む連中を刺激してしまったか?







「緋炎聖女!」


 あっという間に追い詰められていた。

 一気にオレのMPバーが1割以下になったが仕方ない。

 ヴォルフ、ティグリス、テロメア、フローリン、奈落の布陣だが。

 全員、一気にHPバーが半減以下?

 最も被害の少ないティグリスですらHPバーが5割って所だ。


 何が起きた?

 いきなりの、轟音。

 次の瞬間にはもう大ダメージだったのだ!




 出現した英霊は全身に炎を纏う。

 頭上の数字は?

 351、350、349、348と減って行く。

 時間が、惜しい。


 オレも肩ベルトの小物入れからマナポーションを出して急いで服用。

 僅かにMPバーが回復。

 だがこれは貴重だ。

 どうにか撃退出来るのか?



「真闘気法!」「ブレス!」「メディテート!」「インテリジェンス・アタック!」


 召喚モンスター達は?

 徐々に回復して行く。

 大丈夫だ。

 呪文の強化もまだ残っているのも幸運だった。


 鬼神が戦列を組むかのように動いている。

 さっきの攻撃は、どいつがやった?

 出てきなさい。

 最初に屠らないと危険だ!



「リジェネレート!」


 オレ自身にも回復呪文が要る。

 どうにか、どうにか間に合うのか?

 目の前に迫ってくるのは裂雷。

 両掌を開いたまま、張り手?

 いや、唯の平手打ちだ。

 その爪が全て、奇妙に伸びているのが見える。

 まるで刀そのもの。

 しかも、雷の刃だ。


 頭を掠める。

 ダメージを喰らっているのは判っているが、確認する暇はない。

 左手のトンファーで凌ぎながら膝を狙って蹴りを放ち、小刀を抜き撃つ。

 劣剣竜の小刀だ。

 肘を直撃。

 続けてトンファーで右脇を直撃。

 裂雷の右手に伸びる雷の爪が消える。

 おお?

 属性を一時的に破壊した、のか?


 力任せで脇の下を小刀を滑らせるように薙ぐ。

 何も装備をしていない、半裸の筈。

 それなのに奇妙な感覚。

 まるで巌だ。



 膝裏を蹴って裂雷を転がして状況を見る。

 戦況は?

 拮抗。

 かろうじて拮抗?

 英霊がいて拮抗、だって?



 オレの足首に違和感。

 土の中から腕が生えて足首を掴んでやがる!

 そのまま、土の中へと引き摺り込もうとするかのように、固定されてしまっている!


 迫ってくる若雷。

 炎の英霊が横合いから突撃で若雷の胴体を貫く。

 危なかった。

 本当に、危なかった!


 土の中から現れたのは?

 マーカーでは伏雷。

 手首を小刀で薙ぐ。

 離さない。

 もう一度、薙ぐ。

 それでも離さない。

 眼窩にトンファーを撃ち込んで、口の中にも小刀を突き込む。

 そのまま、横へと薙ぐ。

 いい手応えだ。


 足を蹴り上げて伏雷の腕を引き剥がす。

 ええい!

 しつこい!



 転がっていた筈の裂雷が体当たりしに来る。

 間一髪、体を捌いて避けた。

 同時に足首を踏む。

 膝裏を刈って、地面に頭を叩き付けた訳だが。


 裂雷の頭に槍が突き込まれた。

 炎の英霊。

 騎乗する女騎士だ。

 まさに非情。

 槍を抜いたか、と思ったら胴体に突き刺して止めを刺してました。

 素敵。

 抱きついて喜びたい気分。


 伏雷の股間に蹴りを見舞う。

 残っていた片目に英霊が槍を突き込んで伏雷が沈んだ。


 敵は?

 あと5名?


 黒雷は?

 相手をしているのはテロメア、それに奈落であった。

 火雷は?

 ヴォルフ、そしてティグリスが喉元を狙って攻撃を続けている。

 そしてフローリンは大雷を狙って上空を舞っていた。


 よく見ると、残っている5名も無事ではない?

 オレが手間取っている間に英霊が奮戦していたのかもしれない。




 最初に大きなダメージを喰らわせた奴が判明した。

 鳴雷だ。

 なんと、大声を発する事で全体に大ダメージが行くようだ。

 まるで断末魔だが。

 こいつは何度でも使えそうだ。


 これで2回目の攻撃か。

 でもね。

 3回目は許さん。

 黒縄を、使う。

 どうにか縛り上げると盛大に縄から炎が発生しているが。

 放っとこう。

 次だ。

 残りは4名!


 行動を見るにボス的な存在は大雷らしいな。

 他の3名、黒雷、土雷、火雷との位置関係で分かる。

 炎の英霊が騎馬を駆って突撃していく。

 土雷が大雷を庇う形で直撃を受けていた。

 なんと、土雷は英霊の突撃をまともに受けていて沈まない。

 壁役っぽいな。



「ファイア・ヒール!」


 オレ、ヴォルフ、ティグリス、奈落を回復させる。

 フローリンとテロメアは吸血で賄っていたようだ。

 どうにか、余裕は出来たか?

 あるようでないような。

 英霊の行動限界が近付いている。

 早めに仕留めないと、危ない!



「六芒封印!」


 黒雷の両手が黒く染まっていたのだが。

 封印術の呪文が効いた?

 多分、効いた。

 そして他の鬼神にも効いたようだ。

 大雷以外の鬼神の赤いマーカーに状態異常を知らせる小さなマーカーが重なる。

 もうね。

 笑っていい?

 いや、まだまだ。


 笑っていいのは、全部仕留めてからだ。








《只今の戦闘勝利で【小刀】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【英霊召喚】がレベルアップしました!》

《【英霊召喚】呪文を2つ、選択取得可能になりました!別途呪文リストにて選択指定して下さい》

《只今の戦闘勝利で【耐麻痺】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐気絶】がレベルアップしました!》



 ああ、もうね。

 仕留め終えたのは、いい。

 結局、最後に沈んだのは鳴雷だった。

 黒縄に縛られて炎に炙られて詰んでいたと思ったんですが。

 こいつ、最後の最後で自滅しやがった!

 断末魔。

 いや、雷鳴の如き声。

 周囲を衝撃波で覆い尽くすかのような一撃だった。

 オレを含む全員がダメージを受けたのは言うまでもない。

 何て奴。



 炎の英霊の姿は既に消えている。

 被害は?

 オレのMPバーは再び1割以下に。

 HPバーも半減だ。

 死に戻りもステータス異常もない。

 これを無事と言っていいのかね?


 ヴォルフ、テロメアは無事だ。

 当然のようにダメージはあるけどな!


 ティグリス、フローリン、奈落は?

 程度の差はあるがステータス異常を喰らっている。

 ティグリスが最も酷く、ステータス値は半減だ。



 もうね。

 S4W3マップを目指す?

 そんな気分ではなくなりました。


 リターン・ホームで召魔の森に跳ぶ。

 ここは一旦、出直しだ。

主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv36

職業 アークサモナーLv3(大召喚魔法師)

ボーナスポイント残 6


セットスキル

小剣Lv4 剣Lv16 両手剣Lv9 両手槍Lv15 馬上槍Lv17

棍棒Lv15 小刀Lv9(↑2)刀Lv17 大刀Lv5

刺突剣Lv14 捕縄術Lv15 投槍Lv14 ポールウェポンLv14

杖Lv27 打撃Lv24(↑1)蹴りLv24 関節技Lv24(↑1)

投げ技Lv24(↑1)回避Lv24 受けLv24

召喚魔法Lv36 時空魔法Lv24 封印術Lv18

光魔法Lv23 風魔法Lv23 土魔法Lv23 水魔法Lv23

火魔法Lv23 闇魔法Lv23 氷魔法Lv22 雷魔法Lv22

木魔法Lv22 塵魔法Lv22 溶魔法Lv23 灼魔法Lv22

英霊召喚Lv3(↑1)

錬金術Lv19 薬師Lv11 ガラス工Lv9 木工Lv13

連携Lv25 鑑定Lv25 識別Lv26(↑1)看破Lv9(↑1)耐寒Lv15

掴みLv23 馬術Lv23 精密操作Lv25 ロープワークLv13(↑1)

跳躍Lv17 軽業Lv17 耐暑Lv15 登攀Lv13 平衡Lv16

二刀流Lv22 解体Lv21 水泳Lv12 潜水Lv12 投擲Lv15

ダッシュLv17 耐久走Lv17 隠蔽Lv8 気配遮断Lv8

身体強化Lv24 精神強化Lv24 高速詠唱Lv25(↑1)

魔法効果拡大Lv24 魔法範囲拡大Lv24

耐石化Lv9 耐睡眠Lv9 耐麻痺Lv12(↑1)

耐混乱Lv10 耐暗闇Lv9 耐気絶Lv13(↑1)

耐魅了Lv6 耐毒Lv11 耐沈黙Lv8 耐即死Lv7


召喚モンスター

黒曜 マギフクロウLv3→Lv4(↑1)

 器用値 17

 敏捷値 28(↑1)

 知力値 27

 筋力値 17

 生命力 18(↑1)

 精神力 27

 スキル

 嘴撃 無音飛翔 遠視 夜目 奇襲 危険察知 天耳

 魔法抵抗[微] MP回復増加[微] 風属性 水属性 氷属性


剛亀 フォレストトータスLv7→Lv8(↑1)

 器用値  4

 敏捷値 11

 知力値 21(↑1)

 筋力値 20

 生命力 35(↑1)

 精神力 25

 スキル

 噛付き 堅守 物理抵抗[微] 魔法抵抗[小] MP回復増加[小]

 土属性 水属性 木属性


召魔の森 ポータルガード

ジェリコ、剛亀、獅子吼、モジュラス、清姫、近松

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