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《フレンド登録者からメッセージがあります》


《運営インフォメーションがあります。確認しますか?》



 ログインしました。

 時刻は午前5時40分といった所なんだが。


 メッセージは誰からだろう?

 表題はオレの出したメッセージの返信でした。

 フィーナさんからです。



『今日の昼までに一度、テレパスで連絡を頂けますでしょうか?宜しくお願い致します』


 ふむ。

 少し待っててください。

 文楽を召喚して朝食を用意して貰いますので。

 朝は肉にしよう。

 久しぶりにホルモンで。


 ホルモンの煮込みもパンで美味しく食えるんですが、やはり米だ。

 その野望は近い、かもしれない。


 で、もう1つ。

 運営インフォは何だろう?



《各種問い合わせにつきまして》



 何だろうね。

 さくっと読んでおくか。



《標記の件、様々なご意見、修正希望、開示希望などを頂いております》


 うん?

 なんだろう、この不穏な感じ。



《大変申し訳ございませんが、現時点で運営側より開示する情報はございません》


 バッサリだな!

 文面は丁寧なようでバッサリだよ!

 ここの運営は色々と放置プレイが多いとは雑談で聞いてはいるんですが。

 ここまで来ると意固地になっているんじゃないのかね?


 まあ、いいか。

 こっちはこっちの用件を済ませておこう。


 テレパスの呪文を使いましょう。




『ああキース、ごめんなさいね。手間をかけさせちゃって』


「いえ、こちらこそ」


 そう。

 重要なのだ。

 ゲームの中であるとはいえ、衣食住に関わる。

 それは欲望にも直結するのだ。

 手間を惜しんではいられない。



『ちょっとした騒ぎにもなってるけど。出来れば急ぎたいの。今はどこのマップにいるのかしら?』


「E4、ですね」


 沈黙。

 あれ?

 何か変な事を言ったかな?



『今度は東、なのね?』


「ですね」


 仕方ないんですよ!

 流れに乗って連れてこられたようなものなんですから!

 ある意味では渡りに船、なんですけど。

 アプネアを鍛えるのに都合も良かったし。



『ちょっと待って。水霊の島は分かるかしら?E2マップのエリアポータルなんだけど』


「まだ行った事はないですね。マップの中央ですか?」


『周辺の島に比べたらかなり大きいから分かり易い筈』


 ふむ。

 所々で誰かと会話しながらウィスパー機能で話しているような感じかな?

 誰かが傍にいるようです。

 生産職の誰か、かな?



『こっちはマーカーがいるからすぐにでもリターン・ホームで跳べるけど』


「E2、ですね?マップ2つ分なら少し時間を下さい」


 うん。

 蒼月なら1時間と掛からないと思う。

 戦闘次第だけど。


 テレパスが切れる。

 ふむ。

 オレとしても期待したいからな。

 急ごう。

 炊いた米を、食いたい。

 文楽の料理に不満などないが、やはり米は主食なのだ。


 欲望は最も強烈なモチベーションですな。



 食事を摂り終えたら早速移動だ。

 布陣は?

 黒曜、蒼月、スパッタ、折威、イグニスです。

 短い移動の間でも戦力の底上げは地道にやっておきましょう。





 そういえば何かが違う。

 不思議なことに、空中で魔物にやたら遭遇する。

 ある程度、戦ってもいいのだが。

 


 軍艦鳥 Lv.5

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中



 倒せます。

 ダメージはあるけどね。

 それは問題ない。

 召喚モンスター達もまた空中での機動力で負けていないしな。

 オレの支援があれば召喚モンスターだけでも屠れそうだ。

 軍艦鳥の数次第だが。


 でもね。

 失念している事があった。

 死体は海上に落ちてしまうのだ。

 剥ぎに行くか?

 止めておこう。

 どう考えても手間がかかる。

 海中の魚型の魔物に襲われるのも今は遠慮したい。

 アイテムは諦めよう。


 そう言えば不思議だよな?

 師匠の家からここに来るまで、空中で魔物に遭遇したか?

 していない。

 何かある。

 クーチュリエの誘引とは真逆のスキルとか?

 もしくは呪文なのかもしれないな。

 有り得る。

 オレが師匠達の手の内を全て見ているとは思えない。

 まだ、何かありそうだよね?




 E3マップに突入したんですが。

 初見の魔物です。



 フライングハンド Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中 風属性



 これは何だ?

 名前の通りです。

 手首から先の部位が空を飛んでいる。

 しかも、結構大きい。

 人間サイズならば簡単に握れそうな感じです。


 いかん。

 想像しちゃった。



 だが、この魔物はそう怖くなかった。

 連想するのはそう、空飛ぶ生首こと、フロートヘッドであるのだが。

 何の攻撃が来るのか、判別が容易なのだ。


 拳を握り込んだ状態だと突撃して殴って来る。

 拳を開いた状態だとこっちを捕まえようとする。

 指差し状態だと風の刃を放ってくる。


 すぐに判別出来た。

 こう言ってはアレだが、生首よりも戦い易い。

 まあ蒼月に騎乗しているからそう言えるのだろうけどさ。


 急ぐんです。

 でも許してくれそうにない。

 何度か仕留め終えた所で気がついた。

 こいつ等、そこそこの高度でしか出現して来ない。

 高過ぎてもいない。

 低くてもいないのだ。


 どうする?

 先を急ぎたいので、やや低空を飛ぶ事に。

 高度を上げるのは控えよう。

 何か、いるかもしれないし。






 フライングフィン Lv.2

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:水中、空中 水属性



 低空担当であるらしい。

 十二宮殿で戦った奴だが、数が違う。

 ええい!

 面倒な!


 そう、こいつ等は空を飛ぶだけではない。

 水中に隠れて、そこから上空へと飛び出して攻撃までしてくる!

 どうする?

 どうしたらいい?



 ここは素直に逃げました。

 真面目に相手をするのも馬鹿馬鹿しい。

 むしろああいった魔物は船上で狩るべき相手のように思える。

 そう。

 漁師の領分だ。


 ここは移動を優先しましょう。











 E2マップでも魔物の洗礼が続いた。

 今度は群れだよ!



 暴れ信天翁 Lv.2

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中



 お久しぶりです。

 真面目に相手をするのはどうかと思ったが、一方的に襲われるのは癪に障る。

 全体攻撃呪文で蹴散らした。

 黒曜も、蒼月も、スパッタも、折威も、そしてイグニスも。

 各々が特殊能力を駆使して周囲に集まってくる魔物に向けて攻撃を仕掛ける。

 狙う意味がない。

 全体攻撃の大盤振る舞いだが、そうしないと集られてしまいそうだ。


 鳥って群れると怖い。

 怖過ぎる。

 目の前がマーカーで真っ赤になっていたのが、一気に居なくなって行く。

 スッキリ。

 でもアイテムは剥げない。

 海面に浮かぶ鳥の死体を眺めるだけになってしまった。


 いかんな。

 何だってこんなに魔物が多いのか?

 嫌がらせか?


 コール・モンスターで確認してみる。

 うん。

 あの群れの規模は仕方ない。

 それほどの数が、いる。

 これは思っていた以上に面倒になりそうだ。











《只今の戦闘勝利で【掴み】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【精神強化】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『スパッタ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 暴れ信天翁は自重してくれない。

 今ので3つ目の群れの襲来の筈だ。

 経験値的には美味しいか?

 だが当然、リスクもある訳でして。

 スパッタがレベルアップしたのはいいのだが、被害も無視出来ません。


 スパッタのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定する。



 スパッタ ファイティングファルコンLv4→Lv5(↑1)

 器用値 13

 敏捷値 29(↑1)

 知力値 22

 筋力値 13

 生命力 13

 精神力 15(↑1)


 スキル

 嘴撃 飛翔 遠視 広域探査 奇襲 危険察知 空中機動

 風属性



 HPバーが減るだけであれば問題はない。

 だがイグニスは軽度ではあるが、ステータス異常を喰らってしまっている。

 そして折威もMPバーがもう限界だ。

 派手に使ってきているから仕方ない。

 ここは交代です。


 折威とイグニスは帰還させよう。

 召喚するのはナインテイルと言祝にしました。

 暴れ信天翁を相手にするならクーチュリエよりもこっちだな。

 ナインテイルはオレの目の前で鞍の上に鎮座している。

 これで十分だ。

 ナインテイルはちゃかり者だが、その特殊能力に基づいた攻撃力は効果が高い。

 期待しているぞ?




 水霊の島、というのはすぐに分かった。

 E2マップのほぼ中央、弧を描くような形をした大きな島だ。

 その弧を描いた砂浜の奥に集落が見えている。


 ああ、これで暫くは時間が稼げる。

 オレの気持ちはそんな感じです。

 何しろ暴れ信天翁が多過ぎる!

 仕留めるのはいいんだが、アイテムを無視して来ているからモヤモヤ感が溜まってきているのだ。

 これはこれで辛いのです。


 時刻は?

 午前8時30分。

 蒼月で移動してきたにしては時間が掛かってしまったかな?



 人が少なそうな砂浜の端へと降り立つ。

 周囲に人目はなかった。

 砂浜の上から周囲を見渡すが、魔物の気配はない。

 それも当然か。

 既にエリアポータルの領域でした。

 メニューが使える。

 そして広域マップでも確認できた。

 水霊の島だ。



 砂浜に沿うように蒼月を駆る。

 潮風が気持ちいい。

 地面を駆けるのもいいものだ。


 うん?

 テントも幾つか、見掛けるようになってきていた。

 恐らくは集落が近い。

 どんな場所になっているんんだろうか?




 簡単な構造だが港だ。

 間違いない。

 鬼神島、通称は鬼ヶ島だったかな?

 比べるとこっちの方が間違いなく新しい。

 それに拡充しているのか、何名かの石工が工事中だった。

 NPCも多い。


 港そのものはより大きくなる事は間違いなさそうだ。

 反面、建屋は少ない。

 それに小さい。

 まだまだ、発展途上といった感じがする。

 それだけに今後どんな集落に育つのか、楽しみでもあるだろう。

 生産職の方々の力量に期待したい。



「やあ、ここだよ!」


 待ち受けていたのはハンネスだった。

 その隣にリュカーン。

 共通するのは?

 ファーマーですね。

 いや、2人ともファームリーダーだ。

 まあ農家って意味では変わってないよね?



「早速だが」


「米!いや、稲穂があるって聞いたぞ!」


「ええ。入手しました」


 2人は思わずガッツポーズ。

 そして互いにハイタッチ。

 こっちを向く。


 うむ。


 オレも右手を上げました。

 ハイタッチだ。

 そして拳を上下に軽く小突く。

 男とはこういうものなのでした。




「来たわね」


「おお!こっちで見るのは久しぶりだな!」


「ま、イベントでは話をする機会はなかったがな」


「お久しぶりです」


「ども」


 鬼ヶ島で世話になったプレイヤー達だ。

 二郎に譲二、それに宗雄。

 3名ともスキッパーになっていた。

 まあこれは当然かな?

 スズランはルーインダイバー、久能はレンジャー、ミハイロフはメイジにクラスチェンジしている。

 これも順当なのだろう。


 そしてフィーナさん、そしてカヤがいた。

 2人は何やら話し込んでいた。

 互いに目礼で挨拶を済ませる。


 サモナー系のプレイヤーもいた。

 すぐに分かる。

 駿河、それに野々村だ。

 2人ともセージにクラスチェンジ済である。

 すぐに判別出来るのも当然だった。

 2人ともマーメイド、メロウ、ローレライを侍らせているのだ。

 君達、人魚ハーレムでも作る気なのか?

 ここまで来るといっそ見事だ。



 他にも初見のプレイヤーも十数人いる。

 注目されている、よね?




「お待たせ。早速なんだけど、稲穂、なのよね?」


「ええ。そこそこの量になると思います」


 《アイテム・ボックス》から取り出したのは?

 稲穂だ。

 全部出して行くのだが、周囲に歓声が上がる。

 ここにいる皆、米に飢えているのかな?

 オレもですけど。



 フィーナさんの視線がリュカーンに向く。


「E1マップの川沿い、それにS2E1マップのネーメの近くで栽培は可能です。その前に苗ですけどね」


 フィーナさんは大きく頷く。

 今度はハンネスを見た。


「生産職で木魔法の使い手への打診は終了してる。無論、僕もこっちで活動するつもり」


「パーティメンバーには?」


「大丈夫。そこは調整出来るよ」


 フィーナさんはカヤと視線を合わせる。

 互いに確認するかのように頷いた。



「キース、この報酬は生産職の総意という形で受け取って欲しい」


「え?」


 カヤが机上に置いたのは魔晶石。

 それも2個だ。

 過剰じゃないの?



「稲穂は大した量じゃないですよ?」


「でも貴重な種籾だよ」


「お願いだから受け取っておいて、ね?」


「はあ」


 まあ厚意として受け取っておいていいのかな?

 いいよね?



 ついでだ。

 オレだけで食うには多過ぎる食材も売っておこうか?

 蜜柑、巨蟹の卵、それにアコヤ貝だ。

 亜氷飛竜の針、爪、皮はどうしよう?

 皮は売っておこうか。



「蜜柑、栽培するならこの島がいいと思います!」


「アコヤ貝か」


「おいおい!アコヤ貝は未開封か?」


「この皮は見た事がないわね。一体何処で?」


「おお!卵は欲しいな!」


 皆さん、発言が入り乱れてますが。

 誰か、整理して!





 色々と情報を仕入れられたのは幸運だった。

 まずはアコヤ貝。

 どこかで聞いたような名前だと思ったら真珠貝です。

 そう。

 中に核を仕込めば真珠だが出来る貝だ。

 二郎と譲二によると、現在アコヤ貝を使って真珠の養殖が試験的に行われているらしい。



「品質Bならかなり高い確率で中に真珠がある筈だ」


「これなんかどうかな?」


 譲二が手にしているのは品質B+のアコヤ貝だ。

 剥ぎ取りナイフで中を開けると果たして?



【素材アイテム】真珠 品質C+ レア度4 重量0+

 貝から採集出来る宝石。

 貝の体内に混入した異物を核として生成される。

 その成分は貝殻の組成と等しく光沢があり宝石として扱われる。

 貝の種類や育った環境により様々な大きさ、色調を呈する。



 ほう。

 所謂、真珠だな。



「アコヤ貝からなら平均的な真珠がコンスタントに採れるよ」


「ダウジングで見付ける真珠には品質が悪い事が多いが、たまにとんでもないのも採れる」


「目標は養殖?」


 二郎と譲二が互いに顔を見る。

 そしてオレを見る。



「小さくて品質の低いアコヤ貝は譲ってくれ!」


「養殖で使っているアコヤ貝の数は常に不足しているんだ!」


 ま、否はない。

 オレ自身が養殖が出来る訳ではないし。


 蜜柑も売る事にする。

 巨蟹の卵もだ。

 そして亜氷飛竜の皮とアコヤ貝から採れた真珠はフィーナさんに預けることにした。

 サキさんには皮で防具作成、マルグリッドさんには真珠で首飾り作成を依頼しておく。

 防具は既にあるが、試作でどのような代物が出来上がるか、お任せしたい。

 真珠は?

 そう多くはないが、首飾りが出来そうだ。

 ナイアス用の首飾りの予備でもいいから作って置きたい。



 精算は纏めてフィーナさんにお任せしました。

 結構、実入りがあったかな?



「お礼って訳じゃないけど、東方面のマップ情報を渡しておくよ」


「はい」


 カヤからはメッセージでマップデータを貰う事が出来た。

 中々の情報量?

 というか、色々と気になる。

 エリアポータル、少ないよね?



「エリアポータルはこんなに少ないんですか?」


「少ないんだよねえ」


「海での移動は船が多くなるせいかな?」


「その可能性はある」


「探索で一番進んでいるのはE5マップだ。でもエリアポータルはないんだよな」


 貰ったマップを見る。

 概略、レムトから5マス先までの探索は進んでいるようにです。

 但し、島が多いようで、その全てを確認出来ていないようだ。

 確かにこれは大変そうに見える。


 中継ポータルは?

 狩場となる洞窟のある島には備わっているようだ。


 E4マップとE5マップの境界に猿ヶ島、ここには中継ポータルがある。

 E2マップにある鬼ヶ島、ここにも中継ポータルがある。

 ここはオレも行った事がある場所だ。

 最近になってS2E3に雉鳴島という迷宮の森がある場所が見付かっているそうです。

 ここにも中継ポータルはありそうな雰囲気があるな。



 ではエリアポータルは?

 E2マップに水霊の島。

 N1E2マップに双子岩。

 S1E2マップに青き珊瑚礁。

 N1E3マップに奇岩島。


 これだけしかない。

 そればかりではない。

 島と島の間、海峡とも言える場所で渦を生じさせる魔物がいるそうです。

 なんとも厄介そうです。


 まあオレは空を飛んで移動したらいいんですがね。

 空は空で面倒そうな魔物がいるのは先刻体験してきた。


 その難易度故にゲームを始めたばかりのプレイヤーが敬遠している傾向も見られるそうです。

 確かに、ちょっと困っちゃいそうだよね?



「中継ポータル設置の愚者の石版だけど、東方面で使う事を検討中なのよね」


「済みません、マジ済みません。場所の選定まだです、済みません」


 フィーナさんの発言に二郎が恐縮する。

 うーむ。

 確かに、状況を考えたら愚者の石版を有効利用するのは東方面がいいのだろう。

 そう言えばオレも持っているんだよ、愚者の石版。

 どこかで使いたいものだが。




 少しフィーナさん達と雑談をしてからその場を辞去する事に。

 色々と情報を仕入れられたのは収穫だった。

 ではどうする?

 当初の目標通り、アプネアを鍛える事にしましょう。

 場所はどうするか?

 調子が良かったのだし、E4マップで続きをするとしようか。




 砂浜で蒼月に騎乗して空へ。

 当然、東へ向かう。

 下には当然、海が見える訳だが。

 うん?

 イルカの群れ?


 違う。

 イルカに騎乗した2人のセージだ。

 上半身は裸。

 その周囲で時折跳ねながら泳いでいるのは?

 マーメイド、メロウ、ローレライだ。

 【識別】するまでもない。

 駿河と野々村だろう。


 高度を下げて暫く並行して移動してみた。

 ほう。

 あんな形で移動するのもアリなのか。

 つか2人が騎乗しているイルカだが、ドルフィンじゃない!

 ブラックドルフィン、となっている。

 そうか。

 クラスチェンジだな?

 2人が騎乗するイルカは肌が黒く、アプネアよりも間違いなく大きいようだ。


 海における移動はイルカでいけるようだな。

 ドルフィンでは少し無理があったんだが、クラスチェンジしたらいける、か。

 いいぞ。

 新たな目標が出来た。




「装備は何処で調達したらいいのかな?」


『これはネーメで作りました!』


『皮革職人ならそう苦労せず作れますから』


『今なら水霊の島でも大丈夫でしょうね』


 駿河、野々村とウィスパーを通じて情報を得ると、その場で分かれた。

 ありがとう、2人とも。

 そして自重しましょう。

 マーメイド系をどこまで侍らせる気なんだろう?

 前衛役がいなくなるぞ!


 だが。

 またしても目の前に暴れ信天翁の群れだ。

 突っ切らないといけないだろう。

 ところで駿河と野々村は大丈夫なのかな?

 下を見ると、2人の姿は海の中へと消えていく。

 納得だ。

 海中深くまでは暴れ信天翁も追い掛けてはこないだろう。









 E3マップに突入するまでの間に暴れ信天翁の群れには3度も襲われた。

 どれもいい感じの規模。

 つかどれも多過ぎ!

 1羽だとそう大きな脅威ではないんですけどね。

 数は、暴力だ。

 本当にそう思う。

 レムトから2マス離れたマップであるのだが、ノーダメージでは済まなかった。



 E3マップもまた厄介だ。

 少し高度を上げてフライングハンドを相手にする事にした。

 フライングフィンもまた厄介であるのは変わりない。

 ならこっちを相手にしたんだが。


 やはり奇妙な構図だ。

 いや、生首よりも戦い易いのは間違いないんだけどね。

 捕まったらどうなるんだろう?

 でも試すリスクは犯せない。

 地道に狩るしかないんだよね。






《只今の戦闘勝利で【時空魔法】がレベルアップしました!》



 E4マップに辿り着いたら時空魔法がレベルアップしてました。

 クラビティ・メイルで継続して強化していたからだとは思うのだが。

 ちょっと、気になる。

 レベル21でも22でも新たな呪文取得はない、か。

 まだ先に新しい呪文はあるよね?

 ジュナさんが師匠のロック鳥を制止した闇魔法の呪文は見ている。

 ダーク・プリズン、だったかな?

 間違いなく、まだ先がある筈だ。


 それに魔物なんだが。

 どこまで強力な奴がいるだろう?

 ま、ドラゴンを見てしまっているからなあ。

 何が出て来ても驚かない。

 うむ。

 驚かないからな!



 E4マップでは巨岩のある島を通り過ぎ、別の島に降りる事にした。

 まあ隣の島なんですけどね。

 聞けばこの海、島が違うと魔物の出現のパターンや強さが変わってくる事があると聞いたからだ。

 上空から見ると、その島はやや浅瀬が広くなっている。

 海の青さが違うな。

 でも観光で来た訳ではない。


 では、アプネアを鍛えるとするか。

 その前に早めの昼食も済ませておこうかな?

 時刻は午前11時30分になっていた。

主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv33

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv19

ボーナスポイント残 24


セットスキル

剣Lv13 両手槍Lv13 馬上槍Lv14 棍棒Lv14 刀Lv14

刺突剣Lv12 捕縄術Lv12 投槍Lv11 ポールウェポンLv11

杖Lv24 打撃Lv21 蹴りLv21 関節技Lv21 投げ技Lv21

回避Lv21 受けLv21

召喚魔法Lv33 時空魔法Lv22(↑1)封印術Lv16

光魔法Lv20 風魔法Lv20 土魔法Lv20 水魔法Lv20

火魔法Lv20 闇魔法Lv20 氷魔法Lv19 雷魔法Lv19

木魔法Lv19 塵魔法Lv19 溶魔法Lv19 灼魔法Lv19

英霊召喚Lv1

錬金術Lv16 薬師Lv11 ガラス工Lv9 木工Lv13

連携Lv23 鑑定Lv23 識別Lv23 看破Lv7 耐寒Lv12

掴みLv21(↑1)馬術Lv22(↑1)精密操作Lv23 ロープワークLv11

跳躍Lv13 軽業Lv13 耐暑Lv14 登攀Lv12 平衡Lv14

二刀流Lv19 解体Lv19 水泳Lv8 潜水Lv7 投擲Lv13

ダッシュLv13 耐久走Lv13 隠蔽Lv7 気配遮断Lv7

身体強化Lv21 精神強化Lv22(↑1)高速詠唱Lv22

魔法効果拡大Lv21 魔法範囲拡大Lv21

耐石化Lv6 耐睡眠Lv6 耐麻痺Lv9

耐混乱Lv7 耐暗闇Lv6 耐気絶Lv9

耐魅了Lv2 耐毒Lv3 耐沈黙Lv5 耐即死Lv3


召喚モンスター

スパッタ ファイティングファルコンLv4→Lv5(↑1)

 器用値 13

 敏捷値 29(↑1)

 知力値 22

 筋力値 13

 生命力 13

 精神力 15(↑1)

 スキル

 嘴撃 飛翔 遠視 広域探査 奇襲 危険察知 空中機動

 風属性

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