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ヴォルフの脚が止まる。
そして軽く唸りだした。
警戒。
だがまだ森は先にあるんだが。
周囲に異常は?
見えない。
いや、何か感じるものがあるのだろう。
黒曜も、極夜も、蒼月も警戒の色を見せている。
ヘザーも何かを察したのか、オレの後ろに回って隠れるような素振りを見せた。
こういう時は?
呪文だ。
センス・マジックを使うと?
微かにだが魔力の残滓が見えた。
2箇所?
いや、4箇所あるな。
「そこで止まれ!」
誰何の声はオレの左前から。
そこにはヴォルフがいるんだが。
姿を現したのはローブ姿の人物。
大きさは人間と同じ程度だ。
その右手には杖。
だがローブで姿を隠しているせいか【識別】は効かない。
マーカーは見えていなかった。
今度は右側に2名。
こっちは弓矢を構えている。
顔を隠していて両目しか見えない。
やはり【識別】は効かない。
左後方からも1名。
こっちは弓矢ではなく杖を持っているようだ。
包囲された、か。
何者だろうかね?
「人、なのか?」
「こんな所に人が?魔人ではあるまいか?」
「いや、人で間違いない。それにしても召喚魔法師とはな!」
「西からではなく東から来たように見えたが?」
「迷ったのかも知れぬな」
いや。
オレ抜きで会話を始めましたけど?
何なんでしょう?
「失礼した、召喚魔法師よ。汝は何処を目指す者であるか?」
何か言い回しが古臭い?
まあ気にしなくていいのか?
「私は、そう、私は冒険者です。まだ見ていない風景を見る為に放浪中って所です」
「ここにもかね?」
「ええ」
「難儀したであろうに。魔物には遭遇したかね?」
「そりゃまあ」
「古き木の巨人は見たかな?」
「ええ、まあ」
「戦ったかな?」
「いえ。遭遇はしましたが襲っては来なかったので戦ってはいません」
杖を持つ2名が何やらヒソヒソと内緒話をするように見えた。
何だ?
ヴォルフを始め、召喚モンスター達は警戒を解かない。
ここは、我慢だ。
我慢で。
エリアポータルにも幾つかパターンがある。
この黒い森、森の様に見えているが、何かの集落であるのかもしれない。
このローブ姿の連中は?
門番のような役回りなのかも?
必ずエリアポータルを解放しなければいけない訳じゃないからな。
ここは穏便に。
穏便に。
極夜!
牙を剥くんじゃありません!
ヴォルフは空気を読んでいるのか、低く唸るのを止めていました。
「失敬した。我等が村に立ち寄る事は許そう」
「だがここで争い事あらば即座に大いなる罰が下るであろう」
「無用な揉め事は避けるべし」
そしてオレの従える召喚モンスター達を見回している。
ありゃ。
もしかして、警戒されてます?
極夜を帰還。
まだ警戒は解かれない。
ヴォルフ、黒曜を帰還。
まだダメ?
蒼月を帰還。
ようやく警戒を解いてくれたようだが。
ヘザーはいいの?
「妖精や精霊に連なる者はここでは害を成せぬ故な」
「汝の配慮に感謝を」
「はあ」
やっぱり変だよな?
言い回しが古臭い。
そしてようやく目深に被っていたローブから顔を見せてくれたんですがね。
全員、耳が長い。
シャープな顔付き。
間違いなくエルフだ。
エルフなんだが。
濃い小麦色の肌。
もしかして、ダークエルフ?
「黒き森へようこそ。歓迎いたそう」
歩きながら雑談を通じて知った事。
ここは?
黒き森だ。
その領域に入ってみると、ちゃんとエリアポータルのメニューも使えるようになっていた。
呆気ないな。
戦闘を覚悟していたというのに。
この森の巨木は黒い。
そしてこの森の鎮守でもあるという。
その心は?
全て、ダークエルフの名残なのだとか。
年を経たダークエルフは現世にこの木を残し、本来の妖精となって転生するのだという。
故に、この森の木々に手を出すのはタブーなのだそうで。
そりゃそうなるよなあ。
それに先刻まで有効だったセンス・マジックが上手く作動していない。
ボヤけて見える。
【識別】は働くようだが。
先導しているダークエルフ曰く、ここでは大いなる加護がある、との一点張りでした。
多分、この森そのものが強力な結界なのだと思われる。
それにしても、だ。
ダークエルフって敵性なんじゃないの?
ルラ・ルー Lv.5
レンジャー 会話中
ダークエルフ 男
ルラ・ジー ???
エレメンタル・メイジ『火』 会話中
??? ???
オレの両隣で会話しているダークエルフ2名を識別してみた。
ちゃんと【識別】が効いている。
つかエレメンタル・メイジ?
ギルド長以外だとこのダークエルフで2人目かな?
かなりの実力者と見るべきなんだろう。
敵対的?
どうもそれは杞憂であったようだ。
集落に到着すると、そこには?
フラッシュ・ライトの明かりの下、普通に集落があります。
当然、ダークエルフが大勢いるんだが。
人間もいる。
ドワーフもいる。
普通のエルフもいる。
どうなってるの?
「ここが我等が村の中心部になるのである」
「旅人よ、ゆるりと過ごすが良い」
そう言い残すとダークエルフ4名は去っていく。
やけにあっさり。
いや、同行している間に色々と観察されていたように思う。
普通に歩きながらの雑談だったんだが。
罠?
どうなんだろうか?
怪しいと言えば怪しい。
何しろダークエルフのイメージがあるし。
でもね。
この集落にいるダークエルフ以外の種族は平気な顔なのだ。
特に気にする様子はない。
そうだな。
屋台や露店もあるようだし、情報を集めてみるかね?
情報を集めると言ってもねえ。
いきなり障害が発生しました。
通貨です。
ディネが通用しない。
何それ?
露店の売り子のドワーフの反応はその一言に尽きた。
だが魔石を見せたら態度は急変。
何か買ってくれって顔に書いてあるような感じになってるし。
つか相場が分からん!
情報収集どころじゃない。
他の店を少し回ってみよう。
そこは木工所の直売みたいな店であった。
いや、木工所の一部で露店をしているようなものだ。
ダークエルフの店番が木工細工を実演していました。
「何か買うかい?それとも売る木材でもあるのかい?」
「うむ」
少し考えて端材を取り出してみる事にした。
《アイテム・ボックス》から取り出したのは?
地獄の閂だ。
かなり減ってるけど。
「へえ、中々珍しいのを持ってるじゃないの」
「他にもカヤやスギの原木もあるんだが」
「原木?製材してないのか?」
「ああ。ただし品質的にはアレだが」
そう。
トロールが武器として振り回していた丸太だ。
原木として残るんだが、品質は低目のものばかりだ。
一番上で品質C+だが、大抵は品質C-で、酷いのは品質D+なんて代物もあったのだ。
カヤ、スギ、ナラ、イチョウ、ツガなど、原木の種類は豊富だが、カヤとスギが多い。
広葉樹と針葉樹が混在しててもうね。
そのダークエルフは地獄の閂よりも原木の方に興味があるようだ。
「原木は出せるか?」
「売れるものなら。でもここで出すのはちょっと控えたいね」
「うん?ああ、そうだな」
ふむ。
このダークエルフ、冷静そうに見えて結構迂闊なのか?
商売の気配が感じられないのだが。
リリ・ズー Lv.7
ウッドワーカー 作業中
ダークエルフ 男
店番をしていたダークエルフを識別したらこんな感じだ。
レベルと職業から鑑みるに、まだ若いダークエルフのようです。
そのダークエルフが作業場の責任者らしきエルフに話を通し、場所を片付けている。
ガル・バウ ???
ウッドワークメンター ???
エルフ ???
【識別】してみたが色々と見えない。
どちらかというと、この人の方が背も小さいし、外見はまるで女の子なんだが。
普通のエルフだし。
周囲のダークエルフが戦々恐々とその指示に従っていたりする。
オレにしてみても格上の存在なのだろう。
色々と見えてないし。
話し掛けるのも憚られる。
だが。
向こうから話し掛けてきちゃったよ!
何か怖い!
「原木があるそうだが?」
「ええ。丸太のサイズですが」
「この周辺で丸太の形で入手するのは困難だ。どうやった?」
「トロールの持ち物でして」
そこで小さなエルフの表情が歪む。
苦笑。
いや、呆れ顔だな。
「我等も精霊の守護なしでは相手にしない魔物だ。人間は時に無茶をするものであるのかな」
「はあ」
《アイテム・ボックス》から原木を次々と取り出していく。
トロールから得た獲物だ。
重量は感じないのに、軽くなった気分。
こんなに入ってたのか!
改めて見ると凄い量だ。
結局、換金する事になりました。
こっちの通貨単位はジャーク。
楕円形と円形の通貨で、縁はギザギザがある。
一番小さい貨幣が一番目立っていた。
金貨だ。
「まあこんな所かな」
「金貨もありますが、いいんですか?」
「この森の木は伐採出来ん。そして大きなサイズの木材を得るには外でという事になる」
「はあ」
「我等とて外には出る。だがそう頻繁にではないのでな」
ふむ。
ここでは木材はそこそこに貴重な代物であるらしい。
重要なのは、丸太の状態である事のようだ。
聞けばこのエルフ、地獄の閂も知っていた。
こっちにもあるものらしい。
ちょっとだけ和んだ、かな?
ここは情報を得るにはいい機会だろう。
長居をさせて貰おう。
夜なんだが集落に人の気配は濃い。
ダークエルフもそうらしいが、エルフもドワーフも夜目が効く。
フラッシュ・ライトの数は少ないが、それで十分であるようなのだ。
小さなエルフの親方に断りを入れて、オレも木工作業をする事に。
文楽も召喚して助手をさせます。
オレが作るのは?
槍だ。
鞍馬はスキルに両手槍を取得している。
だが日常的に持ち歩ける装備はまだない。
オレの持っている白象の長槍を使わせるのもいいんだが、あれは常時持ち歩くには長すぎる。
短槍、としたい。
鞍馬の体格はオレと同程度である。
使い勝手はオレ自身が確かめたらいい。
【武器アイテム:両手槍】白象の短槍+ 品質C+ レア度6
AP+19 M・AP+7 破壊力4+ 重量5+ 耐久値470
攻撃命中確率上昇[小] 気絶異常発生確率上昇[微]
白象の牙を穂先とした突く事に特化した槍。
刃がなく斬る事はできない。
短槍サイズで間合いは槍にしては短いが、扱いは容易である。
重量があるため両手槍扱い。
僅かな確率だが命中率が向上し、相手を気絶に陥らせる事も多くなる。
[カスタム]
柄を黒檀として重量バランスを取っており、耐久性も高い。
ちょっと手にして重量バランスを確認する。
柄を黒檀にして短くし、太くして重量バランスを取ったんだが。
軽量化を目的とするなら失敗作だ。
だがこれなら背中に背負う事も出来ると思う。
「ほう、柄に黒檀か?」
「ええ」
「我等には重過ぎて普段は使わんからな」
「人間やドワーフ向けに作らないので?」
「持込みがあれば作るんだがな」
よし。
話を膨らませるチャンス。
色々と聞いてみよう。
仕入れた情報は多い。
木工作業を手伝いながらの雑談なので、大した情報ではなかったりするんだが。
ここ、ダークエルフの集落はかなり大昔からここに存在しているとか。
彼らも東の地を禁忌として行かない事にしているとか。
ここの西の方角には人間が統治する巨大な王国があった事とか。
その王国も今や分裂、戦争状態になって久しいのだとか。
もうね。
どこも争いなんでしょうかね?
そしてオレにとって重要な事も幾つか。
西に向かえば向かう程、魔物が弱くなって行くようです。
悲報だ。
それに旅をするのに利用できる中継点もあるとの事です。
つまり中継ポータルやエリアポータルも解放済みって事かな?
だが。
朗報もある。
北、そして南だ。
長い間、足を踏み入れていない地域があるそうです。
その先に棲む魔物はここにいるオーガやトロール以上に恐れるべし、と伝わっているそうな。
何がいるのかは不明。
うん。
いいぞ!
だがここでレベルアップを図ってからチャレンジしたい所だな。
《これまでの行動経験で【木工】がレベルアップしました!》
いつの間にか話し込んでたらこれだよ!
何を作っていたのか?
飾り棚です。
お手伝いです。
細工物を真似ながら彫ってただけですけどね。
仕上げが難しかった。
だが時間もそう多く費やすのもアレだ。
まあ情報も得たし、そろそろお暇しようか。
「まあ待つが良い。中々いい仕事であったしのう」
そう言う親方から何やら杖のような物を手渡してきました。
有難く貰いますけど。
何でしょう?
【武器アイテム:杖】護霊樹の杖 品質B- レア度5
AP+1 M・AP+14 破壊力??? 重量0+ 耐久値320
魔力付与品 沈黙抵抗[大]
木の精霊の霊力が備わった杖。
沈黙の状態異常を防ぐ力がある。
「ま、今後も原木を得たらここへ持って来て欲しいかな?」
「はあ」
「あとその杖はダークエルフの同胞に会ったならば助けになるであろうよ」
そう言うと親方は凄んで見せた。
うん。
可愛いんですけど?
時刻は?
午後9時が近い。
夕食も忘れてましたよ?
遅くなったが、露店で簡単な食事をいくつか買い込んで食べ歩きだ。
意外に食材は豊富なようです。
魚まであるし。
どうやって流通しているのか?
姿を隠す呪文、インビジブル・ブラインドを継ぎ足して流通路を行き来しているのだそうで。
ある意味で力技だ。
西方面との交易路はダークエルフが複数同行しないと成立しない、というのも頷ける。
さて。
これからどうする?
無論、夜の狩りです。
布陣はどうするか?
ジェリコ、ナインテイル、フローリン、雪輪、折威としました。
黒き森でダークエルフ達との雑談を通じて思いつく事がある。
そう。
インビジブル・ブラインドだ。
オーガは?
アクティブ状態で襲ってくる所でインビジブル・ブラインドを使うとどうなるか?
当然、こっちを見失うのだが。
ちょっとだけ周囲を窺う様子を見せてからパッシブになる。
音を立てさえしなければ、こっちに気がつく様子はない。
トロールはどうか?
こっちはもっと酷い。
見失うと適当に丸太を振り回してすぐにパッシブになってしまう。
驚きはするが、行動が単純で分かり易いです。
こいつ等はインビジブル・ブラインドで簡単に騙せたんですが。
英霊様ご一行はダメだ。
しつこく捜索を掛けるので、常時インビジブル・ブラインドを使っておかないとダメです。
妖精であるスプライトと精霊にはどうも具合が悪い
最初からこっちが見えているご様子。
インビジブル・ブラインドは無意味でした。
だが、色々と試した事は無意味ではなかった。
これは美味しい。
コール・モンスターも併用して色々と組み合わせる事が可能だ。
例えば?
ピットフォールだ。
コールモンスターで呼び寄せたトロール。
直前でインビジブル・ブラインドを展開。
こっちを見失った所で接近。
そしてピットフォール。
まあそれでも上半身が見えている辺り、トロールも凄いんですがね。
攻撃はやり易くなった。
オレは得物を槍にしている。
間合いがあるから一方的に攻撃できるか?
そんな事はない。
トロールの腕の長さは半端ないのでした。
でもね。
ジェリコがいる。
フローリンもいる。
ナインテイルは距離を置いて攻撃し続けているし、雪輪と折威は空中から一方的に攻撃するのです。
優勢なのは間違いない。
穴の中にインスタント・シムーンやアシッド・シャワーも使って嫌がらせもしておく。
うん。
実に合理的だ。
オーガも同様だ。
但し、こいつ等はトロールよりも小さいが、穴から器用に出てくる事もある。
槍で牽制、穴の底に留めながら、液状化を利用して穴の底でジェリコがダメージを与え続けてどうにかなる。
消耗はトロール単体とやりあうよりも大きいが、実入りもある。
何しろ戦闘時間が短縮出来る。
文句はない。
英霊相手にはインビジブル・ブラインド抜きの正攻法で。
前衛はジェリコに任せていられる。
クラスチェンジした事で、機動性が上がっているのが大きい。
うむ。
敏捷値はもうちょっと上げて置きたい。
結果として。
最も問題になるのはやはりスプライトとシェイドだ。
どうしてもMPバーの消費が大きくなってしまう。
まあ経験値になっていると思えばいいのだが。
《只今の戦闘勝利で【両手槍】がレベルアップしました!》
《【両手槍】武技の風車を取得しました!》
《只今の戦闘勝利で【氷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【塵魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『折威』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
今の戦闘も良かった。
オーガが穴の底から出て来るのを防ぐ方法なんですが。
アイス・フィールドです。
穴の中全てを凍結させたのだ!
それでも壁面を登って来るオーガも凄いんだが。
でもね。
穴の底に落とすのって楽なものです。
いや、槍の間合いがあれば壁を登り切る前に落とす事も可能だ。
一方的な殺戮。
いい感じですな。
折威のステータス値で既に上昇しているのは知力値だ。
もう1点のステータスアップは筋力値を指定しておこう。
空きスキルもあるが、ここは原点回帰で火属性にしておくか。
折威 インプLv4→Lv5(↑1)
器用値 7
敏捷値 22
知力値 20(↑1)
筋力値 5(↑1)
生命力 5
精神力 21
スキル
飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
光属性 闇属性 火属性(New!)
いい感じではある。
だが雪輪も折威もこの辺りで交代だ。
もうMPバーに余裕がなくなっている。
一方的に攻撃しているだけにMPバーも派手に使っちゃってるんですな。
仕方ない。
ここまでだ。
召喚するのは?
ナイアス、それに言祝です。
単純に槍使いであるナイアスだと都合がいい。
言祝であれば折威の交代要員として十分だ。
つか布陣として見たら強化になってるし。
同時に戦力の底上げも望めそうだ。
さあ。
狩りましょう。
いい調子なのだ。
調子に乗り過ぎ?
今は乗っちゃっていいと思えるのでした。
ところで風車ってなんだよ?
説明によると、攻防一体の武技であるらしい。
矢を防ぐのにも有効、とあるんだが。
槍は基本、突くものであって振り回すものではないと思うのです。
足を払ったり、側頭部を殴ったり、股間を殴ったりは牽制であっていいと思うが。
それよりもまだレベル低目の武器スキルも鍛えておきたい。
そうだな。
他の武器も試そう。
投槍にククリ刀を投げつけ、金剛戟も使用するスタイルでいいか?
せっかくの長い間合いで戦える武器があるのだ。
利用すべきだろう。
《只今の戦闘勝利で【ダッシュ】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【身体強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『フローリン』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
時刻は?
午後10時20分か。
まだまだ。
オレのMPバーも半分ある。
まだ粘りますよ?
フローリンのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値です。
ううむ。
ちょっと悩ましいが。
もう1ポイントは器用値にしましょう。
フローリン ポイズナスバットLv3→Lv4(↑1)
器用値 19(↑1)
敏捷値 25(↑1)
知力値 12
筋力値 12
生命力 12
精神力 12
スキル
噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血 毒
フローリンはこのままでいいか?
このままでいい。
何しろ毒攻撃は地味に効いていた。
自己回復のあるトロールやオーガだが、そこそこ高い確率で毒の状態異常に陥っている。
それで自己回復分をかなり削っているのだから文句なしだ。
このままでいい。
スプリガン Lv.1
妖精 討伐対象 アクティブ
戦闘位置:地上 ???
えっと。
その姿はドワーフ?
それにしては邪悪そうな顔付きなんだが。
まあインビジブル・ブラインドは準備してあったから使うのだが。
視線が、こっちを、追っている、よね?
あれ?
見えてる?
次の瞬間、スプリガンの姿は一変していた。
巨人。
トロールをも超えている。
えっと。
そんなのアリ?
「ピットフォール!」
これもまた準備してあった呪文だ。
使っておく。
どうにか体勢を崩しながら穴の中へ。
だが。
こいつ、トロールより大きいだけではない。
動きも速い?
たった1匹。
でもその脅威はトロール以上か?
いきなり、暴風。
攻撃を仕掛けたフローリンが吹き飛んだ!
オレも、そして全ての召喚モンスターにダメージが入る。
まだ致命傷はない?
いや。
フローリンがマズい!
HPバーがもう半分以下だ!
「真闘気法!」
そして手にしてあった白象の投槍を放つ。
続けてククリ刀も2つ。
金剛戟を手にして距離を詰めながら、呪文を選択して実行。
魔物の拳が目の前に。
拳だけでオレの大きさを超えているだろう。
転がって避ける。
立ち上がると肘に一撃。
効いた?
効いたようだが、微々たるものだ。
穴の縁に足裏を掛け、外に出ようとしている。
オイ!
出したらダメだ!
金剛戟を右足の親指の爪に思いっ切り叩き付けた。
あ。
もしかして、ヤバいか?
穴の中に腰から落っこちたスプリガン。
おいおい。
ラッキー?
だがその代償は酷いものになった。
「グァァァァァァァァッ!」
酷い音量の叫び声。
そして先刻の暴風とは異なる攻撃。
雷撃だ。
かなり広い範囲で無差別に雷撃の雨。
まるで雷文のようだ。
クソッ!
フローリンが危ない!
「チェンジ・モンスター!」
フローリンの姿が消える。
そして現れたのは?
テロメアだ。
さあ。
ここからは反撃しますよ?
《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐混乱】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐即死】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ナインテイル』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
危なかった。
実入りも多かったみたいだが、これは酷い。
全員、満身創痍です。
色んな意味で。
スプリガンの特殊能力って凄いよ!
嵐を起こしたり。
雷撃の雨を降らせたり。
光の球をバラ撒いたり。
途中、目が赤く光った時には言祝が混乱状態に陥ってました。
どうもレベルアップしているスキルを見ると、即死の危険もあったようだし。
まあそれはそれとして。
ナインテイルのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値です。
もう1点は精神力を指定しましょう。
ナインテイル 銀毛狐Lv8→Lv9(↑1)
器用値 10
敏捷値 28(↑1)
知力値 28
筋力値 10
生命力 10
精神力 28(↑1)
スキル
噛付き 回避 疾駆 危険予知 MP回復増加[小]
魔法抵抗[微] 光属性 闇属性 風属性
だがナインテイルのMPバーはもう1割って所だ。
これ以上の戦闘はさせられないだろう。
おっと。
インフォに続きがありますよ?
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ナイアス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
ナイアスもまた満身創痍です。
HPバーは4割ほど。
MPバーも2割もない。
歌の支援に回ってくれたのは助かった。
だが後衛に位置していてすらこのダメージだったのだ。
スプリガン、恐るべし。
ナイアスのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは精神力を指定する。
ナイアス メロウLv8→Lv9(↑1)
器用値 20
敏捷値 21(↑1)
知力値 26
筋力値 10
生命力 10
精神力 20(↑1)
スキル
両手槍 回避 水棲 変化 夜目 呪歌 呪曲
光属性 水属性
インフォは?
終わったか?
ではインスタント・ポータルだ。
今日はここで店仕舞いで。
何しろ色々と酷い。
ジェリコがステータス異常を喰らっている。
何と半減である。
言祝もだ。
3割程で済んでいるとも言える。
スプリガンの最後の攻撃でHPバーは1割まで減っていたのだ。
むしろ幸運だろう。
そしてオレもまたステータス異常を喰らっている。
ステータス
器用値 22(-11)
敏捷値 22(-11)
知力値 32(-16)
筋力値 21(-11)
生命力 21(-11)
精神力 32(-16)
半減ですね。
分かり易い。
そしてMPバーも残り2割。
まともに動けそうなのはテロメアだけってこれは酷いよ!
時刻は午後11時30分。
結構長い戦闘であったようだが。
短かったような気もする。
危うかった。
実に、危うかった。
調子に乗ってるからだよ!
装備品の修復を行うともうMPバーが1割を切ってしまった。
まあいい。
装備品が破壊されていないだけでも御の字だ。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv33
職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv19
ボーナスポイント残 24
セットスキル
剣Lv13 両手槍Lv13(↑1)馬上槍Lv13 棍棒Lv14 刀Lv13
刺突剣Lv11 捕縄術Lv11 投槍Lv10 ポールウェポンLv10
杖Lv24 打撃Lv21 蹴りLv21 関節技Lv21 投げ技Lv21
回避Lv21 受けLv21
召喚魔法Lv33 時空魔法Lv21 封印術Lv15
光魔法Lv20 風魔法Lv20 土魔法Lv20 水魔法Lv20
火魔法Lv20 闇魔法Lv20 氷魔法Lv19(↑1)雷魔法Lv19
木魔法Lv19 塵魔法Lv19(↑1)溶魔法Lv19 灼魔法Lv19
英霊召喚Lv1
錬金術Lv16 薬師Lv10 ガラス工Lv8 木工Lv13(↑1)
連携Lv23 鑑定Lv23 識別Lv23 看破Lv7 耐寒Lv10
掴みLv20 馬術Lv21 精密操作Lv22 ロープワークLv11
跳躍Lv12 軽業Lv12 耐暑Lv14 登攀Lv12 平衡Lv13
二刀流Lv19 解体Lv19 水泳Lv6 潜水Lv6 投擲Lv12
ダッシュLv13(↑1)耐久走Lv13 隠蔽Lv7 気配遮断Lv7
身体強化Lv21(↑1)精神強化Lv21 高速詠唱Lv21
魔法効果拡大Lv21(↑1)魔法範囲拡大Lv21(↑1)
耐石化Lv6 耐睡眠Lv6 耐麻痺Lv8
耐混乱Lv6(↑1)耐暗闇Lv5 耐気絶Lv9
耐魅了Lv2 耐毒Lv3 耐沈黙Lv5 耐即死Lv2(↑1)
装備
独鈷杵×1 三鈷杵×2 摩尼宝剣×2 玻璃光刀×2
虚空蔵槍×2 護霊樹の杖×1(New!)
呵責の杖×2 珪化木の杖+×2 呵責のトンファー×2
珪化木のトンファー+×3 呵責の捕物棒×1 ダツ顎の槍+×1
白象の長槍+×1 白象の投槍×2 獅子賢者の騎士槍+×2
雪獣のメイス×1 獅子賢者のフルーレ+×2
獅子賢者のククリ刀+×2 ダツ顎の投槍×1
守護宝鎚×1 宿曜弓×1 金剛戟×1
怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+×1
斑雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×1
殺人蠍の隠し爪×1 雪豹のバグナグ×2
草原獅子のバグナグ×1 牛馬の革鎧+ほか
エインヘリャルの腕カバー×2 天斑馬のミサンガ×1
呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 獄卒の黒縄×1
戦争馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2
基礎ステータス
器用値 22(-11)
敏捷値 22(-11)
知力値 32(-16)
筋力値 21(-11)
生命力 21(-11)
精神力 32(-16)
召喚モンスター
ナインテイル 銀毛狐Lv8→Lv9(↑1)
器用値 10
敏捷値 28(↑1)
知力値 28
筋力値 10
生命力 10
精神力 28(↑1)
スキル
噛付き 回避 疾駆 危険予知 MP回復増加[小]
魔法抵抗[微] 光属性 闇属性 風属性
ナイアス メロウLv8→Lv9(↑1)
器用値 20
敏捷値 21(↑1)
知力値 26
筋力値 10
生命力 10
精神力 20(↑1)
スキル
両手槍 回避 水棲 変化 夜目 呪歌 呪曲
光属性 水属性
フローリン ポイズナスバットLv3→Lv4(↑1)
器用値 19(↑1)
敏捷値 25(↑1)
知力値 12
筋力値 12
生命力 12
精神力 12
スキル
噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血 毒
折威 インプLv4→Lv5(↑1)
器用値 7
敏捷値 22
知力値 20(↑1)
筋力値 5(↑1)
生命力 5
精神力 21
スキル
飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
光属性 闇属性 火属性(New!)




