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 時刻は?

 午前6時20分。


 セーフ。

 オレ、セーフ。

 約束の時間を守るのって大事ですよね?



 インスタント・ポータルからは灰色の森がすぐ傍に見える。

 急ぐとしよう。

 10分前行動の基準から見たらもう遅れている。



「おはようございまっす!」


「ああ、おはようさん」


 アデルは今日も元気だ。

 イリーナは何やら下拵え中のようです。

 刃物を持っている。

 目礼だけにしておこう。



 間に合ったか。

 どうやらオレが最後であったようです。

 危なかった。



「さて、今日は何をするか、なんだが」


 息を呑む雰囲気。

 何を緊張するのか?

 そんなに難しい選択を迫る訳ではないんだが。

 北の魔人のイベントはまあ放置でいいとして。

 イリーナが作った朝飯を摂りながら話を振る。


 S6マップを探索。

 中継ポータル内の洞窟の先を探索。

 S5マップのエリアポータル、砂塵の神殿から西へ移動、S5W1マップを目指す。

 その逆方向、砂塵の神殿から東へ移動、S5E1マップを目指す。

 スフィンクスとスピンクス相手に挑戦を続ける。



「私としてはスフィンクスとスピンクスに挑戦、経験値稼ぎをしたいんだが」


「うげぇ!」


「あれに?」


「まさか、連戦するつもりですか?」


「うん」


 だがこれには根拠がある。

 これまでにも経験値を稼ぐのにいい場所はいくつかあった。


 金剛力士、獅子と狛犬、狛虎。

 十二神将。

 アントマンの巣。

 ビフレストガードにエインヘリャルソルジャー。

 八大童子。

 十二宮殿。


 挑まれる事を前提にした仕掛けに見える。

 見方を変えれば、アイテムをプレイヤーに与えるためのイベントにすら見える。

 又は、アイテムを餌にしてプレイヤーのレベルアップを促しているとも言えるが。

 


 要するに、オレの個人的な意見なんですけどね。

 これは警告だ。

 ここでレベルアップしてから進まないと危ないぞ、という警告。



「昨日もいい感じで狩れたんだし出来るさ。無理でも無茶でもないと思うぞ?」


「基準がおかしい気もしますが」


「移動しながら狩るのとそう変わらない?」


「1匹と2匹じゃまるで意味が違うと思う!」


 まあ色んな意見はあると思いますがね。

 MPバーがキツくなったら灰色の森に戻ればいいのですよ。

 ここにいつでも跳べる。

 全滅しなければ、であるが。



「心配するな、私も全力を尽くすよ」


「そうでないと勝てませんよぉ!」


「経験値稼ぎ、となれば勿論やります」


「いいですねぇ」


 アデルよ。

 そうは言うがな。


 オレは思うのだ。

 スフィンクスとスピンクスのペアだが。

 最低でも2つのパーティで狩る程度の実力は欲しい。

 そんな事を考えていたりするんですけど。


 いや、成長したらいける筈だ。

 そうでないと運営も困るだろう。

 春菜と此花は前向きなのを見習うがいい。



 食事を終え、全員で片づけをすると、早速6名でパーティを組んだ。

 灰色の森を出るとオレがリターン・ホームを選択して実行する。



「リターン・ホーム!」


 さあ。

 鍛錬の時間だ!




 最初の布陣はどうするか?

 ここは昨日と同じく、騎乗戦闘で。

 本当は鍛鉄の騎士槍を使ってみたい所だが、この装備を使うと呪文の効率が落ちる。

 無茶はすまい。


 ではオレの布陣はどうするか?

 ヴォルフ、残月、ヘリックス、幻月、クーチュリエで。


 アデル達の布陣も各々、騎乗戦闘を前提にしている。


 アデルはホワイトホース、ホワイトウルフ、ファイティングファルコン、オルトロス、インプ。


 イリーナはバトルホース、バトルホーク、ブラックウルフ、ピクシー、インプ。


 ヒョードルはホース、バトルホーク、ウルフ、フェアリー。


 春菜はホワイトホース、ミスティックアイ、マーメイド、スライム、インプ。


 此花はバトルホース、ファイティングファルコン、グレイウルフ、オオフクロウ、インプ。



 インプが多いな!

 まあ幻月の事が念頭にあるのだろう。

 クラスチェンジで時空属性が狙えそうなのはアデルと此花の配下のインプだが。

 頑張って頂きたい。

 かなり先は長いと思うけどな!



 目の前にはスフィンクスとスピンクスの石像がある。

 一通り呪文による強化を終えると、残月から降り、スフィンクスの石像に触れた。



《スフィンクスとスピンクスに挑みますか?》


《Yes》《No》


 無論、ここはYesです。

 さあ、連続挑戦、どこまで行けるかな?



「じゃあ始めるぞ!」


『はい!』


『緊張するー!』


 アデルの声はまるで緊張しているように聞こえないが。

 確かに、少しは緊張すべきかな?

 さすがに強い相手だろうしな。

 時刻は午前6時50分。

 時間はたっぷり、ありますよ?







 とりあえず3戦ほどやってみました。

 連戦のいい所は?

 1回の呪文強化で2戦か3戦、出来る事ですね!

 効率は非常にいい。

 アイテムは剥げてないが、経験値的には美味しいだろう。


『レベル、低かったですね』


「ああ、そうだな」


 そう。

 3戦とも、昨日のレベル7のペアとは比較にならないほど弱い。

 いや、比較対象がレベル7なのだから表現がおかしいのだが、実際そうなのだ。

 レベル2、レベル3、レベル1と戦っている。

 結構あっさりと勝ってしまっていた。

 3戦合計の戦闘時間は15分となかっただろう。


 呪文の効果が切れるタイミングで小休止をとったのは、早速インプがレベルアップしてたりするからだ。



『キースさん!これにも挑戦できるみたいですよ?』


「これ?」


 イリーナが調べていたのは壁に刻まれていた彫刻の数々だ。

 様々な像が刻まれているのだが。

 神々の像なのだろう。

 実際、調べてみると他にも挑む相手がいたようなのだ。



 扉の左側にセベクの神徒、バステトの神徒、トトの神徒。

 右側にアヌビスの神徒、クヌムの神徒、セルケトの神徒。


 あのエリアポータルで戦った奴等だ。



「一通り、戦ってみるか?」


『そうですね。どんな感じなのか、見ておきたいです』


 イリーナも興味がありそうです。

 まあこれは有難いかな?

 まあこう言ってはアレだが、スフィンクスとスピンクスのペアとの連戦は厳しいのだ。

 先刻までのペースだと、ヒョードル辺りでは数時間でMPバーが枯渇しかねない。

 もう少し、難易度の低い相手が欲しいのも確かなのだ。



 呪文の強化を終えるとまずは頭部にワニの被り物をしている彫刻像に触れた。



《セベクの神徒に挑みますか?》


《Yes》《No》


 さあ、難易度はどうでしょうね?



 セベクの神徒 Lv.2

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 ???



 セベクの従者 Lv.5

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 セベクの従卒 Lv.4

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 ペトスコス Lv.2

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上、水中 水耐性




 神徒は6名。

 従者も6名。

 従卒は従者の倍はいるだろうか?

 ペトスコスの数は従卒よりも多い。


 うん。

 数が多い!



 こいつ等は1名単位、1匹単位で比較するとスフィンクスやスピンクスよりも弱い。

 圧倒的に、弱い。

 まあ当たり前なんだが。


 だが面倒なのも否めない。

 明らかに戦闘時間はスフィンクスやスピンクスとの戦闘よりも長く掛かっている。

 でもこっちの方がリスクは低いだろう。

 脅威は後衛に位置する神徒の特殊攻撃だが、空中から猛禽類が襲い掛かる事でどうにか出来る。

 間違いなく、難易度は低いが戦闘時間は長くなってしまうというジレンマ。

 これはこれで痛し痒しだな!


 まあ時間は掛かったが相手よりもこっちは機動力で圧倒している。

 最初でもあるし、召喚モンスターにも無理はさせず、全体攻撃呪文で薙ぎ払う形で戦った。

 問題はペトスコスだ。

 こいつがタフです。

 馬上から槍で突けば楽でしたけどね。



「どうだ?」


『スフィンクスとスピンクスに比べたら楽ですね』


『負担も少ないようですし』


『いい感じ!』


 まあそりゃそうだ。

 比較対象がアレでは、ね。


『神徒が6、従者が6、従卒が12、ワニ11でしたね』


「おお!此花が数えてたのか?」


『ええ。そういえば出現した魔物の数はこっちの人数と合計数が一緒なのかも?』


『えっと。あ!本当だ!』


 なるほど、な。

 数が多いとは思ったが、こっちの数も多いのだ。

 公正と言っていいのかね?



「では次もやってみようか?」


『ですね』


『予想通りなら数は一緒かな?』


 恐らくは此花の予想通りだろう。

 




 バステトの神徒 Lv.3

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 ???



 バステトの従者 Lv.6

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 バステトの従卒 Lv.5

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 インサニティキャット Lv.4

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 闇属性




『神徒が6、従者が6、従卒が12です!』


『ネコは11匹いますね』


「ネコは素早い!召喚モンスター達に任せて支援に回れ!」



 今度はやや難易度が高かった、かな?

 機動力的に、であるが。

 ネコがまあ速い!

 でもヴォルフやオルトロスは比較的楽に狩れているのですが。

 こっちにも速いのがいるのは助かっていますね。


 マーメイドの歌の支援、ライト・エクスプロージョンをメインにして、どうにか数を減らす。

 この編成だとネコが全部遊撃、従者と従卒が前衛になる。

 槍持ちの従者と従卒がやや厄介だったが、排除するのはそう問題ではない。

 弱い?

 いや比較対象は何にするかは難しいな。

 多分、接近戦をしてみないと分からない。





 順番に全部、戦闘をして見た。

 無論、全勝な訳ですが。

 その法則性は明らかでした。


 神徒は必ず6名、従者も6名、従卒が12名。

 そしてこっちとの数合わせで魔物が追加される。


 セベクの神徒ではワニことペトスコス。


 バステトの神徒ではネコことインサニティキャット。


 トトの神徒では鳥ことホーリーアイビス。


 アヌビスの神徒では犬ことデスジャッカル。


 クヌムの神徒では羊ことワイルドシープ。


 セルケトの神徒ではサソリことキラースコルピオン。


 何が一番厄介か?

 間違いなくホーリーアイビスです。

 空中から襲われるので、非常に面倒なのだ。

 それにこいつ、幻月と一緒だ。

 呪文攻撃を跳ね返しやがります。

 以前に戦った時は、空を飛ぶ召喚モンスターが片付けていてくれていたからなあ。

 実際に戦わないと分からない事がまだまだあるのでした。


 デスジャッカルもやや厄介です。

 噛まれると低い確率である呪いが発生する。

 死の呪いだ。

 ヴォルフの緑のマーカーに小さなマーカーが重なったのだが、その上に数字まで見えていた。

 なんじゃこりゃ?

 ディスペル・マジックですぐに解除したから、実際に死んでしまうかどうかは未確認だが。

 確認?

 したくもないわ!


 ただ奇妙な事もある。

 最後のセルケトの神徒の一団だが、全滅させたら奇陳石を残したのだ。

 おお?

 アイテム、残すの?

 微妙すぎるけど。



 ところで。

 6戦を連戦するのにほぼ1時間掛かった。

 1戦につき10分?

 まあまあかな?

 連戦するにしても2戦につき呪文の強化1回相当である。

 ま、オレの場合は、ですが。

 アデル達は2戦目途中で効果が切れる。

 戦闘中に継ぎ足しが絶対に必要ってほどではないが、やはりもう少し戦闘効率を上げたいかな?

 本音を言えばもう少し、攻撃力を上げて戦闘時間を短縮したいものだが。

 騎乗戦闘では機動力が高い分、安全に戦闘を進めていられる。

 無理はせず、このままでいいかね?



「もう1回、だな」


『了解です』


 無言で頷く一同。

 おお。

 イリーナも物分りが良くなったものだ。

 一旦休憩を挟もうかと思ったんだが、このままでいいかな?

 各自のMPバーを見る。

 やはりヒョードルくんの消耗が一番大きいな。

 だがそれは経験値を稼いでいる証左とも言える。

 このままで行こう。




 6連戦を終えました。

 今回は色々と戦果が大きいかな?

 ヒョードルくんの種族、職業、召喚魔法のレベルアップは分かりやすい収穫だ。

 そして各々の召喚モンスターもレベルアップがあったりする。

 クラスチェンジもあった。

 ヒョードルくんのホースはホワイトホースになっている。

 まあMP回復の恩恵は魅力だろうし順当かな?

 それになんとなく、似合う。

 オレは残月のような白馬に似合わない自覚はある。

 ヒョードルくんはちょっとした衣装を着せたら王子様に見えるだろう。

 エルフの王子様だ。



 それにアデルとイリーナです。

 アデルは灼魔法、イリーナは雷魔法を取得可能になったようだ。

 アデルはやや悩んだようだが結局取得したようです。

 イリーナはノータイムであるが。

 いい傾向ですな。

 確実に戦力向上しつつある。 



 それだけではない。

 今回は幾つかアイテムを得ているのも戦果と言える。

 どうもこいつ等、アイテムは残すものの、その確率はかなり低いようだ。


 セベクの神徒では煙水晶。

 バステトの神徒とアヌビスの神徒では何とマジックマッシュルーム。

 トトの神徒とクヌムの神徒では魔石。

 セルケトの神徒では変わらず奇陳石。


 マジックマッシュルームが目玉だ。

 マナポーションの素材だし。


 だが。

 オレ自身にはまだ、何もレベルアップがない。

 ちょっと悔しかったりする。



「私だけで挑んでみたいが」


『検証ですね?』


「そうだな」


 嘘です。

 どうもイリーナにはここの仕掛けの検証と勘違いしてくれたようだ。

 まあオレには渡りに船だ。


 今回はもう1つ、試したい事もある。

 馬上槍。

 鍛鉄の騎士槍だ。

 旗魚の槍とどう違うのかね?





 クヌムの神徒 Lv.4

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 ???



 クヌムの従者 Lv.7

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 クヌムの従卒 Lv.6

 使徒 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 ワイルドシープ Lv.4

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 土耐性



 今度は数が少ない。

 神徒は1名、従者は1名、従卒が2名、そして魔物は2匹。

 間違いない。

 挑んでくる数に合わせて数を調整しているのは明らかだ。

 レベルも恐らく、調整していると思われる。


 ワイルドシープに向けて突撃を試してみる。

 馬上槍の真価は?

 一撃で瀕死にしてしまった。

 実に恐ろしい。

 だが、しっくりこない。

 やはりスキルを取得していないのが悪いのか?

 それに呪文の効果が落ちているのも地味に痛い。

 相手はややレベル高めになっているとはいえ、少し苦戦したのは想定外。

 馬上槍か。

 今は保留しておこう。

 魔法技能を阻害しない素材で馬上槍が作れたらいいんだがな。




 今度はユニオンを組み直す。

 ハードな環境から少しだけ緩んでいた訳だが、オレはそのままにする事はしない。


「じゃあ次はスフィンクスとスピンクスで」


『はい?』


『え?』


「今の神徒6種とセットで連続で挑もう。7戦で1時間でクリアしたいかな?」


『うわあ』


『ハードモード、入りました!』


 うん?

 これだけの戦力がいるのにハードとか、そんな事ないと思うんですけど。






 スフィンクスとスピンクスを片付けると、再び神徒6種に挑戦。

 更にもう1セット。

 そしてスフィンクスとスピンクスに勝利した所でオレにもインフォが来ました。



《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『残月』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 騎乗戦万歳。

 粘ってた甲斐はあっただろうか?


 残月のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 もう1ポイントは筋力値にしておこう。



 残月 ホワイトホースLv7→Lv8(↑1)

 器用値  8

 敏捷値 28(↑1)

 知力値  8

 筋力値 28(↑1)

 生命力 28

 精神力  8


 スキル

 踏み付け 疾駆 耐久走 奔馬 蹂躙 蹴り上げ

 騎乗者回復[微] 魔法抵抗[微] 光属性



 数字も揃っていい感じだ。

 でもね。

 まだまだ時間が余っている。

 時刻は午前11時20分か。



『キースさん、そろそろ切り上げますか?』


「そうだな。あと2戦やったら昼飯にするか」


『おお!ハードモードも終わりが見えた?』


 アデルよ。

 その2戦はスフィンクスとスピンクスのペアなんだが。

 イリーナはもう覚悟を決めているようです。


 ヒョードルくんは午前中でもうMPバーが尽きてしまいそうな感じになっている。

 アデルもイリーナもまだまだ戦えそうだが、さすがにキツいだろう。

 春菜と此花も同様だ。

 付き合わせるのは午前中までにしておくか。





《只今の戦闘勝利で【掴み】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘリックス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 まあこれも順当ではあるが。

 ヘリックスも交代させておかないとな。

 MPバーが厳しい事になっているし。


 ヘリックスのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 もう1点は筋力値を指定する。



 ヘリックス ファイティングファルコンLv7→Lv8(↑1)

 器用値 14

 敏捷値 30(↑1)

 知力値 23

 筋力値 15(↑1)

 生命力 15

 精神力 15


 スキル

 嘴撃 飛翔 遠視 広域探査 奇襲 危険察知 空中機動

 風属性 土属性



 だがこれで終わりではなかった。

 インフォは続くよ、どこまでも。

 いや、どこかで終わる筈だが。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『クーチュリエ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 さあ来た。

 クラスチェンジが可能になった筈だ。

 計画通り?

 そうではあるが、ここまで嵌まると思わず笑ってしまいそうだ。


 クーチュリエのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 そしてもう1点は器用値を指定する。



 クーチュリエ ギガントビーLv7→Lv8(↑1)

 器用値 19(↑1)

 敏捷値 31(↑1)

 知力値 12

 筋力値  8

 生命力  8

 精神力  8


 スキル

 針撃 噛付き 飛翔 回避 奇襲 毒



《召喚モンスター『クーチュリエ』がクラスチェンジ条件をクリアしました!》

《クラスチェンジは別途、モンスターのステータス画面から行って下さい》



 ほう。

 どんな感じになるのかな?

 そう思ってましたけど、インフォに続きがあったりする。

 いや本当によく集中するよね!



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『幻月』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 幻月もここで交代だな。

 やはりMPバーが枯渇しかねない。

 MP回復は早いのだが、スフィンクスとスピンクスのペア相手だと消耗は激しい。

 ある意味、壁役だったからな。


 幻月のステータス値で既に上昇しているのは知力値だ。

 もう1ポイントは敏捷値にする。



 幻月 インキュバスLv1→Lv2(↑1)

 器用値  5

 敏捷値 25(↑1)

 知力値 27(↑1)

 筋力値  5

 生命力  5

 精神力 27


 スキル

 飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[中]

 変化 時空属性 光属性 闇属性 火属性



 もう続きはないよな?

 よし!

 では昼飯休憩とするか。


「ではここで経験値稼ぎは一旦終了だな。インスタント・ポータルを使おう」


『午後はどうします?』


「まあそこは食事を摂りながら相談だな」


 腹案はある。

 灰色の森に戻ろうと思うのだ。

 ここでオレだけ経験値稼ぎをするにしても中途半端だ。

 スフィンクスとスピンクスのペアに挑むのは無謀。

 かといって神徒が相手だと旨みが少ない。

 先のマップに進むにはリスクが大きい、というのがオレの判断です。


 ここで無理は止そう。

 アデル達の戦力がもっと向上してからで遅くはない。


 灰色の森であれば各々が生産スキルを用いて色々と出来る事もあるだろう。

 アデルとイリーナは料理人。

 春菜と此花は服飾。

 ヒョードルくんは木工を持っている。

 机一つあれば商売だって出来るだろう。

 実際、そうやって小銭稼ぎをしていたそうだしな。



 だが。

 インスタント・ポータル内でこの話をしたら随分と驚かれてしまった。

 まだ経験値稼ぎをすると思っていたようです。

 オレはそこまで鬼じゃないぞ?



 一旦ログアウトしていくメンバーを待つ時間は暇だ。

 だがまだオレにはやる事がある。

 クーチュリエのクラスチェンジを済ませておこう。

 融合識別をしておいて、と。



《融合対象となる召喚モンスターではありません》



 ふむ。

 では、何になるのかな?



 クラスチェンジ候補

 ギガントクイーン

 アーマービー



 候補は2つ。

 名前から察するにギガントクイーンはギガントビーの女王蜂か?

 もう1つのアーマービーは戦闘特化のように思えるが。

 まあ確認したら分かる事だ。



 クーチュリエ ギガントビーLv8→ギガントクイーンLv1(New!)

 器用値 20(↑1)

 敏捷値 30(↓1)

 知力値 12

 筋力値  8

 生命力 10(↑2)

 精神力  8


 スキル

 針撃 噛付き 飛翔 回避 奇襲 誘引(New!)毒



 ほう。

 誘引、というスキルに注目か?

 何やら不穏な雰囲気がある。



 【ギガントクイーン】召喚モンスター 戦闘位置:空中、地中

 巨大蜂の女王。主な攻撃手段は腹の先にある針。

 体格は大型の猛禽類にも匹敵する。

 強力なフェロモンで獲物を呼び寄せたり逆に遠ざける能力がある。



《融合対象となる召喚モンスターではありません》



 誘引ってそういう事か。

 コール・モンスターみたいな事が出来るのね?

 その逆も出来るのか。

 かなり便利そうです。



 ではもう一方も確認しよう。



 クーチュリエ ギガントビーLv8→アーマービーLv1(New!)

 器用値 19

 敏捷値 31

 知力値 12

 筋力値 12(↑4)

 生命力 12(↑4)

 精神力  8


 スキル

 針撃 噛付き 飛翔 回避 奇襲 突撃(New!)毒



 男だ。

 いや、漢だ。

 なんという分かり易い奴であろうか。

 つかどこの特攻野郎ですか?



 【アーマービー】召喚モンスター 戦闘位置:空中、地中

 巨大蜂の兵士。主な攻撃手段は腹の先にある針と突撃による体当たり。

 体格は中型の猛禽類にも匹敵する。

 大きさはギガントビーとそう変わらないが攻撃性は圧倒的に高く凶暴。



《融合対象となる召喚モンスターではありません》



 これは。

 どこの鉄砲玉だよ!


 単純な二択なんだが、意外とこれが悩んでしまった。

 誘引には当然、興味がある。

 その一方でステータス合計値で6の差は大きいように思えるのだ。


 だがここは決めねばならない。

 ギガントクイーンにしました。

 ここはスキルの方に期待しましょう。


 しかし、アレだ。

 クラスチェンジしたら随分とイメージよりも大きいですよ?

 どう見てもヘリックスよりもデカいのだ。

 敏捷性はどうなんだろうか?

 ちょっとだけ気になる。

 だがその検証は後日にしよう。



 では。

 移動に備えて召喚モンスター達は全て帰還させておこう。

 灰色の森に移動してからはどうする?

 どうしても暇なら矢の作成かマナポーション作成でもしていたらいい。

 保留している珪化木について悩むのもいいだろう。

 古代石柱の発掘も出来る。


 思い返せるだけでもこれだけあった。

 やれる事がたくさんあるというのも悩ましい所だ。

 でもまだ忘れている事がありそうなのが恐ろしい。

 困ったものだ。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv25

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv11

ボーナスポイント残 37


セットスキル

剣Lv10 両手槍Lv10 棍棒Lv9 刀Lv9 捕縄術Lv8

杖Lv19 打撃Lv16 蹴りLv16 関節技Lv16

投げ技Lv16 回避Lv16 受けLv16

召喚魔法Lv25 時空魔法Lv14 封印術Lv7

光魔法Lv15 風魔法Lv15 土魔法Lv15 水魔法Lv15

火魔法Lv15 闇魔法Lv15 氷魔法Lv13 雷魔法Lv13

木魔法Lv13 塵魔法Lv13 溶魔法Lv13 灼魔法Lv13

錬金術Lv10 薬師Lv8 ガラス工Lv6 木工Lv9

連携Lv17 鑑定Lv17 識別Lv17 看破Lv5 耐寒Lv8

掴みLv15(↑1)馬術Lv15(↑1)精密操作Lv17(↑1)

ロープワークLv8

跳躍Lv8 軽業Lv8 耐暑Lv10 登攀Lv9 平衡Lv8

二刀流Lv15 解体Lv13 水泳Lv6 潜水Lv6

ダッシュLv7 耐久走Lv7

隠蔽Lv2 気配遮断Lv2

身体強化Lv15 精神強化Lv15 高速詠唱Lv15

魔法効果拡大Lv14 魔法範囲拡大Lv14


召喚モンスター

残月 ホワイトホースLv7→Lv8(↑1)

 器用値  8

 敏捷値 28(↑1)

 知力値  8

 筋力値 28(↑1)

 生命力 28

 精神力  8

 スキル

 踏み付け 疾駆 耐久走 奔馬 蹂躙 蹴り上げ

 騎乗者回復[微] 魔法抵抗[微] 光属性


ヘリックス ファイティングファルコンLv7→Lv8(↑1)

 器用値 14

 敏捷値 30(↑1)

 知力値 23

 筋力値 15(↑1)

 生命力 15

 精神力 15

 スキル

 嘴撃 飛翔 遠視 広域探査 奇襲 危険察知 空中機動

 風属性 土属性


クーチュリエ ギガントビーLv8→ギガントクイーンLv1(New!)

 器用値 20(↑1)

 敏捷値 30(↓1)

 知力値 12

 筋力値  8

 生命力 10(↑2)

 精神力  8

 スキル

 針撃 噛付き 飛翔 回避 奇襲 誘引(New!)毒



幻月 インキュバスLv1→Lv2(↑1)

 器用値  5

 敏捷値 25(↑1)

 知力値 27(↑1)

 筋力値  5

 生命力  5

 精神力 27

 スキル

 飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[中]

 変化 時空属性 光属性 闇属性 火属性


同行者

アデル&イリーナ&春菜&此花&ヒョードル

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― 新着の感想 ―
漢だ。と言ってるけど蜂の大部分はメスなんですよ。
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