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「アンロック!」


 呪文は成功したか?

 多分、成功したのだろう。

 何故ならば、インフォが来てましたから。



《安寧の時を邪魔する者には罰を》


《罪人ならばこの先を進むなかれ》


《この先にあるのは死》


《或いは希望》


《だがここで汝等には死を》



 そして予想通り、石像が動き出す。

 やっぱりか。



 スピンクス Lv.7

 魔物 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 スフィンクス Lv.7

 魔物 討伐対象 アクティブ

 ??? ???



 おお!

 ここまで、こいつ等単体であればレベル4まで屠ってきているが、レベル7は初めてかな?

 しかもペアとか。

 これは戦い甲斐がありそうだ。



 2匹同時は夜の狩りで経験済みだ。

 だが騎乗戦闘で、というのはこれが初めてである。

 リスク?

 当然だが、ある。

 でも勝算はちゃんとあった。


 幻月の特殊攻撃。

 いや、この場合は時空属性と言えばいいのかな?

 オレがディメンション・ミラーを使うよりも早く、的確に使ってくれるからだ。

 その範囲は狭いのだが、そこはそれ。

 今回、守る範囲は狭くていいのだ。


 スピンクスにスフィンクス。

 最初に特殊攻撃を仕掛けてきたのはスフィンクスだった。

 そいつに向かってオレは突撃をする。

 放たれてくる幾つもの闇の帯。

 その防御を幻月に任せてオレは攻撃呪文を撃ち込むのに専念する。



「ワールウィンド!」


「エネミー・バーン!」

 

 片翼を奪われて地面に落ちるスフィンクス。

 本当は引き続いてピットフォールまで、喰らわせたい所だが。

 今はもう1匹、いるのだ。

 窮地に立った相棒を助けるかのように介入してくる。

 ほう。

 感心感心。


 今日は全員、機動力を優先している。

 相対的に攻撃力が下がっているのは否めない。

 だが。

 こっちにはこれがあるのですよ。


 マーメイドの声が響く。

 デュオだ。

 力が湧いてくる。

 残月もまたよりダイナミックに駆け始めた。

 そして2匹の魔物の前に新たな援軍が現れていた。



 ズーム Lv.4

 精霊 戦闘中

 戦闘位置:空中 時空属性



 時空を司る精霊だ。

 ヒョードルくんの切り札。

 その能力は果たして?



 ズームの姿は空中を浮く球体だ。

 その表面は白と黒。

 光と影が渦となって混ざり合うように、その表面は常に流動化していた。

 ヒョードルくん曰く、今まで2度しか使っていないそうだが。

 勿体無い!

 使える。

 実に使える精霊ですよ?

 魔物の攻撃を完全に遮断、そのいくつかは反射すらしている。

 中々、攻撃してくれないって?

 防御でこれだけ役に立つなら十分ですって!



 2匹の魔物が放ったのは?

 闇の帯。

 熱砂の嵐。

 炎の連弾。

 土塊の弾。

 風の刃。


 こいつら、幾つ属性持っているんだよ!

 今まで単体で相手した奴は使っても2つがせいぜいだったと思うのだが。

 使う機会がなかっただけ?



「ピットフォールを使う!慌てずに距離を保ってダメージを重ねろ!」


『了解!』


 上空でヘリックス達が舞う。

 風の刃も当然繰り出される。

 水の針もだ。

 他の召喚モンスター達も果敢に攻撃を加え続けた。

 それでも魔物2匹は動じない。

 地上を駆けるオレ達への攻撃の機会を窺っていた。

 だが、地上にも彼らにとって恐るべき存在はいるのであった。

 オルトロスのブレスが2匹の魔物を覆うように吐かれていく。

 好機!


 魔物達に一気に近寄る。

 スフィンクスは再び闇の帯を幾つも放ってくるが、ズームに弾かれていく。

 スピンクスは完全にこっちに気が付いていない。



「ピットフォール!」


 狙いは既に飛びたてなくなっているスフィンクスだ。

 下半身が穴の中へと落ちていく。



「パルスレーザー・バースト!」


 こっちはスピンクスの翼を狙う。

 宙を舞うインプ達も翼を攻撃し始めた。

 猛禽類達も顔に攻撃を集中させていく。

 おお。

 いい連携!

 それに助かっている。

 本当は呪文を使ったら一旦離脱する筈だったんだが。

 時間が、出来た。



「ディフェンス・フォール!」


 魔物2匹に呪文を放つ。

 マーカーを確認する暇はない。

 残月を駆り、突進させる。


 穴から這い出ようとするスフィンクスの顔を槍で突く。

 残月の突進込みで。

 思わず前脚を穴の縁から外してしまい、スフィンクスは完全に穴の中に嵌ってしまった。

 うむ。

 こいつは後回しでいいかな?



「属性封印!」


 今度はスピンクスの相手だ。

 本格的にやらせてもらおう。

 スピンクスは既に片翼と成り果てている。

 インプ達に攻撃され続けていたからな。

 その美しい顔は怒りに満ちている。


 スピンクスの頭上に炎が出現する。

 それは少しずつ、巨大になっていくようだ。

 だが。

 こっちにはこいつがいる。

 幻月だ。



「ワールウィンド!」


 スピンクスの攻撃には構わない。

 こっちはこっちの攻撃をするだけだ。


 スピンクスの放った轟炎はオレの目の前で跳ね返った。

 その炎はスピンクスを焼いていく。

 おお!

 幻月、いいじゃん。

 でも頼り切る訳にはいかない。

 幻月のMPバーは既に半分も残っていない。



「ブランチ・バインド!」


 蔦が左前脚に絡んで固定する。

 一瞬だけでいい。

 動きを止めてくれたら、いいのだ。


 残月が加速する。

 スピンクスの腹に向かう。

 手に持つ旗魚の槍を腰溜めにして突撃に備えた。


 大きな衝撃。

 すぐにその感触は和らいだ。

 槍の穂先はスピンクスの腹の皮を貫いているようです。



「ギシェェェッ!」


 何とも言いようのない叫び。

 美人なのに残念な奴だ。


 再びスピンクスの頭上に炎だ。

 今度は幾つも浮んでいる。

 数で押す気か?



「ガァァァァァッ!」


 ヴォルフが吠える。

 空気が震えるどころか、痺れる様な感覚。

 スピンクスの頭上に浮ぶ炎が消えてしまう。

 驚いただけ?

 躊躇した?

 いずれにしても時間は稼げた。

 隙も出来ている。


 スピンクスの目はヴォルフを追う。

 槍を引き抜いたオレの目の前にスピンクスの尻が。

 いい尻してやがる。


 そうじゃなくてだな。

 ヴォルフに気を取られているこの隙を活かせ!



 少し回り込むと反対側の腹が見える。

 今度はそこだ!

 残月が再び全速で駆ける。

 再度の突撃。

 確かな手応えがあり、槍が深く突き刺さった事が分かる。



「パルスレーザー・バースト!」


 普段は呪文を放つ場所は意識していない。

 大体は視線の少し先から放たれていたりするのだが。

 今回は違う。

 槍の穂先をイメージした。

 腹の中から光の束で焼いてやる!



 槍を抜いて次の攻撃を、と思ったのですが。

 スピンクスは事切れているようです。

 あれ?

 効きすぎた?



 待て待て。

 まだスフィンクスがいる。

 戦闘は終わっていない。



 そのスフィンクスだが、穴から這い出そうとしている所だった。

 顔面には矢が何本も突き刺さって酷い有様だ。

 HPバーは?既に1割もない。

 召喚モンスター達の集中攻撃に加えてアデル達の攻撃呪文も加えられていく。

 精霊のズームがスフィンクスの正面へと接近する。

 スフィンクスが大きな炎を頭上に生んだ。

 空を飛ぶ召喚モンスター達が離れていく。

 いかん!

 それは悪手だって!



 轟炎が放たれた。

 ズームの目の前でそれは弾かれる。

 いや、反射した。

 自らの放った炎に焼かれながらスフィンクスは穴の底へ落ちていく。


 正直。もう少し暴れたかったんですがね。

 残念。





《安寧の時はいずれ破られる》


《その罪もまたいずれ裁かれる》


《その先にあるのは絶望》


《或いは断罪》


《汝等には摂理ある行動を望む》


《この場は汝等へ明け渡そう》



 またしても不穏なインフォ。

 いつもの事だが。


《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【両手槍】がレベルアップしました!》

《技能リンクが確立しました!取得が可能な武器スキルに【馬上槍】が追加されます》

《只今の戦闘勝利で【木魔法】がレベルアップしました!》


 レベルアップはまあいいんですがね。

 馬上槍?

 取得に必要なボーナスポイントは7か。

 でもね。

 手元にはそんな武器はないのですよ。

 ここは保留でいいかな?




『おお!【時空魔法】がレベルアップ!』


『インスタント・ポータル!インスタント・ポータル!』


 春菜と此花がはしゃいでいます。

 HPバーもMPバーもかなり消耗してるけど、その姿は微笑ましい。



『やった!色々と上がってるよ!召喚モンスターはどの子にしよう?』


『ここは計画的に行きましょ?』


 どうやらアデルとイリーナも【召喚魔法】が上がったようだな。

 オレだけでなく皆もか?

 ではヒョードルくんは?



『うちのホークもクラスチェンジ出来るみたいです』


 全員、何かしらの戦果はあったみたいだ。

 いい感じですな。



 だがさすがに消耗も激しい。

 HPバーの回復を終えると、各々のMPバーは?


 オレはまだ6割ほど。

 アデルとイリーナは4割前後。

 春菜と此花は2割もないだろう。

 ヒョードルに至っては1割程度だ。


 消耗し過ぎたか?

 間違いなくそうです。

 これ以上の探索行は止めておきましょう。

 そうしましょう。


 相談、だな。


「さすがに先に進むのは危険だな。休憩しておこう」


『あ、キースさん!この中継ポータルでログアウトするのは1人でいいと思いますけど?』


 おっと、確かに。

 イリーナに注意喚起されてなければスルーしてたよな?

 全員、リターン・ホームが使えるのに、ここで全員ログアウトすると、利便性が失われてしまう。



「では少し待ってくれ。ここは私がログアウトしよう」


『その後は?』


「灰色の森まで跳ぼうか?」


 そう。

 アイテムもそこそこに溜まっている。

 消耗品もあっただろう。

 何よりも食料が心許ないのだ。

 ここは一旦、出直した方がいい。



『それを聞いて安心しました』


 おい。

 イリーナよ。

 オレはそこまで鬼じゃないですよ?



 扉の中に入る前に確認だ。

 両脇の石像は元の姿のままである。

 もしかして。

 いや、間違いなく、挑む事が出来そうだ。



《スフィンクスとスピンクスに挑みますか?》


《Yes》《No》


 やっぱり。



『キースさん、まさか』


「いやいや、挑みませんよ?」


『ビックリさせないで下さい』


『やっちゃいそうだよねー』


『ねー』


 酷い。

 オレはそこまで戦いに飢えてませんよ?




 中継ポータルの様子は?

 単純な広い部屋に見える。

 正面にはもう1つ、扉があった。

 そして右側には通路がありそうだ。

 隣のマップへと通じる出口はどっちであるのか?

 それは又の機会にしましょう。


 さて、と。

 召喚モンスターを全て帰還させると、ログアウトする。

 まあすぐに戻ってくるんですけどね。






 戻ってきました。

 各々の召喚モンスターは既にいない。


「ではパーティを組むか。灰色の森へのリターン・ホームは誰が?」


「はい!行けます!」


「私も、ですね?」


「僕でも大丈夫ですが」


 アデル、此花、ヒョードルの誰でもいい訳か。

 ここはMPバーで一番余裕があるアデルに任せましょう。




「リターン・ホーム!」


 呪文詠唱が終わると視界が反転した。

 アデルの呪文で灰色の森へと跳ぶ。

 ここにはいつでも跳んで来れる。

 そう思うと心が軽い。


 この先に進んだら?

 もっと手強い魔物がいるに違いない。

 楽しみが、増えた。



 灰色の森の近くに到着。

 時刻は午前11時50分。

 いい感じで昼飯時でした。




 インスタント・ポータルは此花が展開した。

 その中で雑談をしつつ、アデルとイリーナが作ってくれた料理を楽しむ。

 相変わらず旨い。

 何といってもパンがいい。

 フランスパンのように硬いのだが、ガーリックトーストにしてある。

 シチューによく合っていた。

 但し、おかわりはありません。

 残念!



 春菜、此花、ヒョードルくんはこのままログアウトする事になりました。

 まあMPバーが消耗し過ぎているしな。

 これ以上は、無理!

 待ち合わせは灰色の森、朝の6時30分となりました。


 で、オレは?

 当然、ゲームを続けるのです。

 アデルとイリーナも同行する。

 目的地は雑談の中で決めてあった。


 風霊の村へ、行く。

 馬で飛ばして移動しても丸一日は掛かる距離だが。

 オレにはフライの呪文があるのだ。

 辿り着くのも可能、というか出来る筈です。

 勝算はある。


 その目論見は当然、移動時間の短縮だ。

 アデルがいるから、灰色の森には一瞬で行ける。

 風霊の村ではイリーナがログアウトする事になっていた。

 現在フィーナさんの所の生産職の面々は、その多くが風霊の村にいるそうです。

 色々と頼んでおきたい事があるのだ。



 布陣は?

 ヘリックス、黒曜、ヘザー、クーチュリエ、幻月だ。

 但し、ヘリックス、黒曜、幻月はMPバーを減らしてはいる。

 まあ移動するだけだ。

 格上の魔物との遭遇はそうそうあるまい。


 アデルは?

 ミスティックアイ、ファイティングファルコン、フェアリー、インプ。

 いや、これに赤狐までいる。

 アデルの胸元から顔だけ出していました。

 そこまでして召喚モンスターの枠を埋めなくていいと思うのだが。


 イリーナは?

 バトルホーク、オオフクロウ、ピクシー、フェアリー、インプだ。

 こっちは無理がない?


 この布陣でユニオンを組む。

 マグネティック・コンパスを掛けて、方位を確認する。

 目指す方角は?

 北西だ。

 フライの呪文を掛けると宙に浮く。

 無論、アデルとイリーナも対象に含まれている。

 彼女達も手馴れた様子で宙を舞った。



「では、行こうか?」


『はい!』


『行けます』


 先導するのはヘリックスだ。

 その両翼をオレとアデル、イリーナが位置する。

 召喚モンスター達は更にその隣を占めていく。

 雁行、ですね。

 移動するにしても効率がいいと言いますが。

 まあそこはあまり気にしないでおこう。


 空中を襲ってくる魔物だっているのだ。

 空中戦も覚悟の上です。







 時刻はちょうど午後1時。

 結局、S3マップでは魔物の襲来はなかった。

 紅孔雀をたまに見掛けたが、こっちを襲ってこない。

 まあこっちもスルーで。

 移動を優先です。


 広域マップでは?

 S2W1マップとなっている。

 ここからは荒地のようだ。

 S2マップ、S1W1マップの様相に近い?



 エッジバタフライ Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中



 S2W1マップに出現する魔物はこいつだけが【識別】出来た。

 こっちを襲ってくる気配はない。

 それにしても地上にいるプレイヤーの頭上を通過するというのも不思議な感覚だ。



 時刻は午後1時30分を過ぎた頃。

 このマップのエリアポータルと思われる蝶の台地の上空を通過。


 そして午後2時10分頃、S1W2マップに突入した。

 えっと。

 1つのマップを斜めに横切るのに大体70分って所か?

 時速が全速で130km/hって所の筈である。


 概算でマップの一辺は100kmって所なの?

 まあそんな計算はいいとして。

 S1W2マップに来るのは久しぶりだ。

 下に見えるのは草原。


 ここには苦い思い出がある。

 ヴォルフが死に戻った場所だ。


 ここに初めて来た時、シュトルムティーガー相手に大苦戦をしたものだ。

 えっと。

 他に何か、いたような?



 クレストビー Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中



 そうそう。

 蜂がいたんでした。



 あれ?



『ハチが来たよー!』


『迎撃しますか?』


「だな。ハチの方が速い!出来れば壁呪文で対抗しろ!」


『えー?』


 格下?

 それでも面倒な奴はいるものだ。

 その数、不明。

 目の前が真っ赤です。



 ヘリックス、黒曜、クーチュリエが一気に散開。

 風の刃がヘリックスと黒曜から次々と撃ち込まれ、ヘザーの雷撃が雨のように降り注ぐ。

 他の猛禽類も散開、弱った魔物を仕留めに掛かる。

 おお。

 召喚モンスターだけでどうにかなるか?


 前方から一気にイリーナへと襲ってきた群れには幻月が対応した。

 ディメンション・ミラーと同じ、攻撃を跳ね返す壁だ。

 10匹を超えるハチが次々と落ちていく。



「サンダー・シャワー!」


『グラビティ・バレット!』


『ファイア・ウォール!』


 状況的にファイア・ストームは効くのか?

 だが炎の壁に突っ込んだハチが結構いたようだ。

 その半分は墜落していく。



 結局、その群れは何匹いたのかは分からなかった。

 全滅させたのは間違いないだろう。



『これじゃアイテムを剥ぐのは諦めないとダメですね』


『勿体無い!』


「フライ!」


 まあそこは同意だが。

 飛行呪文を継ぎ足しておくのも忘れてはならない。

 ちょっと危なかった。



「少し高度を上げよう。アレは面倒そうだ」 


『アイテムも回収が難しいですしね』


『スルー推奨?』


 ですね。

 満場一致で決定でした。





 高度を上げるとハチは襲ってこなくなりました。

 その代わりに別の問題が発生してます。


『寒いよー!』


『キースさん、やっぱり高度を下げませんか?』


「2人とも【耐寒】は持ってないのか?」


『ないです!』


『まだ取得可能にすらなってないです』


『【耐暑】はあるのにー!』


「少し待て」


 ここはアレの出番だ。

 呪文を選択して実行。



「レジスト・アイス!」


 これでどうですか?

 まあオレは少し冷えるかなって所だったのが完全に寒くなくなったんだが。

 それでも少し冷えそう?



『それでも寒いー!』


『我慢よ、アデルちゃん!大丈夫、かなり楽になってるし』


 うむ。

 ここはどうする?

 ちょうど下にはS1W2マップのエリアポータル、断罪の塔が見えてきているが。



「休憩するか?」


『いえ、このままで。行けるわよね?』


『イリーナちゃん、今日はちょっぴりハード!』


 イリーナも厳しいな!

 まあオレはどっちでもいいんだけど。



 断罪の塔の上空を通過すると北へ転進する。

 このペースであれば、1時間以内に風霊の村へ到着するだろう。




 時刻は午後3時40分。

 ハチの襲来以降は魔物に襲われる事なく、移動できた。

 S3マップの中央、灰色の森からW2マップの中央、風霊の村まで約3時間って所か?

 戦闘がなければそんな所か。

 途中までマップを斜めに飛行したとはいえ、5マス分のマップ移動が3時間?

 恐ろしい速さだ。



 見慣れた風霊の村に到着。

 いや、本当に着いちゃったよ!


「もう着いたぞ?」


『着いた所で【耐寒】が取得可能に!』


『世の中そう上手く出来ている訳じゃないみたいよ?』


 そうそう。

 必要な時には取得できず、不必要になったら取得可能になるという理不尽。

 あれ?

 オレ自身にも何回かあったような?

 まあ気にするまい。


 

 風霊の村の中に入るまでの間に2人共【耐寒】を取得する事にしたようです。

 そうそう。

 寒い場所だってあるからね。

 取得しておいて損はないだろう。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv25

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv11(↑1)

ボーナスポイント残 37


セットスキル

剣Lv10 両手槍Lv10(↑1)棍棒Lv9 刀Lv9 捕縄術Lv8

杖Lv19 打撃Lv16 蹴りLv16 関節技Lv16

投げ技Lv16 回避Lv16 受けLv16

召喚魔法Lv25 時空魔法Lv14 封印術Lv7

光魔法Lv15 風魔法Lv15 土魔法Lv15 水魔法Lv15

火魔法Lv15 闇魔法Lv15 氷魔法Lv12 雷魔法Lv12

木魔法Lv13(↑1)塵魔法Lv13 溶魔法Lv13 灼魔法Lv13

錬金術Lv10 薬師Lv8 ガラス工Lv6 木工Lv9

連携Lv17 鑑定Lv17 識別Lv17 看破Lv5 耐寒Lv8

掴みLv14 馬術Lv14 精密操作Lv16 ロープワークLv8

跳躍Lv8 軽業Lv8 耐暑Lv10 登攀Lv9 平衡Lv8

二刀流Lv15 解体Lv13 水泳Lv6 潜水Lv6

ダッシュLv7 耐久走Lv7

隠蔽Lv2 気配遮断Lv2

身体強化Lv14 精神強化Lv15 高速詠唱Lv15

魔法効果拡大Lv14 魔法範囲拡大Lv14


同行者

アデル&イリーナ&春菜&此花&ヒョードル

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― 新着の感想 ―
時空魔法はやっぱチートだなぁ フライの時短も混ぜて倍率ドン
[一言] オレはそこまで戦いに飢えてませんよ?(今この瞬間は)
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