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さて。
全員がログインして一緒に昼食を摂り終え、片付けも終わった所で全員の布陣が確定する。
オレは文楽を帰還させ、ヘザーを召喚する。
ヴォルフ、残月、ヘリックス、ヘザー、クーチュリエの布陣だ。
機動力と探索能力では不足はない。
スフィンクスやスピンクス相手だと、打撃力不足である感じは否めない。
だが。
その不足分はアデルやイリーナ達で埋められるだろう。
アデルの布陣は?
ホワイトホースのまーちゃん、ホワイトウルフのうーちゃん、ホークのたーちゃん、金毛狐のきーちゃん。
イリーナの布陣は?
バトルホースのローテカイザー、バトルホークのスカイアイ、ウルフのハウル、ピクシーのミュレ。
それぞれバランスは良さそうです。
で、他はどうだ?
ヒョードルくんの布陣はどうか。
ホース、ホーク、そしてウルフだ。
まあ同時召喚が3匹だからこれは仕方がないか。
春菜の布陣は面白い。
ホワイトホース、ミスティックアイ、スライム、マーメイドだ。
そして此花の布陣は?
バトルホース、ファイティングファルコン、グレイウルフ、フェアリーになっている。
十分かって?
十分です。
各自の得物も定番である。
アデル、イリーナ、ヒョードルくんが弓矢。
春菜と此花が杖である。
うむ。
布陣はこれでいいだろう。
スケジュールはどうする?
平原であれば、戦闘なしなら2時間程でエリアの中央に到達できる距離なのだが。
呪文の強化で更に短縮は出来るだろう。
だがここは荒地で半ば砂漠化している。
もう少し時間が掛かるだろう。
オレの目論見では夕方前辺りで到達できればいいかな?
無論、そこまで時間が掛かる他の理由もある。
移動しながら経験値稼ぎもするからだ。
皆さんにはこのエリアの魔物に少し慣れて欲しいのです。
まずは軽く、サソリから始めて。
次はスピンクスかスフィンクスかな?
では。
6つのパーティでユニオンを組む。
移動しながらコール・モンスターを使ってみたのだが。
判明する恐るべき状況。
マミーが、いる。
あれって確か、アンデッドじゃなかったか?
何度見てもマミーがいる。
キラースコルピオンはむしろ引っ掛かって来ない。
夜はあんなにいたのに。
やはり土中に潜って待ち伏せしているからか?
無論、スピンクスにスフィンクスもいるのだが。
いきなりこいつ等は避けよう。
ここはヴォルフに頼るかね?
キラースコルピオンの居場所を探して貰おう。
「まずはキラースコルピオンからだな」
『注意点は?』
「毒だな。距離を置いて戦えばそう苦労はしないな」
『弓矢は通じますか?』
「まあ堅いからな。呪文で防御力を落とすからそれまで待てばいい」
そうそう。
ディフェンス・フォールは外せない。
敏捷値が高めの召喚モンスターで交互に牽制と攻撃を加えていけば、1匹相手であれば困る事はないだろう。
それは実戦で証明された。
最初に見つけた1匹ですが。
こいつからは毒を喰らわずに仕留めきった。
ディフェンス・フォール後は矢でダメージも通るしな。
距離を置いて戦えば怖くないです。
ところで、サソリよ、生贄にしてゴメン。
でも反省はしない。
立て続けにキラースコルピオンを狩りつつ、南を目指す。
そろそろ、皆の感覚も慣れてきたかな?
では次の段階に進もう。
マミーで行こう。
まだコール・モンスターでマミーを認識出来ているのはオレだけだ。
夜の状況に比べたら群れの規模は小さい。
アレでいいかな?
近くに8匹の群れがいる。
「次はアンデッドのマミーが相手だ。攻撃を加えるより回避を重視で!攻撃を喰らったら呪われるぞ?」
『はい?』
『ええーー!?』
『昼なのに、アンデッド?』
「私がサンシティフィ・アンデッドで弱体化させるさ」
『召喚モンスターで近接攻撃は大丈夫なんですか?』
「こいつはそう素早くないからな」
そう。
攻撃を受けさえしなければいいのですよ。
皆も体験すればいいのです。
成功体験を、だ。
失敗する事がなければ誘導するのは容易いだろう。
まあその分、オレも色々と手を加えておかないとな?
そのマミーの群れもまた全滅の憂き目に遭った。
南無。
そしてこっち側にダメージを喰らって呪われた者はいない。
まずは一歩前進、かな?
《只今の戦闘勝利で【土魔法】がレベルアップしました!》
《【土魔法】呪文のトンネルを取得しました!》
《只今の戦闘勝利で【光魔法】がレベルアップしました!》
《【光魔法】呪文のインビジブル・ブラインドを取得しました!》
更に3つほど、マミーの群れを全滅させてみた。
今の所、呪いを受けたメンバーはなし。
それにレベルアップもあったしな。
いいペースだ。
アデル達も幾つかの技能がレベルアップしているみたいですが。
『召喚魔法に種族レベルが上がっちゃいました』
ヒョードルくんのレベルアップは重要ですね。
もう1つレベルが上がればレベル10、同時召喚がもう1匹増えます。
そうそう。
頑張って頂きたい。
新しい召喚モンスターは何にするのか、今から悩んでおいて欲しい。
では。
マミーにも慣れた頃かな?
マミー相手にはアイテムが得られていないのだ。
あまり芳しい相手ではないらしい。
そろそろ本命を呼んでみよう。
一番近くにいる奴にしようかな?
スピンクスだ。
いい感じで近い場所にレベル1の奴がいる。
そうそう。
少しずつ、強い相手と戦って慣れさせねば。
「次の相手はスピンクスだ。大きい相手だが戦い方はある」
『えっと』
『大きい?』
「大きさはスケルトンマンモスみたいなものだな。このマップは空中にこいつがいる」
『え?』
『はい?』
「大丈夫だ。翼を奪えば後は比較的楽になる。呪文で翼を集中的に狙え!」
既にスピンクスの影が近付いて来ている。
ふむ。
さすがに大きいな!
『大丈夫って、本当ですかっ!』
『名前以外【識別】出来ないんですけど?』
「うむ。ちゃんと狩った事もあるから大丈夫だ」
『あれを狩ったんですか?』
「そうだ。魔物の最初の攻撃は任せろ。私が防ぐ」
魔物に向かって先行しながら思う。
この狩りが成功したら?
無論、次のステップはスフィンクスを狩ってみて、と。
エリアポータルの解放に挑むのだ。
良く考え直してみたんですがね。
オレのやり方って性質の悪い洗脳じゃなかろうか?
春菜のマーメイドが歌い出す。
体の奥から力が湧いて来るように思える。
ナイス支援。
「真練気法!」「ブレス!」「メディテート!」
オレも武技を追加する。
魔物は?
スピンクスの周囲に闇の球体がいくつも浮かぶ。
だがやらせませんよ?
「スペル・バイブレイト!」
闇の球体が全て消えていく。
ふむ。
いい出来だ。
翼に向かってヘザーが風の刃を撃ち込んで行く。
遅れて炎の塊が、光の玉が、撃ち込まれていくようだ。
オレの頭上で体勢を立て直そうとする魔物だが。
その高度は徐々に低くなってきている。
「ワールウィンド!」
オレの追撃は至近距離からであった。
かなり効いたか?
地面に墜落した。
その手足に向けて召喚モンスター達が殺到する。
おいおい。
次の呪文を撃ち込むには邪魔ですよ?
「ピットフォールを使う!合図を出したら召喚モンスターを引かせろ!」
『『はい!』』
「尻尾には気をつけろ!毒針がある!」
ピットフォールを選択して実行。
残月を駆りながら墜落した魔物の周囲を巡る。
尻尾の先に針。
つか槍みたいなサイズだ。
確認しました。
あれは危ないんだよな?
ピットフォールの呪文詠唱が終わる。
少しだけ、溜めておいて、と。
「今だ!退かせろ!」
ヴォルフ達、陸上で牽制を続けていた召喚モンスター達が距離を置く。
よし。
では行くかね?
「ピットフォール!」
魔物の下半身が穴の底へと消える。
穴の縁に前脚を引っ掛けてよじ登ろうとするのだが。
させない。
次々と矢が魔物の顔に突き刺さる。
攻撃呪文も直撃していくようだ。
体を支える脚にヴォルフ達が攻撃を加え、ヘリックス達は空中から後頭部に攻撃を加えていく。
いい連携だ。
オレ抜きでも十分ですよ!
「属性封印!」
これだ。
これを試したかったのだが。
確かに魔物の赤いマーカーに小さなマーカーが重なったようだ。
だが何が封印出来たのかは【識別】でも分からないのだが。
HPバーの減りが僅かに加速したように見える。
効いた、よな?
「ディフェンス・フォール!」
更に呪文を追加で。
そして残月を駆り、槍を持って顔目掛けて突撃を繰り返した。
魔物のHPバーは加速度的に減って行く。
それこそ、攻撃呪文の必要もなさそうであった。
特殊攻撃を仕掛けてくるのを警戒してたのだが、結局は杞憂であったようです。
スピンクスはその半身をピットフォールから抜け出せないまま沈んでしまった。
『本当に、これに勝ったんですか?』
『不思議よねー』
『どう見ても格上ですよね?』
『不思議なのに不思議じゃない、それが不思議!』
『もう呆れて物が言えません』
誰が何を言おうがスルーで。
そしてこの魔物からは獅子賢者の針が剥げました。
ふむ。
スフィンクスと同様なのか。
それは上々。
「スピンクスはこんな感じだ。スフィンクスもまあ似た様な相手だと思えばいい」
『やっぱり、この魔物も狩るのを続けるんですよね?』
「当然だな」
返事がない。
唯の彫像のようだ。
「まああれだ。色々とレベルアップすると思うぞ?」
そしてそれは外れようのない予言であったのでした。
そこからは張り切って狩りを続けた。
サソリも、マミーも、スピンクスも、スフィンクスも、近くにいる魔物は区別なく狩る。
考える余裕など与えない。
途中でMPバーが不利なヒョードルくんにはマナポーションも奢っておいた。
彼と彼の召喚モンスターも揺るぎ無い戦力だ。
離脱されても困る。
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『クーチュリエ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
何匹目かのサソリを倒した辺りでクーチュリエがレベルアップしてました。
まあ順調そのものだ。
クーチュリエのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。
そしてもう1点は筋力値を指定する。
クーチュリエ ギガントビーLv6→Lv7(↑1)
器用値 18
敏捷値 30(↑1)
知力値 12
筋力値 8(↑1)
生命力 8
精神力 8
スキル
針撃 噛付き 飛翔 回避 奇襲 毒
よし、と。
数字もいい感じだ。
このまま継続しても良かったんだが、敢えて交代で。
幻月を召喚する。
アデル達もいい感じで戦闘について来ている。
いや、いい感じで感覚が麻痺してきている頃だ。
成功体験だけしか知らないと、後々になって酷い目に遭いそうではあるのだが。
今はこのままで。
マグネティック・コンパスを使い、方位を確認する。
ここまで、エリアポータルがあると思われるマップの中心部に真っ直ぐに進んできていない。
蛇行するように近付いているのだ。
もう少し、稼いでおきたいのですがね?
ヒョードルくんは既に職業レベル、種族レベル、召喚魔法レベルがアップしている。
アデル、イリーナ、春菜、此花はまだの様子。
エリアポータルに挑む前に職業レベルも種族レベルもアップして欲しいものだ。
特にアデルとイリーナはクラスチェンジが待っている。
少し、ハードにしましょうかね?
午後2時50分頃。
春菜の種族レベル、召喚魔法レベルがアップした。
そしてイリーナの召喚モンスター、ウルフのハウルがクラスチェンジした。
彼女の選択は?
ブラックウルフです。
狙いは当然、フューズ・モンスターズだろう。
午後3時20分頃。
此花の職業レベル、種族レベル、召喚魔法レベルがアップした。
春菜の職業レベルもアップしている。
職業レベルが14になったという事は、両者共にクラスチェンジまでリーチになった訳だ。
さすがに今日のうちにクラスチェンジ出来るとは思えない。
だがアデルとイリーナであれば話は別である。
午後3時40分頃。
スフィンクスを仕留めた所でイリーナにその時が来た。
『アデルちゃん!クラスチェンジ出来そう!』
『うん、おめでとう!』
先にクラスチェンジを果たしたのはイリーナでした。
お見事!
そしてオレの目論見通りである。
イリーナは何を選んだのか?
3つの選択肢のうち、彼女が選んだのはセージでした。
ネクロマンサーはさすがに抵抗があったようです。
《これまでの行動経験で【鑑定】がレベルアップしました!》
オレも剥いだ獅子賢者の針を【鑑定】した所でレベルアップしてくれました。
まあ彼女達のレベルアップがメインなんで、これは置いておくとして、と。
まだまだ。
アデルがクラスチェンジする迄、狩りを続けますよ?
午後4時20分頃。
マミーの群れを仕留めた所でアデルがレベルアップ。
クラスチェンジ可能になったのだが。
問題発生である。
『クラスチェンジの選択肢にネクロマンサーがない!』
そういう事か。
何が違うのかね?
だが、その理由はすぐに判明した。
いや、まだ予測でしかないのだが。
アデルの召喚モンスターにアンデッド系がいない。
オレがクラスチェンジした時はいた筈だ。
イリーナにもいる。
多分だが、そういう事なのだろう。
結局、アデルはグランドサモナーにしたようだ。
オレと一緒ですな。
ここで一旦、区切る事にしました。
何故ならば。
アデルのレベルアップと同時にヒョードルもレベルアップしていたのです。
何がって?
召喚魔法、種族、職業が、である。
他の技能も色々とレベルアップしてるみたいですが、重要なのはそこではない。
同時召喚が4匹になるのだ。
これは直接的に戦力向上に繋がる。
それに新しい召喚モンスターを追加出来る。
『1日で2つもレベルアップなんて初めてです!』
ヒョードルくんの感想は実に素直なものでした。
そうですか。
そうでしょうね。
そしてもう1つ理由がある。
アデルとイリーナだ。
錬金術に融合識別、召喚魔法にフューズ・モンスターズの呪文が追加されていたのです。
これは思っていた以上の戦力向上になるのではないかな?
インスタント・ポータルを使う意味は十分にあるだろう。
インスタント・ポータル内です。
アデルとイリーナ、それに春菜と此花までもが頭を寄せて何やらゴソゴソとやってます。
どうも春菜と此花は掲示板に書き込みもしているようだが。
春菜はライオン、此花はバイパーを追加してたみたいです。
実に素早い。
まあそれはそれとして。
ヒョードルくんも召喚モンスターを早々に決めていました。
ライオン、それに大サソリだ。
暇だったので、大サソリに融合識別をさせて貰った。
オレってばペプチドを初めて召喚した時、融合識別してなかったよな?
全く、抜けが多い事だ。
《融合対象となる召喚モンスターではありません》
ふむ。
大サソリはクラスチェンジ先で融合できる可能性があるかと思ってたんだが。
外れたか。
「キースさん、大変です!」
「新しい組み合わせがありました!」
「ブラックウルフ同士の奴じゃなくて?」
「それは確認しました!オルトロスです!」
「それとはまた別ですよ?」
ほほう。
まだ色んな組み合わせがあったんだな。
で、それは何だ?
「それは何と鵺でした!」
「ほほう」
「あれ?驚かないですね?」
「いや、なんとなく有り得る話だな、と思ってしまってね」
鵺、と聞いて思い出したのはS1W3マップだ。
あそこにいたモンスター達。
出現するのは召喚モンスターのクラスチェンジ後の魔物。
そしてキメラと鵺。
キメラはフューズ・モンスターズで出来るのだから、鵺も出来ておかしくない。
連想してしまったのも当然と言える。
「それで、どんな感じだ?」
「当然ですが強いですね」
「私も、欲しい!」
「まあそうだよな」
無論、オレに相談するまでもないのでした。
オレにしても渡りに船である。
エリアポータルへ行く前にかなりの戦力向上になる。
アデルはフューズ・モンスターズで新たな召喚モンスターを2匹、融合していた。
ブラックウルフのおーちゃんとくろちゃんがオルトロスに。
名前はそのまま、おーちゃんになった。
そしてもう1匹。
追加で召喚したバットとフェアリーの組み合わせだ。
融合してインプのいーちゃんになった。
そして2匹の空きがある召喚モンスターには?
バットのくーちゃん、バイパーのびーちゃんだ。
全く、ネームセンスは相変わらずだ。
そしてイリーナは?
既に2匹を融合している。
ヴェノムパイソンのトグロとフォレストタイガーの三毛が鵺に。
名前は夜吼となった。
やごう、と読ませるらしい。
夜に吼えるって事だな?
それにバットのブラックウィングと追加で召喚したフェアリーの組み合わせで融合している。
インプのナイトウィングになった。
そして追加するのもアデルと同様になった所が面白い。
バットの音無、バイパーの斑である。
一応、2人に許可を貰って、オルトロスと鵺のステータス画面を転送して貰いました。
こんな感じです。
おーちゃん オルトロスLv2(New!)
器用値 14
敏捷値 34
知力値 13
筋力値 20
生命力 20
精神力 13
スキル
噛付き 疾駆 威嚇 夜目 聞耳 危険察知
追跡 捕食融合 ブレス 火属性 闇属性
敏捷値が凄い!
ヴォルフを上回ってますけど?
相当なスピードファイターであるらしい。
それにブレスと属性も追加だ。
探索も十分に兼任出来るだろう。
いいな、この子。
夜吼 鵺Lv3(New!)
器用値 14
敏捷値 25
知力値 15
筋力値 26
生命力 26
精神力 13
スキル
噛付き 威嚇 危険察知 匂い感知 熱感知 夜目
気配遮断 捕食融合 毒 雷属性
で、こっちは雷属性版のキメラって所か?
ステータスの並びは獅子吼にも類似しているし。
オルトロスに鵺、そしてキメラにも共通しているんですが。
捕食融合って何でしょうね?
獅子吼は時折、魔物を喰いまくってるのだが、何か関係しているんだろうか?
まあいずれは判明するでしょうけど。
「すみません!ここで一旦、ログアウトしたいんですがっ!」
「ここは慎重に行かせて下さい」
うむ。
アデルとイリーナの意見を容れて、ここは時間を置く事にした。
まあ気持ちは分かる。
春菜と此花、それにヒョードルもログアウトしていく。
オレは?
無論、古代石柱を発掘しながら待ちますとも。
戻ってきたアデルとイリーナだが。
当然のように新しい召喚モンスターを使いたがりました。
無論、オレに異存はない。
大歓迎だ。
では。
布陣はどうなったか?
オレはそのまま、ヴォルフ、残月、ヘリックス、ヘザー、幻月で変わらず。
ヒョードルはホース、ホーク、ウルフ、フクロウと1匹増えました。
春菜と此花はログアウト時と変更はない。
アデルは?
ログアウト前の布陣にオルトロスのおーちゃんが加わる。
イリーナは?
ログアウト前の布陣に鵺の夜吼が加わった。
ユニオン全体から見ると、3匹増える訳だ。
サモナー込みで30名が33名に。
だが数字だけでは語れない部分がある。
新たに加わった2匹は並ではないのだ。
ではどうなったか?
最初の獲物はスピンクス、それもレベル2の奴が相手だったのですが。
完璧です。
恐ろしい程の戦力アップだ。
オルトロスのブレス攻撃。
それに鵺の雷撃。
どちらも確かに強力なのだろう。
だがそれ以上に基本的な能力の高さは実に頼もしいものであった。
実際、それらの攻撃は不要だったしな。
オルトロスの速さ。
鵺のバランスの取れた機動力に攻撃力。
十分に過ぎる。
エリアポータルを解放する前にクラスチェンジが間に合って良かった。
本当に、良かった。
スピンクスにスフィンクス、マミー、キラースコルピオンを一通り狩りながら移動する。
無論、目的地はエリアポータルだ。
目立つ存在になっている筈だが。
目立つ事は目立つな。
遠目に川が見える。
そして防波堤のように高台が続いているのだが。
神殿がある。
どこかで見たような。
立ちはだかる壁のような彫刻に挟まれて、通路が見えた。
どうやらあの先がエリアポータルのようだ。
無論、周囲にプレイヤーの気配がない。
まだ解放されていないと考えるべきだろう。
「よし。ここで夕食にしよう」
『では夕食後にエリアポータル解放しに行くんですね?』
「多分、そうなるだろうな。時間は大丈夫か?」
『平気です!』
『世の中はまだ連休後半戦ですしね』
ヒョードルくんも頷く。
春菜と此花もハンドサインでオッケーを出していた。
「では休憩しようかね?」
『料理はお任せ!』
『交代でログアウトしましょ?』
夕食はアデルとイリーナのお手製になりそうだな。
ここはお任せしておきましょう。
オレは?
古代石柱の発掘をして待つ事にしましょう。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv24
職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv10
ボーナスポイント残 30
セットスキル
剣Lv9 両手槍Lv9 棍棒Lv9 刀Lv9 捕縄術Lv8
杖Lv18 打撃Lv15 蹴りLv15 関節技Lv15
投げ技Lv15 回避Lv15 受けLv15
召喚魔法Lv24 時空魔法Lv14 封印術Lv6
光魔法Lv15(↑1)風魔法Lv15 土魔法Lv15(↑1)水魔法Lv14
火魔法Lv14 闇魔法Lv14 氷魔法Lv12 雷魔法Lv12
木魔法Lv12 塵魔法Lv12 溶魔法Lv12 灼魔法Lv12
錬金術Lv10 薬師Lv8 ガラス工Lv6 木工Lv9
連携Lv17 鑑定Lv17(↑1)識別Lv17 看破Lv5 耐寒Lv8
掴みLv14 馬術Lv14 精密操作Lv16 ロープワークLv8
跳躍Lv8 軽業Lv8 耐暑Lv10 登攀Lv9 平衡Lv8
二刀流Lv15 解体Lv13 水泳Lv6 潜水Lv6
ダッシュLv7 耐久走Lv7
隠蔽Lv2 気配遮断Lv2
身体強化Lv14 精神強化Lv14 高速詠唱Lv15
魔法効果拡大Lv13 魔法範囲拡大Lv13
召喚モンスター
クーチュリエ ギガントビーLv6→Lv7(↑1)
器用値 18
敏捷値 30(↑1)
知力値 12
筋力値 8(↑1)
生命力 8
精神力 8
スキル
針撃 噛付き 飛翔 回避 奇襲 毒
同行者
アデル&イリーナ&春菜&此花&ヒョードル




