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 ログインしたのは午前6時50分。

 昨晩は遅かったからな。



「あ!いたいた!」


「おはようございます」


 テントを片付けていたらアデルとイリーナでした。

 既にMPバーは7割ほどに減っているのですが、何があった?



「MPバーが結構減っているようだが?」


「イリーナちゃんとユニオン組んで夜の狩りです!」


「さすがに厳しかったんですけど、実入りも良かったみたいです」


 だろうな。

 2人共、職業レベル14になっている。



「ふむ。レベルアップしたみたいだな」


「ええ」


「新しい仲間はコウモリのこーちゃん!」


「私はスケルトンを加えました。名前はシラーとしました」


「ふむ」


 もう既に日が昇っている。

 既に帰還させてしまっているのだろう。




「他のサモナー達も夜の狩りに出たのはユニオン組んでましたね」


「今の所、死に戻りはないみたい!」


「一時的にだが、ここのエリアポータルにいるのはサモナーだけか」


「そうでもないみたいです」


 朝食はアデルとイリーナと会話しながら摂る。

 どうも少数ではあるが他にもここに来ているパーティがいたそうです。

 馬なし、となると夜通しで来たのかね?

 それはそれで凄いな!



「で、サモナー達が再び集結しているのは何だ?」


「移動を考えてるそうです」


「実は私達も誘われているんです!」


「規模は違うみたいですけど、他の方面でも魔人が出没しているみたいですから」


「ボーナスポイント狙い、ですね!」


 おいおいアデルよ、身も蓋も無いな!

 いや。

 確かに狙い目、なのか?



 春菜と此花が並んでこっちに来る。

 何でしょ?


「キースさん、お話がありまして」


「一緒に各所の魔人狩りに行きませんか?」


「ここにいるサモナー全員で、なのか?」


「ええ」


「いい感じで連携も出来つつありますから」


「ぶっちゃけ、キースさんと一緒に戦っていると楽しいってのが本音ですけど」


「ふむ」


 どうなんでしょ?

 オレにしてみたら特に困る事はあるのか?

 団体行動は確かに苦手ではあるのだが。

 でもここ数日、サモナー達と組んでいて困るような事は少なかった。

 むしろ、オレだって楽しいし。



「何処へ行くのかな?」


「先に南はどうでしょう?」


「レムトの南にある洞窟を突破する必要はありますが、案内は出来ますし」


「北と東にも魔人が出没しているのかな?」


「ええ」


「北はプレイヤーの戦力が充実してますから」


「東は海が主戦場になるので対応は難しいと思います」


 そういう事か。

 相対的に困っている方面に向かうのは正解だろう。

 稼げる見込みも含めて、であるが。



「移動だけでかなり時間が要るんじゃないか?」


「まあ世の中はまだ連休中ですから」


「一緒に行きましょ!」


 うん。

 まあ暇だし、いいか。



「付き合うさ」


「いいんですか?」


「ま、時間はあるからなあ」


「サモナー軍団再び、ですね」


 軍団?

 それはまた物騒な名称だな!




 食事を摂り終えたら召喚モンスターを呼ぶ。

 当然、移動用の布陣だ。

 ヴォルフ、残月、ヘリックス、リグ、ナイアスである。


 サモナー達の布陣も皆、移動用なのだが。

 一部、気になるのが混じっている。

 此花だ。

 それに駿河と野々村。

 当然、馬に騎乗しているのですが、後ろに同乗者がいる。

 マーメイドだ。

 そして各々、スライムもいるようです。


 それだけではない。

 クラスチェンジを果たしている召喚モンスターが若干だが増えているようだ。

 ホワイトホースが1頭、バトルホースが2頭、増えているのはすぐに分かった。

 オオフクロウも分かり易い。

 そして召喚モンスターそのものの数が増えているようだ。

 召喚魔法がレベル10に達して同時召喚が4匹になったプレイヤーが増えたそうです。

 まだ数名、同時召喚3匹のプレイヤーもいるそうだが、もう少しでレベル10になれそうなのだとか。

 いや、本当に軍団になりかねないな!



 時刻は午前7時30分。

 ユニオンを組んで虚無の平地を出発した。


「では、行こうか!」


『総員、出立!』


 アデルの号令で馬群が1つの生き物のように南へと駆けていく。

 まずはW3マップのエリアポータルを目指す。

 タイミング的には昼過ぎに到達できたら上出来、かな?


 マーメイドの歌声が響く。

 ナイアスにもそれに合わせて歌わせた。

 輪唱みたいになったようだ。

 これはこれで、中々いいな。


 全員を鼓舞するその歌は耳に心地よく響く。

 駆けながら呪文で強化を次々と加えていった。

 気分がいい。

 いや、実に楽しい心地だ。

 天気もいい。

 風景そのものは殺風景だが気にならなかった。







 結局、W3のエリアポータルの霧の泉には昼前に到着してしまった。

 馬はいいな。

 恐るべき脚力だ。

 速さもさることながら、実にタフなのがいい。

 今更だが強烈に実感できます。

 無論、各々のサモナーが呪文で強化してはいるのだが。

 それにしても早く到着し過ぎだと思います。


 魔物?

 全部、蹴散らしてきましたが何か?



 無論、エリアポータルではユニオンは解除、食事休憩としました。

 各々、ログアウトもしていく



「サモナーでユニオン組んで、まるで軍隊?」


「いや、むしろ魔物の群れに近い気がしますが」


「それ、当たっているかも?」


 オレはと言えばフィーナさんの所で色々とアイテムを売っておきました。

 本来であれば幻影馬の皮で新しく装備を作っても良かったのだろう。

 だがこの霧の泉では設備がまるで整っていない。

 サキさんには風霊の村での依頼も勧められたんですがね。

 やはり普段から依頼しているサキさんだと安心できるのです。

 それにこれから長駆する予定でもあるし、ここは思い切って出来るだけ売る事にした。

 幻影馬の肉も保存が効きそうなので、いくつか残した。

 それでも大半は売りました。

 お蔭様で結構な金額が手元に。


 そこで鋼の直剣を購入。

 元々あった護鬼の分は、スケルトンの奈落に渡してしまったからこれは補充だ。

 それでもアイテムを売り捌いた金額に比べたら大した出費にならない。



「これから何処へ?」


「魔人狩り、でしょうか?」


「え?」


「いや、真面目な話ですけど」


「魔人に同情するわね、それ」


「はあ」


 まあフィーナさんとも暫くは会えそうもないかな?

 かなり遠くなりますから。

 こういうのを解消できる呪文が待たれる所だ。




 時刻は午後0時30分。

 ログアウトしたプレイヤーも再度ログイン、移動用の布陣を組み直す。

 既に全員が昼食も摂り終えていた。

 変化と言えばサモナーが更に1名、増えています。

 都合があって昨日同行出来なかったそうですけどね。


 改めて点呼をお願いしたんですが、サモナーは32名になってました。

 その配下となる召喚モンスターは118匹。

 多い、よね?

 確かにちょっとした軍勢と言えなくもない。



「では今度は東に行くぞ。夕方までにスケルトンのいる洞窟まで到達したい所だな」


『え?』


『風霊の村の先ですよね?』


「そうだ。このペースなら大丈夫。いける」


『では夕食はインスタント・ポータルで済ませる訳ですね』


「うむ。最終的には今日のうちにレギアスの村へ到達したいな」


 広域マップも確認。

 マグネティック・コンパスで方位を確認。

 サモナー達の準備も完了しているようだ。

 では。

 行こうか。





 移動の途中、一番大きな邪魔者は闘牛の群れでした。

 50頭程もいただろうか?

 軽く全滅でしたけど。

 サモナーが30名以上いたのでアイテム剥ぎもあっという間に終了しました。

 いい食料稼ぎになってます。


 個人的にその戦闘では幾つかの収穫があったのが嬉しかったですな。



《只今の戦闘勝利で【身体強化】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【高速詠唱】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『リグ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 リグも地味な役目が続いている。

 裏方に徹しているが、いい仕事をしていると言えるだろう。

 それは他のサモナー達のスライムにも言える事だ。

 此花、駿河、野々村のスライムもこの戦闘でレベルアップしていたそうだし。


 おっと、いけね。

 リグのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 もう1点のステータスアップは生命力を指定する。



 リグ イエロープディングLv4→Lv5(↑1)

 器用値 18

 敏捷値 11(↑1)

 知力値  8

 筋力値  8

 生命力 12(↑1)

 精神力  8


 スキル

 溶解 形状変化 粘度変化 表面張力偏移 物理攻撃無効

 雷属性 火耐性



 それにしても。

 リグですが、気のせいではなく少しだけ大きくなってないか?

 残月にしてみたら負担になっているとは思うのですが。


 でも残月のスピードは落ちたような感じがしない。

 素晴らしい脚だ。

 そしてその脚力はW2マップに突入してからも変わらず発揮されて行く。


 風霊の村を横目に駆け抜けたのは午後4時20分。

 スケルトンの出没する洞窟の手前でインスタント・ポータルを展開して夕食休憩にした。

 その時刻が午後6時10分だ。

 はええええええっ!

 ま、魔物も比較的楽な奴になっているのもあるのだろう。

 そう言えば途中で花の精にも遭遇したんだが、問題なく蹴散らしている。

 ここまで全く問題は無い。




 いかん。

 思い出した。

 ここからは森の迷宮を抜けないといけないのだ。


 お願いだから、出るな。

 出るなよ?

 出るんじゃない。

 頼むよ!




 スケルトンの出没する洞窟からは布陣を変えて進む事になった。

 オレの布陣も夜向けにしておく。

 ヴォルフだけを残して他の召喚モンスターは帰還させた。

 ストランド、幻月、フローリン、奈落を召喚する。

 どうせ与し易い魔物ばかりの筈なのだ。

 テロメアまで駆り出す事もあるまい。


 ま、サモナー達からは残念そうな声もあったのは確かだが。

 こっちにも色々と考えがあるのです。


 スケルトン?

 ああ、いましたいました。

 殴ってお終いです。



 だが問題なのはここからだ。

 アレには遭遇したくない。






 ナルシサス・モスカトス Lv.4

 花精 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 木属性 興奮状態



 ブルーファンガス Lv.2

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 毒



 こういう時に限ってこれだよ!



『何です?アレ』


『噂の変態ナルシストだ』


『ヤバそう!』


 何がヤバいってそりゃもうね。

 見た目がもうダメだ。

 上気した顔で熱視線が飛んでくる。

 視線を合わせたら危険だ。


 来るな。

 来るなって!



 でも先頭にいたのが運の尽きでした。

 オレが相手する事に。

 何で皆、ブルーファンガスに群がるんだ!

 あいつは毒持ってるんだぞ!




 まあ仕留めはしました。

 何故か寝技で。

 だってあの変態、いいタックルで間合いを詰めてきちゃうんですよ。

 HPバーにダメージはない。

 ないんだけどさ。

 心に確かな傷が刻まれたような気がします。

 耳元でハァハァと喘がれても全然嬉しくないのでした。




 レギアスの村に到着。

 時刻は午後8時10分。

 まあまあのペースだったかな?


 ここでユニオン解除、村の片隅でテント設営をしてログアウトしていく。

 宿は満杯だったから仕方ない。



「では、お先に失礼します」


「また明日!」


 アデルとイリーナともここで別れた。

 で、オレはどうするのかと言えば。

 師匠の家に泊まろうと思う。

 手元に傷塞草、苦悶草、マジックマッシュルームはまだ残っているが、少なくなっているのも確かだ。

 あれだけ大量にあったのだ、まだ残っていると思う。



 では。

 移動速度を上げておこう。

 ストランドと奈落は帰還だ。

 黒曜とテロメアを召喚する。

 まあ、移動するだけだし、狩りは特に考えてなかった訳ですが。


 思わぬ事になりそうです。

 PK職のパーティに遭遇したのでした。




 最初は普通に狩りをしてるのか、と思ったものです。

 木に登ってたし。

 オレだってこの森で散々やってましたからね。

 樹上の暴れギンケイの巣から卵を採集したり。


 済みません、間違えました。

 強奪でしたね。



 怪しい行動に見えないのもしょうがないです。

 でもね。

 時々、彼らの頭上の緑のマーカーの色が変わるのですよ。

 10秒間見ているうち、1秒もないんですがね。

 グレーだ。

 そのグレーの瞬間を捉えるように目を凝らしてみると、だ。

 全員PK職でした。

 こっちには気が付いていない。


 そしてヴォルフとテロメアは別の方向にも注意の目を向けていた。

 明らかに身を潜めているプレイヤーが何名か。

 こっちはどうもPK職のパーティの行動を監視しているようであった。

 PK職に比較すると【識別】は難しかったが、こっちはPKKです。


 いかん。

 邪魔をしては悪いな。



《これまでの行動経験で【看破】がレベルアップしました!》



 まあそれはいいとして。

 迂回、だな。

 緊張した雰囲気を台無しにしないよう、一旦退いて距離を置いてから大きく迂回しました。

 ご存分に、やり合って頂こう。

 もう少し時間に余裕があったら観戦していたかもしれないな。




 師匠の家も相変わらずです。

 マギフクロウがオレの肩へと飛んできて、その存在を主張する。

 そして黒曜と追いかけっこをするように飛び回った。

 真っ先に門扉の上へと移動したテロメアがその動きをずっと目で追い掛けているようです。

 夜の住人、だよなあ。


 家に入って地下の作業場に降りてみると、メタルスキンしかいない。

 師匠は不在のようだ。

 仕方ない。

 錬金術で使う魔法具の件は保留だな

 薬草類、それに念の為に瓶の素材も倉庫から拝借しておこう。

 拝借?

 いいえ、返す予定はないな。

 貰っておきます。

 でも師匠から許しは得ているからいいのだ!



 2階の部屋で召喚モンスター達を帰還させて、と。

 ベッドの傍に例の邪蟻の甲がある。

 品質Xの奴だ。

 未だに謎なんだが。

 ま、いい。

 今日はここでゆっくり眠るとしようか。










 さて。

 ログインしたのは午前4時20分か。

 早めにレギアスの村へと移動するとしよう。


 装備を整えて1階に降りるとメタルスキンに見送られて家を出る。

 では。

 ヴォルフ、黒曜、幻月、フローリン、テロメアを召喚する。

 早めにレギアスの村へと移動しよう。




 フォレスト・ウォークを掛けて村へと向かう。

 それでも召喚モンスター達にはまるで追い付けませんが。

 イビルアントも出来るだけ無視しました。

 つかプレイヤーが多くて助かってます。

 やっぱりプレイヤーって増えてるみたいだ。

 獲物になるような魔物は少ないようです。



「おはようさん」


「おはようございます、キースさん!」


「朝食は出来てますよ?」


 うん。

 早いけど貰っておこうか。


 それにしても、だ。

 サモナー達は三々五々、集まりつつあるのですが。

 増えてないか?



 此花と春菜もいたので聞いてみたら、やはり増えたそうです。

 3名、増えたそうですが。

 召喚モンスター込みだと凄く増えているような錯覚を覚える。


 で、本日の予定は?

 午前6時過ぎ、点呼終了後にS1マップへの移動、となる。

 途中まで街道だし、移動は順調に進められそうだ。

 目的の場所は?

 かつて東雲が切り開いたというキャンプの向こうだ。

 その近くにある石切り場はスルーで。

 鍾乳石で出来た洞窟がある筈なのだ。



「案内は私がします」


 とは春菜の提案である、

 既にクリアしているサモナーも数名、いるらしい。

 彼女もそのうちの1人だ。


「手強いのかな?」


「一番の問題はスライムでしょうか?水妖虫の奇襲も要注意です」


「コウモリとブエルスレイブは普通に倒していけばいいんだっけ」


「ここのメンバーなら問題ないと思います」


「他に留意点は?」


「隠しダンションがあって、そこはアンデッドの巣窟です。私も1度落ちて死に戻りました」


「ほう」


 それは興味深い。

 いやいやいや。

 寄り道は、いかんな。



「あとボス戦ですが、ブエルガードになります。悪魔っぽい相手でかなり強いと思うのですが」


「ほう、強いのか?」


「キースさんだと物足りないと思います」


 なに?

 それはいかんな。



「ま、行ってみたら分かる?」


「そういう事にしておくか」


 そうだ。

 レベルが上がっている相手だと魔物の方も強化されていた例はこれまでにもある。

 そのボスも同様、と思いたい所だ。



 午前6時になった。

 点呼が始まっている。

 オレはその間に陣容を変更、移動用にしておく。

 ヴォルフ、残月、ヘリックス、リグ、ナイアスだ。


 サモナー軍団は35名になっている。

 召喚モンスターの数を聞くのはやめておこう。

 怖い考えになってしまいそうだ。

 本当に軍団っぽくなってるんじゃね?





 森の領域との境を示す櫓を過ぎると、方向を南東へと転じる。

 レムトの町には寄らないルートだ。

 街道ではない分、移動速度はやや落ちるが、往来を気にせず移動出来る。

 移動距離も短くでき、その分到着も早く出来るだろう。

 ま、気軽に移動できるのはいいって事だ。


 魔物は召喚モンスター達に始末を任せて移動に専念する。

 狩りをしている他のプレイヤーにも配慮、邪魔にならないようにルートを選んで進んだ。

 オレ達って彼らにはどう見えているのかな?

 ま、気にしないでおくか。







 S1マップに突入してからも移動は順調だ。

 キャンプに到着したのは午前9時20分。

 いいペースだと思う。


 で、このキャンプなのだが、広域マップでは石工休憩所となっている。

 あのストーンカッターのプレイヤー、東雲がほぼ1人で作り上げたと言って良いそうです。

 凄いな。

 それがエリアポータルに格上げとか。

 運営が便乗した形なのだ。



 そこも迂回して先を急ぐ。

 どうせ洞窟の手前でインスタント・ポータルを展開して小休止の予定であるからだ。



 時刻は?

 午前9時30分。

 鍾乳石の洞窟の入り口は荒地の中にあった。

 ここから先、地上は湿地が続く。

 馬で踏破は不可能だ。

 無論、徒歩でも無理。

 抜けるにはこの鍾乳石の洞窟を抜けるしかないそうである。


 まあ洞窟に突入するその前に休憩である。

 インスタント・ポータルを使う。

 時空魔法のこの呪文、サモナー35名中で5名が使えるようになっている。

 多い、と思うべきなのだろうか?

 そう言えば運営から統計データって最近まるで見ていないような?



『ここで一旦休憩、再出発は20分後を目安で!』


 一応、この集団の面倒を見ているのは此花と春菜って事になる。

 頼りにしてます。


 皆を待っている間、古代石柱の発掘を進めながら待つ。

 この洞窟の魔物はどんな奴になるのか?

 ボス以外は大した事がない、と言うが、楽しみではあるのでした。




 洞窟の手前で陣容を変更した。

 ヴォルフ、デニール、幻月、フローリン、奈落の布陣になっている。

 先頭は春菜のパーティ、その次がオレのパーティの順番で洞窟を進む。

 先導役がいるとはいえ、30を超えるパーティの大移動だ。

 結構、大変ですね。



 魔物は?

 確かに大して強くはない。

 ただ精神衛生上、宜しくない傾向があるな。

 マシな順番で並べてみよう。




 吸血コウモリ Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中



 スライム Lv.2

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上、壁面



 水妖虫 Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上、水中



 ブエルスレイブ Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上、壁面 毒




 強さの順番ではない。

 気持ち悪さの順番になる。


 吸血コウモリは、まあいい。

 スライムも対処は分かっている。

 人によっては可愛いと思うだろうし、問題ないと言ってもいいだろう。


 水妖虫とブエルスレイブはヤバい。

 気持ち悪さ全開です。

 水妖虫は巨大なミミズですな。

 倒しても粘液を撒き散らす死体を長く眺めていたくない。

 こいつは地面にある水溜りから奇襲を仕掛けてくるような奴だから対処はし易い。

 でも今回はユニオンを組んでいて人数が多い。

 全部潰して先を進んだのでした。


 で、ブエルスレイブは?

 こいつはムカデとクモが融合したような魔物でした。

 正直、気持ち悪い。

 それでいて個々に形状が一定していない。

 気付かずに天井から奇襲を受けると毒が怖いそうですが。

 当方はサモナー軍団です。

 探索役がいれば問題なしのようです。

 品質低めの奇陳石を得られる事を差し引いても相手にしたくない。

 本能が拒否したくなるような気色悪さがある。

 強さは大した事がないんですがね。



『ブエルガードはこいつが大きくなった個体ですね』


「弱点は?」


『ブエルガードそのものはそう強く感じませんでした。より気色悪いですけど』


「ほう」


『地面や天井、壁面から出現するブエルスレイブを吸収するんです。それでHPバーが急激に回復します』


「何だって?」


『それに吸収したブエルガードはどんどん強くなっていきます』


「先制して速攻で仕留めるべきって事か?」


『ええ。でも全体攻撃呪文が使えるのであれば比較的安心して戦えますので』


 成程。

 あれ?

 確かグーディからも似たような事を聞いた覚えがあるぞ?




 この鍾乳洞なんですが。

 広いのだ。

 金剛力士がいるあの洞窟にも劣らない。

 中継ポータルも3箇所あるそうだ。

 1つはS2マップへと抜ける洞窟の途中にある。

 もう1つはS1E1マップに抜けるルートの途中にあるそうだ。

 S1E1マップは海岸線があり、南に抜けたら港町へ抜けるルートにもなっているようだ。

 そして最後の1つはS1W1へと抜けるルートの途中にある。


 どこに行くにしても、ボス戦をクリアしないと到達できないそうです。

 ボス戦は不可避か。

 気持ち悪い魔物ってイヤなものだ。



 時刻は午前11時ちょうどかな?

 ボスが現れるという広間に到着してしまいました。

 念の為、春菜から注意点を確認する。

 だが不明な部分も多い。


『一応、ユニオンを組んでのクリアも出来る筈ですが』


「何か問題でも?」


『パーティの数です。さすがに26ものパーティで挑んだ前例はないと思いますので』


「広さは?」


『異空間みたいな感じでしょうか?問題ないと思います』


「ユニオンを組んだ場合、ボスには変化はあるのかな?」


『数が増えます。1つのパーティにつき1体です。それにアイテムは残さないタイプですね』


 うわお。

 それは地味にキツいかもしれないな。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv23

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv8

ボーナスポイント残 19


セットスキル

剣Lv8 両手槍Lv8 棍棒Lv8 刀Lv7 捕縄術Lv7

杖Lv17 打撃Lv14 蹴りLv14 関節技Lv14

投げ技Lv14 回避Lv14 受けLv14

召喚魔法Lv23 時空魔法Lv13 封印術Lv6

光魔法Lv13 風魔法Lv13 土魔法Lv13 水魔法Lv13

火魔法Lv13 闇魔法Lv13 氷魔法Lv11 雷魔法Lv11

木魔法Lv11 塵魔法Lv11 溶魔法Lv11 灼魔法Lv11

錬金術Lv10 薬師Lv8 ガラス工Lv6 木工Lv9

連携Lv16 鑑定Lv16 識別Lv16 看破Lv5(↑1)耐寒Lv8

掴みLv13 馬術Lv13 精密操作Lv15 ロープワークLv7

跳躍Lv7 軽業Lv7 耐暑Lv9 登攀Lv8 平衡Lv8

二刀流Lv14 解体Lv12 水泳Lv6 潜水Lv5

ダッシュLv5 耐久走Lv5

身体強化Lv13(↑1)精神強化Lv13 高速詠唱Lv14(↑1)

魔法効果拡大Lv12 魔法範囲拡大Lv12


召喚モンスター

リグ イエロープディングLv4→Lv5(↑1)

 器用値 18

 敏捷値 11(↑1)

 知力値  8

 筋力値  8

 生命力 12(↑1)

 精神力  8

 スキル

 溶解 形状変化 粘度変化 表面張力偏移 物理攻撃無効

 雷属性 火耐性

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